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猫は世界中で飼われている、非常に人気の高いペットの一種です。
そんな猫の原種は中東~北アフリカに生息する野生のネコ 「リビアヤマネコ」 だと言われています。
古代エジプト人はネズミから食料や畑を守るために、リビアヤマネコを飼い始めたそうです。
そして、人間と暮らし始めたヤマネコたちは今でもほとんど姿を変えず、世界中で飼われ続けています。
なお、ペットの猫は通称 「 イエネコ 」 と呼ばれ、野生のネコ科動物とは区別されています。
イエネコの原種であるリビアヤマネコもイエネコも、食肉目ネコ科の哺乳類です。
もともとはネズミ退治のために飼われていましたが、現在はコンパニオンアニマルとして世界中で愛されています。
基本的に散歩をする必要がなく、手間がかからないことから、年々飼育される数が増えています。
猫の原種であるリビアヤマネコは、今も中東~北アフリカに生息しています。
彼らは砂漠をはじめとしたサバンナや森林など幅広い環境に生息し、1匹1匹が広い縄張りをもっています。
イエネコは世界中で飼育されているため、ある意味「猫の生息地は世界中」と言えるかもしれません。
猫にはおなじみの「ニャー」以外にも、様々な鳴き声があります。
短く「ニャッ」と鳴くのは猫の挨拶で、名前を呼ばれた時にこのように返事をすることもあります。
「ニャーン」「ニャオー」と鳴くのはエサが欲しい時や構って欲しい時で、毛を逆立てて「シャー」「フー」と鳴くのは威嚇している時や怒っている時です。
また「カカカッ」「ケケケッ」と不思議な音を出すのは ”クラッキング” と呼ばれている行動で、窓の外にいる鳥やおもちゃが上手く捕まえられない時など、もどかしい気持ちの時に発します。
一緒に暮らしていくうちに猫の表情や仕草、置かれている状況から少しずつ猫の気持ちがわかるようになりますよ。
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猫は本来、動物の肉を食べる「肉食性」の動物です。
野生のリビアヤマネコはネズミやモグラなどの小型のほ乳類、小鳥やその卵、カエルやトカゲなどの動物を捕獲して食べています。
余談となりますが、「猫の主食といえば魚」という印象が強い方も多いのではないでしょうか。
しかし、実は一部の種類を除いて、野生の猫はほとんど魚を食べることはありません。(インドネシアに生息する「スナドリネコ」は泳ぎが上手く、魚やカエルを主食にしています。)
むしろ森林や砂漠地帯に住んでいる猫たちにとっては、魚は見る機会すらないものです。
日本人にとって“猫=魚を食べるもの”という認識が強いのは、昔は宗教の関係で肉を食べることが禁じられていたこと、漁港で飼われている猫に余り物の魚をエサとして与えていたことが背景にあります。
※合わせて読みたい: 猫は魚を食べても大丈夫?魚の栄養効果と、猫に与える際の注意点
猫はもともと単独で暮らし、狩りをしてきた動物です。
そのため、非常にマイペースで気分屋、周囲に合わせようとしないという特徴があります。
また、のんびりと寝ていることが多い猫ですが、実は驚異的な身体能力を持っています。
猫はなんと助走をつけずに1.5~2m程度もジャンプし、時速50kmものスピードで走ることができるのです。
猫は生後5~9か月ほどで性成熟し、繁殖できるようになります。
そして、年に2~3回発情期を迎え、1回の出産で4~5頭の子どもを産みます。
メスの猫1匹が生涯に産める仔の数は、なんと50~150頭ほどです。
人間や犬はある一定の周期で排卵が起きる 「周期排卵」 の動物です。
卵子が受精しないと生理が起こり、また排卵し…といった周期をくり返しています。
一方の猫は、交尾した時に排卵が起こる 「交尾排卵」 の動物です。
交尾排卵の動物は交尾が排卵の引き金になるため、交尾の成功率が高く、生理がありません。
猫の交尾が成功した場合は、ほぼ確実に妊娠するといっても過言ではありません。
和名:ネコ
英名:Cat、Domestic cat
学名:Felis catus
分布:中東~北アフリカ(原種のリビアヤマネコ)
大きさ:
トイボブ(小型種)…体重1~2.5Kg
サバンナキャット(大型種)…体重5~12Kg
鳴き声:「ニャー」「ニャオー」「カカカッ」など
食性:動物食(肉食)
繁殖:
性成熟…生後5~9か月
妊娠期間…60日前後
寿命:約15年
ここまではリビアヤマネコとイエネコの生態について説明してきました。
猫を飼う上で、これらの情報を知っていると何かと役に立つときがあるかもしれません。
ここからは、実際に猫を飼うために必要な情報をまとめつつ、1つ1つ解説していきます。
まずは猫を飼うために必要なもの、そしてかかる費用について取り上げます。
トイレは猫を飼うための、必須アイテムの1つです。
トイレにはフード付きのもの、二重構造になっているものなど様々な種類があります。
フード付きは砂が飛び散りにくいけれど臭いがこもりやすい、二重構造のものはオシッコが下に落ちるけれど固まるタイプの猫砂が使えないなど、どれもメリットとデメリットがあります。
とにかくこまめに掃除をすることになるため、掃除しやすいという観点から選んでも良いでしょう。
次に必要なものは、トイレに入れるトイレ砂(猫砂)です。
トイレ砂にも多くの種類があり、材質だけでも木、鉱物、紙、おからといったものがあります。
また、細かさも製品によって異なるため、猫と飼い主が気にいるトイレ砂を見つけるのはなかなか大変かもしれません。
トイレのしつけをしている間はなるべく粒が細かい、本物の砂に近い物を使うと良いでしょう。
猫の成長に合わせて粒が大きいものや固まるタイプの物に移行できると、トイレの掃除が楽になりますよ。
※合わせて読みたい: 猫のトイレについて、しつけ方や掃除方法、オススメの猫砂や猫のトイレなどを紹介!
猫の食事は手作りでも構いませんが、毎食手作りで食事を用意するのは簡単なことではありません。
キャットフードもほぼ必須アイテムといって良いでしょう。
非常に多くの種類がありますが、フードを選ぶ時の基準やポイントは後述します。
※合わせて読みたい: 安心・安全なキャットフードはどれ?猫の餌の与え方や注意点とおすすめキャットフード12選
飼い主と一緒にベッドや布団で眠る猫もいますが、できれば猫が休み、眠る場所として猫用のベッドを用意してあげましょう。
ベッドはフワフワとした触り心地で、保温性が良いものにすると良いでしょう。
市販の物以外にも、箱やカゴに毛布や布を敷いて手作りしても構いません。
※合わせて読みたい: 猫がベッドで寝る姿がかわいすぎる!猫ベッドのおすすめ商品や手作り方法を紹介
猫を病院に連れて行く場合や災害時に備えて、キャリーバッグを用意してください。
キャリーバッグにもはプラスチック製のハードキャリー、布製のソフトキャリーなどの種類があります。
通院する時のことを考えて、持ち上げた時に安定するものが良いでしょう。
なるべく小さいうちから生活空間にキャリーバッグを置き、慣らしておくことをおすすめします。
※合わせて読みたい: おすすめの猫用キャリーバッグ!キャリーバッグへの慣れさせ方やコツも
ブラシは猫の毛並みを整え、抜け毛を除去するために必要なアイテムです。
ブラシには毛を絡めとる力が強い 「ラバーブラシ」 、もつれた毛をほぐす 「コーム」 、毛の流れを素早く整えてくれる 「スリッカー」 、毛ヅヤをアップさせてくれる 「豚毛ブラシ」 があります。
短毛種はラバーブラシと豚毛ブラシの2種を、長毛種は4種とも用意しておくと良いでしょう。
※合わせて読みたい: 猫のブラッシングの効果と、ブラシの種類やブラッシングの方法を解説
猫の爪切りには 「ハサミタイプ」 と 「ギロチンタイプ」 があります。
どちらでも構いませんが飼い主が使いやすく、かつ猫が嫌がらないものが理想です。
人間用の爪切りも使えますが、できれば猫用の爪切りを用意することをおすすめします。
本来狩りをする動物である猫には、本能的に爪とぎをする習慣があります。
そのため、爪をとぐ適切な場所がないと、壁や柱で爪とぎをしてしまうことがあります。
家や家具を守るためにも、爪とぎを用意しておきましょう。
段ボール製や麻ひも製などさまざまな材質がありますが、猫が使いやすいものを探してあげてください。
※合わせて読みたい: 猫の爪のお手入れはどうする?猫の爪とぎ、猫用の爪切り、猫の爪の切り方などを解説
おもちゃは、猫の運動不足やストレスを解消させてくれる必須アイテムです。
飼い主とのコミュニケーションツールにもなるため、色々なものを試すと良いでしょう。
おもちゃには猫じゃらしやキャットタワー、蹴りぐるみなど多くの種類があります。
ぜひ猫が夢中になって遊ぶ1品を見つけてあげてください。
※合わせて読みたい: おすすめの猫のおもちゃ20選!おもちゃの種類や、猫のおもちゃ選びのポイントも解説
ケージは猫が日常を過ごす室内が安全であれば、用意しなくても構いません。
しかし、留守にさせることが多い場合、いたずらが多い場合はケージを検討するのも1つの手です。
猫は本能的に狭く暗い場所を好むので、ケージの中の方が落ち着くという個体もいるようです。
※合わせて読みたい: 元猫の保護施設スタッフが選ぶ、猫の飼育にピッタリなケージ
必須アイテムではありませんが、シャンプーをする場合は必ず猫用のシャンプーを使いましょう。
種類としては通常のシャンプーの他、水を使わないドライシャンプーやタオルシャンプーもあります。
なるべく刺激が少ないものを選んであげると良いでしょう。
※合わせて読みたい: 猫にシャンプーは必要?猫のシャンプーの方法と必要な知識を解説
ここまで猫を飼うために必要なものを説明してきました。
これらのアイテムを揃えて、実際に猫を飼うとしたらどのくらいの費用が掛かるのでしょうか?
まずは猫を飼い始める時にかかる費用からご紹介します。
なお、全ての費用は概算であり、病院や購入するものによって大幅に異なります。
あくまで1つの目安として捉えてください。
健康診断:10,000~20,000円
3種混合ワクチン:5,000~6,000円
必需品(※):5,000~10,000円
(※最低限のエサ、エサ皿、トイレ、トイレ砂など)
猫を自宅に迎える段階で、猫の値段+20,000~36,000円程度の費用が必要になる ことがわかりました。
次に猫を飼い始めてからかかる費用を見ていきましょう。
健康診断:10,000~20,000円 ※1年に1回として
3種混合ワクチン:5,000~6,000円
エサ:36,000円 ※月3,000円として
おやつ:12,000円 ※月1,000円として
トイレの砂やシート 24,000円 ※月2,000円として
おもちゃなど 12,000円 ※月1,000円として
ざっくりとした計算でも、 猫を飼うと1年で最低10万円は必要になる ことがわかりました。
つまり、猫を平均寿命である15年飼うと考えると、最低150万円もの費用がかかります。
さらに病院に行く、ペットホテルを利用することがあればさらにお金がかかります。
実際に数字を見ると、動物は「かわいい」「飼いたい」という気持ちだけでは飼えないことがわかりますね。
猫を飼うために必要なグッズや心の準備は整ったでしょうか?
それでは実際に猫をお迎えしに行きましょう。
当項目では、猫をお迎えする方法について説明していきます。
まず1つ目は、ペットショップで購入する方法です。
ペットショップの特徴は身近であること、そして様々な種類の猫を取り扱っていることです。
飼いたい品種が決まっている場合や、なるべく近くで猫をお迎えしたい場合はペットショップで購入すると良いでしょう。
ショップではトイレ・猫砂・おもちゃなど、必要なものを揃えることができるというメリットもあります。
しかし、他の方法と比べるとやや割高になる傾向にあること、そして残念ながら動物をいい加減に扱っているショップもあることから、店内や動物たちの様子を見て信頼できるショップかどうか見極める必要があります。
次に紹介するお迎え方法は、ブリーダーから購入する方法です。
飼いたい品種が決まっている場合は、その種類の猫を扱うブリーダーから購入すると良いでしょう。
ブリーダーはその品種のプロなので、より詳しい飼い方やしつけのポイントを教えてもらうことができます。
ブリーダーから猫を購入する時は、まず動物取扱業の登録番号を確認しましょう。
なぜなら、動物に関する商売を行う場合は動物取扱業の登録が必要であり、きちんとしたブリーダーは必ず登録を行っているからです。
そして、可能であれば猫舎を見学させてもらうことをおすすめします。
猫舎が清潔か、親や兄弟猫が健康かどうか実際に見せてもらうと良いでしょう。
ただし、病気を防ぐために見学を行っていないブリーダーもあるため、見学の可否については直接ブリーダーに確認してください。
3つ目の方法は飼い主がいない猫、いわゆる“保護猫”を施設や個人の方から引き取る方法です。
飼い主がいない猫といっても、無条件で引き取れるわけではありません。
本当に猫を飼えるか住居や家庭環境を確認されること、トライアルとして数日~数週間一緒に生活してから譲渡可能かどうか決定されることもあります。
保護猫はほぼ無償で手に入るというメリットはありますが、そのほとんどが雑種の猫です。
つまり、将来どのくらいの大きさになるか、どんな病気になりやすいかなどの情報が一切ありません。
また、育った背景によっては人間に強い不信感を持っている猫もいるということを承知の上お迎えする必要があります。
猫の種類にこだわりがない方、猫とじっくり向き合える方は保護猫をお迎えすると良いでしょう。
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猫を飼っていても、引っ越しやアレルギーなど様々な事情で猫を飼えなくなってしまう方がいます。
4つ目は、そのような里親を探している方から猫を引き取る方法です。
3と同じく、猫を譲ってもらうには住居や家庭環境をチェックされることが多いようです。
また、インターネット上には数多くの里親募集サイトがありますが、ほとんどの場合は個人間でやり取りをすることになります。
譲渡の条件やもともとの飼育環境などをしっかりと確認し、トラブルにならないように注意する必要があります。
里親募集サイトでは、猫の品種から里親募集中の猫を探すこともできます。
飼いたい品種が決まっている場合は、里親募集サイトを使ってみても良いかもしれません。
場合によっては、もともと使っていたケージやトイレなどの飼育用品を一緒に譲ってもらえることもあるようです。
生体の価格はペットショップやブリーダーから購入するよりも割安、もしくは無償です。
※合わせて読みたい: 里親になって猫を飼いたいあなたへ。猫の里親になるための条件や応募の仕方とは
猫に食事を与えることは猫を飼う上での楽しみであり、猫を健康に育てるために重要な項目でもあります。
基本的に猫の食事には、市販のキャットフードを活用すると良いでしょう。
しかし、キャットフードはあまりにも種類が多く、どれを選べば良いかさっぱりわからないという方も多いのではないでしょうか。
この項目ではキャットフードの種類や選ぶポイント、食事の回数や量など猫の食事に関することを説明していきます。
キャットフードには大きく分けて2つの種類がありますが、どちらもメリットとデメリットがあります。
どちらを主食にするか、飼い主のライフスタイルと猫の好みを照らし合わせて決めると良いでしょう。
ドライフードはいわゆる 「カリカリ」 と呼ばれるキャットフードです。
その特徴は水分量が低く保存性が高いこと、ウェットフードと比べると安価なこと、そしてフードだけで猫が必要とする栄養素を満たすことができる 「総合栄養食」 が多いことです。
ただし、水分量が低いことはメリットであり、同時にデメリットでもあります。
猫にドライフードを与える時は、必ず新鮮な水を一緒に与えてください。
ウェットフードは缶詰やパウチに入ったキャットフードです。
その特徴は、水分量が多く猫がもともと食べていた物に近いこと、食いつきが良いこと、食事をしながら水分を補給できることです。
ただし、保存性が悪いので、猫が1度に食べきれる量を与えてください。
食べ残しは雑菌が繁殖して食中毒の原因となる可能性があるため、廃棄した方が良いです。
また、ウェットフードは総合栄養食ではなく、おやつ扱いの 「一般食」 が多いことにも注意が必要です。
ウェットフードを主食にする時は、必ず「総合栄養食」であることを確認してください。
猫は年齢によって、必要とする栄養素やカロリーが異なります。
そのため、多くのキャットフードは猫の成長段階に合わせて、 「幼猫用」「成猫用」「シニア用」 に分かれています。
基本的には猫の年齢に合ったフードを使用すると良いでしょう。
なお、フードを切り替える時は一度に全量を変えるのではなく、少しずつ切り替えるようにしてください。
1日目は元のフードと新しいフードを1:9、2日目は2:8といった形で少しずつ切り替えていきます。
一度に全てのフードを変えると猫が嫌がって食べない、食べてもお腹がゆるくなってしまう可能性があるので注意してください。
ちなみに、一部のキャットフードには、全ての年齢の猫に与えることができるものもあります。
そういったフードには 「全年齢用」 や 「オールステージ用」 といった表記がされています。
キャットフードは種類によって、グラムあたりのカロリーが異なります。
パッケージの裏に年齢別、体重別の給餌量が書かれているため、そちらを参考にして量を決めると良いでしょう。
猫の食生活を健康的に保つコツは、毎回きちんとフードの量を量ることです。
フードの量を一定に保ちつつ、定期的に猫の体格を確認し、体重を測る習慣を付けてください。
猫の体格は触った時に適度に肋骨の周りに脂肪があり、胴のくびれがわかる程度が理想です。
肋骨が浮きすぎている、くびれがはっきりしすぎている場合は痩せ気味なので、食事を見直しましょう。
逆に肋骨の感触がわからない(わかりにくい)、くびれがわからない場合は太り気味なのでダイエットを検討してください。
食事は幼猫の場合1日に3~4回、成猫の場合は1日に2~3回に分けてあげると良いでしょう。
食事は毎日なるべく同じ時間、同じタイミングであげてください。
飼い主の生活習慣に合わせて、無理のない時間を設定すると良いでしょう。
早速キャットフードを買おう!と思っても、あまりにも種類が多すぎてどれを選べば良いか悩んでしまいますよね。
それでは一体、どんな基準でキャットフードを選べば良いのでしょうか?
ここではフードを選ぶ上で、押さえておきたいポイントを説明します。
キャットフードを選ぶ1つ目のポイントは、主原料が肉か魚のものを選ぶことです。
猫はもともと肉食の動物なので、フードも肉類が多く入っている物が望ましいと考えられるからです。
キャットフードのパッケージの裏を見ると、必ず原材料が書かれています。
原材料は多く入っている物ほど前に書かれているため、1番目が肉や魚になっているものを選ぶと良いでしょう。
2つ目のポイントは、なるべく添加物が少ないものを選ぶことです。
添加物には色をつけて見栄えを良くする “着色料” 、し好性を高める “香料” 、保存性を高める “保存料” など多くの種類があります。
添加物の中でも、特に“着色料”が使われている物は避けてください。
なぜなら、猫は色をあまり識別できず、特に赤色はくすんで見えているからです。
鮮やかな色のキャットフードは、飼い主には美味しそうに見えるかもしれません。
しかし、着色料が入っていることは、猫にとってはなんのメリットもありません。
なお、“保存料”はキャットフードの酸化を避け、品質を維持するために必要なものです。
どうしても気になる場合は、天然由来の保存料(ローズマリー抽出物やトコフェロールなど)が使われている物を選ぶと良いでしょう。
※合わせて読みたい: 猫のご飯には何をあげればいい?おすすめキャットフード13選から、猫の餌の選び方、ご飯の作り方まで
ここまでは猫の主食である、キャットフードについて説明してきました。
かわいい猫にねだられると、ついつい色々な食べ物を与えたくなってしまうもの。
しかし、人間にとっては健康的な食べ物でも、猫にとっては有害な食べ物も多く存在しています。
当項目では、猫に与えてはいけない食べ物とその理由を説明します。
チョコレートには「テオブロミン」や「カフェイン」という成分が含まれています。
これらの成分を猫が摂取すると中毒や下痢を引き起こすうえ、大量に摂取すると突然死の原因になるとも言われています。
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ネギ類(タマネギ、ネギ、ニラ、ニンニク、ラッキョウなど)には猫の赤血球を壊す成分が含まれています。
それらの成分は生のネギ類に含まれているのはもちろん、加熱しても消えることがありません。
猫にタマネギが入ったハンバーグやみそ汁などを与えたり、食べられたりすることがないように気を付けてください。
※合わせて読みたい: 猫に玉ねぎは危険!理由と食べてしまった際の対策
イカやタコ、貝類などの魚介類には「チアミナーゼ」という物質が含まれています。
猫が食べると体内のビタミンB1を大量に消費して、ふらつきや運動障害といった症状を引き起こします。
チアミナーゼは加熱すれば分解されますが、そもそもこれらの魚介類は消化が悪く、胃腸の負担になるため与えない方が良いと言われています。
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ブドウやレーズンは、中毒症状を引き起こすため猫に与えてはいけません。
原因物質は特定されていませんが、特に成分が凝縮されているレーズンは少量でも嘔吐や下痢を起こし、急性腎不全を起こすことがあります。
ジャガイモの芽や皮に含まれている「ソラニン」は下痢、嘔吐などの中毒症状を引き起こします。
猫にジャガイモを与える場合は芽や皮をしっかり取り、加熱してから少量を与えるようにしてください。
猫にバラ科植物の種(リンゴ、アンズ、モモ、プラム、サクランボなどの種)も与えてはいけません。
これらの種には「青酸配糖体」の1種が含まれていて、嘔吐や痙攣を引き起こすことがあります。
アーモンドも同様の症状を引き起こす可能性があり、また塩分や脂肪分の取りすぎにもなるため、猫の手が届かないところに保管してください。
にぼしやかつおぶしは塩分が多く、またリンやマグネシウムなどのミネラルが多く含まれている食品です。
猫の嗜好性は高いものの、腎臓や心臓の病気の原因となるためなるべく与えない方が良いでしょう。
どうしても猫に与えたい場合は、猫用のミネラルが少ないにぼしやかつおぶしをごく少量、おやつとして与える程度にしてください。
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猫が牛乳を飲んでも特に危険というわけではなく、激しい中毒を起こすこともない食品です。
しかし、猫の中には人間と同じく、乳糖を上手く分解できずにお腹を下してしまう個体がいます。
また、牛乳は脂肪が多いため、頻繁に与えると肥満の原因となる可能性があります。
猫にとっての牛乳はあくまでおやつ、嗜好品であると考えた方が良いでしょう。
どうしても猫に牛乳を与えたい場合は、乳糖を除去したペットミルクや猫用ミルクをおすすめします。
※合わせて読みたい: 猫と牛乳。猫にミルクをあげるとどうなる?
猫を健康的に飼うためにはエサを与えるだけではなく、様々なケアをする必要があります。
この項目では、猫のケア方法について説明します。
猫は自分の体を舌で舐めて、自分の身体を清潔に保つ 「グルーミング」 をする習性があります。
そのため、ほとんどの猫はシャンプーをしなくても、ひどく汚れたり臭ったりすることがありません。
しかし、猫はグルーミングをしながら、自分の毛を飲みこんでしまうことがあります。
そうとはいえ健康な猫であれば、飲みこんだ毛はウンチと一緒に排出するか、毛玉として吐き戻します。
ただ、飲みこんだ毛の量が多い場合や、吐き戻しが上手くいかなかった場合は胃に毛がたまってしまい 「毛球症」 という症状を引き起こすことがあります。
猫がなるべく毛を飲み込んでしまわないように、定期的にブラッシングをしてあげましょう。
ブラッシングは短毛種の場合は週に1回、長毛種の場合は毎日すると良いでしょう。
ブラシは頭からしっぽに向けて、あまり力を入れずにゆっくりと毛の流れにそって動かします。
なるべく小さいうちからブラッシングを行い、慣らしておくことをおすすめします。
どうしてもブラッシングが苦手な場合は、毛の流れにそって水で濡らした手を撫でつけるとある程度毛を取りのぞくことができますよ。
※合わせて読みたい: 猫のブラッシングの効果と、ブラシの種類やブラッシングの方法を解説
猫の爪はアスファルトの上を歩いたり、木に登ったりするうちに自然に削れるものです。
しかし完全室内飼いの猫の場合は、爪が削れるスピードより伸びるスピードの方が長くなってしまうことがほとんどです。
爪は伸びすぎると割れる、肉球に食い込む、カーペットなどにひっかけるなどしてケガに繋がる可能性があります。
ケガをさけるためにも、定期的(月に1~2回程度)に爪を切る習慣を付けてください。
爪を切る時はまず猫の指の根元を優しく押さえて、爪を出します。
そして、血管(爪の根元にあるピンク色の部分)を避けて、先の方だけカットしてください。
万一出血してしまった時のために、動物用の止血剤を用意しておくと安心です。
爪切りに慣れないうちは、猫がぐっすりと眠っている間に切ると良いでしょう。
また、1度に全ての足の爪を切るのではなく、1日に1本切るくらいの気持ちで取り組んでみてください。
どうしても爪切りが苦手な場合は、動物病院で切ってもらうのも良い方法です。
※合わせて読みたい: 猫の爪のお手入れはどうする?猫の爪とぎ、猫用の爪切り、猫の爪の切り方などを解説
猫も人間と同じく、食事をすると歯に歯垢がつきます。
歯垢は歯石となって歯周病を引き起こし、歯が抜けてしまう原因になります。
猫の歯を守るため、なるべく小さいうちから歯のケアをはじめましょう。
効率的に歯のケアができるように、かかりつけの動物病院でケアの方法を教えてもらうと良いでしょう。
自宅で歯のケアをする場合はまず口の中に指を入れ、葉や歯茎を触る練習をします。
最終的にガーゼや歯ブラシを使って歯を磨けるように、少しずつ慣らしてください。
歯ブラシは猫用のものが販売されていますが、毛が柔らかい人間の子ども用ブラシでも代用できます。
特に虫歯になりやすい歯の付け根、犬歯や奥歯はしっかりと歯垢を取ってあげてください。
歯みがきはできれば毎日、難しい場合は週に2~3回でも構いません。
どうしても歯みがきが苦手な猫の場合は、デンタルケア効果のあるおもちゃを使うのも良いでしょう。
※合わせて読みたい: 猫に歯磨きは必要?猫の歯磨き方法や頻度について
猫は基本的にシャンプーする必要がありません。
しかし、ブラッシングでは汚れが取れない場合、あまりにも汚れやにおいが気になる場合はシャンプーをしても構いません。
ただ、もともと砂漠出身である猫は、水が嫌いな個体が多いとされています。
ひどい汚れでなければ、濡れタオルやペット用のウェットシートを使うと良いでしょう。
それでもシャンプーをする必要がある時は、必ず猫用のシャンプーを使ってください。
猫をシャンプーする前には、まず軽くブラッシングして毛玉や毛のもつれを取っておきましょう。
お湯は猫の体温と同じくらい(38℃程度)に設定しておきます。
まず洗面器などにお湯をためて、手ですくいながら猫の体全体を濡らします。
次にシャンプーを泡立てて、お尻や後ろ足から手早く全身を洗います。
この時泡が目や鼻、口に入らないように注意してください。
全身を洗い終わったら、シャンプーをしっかりと流します。
シャワーを使っても構いませんが、いきなり水を出すと驚いてしまうのでゆっくり優しくすすいであげてください。
すすぎ終わったらタオルでしっかりと水気を取り、ドライヤーを使って乾かします。
ドライヤーの大きな音で驚いてしまう猫も多いため、ドライヤーは弱に設定して使ってください。
日頃から飼い主がドライヤーを使うところを見せて、慣らしておくと良いでしょう。
なおダブルコートの猫の場合は、特に毛の根元が乾きにくいのでしっかり乾かすようにしてください。
しっかりと乾いたら、ブラッシングをしてシャンプー完了です。
シャンプーが苦手だという方は、トリミングやシャンプーができる動物病院や美容室を利用しても良いでしょう。
※合わせて読みたい: 猫にシャンプーは必要?猫のシャンプーの方法と必要な知識を解説
ここまでは猫のケア方法について説明してきました。
犬と比較すると手がかからないペットだと言われる猫ですが、健康的に暮らすためにはさまざまなケアが必要なことが伝わったでしょうか。
そして人間と一緒に暮らす以上、猫には様々なルールを覚えてもらう必要があります。
この項目では猫にしつけたいこと、そして猫のしつけ方法を説明していきます。
まず1番最初に必要になるのが、トイレのしつけです。
しつけとはいっても猫は砂と落ち着ける場所さえあれば、比較的簡単にトイレを覚えてくれます。
猫にはもともと自分の排泄物を砂に埋めて、隠す習性があります。
これは自分の生活環境を衛生的に保つため、そして獲物となる小動物に自分の臭いや存在を気づかれないようにするための習性です。
このような習性があることから、猫は砂があれば自然とそこがトイレだと認識してくれます。
そして一度トイレを認識すれば、基本的にそこで排泄をするようになります。
ただし、トイレを認識する前は、トイレではない場所で粗相をしてしまうことがあります。
そんな時は粗相した場所を徹底的に消臭し、ウンチやオシッコを拭いた紙をトイレに入れてください。
また、床をクンクンと嗅ぎ回り、ウロウロしはじめたら排泄をするサインです。
サインに気づいたら優しく抱き上げて、トイレに連れて行ってください。
このような方法をくり返していくうちに、トイレを覚えてくれるはずです。
トイレを失敗したからといって叱ってしまうと「排泄をする=怒られる」という認識になってしまい、トイレを我慢して泌尿器系の病気になりやすくなってしまうので注意してください。
そして、1つ覚えておいてほしいのが、猫は非常にきれい好きな動物であるということです。
トイレが汚いと嫌がるため、トイレは毎日欠かさずに掃除するようにしてください。
※合わせて読みたい: 猫のトイレのしつけ、やってはいけない7つのポイント
猫は自分の感情を表現する手段として、人の手や体に噛みつくことがあります。
甘噛みであれば良いのですが、本気噛みされると痛い上にケガをしてしまう可能性があるため、できれば噛み癖を付けないようにしたいものです。
猫が噛む理由は不快な思いをしている、遊んで欲しいなどさまざまなものがあります。
噛まれてしまった時は「痛い!」「ダメ!」など短い言葉で叱り、猫から離れてください。
そして、猫に「噛むと嬉しくないことが起きる」と覚えてもらいましょう。
同時に「猫はなぜ噛んだのか」ということを考え、その理由を取り除いてあげてください。
※合わせて読みたい: 猫が噛む理由と対策!どうやってしつければいいの?
もともと狩りをして暮らしていた猫には、爪をとぐ習性があります。
猫にとっての爪とぎは本能に基づく行動であるため、絶対にやめさせることはできません。
そうとはいえ、どうしても爪とぎをして欲しくない場所もありますよね。
猫に100%爪とぎのしつけをすることはできませんが、猫が爪とぎをしそうになったら猫の目の前に爪とぎを持ってくる、爪とぎにマタタビをふりかけるといった方法をくり返すと爪とぎの失敗が少なくっていきます。
猫にしつけをすると同時に、爪とぎ防止グッズ(シートやスプレーなど)も活用すると良いでしょう。
※合わせて読みたい: 猫のしつけ〜猫の習性を理解して、トイレ・爪とぎ・甘噛み・登り癖をしつけてみよう〜
ここまでは猫の食事やケア、しつけの方法などについて説明してきました。
猫と一緒に生活をする上で、他にはどのような点に注意すれば良いのでしょうか?
この項目では、猫を飼う時の注意点をご紹介します。
猫は高いところを好む性質があるため、部屋の中に高い場所を作ってあげてください。
高いところは落ち着くだけなく、上り下りをするだけで良い運動になります。
キャットタワーを用意する、家具を並べるなどして猫が好きに動けるようにしておきましょう。
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猫は暑さにも寒さにも強くないため、室温に気を使ってあげましょう。
特に暑さには弱いため、真夏はエアコンを入れるようにしてください。
猫は汗で体温調節をすることができないため、扇風機や自然の風では体温を下げることができません。
冬場はエアコンを入れっぱなしにしなくても、毛布やペットヒーターを入れておくだけでも構いません。
しかし、寒いと水を飲むこと、トイレに行くことを嫌がって膀胱炎になってしまう猫もいます。
冬場は飲み水をぬるま湯にする、なるべく暖かい場所にトイレを置くなどの対策を取ってあげてください。
猫はちょっとしたすき間があれば、そこから外に出てしまいます。
猫が外に出てしまうと、事故や野良猫とのケンカでケガをする可能性があります。
また、ウイルスや細菌に感染するリスクもある上、迷子になってしまう可能性もあります。
猫が外に出てしまったという事態を避けるために、常に戸締りをすることを心がけてください。
猫は完全室内飼いにして、万一の時のために住所や電話番号を描いた首輪をつけておくと良いでしょう。
家族が病気や怪我をした時、災害にあった時など一時的に猫と一緒に暮らせなくなることがあるかもしれません。
そんな事態に備えて、猫を預けられる場所や人を探しておくことをおすすめします。
預け先は親戚や知人でも、ペットホテルや動物病院でも構いません。
あらかじめ心構えをしておくと、いざという時にスムーズに対処ができるはずです。
猫は部屋の壁紙をはがしてしまったり、柱を傷つけてしまったりすることがあります。
賃貸住宅で猫を飼う場合は、必ずペット飼育可の住居にするか猫を飼う許可を取ってください。
持ち家の場合は家具や壁紙を破壊されないように、あらかじめ爪とぎ防止シートを貼っておくと良いでしょう。
猫はキレイ好きな動物、日常を過ごす部屋はなるべくキレイに保ってあげましょう。
猫の毛はよく抜ける上にアレルゲンを含むため、なるべくこまめに掃除機やコロコロをかけてください。
なお、非常に大きな音がすることから、掃除機が嫌いな猫も多いようです。
猫が掃除機を嫌がる場合は、掃除機をかける時だけ別の部屋に移動してもらうと良いでしょう。
掃除の間だけバスルームに移動させるという方もいるようです。
猫はもともと単独で暮らしていることから、とてもなわばり意識が強い動物です。
猫を多頭飼いする場合は、必ずトイレや食器などを頭数分用意してください。
また多頭飼いする時は、できれば一緒に育ってきた仲が良いきょうだい猫を同時に迎えましょう。
なぜなら、猫も人間と同じように猫同士の相性があり、どうしても仲良くなれない場合があるからです。
新入りの猫を迎える時はどうしても仲良くなれないというリスクがあることを承知の上、迎えるようにしてください。
先住猫がいる状態で新入りの猫を迎える時は、少なくとも突然対面させることはやめましょう。
まずはお互いのニオイをつけたタオルをベッドに置き、「ニオイだけの対面」から始めてください。
その後、ケージ越しの対面を行い、少しずつ一緒にいる時間を増やしていくと良いでしょう。
避妊・去勢手術とは動物が妊娠、繁殖できないように手術をすることです。
オスは手術によって精巣を、メスは子宮と卵巣の両方、もしくは卵巣だけを取り除きます。
猫の場合、手術を受ける時期の目安は発情を迎える前の生後4~6か月頃とされています。
避妊・去勢手術をすると妊娠しなくなる、生殖器の病気が防げるといったメリットがあります。
また、猫は繁殖期になると大きな声で鳴く、オシッコを吹き付けるスプレー行動などの問題行動が増えることからも、繁殖をさせる予定がなければ避妊・去勢手術をすることをおすすめします。
もちろん、一度手術をしてしまえば、二度と繁殖をさせることができなくなります。
しかし、避妊・去勢にはデメリットをはるかに超えるメリットがあることを知ってください。
避妊・去勢は人間と暮らすことを前提に考えると、猫にとってもメリットが多い手術です。
幼い猫のお腹にメスを入れるなんて、一生子どもが生めないなんてかわいそうだと思う方も多いでしょう。
しかし、猫は交尾が成功すればほぼ確実に妊娠し、1回のお産で4~5匹もの仔を産む動物です。
そして「猫を飼い始めてから1年ごとにかかる費用」の項目で説明した通り、猫1匹の一生にかかる費用は最低150万円ほどです。
万一猫が妊娠、出産してしまった場合、4~5匹の猫の世話ができるでしょうか。
世話ができない場合は責任を持って里親を探せるでしょうか。
猫は親子でも交尾して繁殖してしまいますが、対処しきれるでしょうか。
繁殖の問題だけではなく、猫は高齢になると生殖器疾患にかかる確率が高くなります。
子宮や卵巣を除去すれば助かる病気でも年齢や体力が原因で手術することすらできず、ただ弱っていく姿を見守ることしかできない…という悲しく、辛い状況に陥らないためにも避妊・去勢手術をすることを強くおすすめします。
なお、猫に避妊・去勢手術を行う場合、地域によっては手術費の助成制度を設けていることがあります。
制度の有無や利用方法については、役所やかかりつけの動物病院に確認してください。
※合わせて読みたい: オス猫・メス猫の発情期の時期・期間・注意点!綿棒はNG?去勢・避妊はどうする?
猫も生き物である以上、様々な病気にかかる可能性があります。
猫はどのような病気にかかりやすく、病気にかかった時はどのような症状が出るのでしょうか。
この項目では、猫がかかりやすい病気やその症状、予防方法について説明していきます。
なお、ここに書かれていない症状でも、「いつもと違う」と感じたらすぐに動物病院に行ってください。
どの病気でも早期発見、早期発見ができれば完治する可能性が高くなるため、最低でも年に1回は健康診断を受けることをおすすめします。
猫の病気として多いのが、ウイルスや寄生虫が原因の感染症です。
感染症には、以下のようなものがあります。
感染症の症状としては発熱や下痢、鼻水、くしゃみ、嘔吐、体重の減少などが見られます。
このような症状が見られたら、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
また感染症は文字通り他の猫にも感染するため、多頭飼いの場合は病気の猫を別の空間(部屋)に隔離する必要があります。
なお、感染症の中でもウイルス性の病気の一部はワクチンで予防ができます。
猫のワクチンには3種ワクチン、5種ワクチン、7種ワクチン、単体ワクチンなどの種類があり、完全室内飼いの場合は3種、外飼いの場合は7種が良いとされますが、飼育環境によっても適するワクチンは異なります。
ワクチンの種類や打つ回数に関しては、かかりつけの動物病院で相談してください。
感染症と同じく、猫の病気として症例が多いのが泌尿器系の病気です。
泌尿器系の病気には、以下のようなものがあります。
水を飲む量が急に増えた、トイレに頻繁に行くようになった、排泄の時に苦しむような様子がある、血尿が出る、尿が出ない、嘔吐する、トイレの失敗が増えたなどの症状が出たら泌尿器系の病気が疑われます。
すぐに治療を開始すれば回復する病気もあるため、いつもと違うと感じたらすぐに病院に連れて行きましょう。
年々猫のフードや医療の質が向上していることから、猫の平均寿命が少しずつ延びています。
それと同時に、ガンで亡くなる猫も増えています。
猫が一番かかりやすいガンが「リンパ腫」で、悪性であることが多いとされています。
その他にもガンは肥満細胞、乳腺、精巣など、様々な場所に発生する可能性があります。
避妊や去勢をすることで防げるガンもあるということを知っておくと良いでしょう。
ガンができると食欲の低下や体重の減少などの症状が見られ、時にはしこりが見つかることもあります。
内分泌系とは、体内のホルモンが関係する病気です。
内分泌系の病気には以下のようなものがあります。
食欲不振、嘔吐、下痢、水を飲む量とオシッコの量が増えた、良く食べるのに痩せていくといった症状が見られます。
肥満猫は糖尿病のリスクが高くなるといわれているため、太らせないように気を付けてください。
消化器は食道から胃、腸、肛門まで続く臓器の総称です。
消化器系の病気には、以下のようなものがあります。
嘔吐、便秘、お腹のふくらみ、食欲不振などの症状があればすぐに病院へ連れて行きましょう。
毛球症や腸閉塞は毛を始めとした、異物を飲み込んでしまったことによって起こる症状です。
定期的にブラッシングを行い、猫が誤飲しそうなものは片付ける習慣を付けてください。
皮膚の病気は他の病気と比較すると、目に見えやすいものが多いのが特徴です。
皮膚の病気には以下のようなものがあります。
猫の皮膚に脱毛やフケ、カサブタなどが見られたら、皮膚炎を疑いましょう。
ノミやダニが原因の場合は猫に駆虫薬を使用し、部屋も消毒する必要があります。
猫も人間と同じく、目や鼻、耳にさまざまな病気や症状がでることがあります。
顔周辺の病気や症状には以下のようなものがあります。
目ヤニが多い、耳アカが増えた、鼻水が多い、よだれが多い、口が臭いなどいつもと違うと思うことがあったら、それは病気のシグナルかもしれません。
違和感を覚えるようなことがあったら、一度診察をしてもらうことをおすすめします。
病原体の中には動物と人間の両方に感染するもの、症状が出るものがあります。
こういった病原体によって起こる感染症を、人畜共通感染症と呼びます。
猫と人間の間で起こる人畜感染症には、以下のようなものがあります。
これらの原因となる病原体は、主に猫の口や排泄物の中に存在しています。
病気の感染を防ぐためには猫や排泄物に触った後はうがいと手洗いをする、キスなど濃厚な触れ合いをしないといった対策を徹底することが大切です。
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・ 猫の予防接種に必要なQ&Aまとめ!費用は?種類は?時期は?注意点は?
猫は年をとっても、人間ほど見た目が変わりません。
しかし、年を取るにつれて猫の体力は少しずつ、そして着実に衰えていきます。
猫の平均寿命は15年ほどと言われていますが、おおよそ7歳頃からシニア期に入ります。
シニア期を迎えた猫には、どのようなケアをしてあげれば良いのでしょうか?
この項目ではシニア猫の特徴をはじめ、気を付けたい点について説明してきます。
猫はシニア期に入ると白いヒゲが増える、毛並みが悪くなるといった見た目の変化が出てきます。
そして耳が聞こえにくく、目が見えにくくなり、動かずに眠る時間が増えていきます。
あまり動かなくなることから、今まで以上に爪が伸びやすくなります。
猫にこのような変化が見られ始めたら、それは老化のサインです。
若い頃と比べてしまって切ない気持ちになるかもしれませんが、ぜひ今まで以上に念入りなケアをしてあげてください。
※合わせて読みたい: 老猫になったらどんな暮らしをさせるべき?老猫に健康で長生きしてもらうために飼い主ができること
猫は年を取ると消化機能が衰え、食欲が減少していきます。
シニア期に入ったら、消化が良いシニア猫用のキャットフードに切り替えると良いでしょう。
ただし「年齢によってフードを変えよう」の項目で説明した通り、急なフードの切り替えはNGです。
シニア猫の場合は、今まで以上に時間をかけて切り替えるようにしてください。
シニアになると動くのが億劫になり、トイレを我慢しがちになります。
トイレをベッドの近くに置く、段差が低いものにするなど少しでも負担を減らしてあげてください。
足腰が弱ると粗相をしてしまうこともありますが、可能な限り自力でトイレに行けるようにサポートしてあげましょう。
トイレに行くことが難しくなってしまった場合は、ペット用のおむつを使っても良いですね。
シニア猫は体力が衰えているため、今まで以上に室温に気を使ってあげてください。
また、毛のベタツキが気になる場合は安易にシャンプーをするのではなく、シャンプーシートや蒸しタオルを使ってなるべく負担がかからないように配慮しながら清潔にしてあげることが大切です。
そして、変化やストレスをなるべく減らし、おだやかに過ごしやすい環境を整えてあげると良いでしょう。
できれば年に2回健康診断を受け、病気の早期発見・早期治療を心がけてください。
猫はペットショップだけではなく、猫カフェや一部の動物園でも飼われていることがあります。
自宅に猫をお迎えする前に、このような施設で実際に寝子とふれあってみてはいかがでしょうか。
実際に猫とふれあうことで体や声がどのくらいの大きさなのか、ふれあった後にアレルギーがでないかなどの確認を行うことができますよ。
この項目では、猫とふれあいができる動物園を紹介します。
\ネコの館・個室でのふれあい ♪/
— 富士サファリパーク公式 (@fuji_safari1980) September 18, 2019
ネコの館にある個室を貸し切って、おやつをあげたり、ネコじゃらしで遊んだり。。平日限定ですが、ネコと一緒にまったり過ごせる♪ 癒しの時間をご提供いたします🐱 #ネコの館 #猫 #猫好き #1日3組限定・WEB予約制 #富士サファリパーク https://t.co/TffFprty9W pic.twitter.com/CXcQqfhNxF
静岡県にある富士サファリパークは、「ホントにライオンだ」というテーマソングが有名な動物園です。
園内の「ネコの館」では、世界中の様々な品種の猫たちとふれあうことができます。
アメリカンショートヘアー や マンチカン の他、ラパーマや シャルトリュー といった珍しい品種の猫も飼育されています。
住所:静岡県裾野市須山字藤原2255-27
マップ: Googleマップ
電話番号:055-998-1311
入園料:
大人(高校生以上) 2,700円
小人(4歳~中学生) 1,500円
シニア(65歳以上) 2,000円
3歳以下 無料
開園時間:
3月11日~10月31日 9:00~16:30
11月1日~3月10日 10:00~15:30
※詳細は公式ホームページ「
営業スケジュール
」を確認
休園日:年中無休
公式ホームページ: 富士サファリパーク
※合わせて読みたい: 富士サファリパークの観光情報まとめ。割引クーポンや見どころを解説
那須どうぶつ王国は那須高原に広がる、自然と動物とのふれあいが楽しめる動物園です。
園内では猫の身体能力を活かした動物園初の猫のショー、「ザ・キャッツ」が行われています。
「ワンニャンリビング」では、犬やショーに出ている猫とふれあうこともできますよ。
住所:栃木県那須郡那須町大島1042-1
マップ: Googleマップ
電話番号:0287-77-1110
入園料:
通常(2019年3月16日〜12月2日まで)
大人(中学生以上) 2,400円
こども(3歳~小学生) 1,000円
冬季(2018年12月3日~2019年3月15日)
大人(中学生以上) 1,400円
こども(3歳~小学生) 700円
開園時間:
平日 10:00〜16:30
土日祝・特定日 9:00〜17:00
休園日:不定休 ※詳細は公式ホームページ「 営業時間 」を確認
公式ホームページ: 那須どうぶつ王国
※合わせて読みたい: 那須にある動物のパラダイス!那須どうぶつ王国に遊びに行こう
猫を飼うための方法を徹底的に解説してきました。
しかし、実は本記事は初心者向け、入門編でしかありません。
実際に猫と一緒に生活していくと、わからないことがたくさん出てくると思います。
動物と暮らす大変さと、それ以上の楽しさを感じることでしょう。
もしわからないことに出会ったら、その度に徹底的に調べる癖をつけてください。
そして、かかりつけの動物病院にも相談して、どんどん猫に関する知識や経験を増やしていってください。
その積み重ねの1つ1つが、猫と飼い主の絆を強く、太くしてくれることでしょう。
大切な猫とあなたの生活が楽しく、素晴らしいものになるように心から願っています。
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最終更新日 : 2023/11/08
公開日 : 2016/05/11