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キンクマハムスターは、澄んだアプリコット(あんず)カラーの毛色、ふっくらとした丸いフォルム、耳の内側の黒っぽさが特徴です。
ゴールデンハムスター を品種改良させた種類であるため、原産国はありません。
つまり、野生では存在していないのです。
以前は全身のカラーがブラウンのゴールデンハムスターがキンクマハムスターと呼ばれていましたが、現在ではアプリコット色の種類のものをキンクマハムスターと呼んでいます。
数は少ないですが、中には長毛タイプや光沢があるサテンタイプの子もいます。
なお、ゴールデンハムスターと交配させることは可能であるものの、遺伝子はゴールデンハムスターの方が強いため、生まれてくる子どもがキンクマハムスターになるとは限りません。
温和でおとなしい性格のキンクマハムスターは、頭が良いのでトイレを覚えさせることも比較的簡単です。
鳴くこともほとんどなく、鳴いても小さく「ヂッヂッ」という程度です。
なついてくれば、飼い主の手に自分から登ってくるほど人懐こく、ハムスター飼育初心者にも最適と言われるほど、飼いやすい種類の ハムスター です。
ゴールデンハムスターの品種改良で生まれたキンクマハムスターは、ゴールデンハムスターよりも希少性が高いです。
このため、キンクマハムスターの値段は、基本的にゴールデンハムスターよりも高額です。
ゴールデンハムスターは1,000円前後でお迎えできますが、キンクマハムスターの場合は1,500〜2,000円前後します。
飼育開始時に必要なエサ代やケージ、トイレなどをプラスしても、総額で10,000円位と考えておくと良いでしょう。
ハムスターの値段・価格に関しては下記の記事もご参照ください。
キンクマハムスターの体の大きさはおよそ以下の通りです。
キンクマハムスターのオスとメスとを比較してみると、もちろん個体差はありますが、オスの方がおとなしく、メスの方が気が強く攻撃的な傾向があると言われています。
なお、メスは発情期に性器臭が発生するため、抱っこしてあげた後、においが気になるかもしれません。
キンクマハムスターを飼育する際には、上述した体の大きさを踏まえた上で ケージ を選びましょう。
また、以下の点に配慮しながらケージの中の環境を整えてあげてくださいね。
ハムスター用のケージには、プラスチック製ケージ、金網ケージ、ハムスター用水槽、といった種類がありますが、金網のケージはおすすめできません。
金網のケージは最も事故が多く、足が挟まって抜けなくなり、転落して骨折してしまう子が後を絶ちません。
同じような理由から、2階建てのケージも避けましょう。
ハムスターは、足の神経を断絶してしまった場合、そのまま壊死してしまったり、自分で食いちぎってしまったりすることもあります。
これはキンクマハムスターに限った話ではなく、他の品種のハムスターでも同様です。
かわいそうな事態にならないよう、ケージ選びは慎重に行いましょう。
無難なのは、プラスチック製ケージや水槽です。
水槽にはガラス製、アクリル製、プラスチック製がありますが、掃除の際に重さが気になる方はアクリルかプラスチックのものを購入しましょう。
なお、いずれのタイプも通気性はあまり良くないので、意識して換気するようにしてください。
キンクマハムスターのケージのサイズですが、体の大きさを考慮すると、理想的なのは幅60cm×奥行き45cm×高さ30cm位です。
最低でも幅40cm×奥行き30cm×高さ25cm以上は確保してあげましょう。
ケージが狭いとストレスや運動不足の原因になってしまいます。
そうとはいえ、ケージの中が広すぎても落ち着けずに トイレ を覚えられなくなってしまう子もいます。
しかし、ハムスター用のケージには、キンクマハムスターやゴールデンハムスターに適した広さのものがあまり販売されていないので、買うときには細かくチェックするようにしてください。
その他、キンクマハムスターの飼育者には、プラスチックの衣類ケースや熱帯魚用の水槽をDIYする方も多いです。
ただ、キンクマハムスターはその頭の良さから、予想外の方法で脱走してしまう性質があります。
しっかり鍵をかけられるケージを選び、閉め忘れることもないよう気を付けてくださいね。
どうしても鍵付きのちょうど良いケージが見つからず衣装ケースを加工する場合には、密封状態にならない通気性がある素材のフタをかぶせましょう。
参考価格:8,429円(税込)
メーカー名:SANKO
サイズ (幅X奥行X高さ) :62×45×31.5cm
重量:2.8kg
生産国:中国
キンクマハムスターのケージを準備できたら、できるだけ風通しと日当たりが良く、騒音や振動が少ない場所に設置してあげましょう。
ケージ内には、体の2、3倍大きい巣箱を寝床として用意します。
床材には、広葉樹チップ(木の屑)や細かくちぎった新聞紙を、深さ5cmほど敷き詰めましょう。
穴掘りをするため、爪がひっかかってしまう危険性がある繊維状のタオルは控えてください。
吊り下げタイプの給水器やハウス、砂入りのトイレ、運動不足にならないように回し車も忘れずに。
エサ皿は、倒れにくく重みがあり、かじっても安全な陶器の小皿を置きます。
参考価格:856円(税込)
メーカー名:SANKO
内容量:7L
生産国:アメリカ
参考価格:693円(税込)
メーカー名:GEX
サイズ (幅X奥行X高さ) :6.5×9×14.5cm
重量:50g
生産国:台湾
参考価格:949円(税込)
メーカー名:SANKO
サイズ (幅X奥行X高さ) :9×7.6×10cm
重量:142g
生産国:中国
参考価格:490円(税込)
メーカー名:マルカン
サイズ(幅X奥行X高さ) :14.8×10.4×8.5cm
重量:115g
生産国:日本
参考価格:454円(税込)
メーカー名:SANKO
サイズ (幅X奥行X高さ) :8×8×5cm
重量:90g
生産国:中国
ケージ内の環境をきちんと整えることで、キンクマハムスターに安心感を与え、しつけもしやすくなります。
飼い始めの頃は、キンクマハムスターがケージや部屋に慣れ、リラックスして過ごせるようになるまでそっとしておきましょう。
キンクマハムスターは、 エサ をあげている内に、飼い主のにおいを覚えてくれます。
自分のにおいを覚えてもらうまでは、噛みついてくることがあるため無理に触らないようにしてください。
ちなみに、ハムスターはエサを巣にためる習性があるので、古いエサは定期的に捨てなくてはいけません。
床材全体を週に1回交換し、月に1度、ケージ全体を水洗いしましょう。
また、気温が20℃未満のときには、ハムスター専用ヒーターや巣材用の綿で保温対策を行いましょう。
10℃を下回ってしまうと冬眠状態になり、体が弱っていると死に至ることもあるため危険です。
参考価格:2,848円(税込)
メーカー名:マルカン
サイズ:(幅X奥行X高さ) :20×1×24.5cm
重量:250g
人になつきやすいキンクマハムスターですが、やはり飼い始めの時期は緊張していて不安でいっぱいです。
数日間は、ケージのお掃除とエサやりといった最低限のお世話だけを行いましょう。
また、必ず以下の注意点を守るようにしてください。
温和なキンクマハムスターですが、実は縄張り意識が非常に強いです。
同じケージで複数飼育してしまうと、寝床やエサの奪い合いでケンカをしてしまったり、最悪の場合は死んでしまったりということもあります。
これは ゴールデンハムスター にも同じことが言えますが、キンクマハムスターを飼育する際には、必ず1匹ずつケージを分けるようにしましょう。
なお、ケージから出すときにも、ハムスター同士が鉢合わせすることがないように配慮してください。
また、オスとメスとを一緒にしてしまうと、すぐに繁殖してしまいます。
出産する赤ちゃんの数も多く、1回で平均8匹も生まれます。
母親のハムスターは、大きな音が聞こえて身の危険を感じたり、赤ちゃん達に母乳が行き渡らなかったりした際、自分では育てきれないと判断して共食いしてしまうことがあります。
もし赤ちゃんが生まれた場合には、なるべく早めに引き離してあげなくてはいけないので注意しましょう。
キンクマハムスターのご飯は、1日3回あげることが望ましいです。
忙しくて時間がないときでも、最低1日1回は与えましょう。
主食は市販のハムスターフード(ペレット)、 副食にはキャベツ・小松菜・ニンジン、カボチャなどの野菜、少量のリンゴなどの果物が最適です。
芽キャベツやネギ、ニラ、枝豆、銀杏やレンコンはハムスターの体に合わないのであげてはいけません。
チーズ・煮干しのように動物性たんぱく質のものも、たまには食べさせてあげてOKです。
基本はハムスターフードを中心に、低脂肪のものを与えましょう。
ヒマワリの種をかじるイメージがありますが、ヒマワリの種は脂肪分が多いのでハムスターにはあまり良くないとされています。
甘く脂肪分が多いおやつを大量に食べると、偏食をしてハムスターフードを食べなくってしまうので要注意です。
ハムスターフードの量は、原則として1日10~15g程度と覚えておきましょう。
給水ボトルのお水は、1日1回、夏場は朝晩の2回交換しておくと安心です。
ハムスターの餌やりに関しては、こちらの記事もご参照ください。
キンクマハムスターには、自分のトイレと決めた1ヶ所にオシッコをする習慣があります。
エサ皿と巣箱から一番遠い所、ケージの角にトイレを置いてあげましょう。
ただ、トイレをすぐに覚えるかどうかは個体差があるため、ハムスターの性格に合わせて根気良くしつけてあげてください。
怒鳴ったり無理矢理トイレに固定させようとすると、ハムスターが虐待されていると感じてしまいます。
ウンチはケージの中でならどこでもします。
要するに、トイレ内でウンチをしてくれるとは限りません。
ある程度はケージ内の決まった場所でウンチをしますが、トイレの場所が落ち着かないと、エサ皿などトイレとは全然違う所にウンチ、ひどいときにはオシッコをしてしまいます。
なお、トイレはハムスターにとって安心できる場所です。
もしもトイレでうずくまっている姿を見かけたら、注意して見てあげてください。
飼い主に懐いていない可能性が高いです。
また、病気の際に苦しみから逃げたいあまり、自分のにおいがするトイレで亡くなってしまうことがあります。
キンクマハムスターには、運動や気分転換のためにお散歩の時間も必要です。
時々で良いので、ケージの外へも出してあげましょう。
もちろん、室内で大丈夫です。
ハムスターを部屋の中で散歩させるときには、見失ってしまったり、物をかじられてしまったりする恐れがあるので、電源コードなどは隠すなりコードカバーで守るなりしておき、脱走してしまう隙間がないかも確認しておきましょう。
囲いや専用サークルを使って、ハムスターの行動範囲を制限するのが一番の良策です。
キンクマハムスターは夜行性なので、飼い主が寝ているときに活動します。
逆に、昼間には長い睡眠をとる生き物です。
可愛さのあまり、構いたくなるかもしれませんが、キンクマハムスターはよく寝る動物です。
信頼してもらい、健康的に生活してもらうためにも、充分に寝かせてあげましょう。
最後に、ちょっと悲しいお話になりますが、キンクマハムスターの 平均寿命 は2〜3年ほどと短いです。
長生きする子なら 3〜4年は生きられます。
せっかく慣れてきても、すぐにお別れの時期が来てしまうことを覚悟した上で、1日1日を幸せに過ごさせてあげてくださいね。
また、ハムスターを診察できる動物病院は少ないです。
犬猫しか診られないという獣医さんも多いので、何かあったらすぐに受診できる病院が近所にあるかどうかも、早めに探しておきましょう。
食物連鎖の図で下の方にいるハムスターは、本来肉食動物から身を隠して生きている動物です。
そのため、体調が悪くても周りに悟られないように隠してしまう性質があります。
毎日の生活の中で、抜け毛が激しくないか、便の調子が悪くないか、歩き方が普段と違わないか、注意深く観察してあげることも重要です。
2〜3年ほどでも、ハムスターにとっては一生の時間です。
かけがえのない命を守るためにも、ケージの選び方からじっくり考え、ハムスターが健やかに暮らせる環境を作ってあげましょう。
あなたに懐いてくれるようになったなら、きっとキンクマハムスター自身も幸せな気持ちになっているはずです。
見た目も性格も可愛いキンクマハムスターと、ぜひとも素敵な日々を送ってくださいね!
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最終更新日 : 2023/04/06
公開日 : 2017/03/15