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真っ白でふわふわの美しい姿のサモエドは、シベリアの遊牧民であるサモエド族と暮らしていた 犬 でした。
3000年以上前から存在していると言われ、オオカミや他の犬種との交雑もあまりなく、本来の姿をずっと保ち続けている純血性の高い 犬種 です。
シベリアは極寒の地であり、そこに暮らすサモエドは寒さに強い被毛と体をもった強靭な犬です。
サモエド属はトナカイを飼っていたのですが、トナカイたちを誘導したり、 オオカミ など外敵から守ったりする牧畜犬として働いていました。
さらに、そりを引く犬や狩猟犬としてもサモエド族の人々の暮らしを助けていました。
そして、サモエド族の人々も寒さをしのぐために一緒に寝たりするなど、サモエドを家族として大切に扱ってきたのです。
サモエドは人間に対する信頼と忠誠心が強いのですが、このような人間との生活がサモエドの性質を形作ることに起因していると考えられています。
一緒に暮らしていた遊牧民の名前をとって「サモエド」と名付けられましたが、「シベリアン・スピッツ」という名前でも知られています。
体形や被毛などスピッツの特徴を色濃く持っている犬です。
19世紀から20世紀にかけて、サモエドは極地探検でのそり犬として用いられるようになりました。
サモエドはとても力が強く勇敢で極寒の気温に耐える体を持っており、さらに人間に対して従順でした。
そのため、ノルウェーやロシアの探検隊が極寒の地を探検するための作業犬として最適であると考えたのです。
ノルウェーの有名な探検家であるアムンゼンが1911年に南極点に到達したときに、そりを引いていた犬がサモエドです。
アムンゼンの南極探検は、イギリスの探検家であるスコットと初の南極点到達を競った物語で有名で、南極の科学観測基地は「アムンゼン・スコット基地」と名付けられています。
スコットもサモエドをそり犬に使ったのですが、スコットの連れて行った犬は全頭が命を失うという悲惨な目に遭い、探検自体も失敗しています。
探検に使用された犬はひどい苦難を体験し多くが亡くなり、最も強い個体だけが生き残りました。
現在であれば、犬を過酷な場所で使役したくさんの命を失わせることは多くの非難を浴びると思われますが、当時は初の南極点到達という偉業が賞賛されたのです。
最初にサモエドをイギリスに持ち帰ったのは、イギリス人の動物学者アーネスト・キルバーン・スコットだと言われています。
1889年にサモエド族と3カ月間一緒に暮らした後に、茶色の毛のサモエドの子犬を連れ帰りました。
南極探検で生き残ったアンタークティック・バックという名前のサモエドを探検隊も連れ帰っており、これらの犬が現在のヨーロッパにいるサモエドの基礎となったとされています。
探検隊などが持ち帰ったサモエドはイギリス王室にも紹介され、その美しい見た目も相まって評判になります。
サモエドを贈られたエドワード7世の妻であるアレキサンドラ王妃は、サモエドを大変気に入りました。
王妃は動物好きで王宮に何匹も犬を飼っており、サモエドも王妃の愛犬となったのです。
また、王妃はサモエドの繁殖にも力を入れ、アメリカとイギリスに生存するサモエドの多くが、アレキサンドラ王妃の愛犬の子孫だと言われています。
現在のサモエドは純白の被毛の犬だけになりましたが、ヨーロッパに持ち込まれた当時は、黒や茶色の被毛のサモエドも存在していました。
イギリスでは白い色のサモエドが好まれたために、白い被毛のサモエドだけを繁殖するようになった結果、他の色のサモエドは姿を消したのです。
イギリスでの最初のサモエドのスタンダードは1909年に産出され、1912年にイギリスのケンネルクラブで正式に犬種として登録されました。
最初にアメリカに渡ったサモエドは、1906年にロシアのニコラス大公からの贈り物だったとされています。
アメリカでも南極大陸の探検は大きく取り上げられ、サモエドの存在も広く知られるようになりました。
1923年にもアメリカでも品種登録がされています。
日本では、かつて高度成長期の時代にサモエドと似た外見の「 日本スピッツ 」に人気が集まった時期があります。
日本スピッツは、サモエドとジャーマン・スピッツを掛け合わせて小型化した犬ですが、吠えやすい犬であったために敬遠されるようになりました。
現在では温和な性格のサモエドが注目されているようです。
ちなみに、日本スピッツも改良が重ねられ、吠え癖もかなり改善されました。
サモエドは全身が白い美しい毛で覆われています。
極寒の土地に耐えうる脂肪と筋肉を持っており、がっしりとした体つきです。
立ち耳で マズル は長め。
黒い瞳と、「サモエドスマイル」と呼ばれるまるで微笑んでいるような口の両端が上がった顔つきから、より温和に見えます。
しっぽは長く、ふさふさの飾り毛があり、背中に緩やかに巻いているので大変優雅に見えます。
大きめの 中型犬 に分類されます。
オスは体高54cm~60cm、体重25kg~32kgほど。
メスは体高50cm~56cm、体重18kg~25kgほどです。
被毛は長いトップコートと密集しているアンダーコートからなるダブルコートで、完全防寒に優れており、その被毛がとても優美です。
被毛の色はピュアホワイト、クリーム、ホワイトビスケット(体の一部に茶色のマークが入っている)があります。
サモエドの 平均寿命 は12年~14年ほど。
中型犬の平均的な寿命です。
サモエドは丈夫ですし、遺伝的疾患も少ない犬種です。
日々の生活や食事に注意すれば、平均寿命以上に長生きすることは難しくないでしょう。
サモエドは古くから人と一緒に長い時間を過ごしてきたせいか、人間に対してとても友好的で従順であり、穏やかな性格をしています。
サモエド族の人々とは夜も一緒に寝ていましたから、サモエドは人と一緒にいることが大好き。
つまり、 寂しがり屋な面があるので、長時間放って置かれるような生活は向いていません。
活発な犬でもあるため、退屈も好みません。
警戒心が全くないわけではありませんが、人にも他の犬にもフレンドリーな性格です。
見知らぬに対しても友好的な態度をとることが多いので、番犬には向いていません。
狩猟犬としても働いていた犬なので、時には 小動物 などを追いかけてしまうことがあります。
庭には塀を設置した方がいいですし、外では リード を離さないようにしましょう。
ここでは、サモエドを飼育する上で気を付けるべきポイントをまとめてご紹介します。
サモエドは室内飼育をしましょう。
サモエドの性格的に裏庭や室内ではない犬舎で、長時間一人ぼっちで過ごすことに耐えられません。
家族と密接な関係を望む犬なので、いつも一緒にいられるように室内で飼ってあげてください。
南極大陸を走破できるほど寒さに強い犬ですが、反対に暑さにはあまり強くありません。
シベリア地方では季節の寒暖差が激しく、冬は平均気温がマイナス10度以下という極寒となります。
夏は25℃以上になることもありますが、総じて気温があまり高くならない場所でサモエドは生きてきました。
雪の中で遊ぶことは大好きですが、日本の夏はサモエドにとって危険な季節と言えるでしょう。
そのため、クーラーなどで気温・湿度を調節してあげる必要があります 。
サモエドは何十㎞もの距離をそりをひき、牧畜犬として働くことができるとても活動的な犬。
大型の中型犬でもあるため、せまいアパートでの暮らしは向いていません。
庭付きの一軒家が推奨されます。
室内飼育では室内の床が滑らないように工夫する必要があります。
特に生後4ヶ月~7ヶ月の急速に成長する時期は、関節や骨に負担がかからないようにしてあげてください。
犬が肉体的に成長しきるまでは2年かかると言われています。
サモエドの食事は体重や年齢によって異なりますが、適正な量を1日2回に分けて与えてください。
胃捻転や食べ過ぎを防ぐために、食事は1度に与えず、また早食いにも注意しましょう。
食事は 高たんぱく低カロリーで、添加物や穀類などの含有量が少ない品質のいいもの を選んでください。
日々の食事が健康や寿命に影響が大きいことは確かですし、特に成長期の子犬にとっては必要な栄養を確保してあげることが大切です。
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サモエドの外見上の最大の特徴は白い美しい被毛です。
真っ白でフワフワの姿はサモエドの姿をとても優美に見せますが、この美しさを保つのは少々手間がかかります。
ほぼ毎日のブラッシングが欠かせません。
ブラッシングをさぼると、毛が絡んでたちまちブラシが通らなくなってしまいます。
毛玉になってしまったら刈り取るしかなくなるので、そうならないようにお手入れしてあげてください。
ブラシも複数用意し、目の粗いくしで毛先からとかしてからみを取り、スリッカーブラシで根元をブラシすると空気が入ってフワフワになります。
シリコンブラシなどでブラッシングすると皮膚のマッサージにもなりますし、油分を被毛に行き渡らせることもできます。
サモエドは ダブルコートのため、換毛期は抜け毛が大量に出ます。
毛量が多く毛が長いために、半端ではない量が抜けるのでこの時期は毎日ブラッシングをしてあげる必要があります。
特に夏に向かう時期に抜け毛を放置しておくと、見た目が悪いだけではなく皮膚の衛生状況が悪化し皮膚炎などを発症する危険性もあります。
また、1ヶ月~2ヶ月に一度程度の シャンプー も必要です。
サモエドは活動的な犬で運動は欠かせませんから、汚れてしまうときも多いでしょう。
シャンプーの前後は汚れを落とし被毛を整えるために、やはりブラッシングをしてあげなくてはなりません。
サモエドは中型犬とはいえ20㎏以上の体重があり、被毛は長くたっぷりあるので、それを洗って完全に乾かすためには労力と時間が必要です。
シャンプーは完全に洗いとさないとフケや皮膚炎の原因にもなります。
もちろん、自分でシャンプーすることもできますが、サモエドの美しい被毛を保つためにはプロの ペットトリマー に依頼することをおすすめします。
定期的にトリマーに手入れを頼んだとしても、毎日のお手入れは欠かせません。
サモエドも他の犬種と同様に 歯石がつきやすく歯肉炎になりやすい ので、歯磨きをしてあげましょう。
歯石を放置するとどんどん大きくなり、歯が抜けてしまったり炎症をおこして皮膚に穴が開いてしまったりします。
これは毎日の歯磨きで防ぐことができることなので、サモエドの健康と長生きのために実行してあげたいお世話ですね。
毎日が難しくても最低週に2回~3回程度は歯みがきしてあげてください。
犬の口腔内のケア商品はたくさん発売されているので、それを併用すると 高い効果が期待できます。
犬の口がくさい匂いがしたら口腔内の衛生状態が悪い証拠です。
室内で生活していると爪が伸びすぎてきます。
爪の伸び具合を見ながら1ヶ月に1回~2回、専用の爪きりで爪を切ってあげましょう。
原種に近い大型犬のサモエドには、他の犬種と異なり後肢の狼爪(後ろ足の親指のような爪)が残っていることがあります。
JKCではサモエドの狼爪は切除した形をスタンダードとしているため、小さな頃に狼爪を切除されていることが多いのですが、残っている場合には爪切りが必須になります。
狼爪は地面に付かない位置にあるので、他の爪のように歩いていれば削れるということがありません。
人が爪切りをしてあげないと、伸びすぎて指に爪が刺さってしまうことがあるので要注意です。
犬の爪には血管が通っており、痛覚もあるため、切り過ぎには気を付けてください。
定期的にトリマーに手入れを頼む場合は、一緒に爪切りも依頼すると良いですね。
爪が伸びすぎてしまった時や、肉球に刺さっている時、自宅では切れない時には動物病院で切ってもらいましょう。
サモエドの美しさと健康を守るためにはお手入れは必須です。
足や口など犬が触られるのが苦手な場所も多いため、小さいころから慣れさせましょう。
最初はムリせずに少しずつ人間に触れられることに慣れさせていきます。
ご褒美をあげても良いでしょう。
爪きりで切った際に、出血するなど痛い思いをさせると二度と切らせなくなることがあるので気を付けてください。
サモエドは厳しい土地でサモエド族の牧畜や狩猟の手伝いをして暮らしていた犬で、そりを引く力と体力を持っています。
遊ぶことも大好きです。
毎日30分~1時間の 散歩 を2回してあげましょう。
暑さに弱いので、夏の暑い時期は朝晩の涼しい時期に散歩を行ってください。
運動が足りずに体力が有り余るといたずらしたり、ものを壊してしまったりします。
散歩だけではなく、庭でボールのような おもちゃ 遊びやゲームなどをして発散させてあげるといいですね。
しつけ と社会化ができているなら、フレンドリーな性格なので ドッグラン に連れて行って遊ばせても良いでしょう。
ドッグランでお友達の犬ができると運動不足解消になりますし、楽しく運動できます。
サモエドは家族が大好きで従順で穏やかな犬なのでしつけは難しくありません。
人間が大好きというところをうまく生かして、 ほめて伸ばすしつけをしましょう。
アイコンタクトや「来い」「待て」などの基本の他に、サモエドは力が強いので散歩のときに引っ張らずに歩けるように訓練することも必要ですね。
サモエドは独立心があり自分で判断できる能力もありますから、規律を教えず甘やかしすぎると、飼い主を自分より下の存在であるとみなすようになり言うことを聞かなくなります。
これは悪意があってしているわけではなく、飼い主がリーダーとして頼りないと感じた結果、自分が群れを守るリーダーにならなければならないと判断したからなのです。
飼い主はサモエドに対してリーダーシップをとれなければなりません。
そのため、ほめるところはほめて、してはいけないことは一貫性をもって教え、飼い主に対する信頼を高めることが大切です。
良いことと悪いことの区別がはっきりしない、今日はいいけど明日はダメといったあいまいな態度は良くありません。
しつけのしやすい犬ではありますが、飼い主側が犬との接し方やコマンドの出し方などを学ぶ必要はあります。
どんなに穏やかな気性の犬であっても社会化は大切です。
社会化は親犬の愛情や兄弟犬とのコミュニケーションから始まりますので、幼少時に十分親兄弟と一緒に時間を過ごすことができたかは重要なポイントになります。
ブリーダー から購入する際はそういう点も確かめると良いでしょう。
家族として迎え入れてからも、家族だけでなく他の人や犬と関わる機会を持たせ、社会化を図りましょう。
お出かけを楽しめる犬ですし、犬も行くことができる公共の場所や旅行などに連れ出してもいいですね。
飼い主と犬が一緒に参加できるしつけ教室はおすすめです。
最近では、犬の幼稚園や犬の保育園という施設も多くなりました。
コマンドの出し方を学べますし、犬は訓練を受けられ、他の人や犬と接する機会を持つことができます。
サモエドは家族への愛情が深く、一緒にいたいと思う犬です。
一緒に運動したり遊んだり、たくさん構ってあげられる人に向いています。
訓練や散歩にも時間が必要ですね。
あまりおうちにいない人には向いていないでしょう。
サモエドは被毛の手入れが必要で、 トリミング 費用もかかります。
トリミング費用だけで年間10万以上はかかるでしょう。
その他に、えさ代なども含めると飼育費用は高額になるため、金銭的に余裕がないと飼育は難しいでしょう。
サモエドの飼育には一戸建ての家が推奨されますから、持ち家がある方に向いています。
具体的には、北海道や東北地方の酪農家さんや農家さん、あるいは標高が高めの土地で広大な敷地のある方であれば、サモエドを不幸にする環境リスクは低いです。
極寒の土地でも生きていける強さは、日本の高温多湿な気候には適応できません。
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サモエドは他犬種とのかけ合わせなどが行われず、古くからほぼ純血種のまま現在に至る稀有な犬種です。
遺伝病などは少なく体も丈夫ですが気を付けてあげたい病気はありますので、日頃から注意してください。
中型犬~ 大型犬 に多く見られる症状で、サモエドも発症のリスクはあります。
胃がねじれ呼吸困難などを引き起こします。
吐こうとしても吐けない、大量によだれが出る、呼吸困難、腹部膨張などの症状 が見られたら、胃捻転の可能性があります。
発症すると命の危険があり一刻を争いますので、即刻動物病院を受診 してください。
救急対応をしてくれる病院をチェックしておくと良いでしょう。
胃捻転は、一気食い、一気飲み、食後すぐの運動などによって引き起こされやすい とされています。
食事は2回に分け、運動後の水も何回かに分けて与えるなど日頃から注意しましょう。
散歩は食事前に行き、ご飯を食べた後すぐの運動は控えてください。
サモエドに限らず中型犬~大型犬に見られる症状です。
股関節に骨がうまくはまらず、歩き方やすわり方に異常が見られます。
異常を感じたら動物病院を受診してください。
遺伝性のことが多く予防は難しいですが、軽度であれば筋肉をつけさせる、サプリメントを与えるなどの対応もできるので、早期発見できるように日頃から観察すると良いでしょう。
犬は関節炎にかかりやすい傾向があるため、負担がかからないように体重を管理するとともに、生活空間の床が滑らないように対策をしてください。
サモエドは長く密集した被毛を持っているので、 特に夏は蒸れやすく皮膚炎を発症しやすい傾向 があります。
ブラッシングで毛がもつれないようにし、定期的なシャンプーで被毛と皮膚を清潔に保ちましょう。
雨の日の散歩などで濡れたときはしっかりと乾かすことも大事です。
肉球が蒸れて炎症を起こしてしまうときもあるので、肉球のすき間もしっかりと拭いてあげてください
従順で穏やかな気質のサモエドは子供との生活にも向いています。
家族に強い愛情を持ちますので、子供に対しても優しく接することができます。
一緒に遊ぶことも大好きです。
子供には犬が嫌がることはしないなど犬との接し方を学ばせ、子供と犬だけにはせず、必ず大人の監視のもとで遊ばせるようにしてください。
サモエドは他の犬に対してもフレンドリーですから、複数の犬を飼うことも可能です。
ただし、狩猟犬でもあったので他の小動物などは追いかけてしまうこともあることを忘れないようにしてください。
猫 などの他の動物と一緒に暮らす場合は、飼い主の指示に従うこと、社会化がしっかりなされていることは必須です。
サモエドの価格は50万円から70万円。
希少価値の高い犬で、日本では登録数もあまり多くないので価格もお高めです。
サモエドはほとんどペットそショップでは売っていませんので、ブリーダーから購入することになるでしょう。
ブリーダーから購入する際は、愛情をもって適正な飼育をしている信頼できるブリーダーから購入するようにしてください。
サモエドについての専門知識を持っているブリーダーなら、飼育の相談にも乗ってくれるはずです。
中にはお金儲けしか考えていない悪質なブリーダーもいるため、自分の目でサモエドが飼育されている犬舎などを確認されることをおすすめします。
サモエドはまだ日本では登録数が少ないので里親募集の数も少ないですが、皆無ではありません。
一度人間に捨てられてしまった子の里親になることは大変意義のあることです。
遺棄されてしまった子であっても命の価値に変わりはないので、二度と辛い目に遭わせないために 里親 になる際は覚悟も必要です。
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原産国 : シベリア(ロシア)
値段 : 50万円から70万円
毛色 : ピュアホワイト、クリーム、ホワイトビスケット(体の一部に茶色のマークが入っている)
寿命 : 12年~14年
体高と体重: オス 体高54cm~60cm 体重25kg~32kg、メス 体高50cm~56cm 体重18kg~25kg
特徴 : 全身白い美しい被毛で覆われています。極寒の土地に耐えうる脂肪と筋肉を持っており、がっしりととした体つきをしているのが特徴です。黒い瞳と「サモエドスマイル」と呼ばれる、まるで微笑んでいるような口の両端が上がった顔つきをしています。
性格 :人間に対してとても友好的で従順であり、穏やかな性格です。
かかりやすい病気 : 胃捻転・股関節形成異常・関節炎・皮膚病
注意点 : 家族との親密な関係を望むため、犬に時間を割いてあげられる人向きです。毎日の被毛の手入れが必要で経費もかかります。北海道などの寒冷地がおすすめです。
サモエドは美しい姿をしており、穏やかで従順な性質を持つとても魅力的な犬種ですが、お迎えするためには覚悟と責任が必要です。
甘えん坊で寂しがり屋なのでサモエドに向き合ってあげる時間が取れる方に向いている犬です。
運動やお手入れにかける時間も必要なので、犬と一緒に過ごす時間がとれるかどうか、自分の生活スタイルに合っているかどうか考えてみましょう。
美しい被毛を保つためには費用もかかるため、経済的な面も含めて飼育することを検討してください。
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監修:獣医師 山口 明日香(やまぐち あすか)
日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科卒後、2つの動物病院に勤務し、現在も臨床獣医師として働く。
ワークライフバランスを整えるため、在宅でのLINEおよび電話による健康相談、しつけ相談も開始。
その過程で、病気のみならず各種トレーニングと問題行動の大変さ、大切さを知る。
今後は学校飼育動物学で学んだ動物飼育と、子供の情緒の発達についても発信し、獣医動物行動研究会において問題行動の知識を深め、捨てられる動物が減るように正しい情報を伝えるべく模索中。
最終更新日 : 2022/03/08
公開日 : 2018/02/05