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一昔前では「トリマー」という言葉を聞いてもピンとこない人が多かったです。
それこそ、 犬 といえば昔は マルチーズ や トイプードル といった 小型犬 よりも、 柴犬 のような番犬を飼育する家庭が多かったので、「トリマー」という職業自体が少ない傾向にありました。
しかし、トリマーという職業は16世紀のフランスでは欠かす事ができない存在だったのです。
もとを辿ればトリマーのメイン作業となる「トリミング」は プードル が始まりとされており、個性豊かなカットを施すことで愛犬を一目で分かるようにしたのがきっかけになります。
その後、16世紀のフランスでミニチュアプードルが「抱き犬」として人気を博し、上流社会でプードルのトリミング技術を楽しむ文化が広く定着していったのです。
こうした背景からこの年代から「トリマー」という職業が必要不可欠な存在であることが分かるのです。
日本で「トリマー」という職業が一般化されたのは最近のことです。
それまでは、犬を飼う事は防犯目的とした「番犬」が主流とされており、外で買う事が当たり前とされていたので、トリミングのような「お手入れ」という概念が無かったのです。
しかし、1950年代以降に様々な外国の犬が輸入されるとミニチュアプードルやスピッツのような小型犬を飼う人が次第に増えていきました。
この頃全国各地でドッグショーが頻繁に行われていた影響もあり、小型犬を飼う人が増加していったのです。
その後、1960年代にマルチーズ、2000年代にチワワ、それにプードルのテディベアカットが一大ブームとなったことで「トリマー」という職業が日本で必要とされ始めたのです。
最近ではペットを飼う人が多くなりペットブームが広がっております。
その為、トリマーの仕事はトリミングのみに限らず健康や美容のケアに至るまで幅広い内容となっているのです。
就職先としても、以前であればペットサロンや動物病院が主流となっていましたが、近年ではペット専用サロン、ホームセンターにも活躍の場が広がっています。
トリマーとしての技術が高いほど指名される機会も増えるので、都心部ではトリマーを巡るお店の競争も激化しており、トリマーが与えられる場所も増加傾向にあるといえるでしょう。
他にも、医療技術やペットフードの改良によって昔と比べると 犬の寿命 が延びたことで老犬のカットも増えています。
老犬といっても外に出る事ができない場合が多く、そうした犬のカットは自宅に出向いてカットをすることになります。
従って、最近のトリマーはカット技術に加えてカットするスピードも求められているので、活躍の場が増えた分だけ要求されるレベルも高まっているといえるのではないでしょうか。
トリマーは美容師や看護師のような国家資格を有しなくても働く事ができます。
しかし、資格が無い場合でもトリマーになることが可能ではありますが、資格や経験なしに動物病院や ペットサロン でトリマーとして働くのは難しくなってしまいます。
トリマーの仕事としては、犬や 猫 のカットや シャンプー 、 爪切り 、耳掃除、お風呂など健康や美容のケアを行う必要があるので、資格なしにトリマーになることができるとしても、実際に就職するのは難しくなってしまうのです。
飼い主の立場として考えてみても、専門的な知識や技術があるトリマーとそうでないトリマーを比較したら、多くの場合前者を選択するはずです。
従って、トリマーとして働く事を考えたら資格を有するに越したことはないのです。
トリマーとして働きたいと思う場合にオススメとなるのがトリマー養成の専門学校になります。
専門学校に通う事で、講師から直接的に知識や技術を学ぶ事ができ、犬や猫を扱う実習も経験することができます。
それに疑問や不安といったメンタルサポートや資格・就職といった将来的なサポートまで受ける事ができるので、専門学校に通うメリットは十分あるといえるでしょう。
通信講座では時間的、経済的に余裕が無い人にとってメリットとなります。
トリマーとしての知識や技術を働きながら習得することができ、まとまった時間を作る事が出来なくても隙間時間を有効的に使うことで資格を取得することができます。
通信講座をメインにしている場合でも実習やスクーリングを設けている場合があるので、こうしたサポートを活用することによって通信講座では補う事ができない「実践的な経験」も習得することができるのです。
実際にトリマーとして働くことを考えたら、働き口の選択肢を把握することが必要となります。
なぜなら、働く場所が異なれば求められる知識や技術も異なってくるので、働き口の選択肢を把握することによって、将来のイメージを掴むことが必要となるのです。
ではトリマーとして活躍する場所はどういった場所があるのでしょうか?
犬や猫を販売するペットショップにはトリミングサロン、トリミングルームといった「犬のお手入れ」をする場所が併設されている場合が多いです。
最近ではホームセンター内にペットショップが入っている場合も多く、トリマーの仕事が視覚化されていることもあります。
トリミングの他にも販売している動物の飼育や健康管理、商品販売等を任されるケースもあり、トリマー以外の仕事を行うこともあるでしょう。
ペットサロンでは、 グルーミング 、トリミング、シャンプー、ブラッシング等が基本コースとして用意されている場合が多いです。
それらに加えて耳掃除、爪切り、肛門絞り、毛玉取りといったメンテナンスも用意されていたりします。
ペットブームによってペットサロンも急増したので独自サービスを行うお店もあり、トリマーの仕事も多様化されるようになりました。
ペットの送迎、ホテルサービス、ネイルアート、マッサージ、といった人間同様のサービスを提供するお店もあるので、ペットとの関係性だけでなく飼い主との関係性も築いていくことが必要とされるでしょう。
動物病院のイメージとして、獣医師が犬や猫の治療や予防接種のみ行っている、という印象を抱いている人は少なくありません。
しかし、最近の動物病院ではトリミングを行う場所も増えているので、動物病院で働くトリマーも存在することが分かります。
これには、ペットの病気や変化を「早期発見」という役割も含められているので、動物病院にトリミングを任せる人も増えているのです。
動物病院とトリマーが連携することで、些細な不安や心配も解消されることが大きなメリットとしてあるでしょう。
トリマーとして活躍する場所は昔と比べて増加していることが分かります。
ペットブームによってトリマーの需要も拡大した背景がありますが、「正社員」という縛りを設けてみるとまだまだ多いとはいえません。
パートやアルバイトでの募集が多く、雇用条件がお店によって様々である事には変わりないので、好条件・好待遇として働きたいのであれば専門的な知識や技術、それに経験やスキルを身につける必要があるといえます。
トリミングの練習だけでなく、コミュニケーション能力や接客といった細かな部分にまで目を向ける事で立派なトリマーになる事が出来、その先の可能性も広がっていくようになります。
公開日 : 2017/10/05