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ペットにはとても様々な種類がいます。
代表的なものとして思い浮かびやすいのはやはり 犬 や 猫 、 鳥 、 爬虫類 などかと思いますが、両生類も実は人気が高いです。
ちょっとくせがありそうに感じるかもしれませんが、見た目がかわいらしい動物も多く体が小さいため、狭いスペースでも飼育できるといった魅力もあります。
そんな両生類のもつ魅力や特徴、ペットとしておすすめの種類の飼い方をご紹介します。
これから両生類を飼いたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
地球上には動物が数多くいますが、そのうち人を含む背骨をもつ動物を脊椎動物と呼びます。
脊椎動物は主に「哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類」に分かれます。
両生類はそんな脊椎動物の一角で、淡水域の水辺を中心に世界中に生息しています。
日本にも本州から四国、九州にかけて様々な種類が存在しています。
幅広い気候風土をもつ日本は世界的に見ても特徴的なたくさんの固有種が生息する地域です。
両生類は生きた昆虫などの 小動物 を餌とすることが多いです。
逆に、他の鳥や哺乳類に食べられることもあります。
主に水辺などの生態系を支える、重要な役割を果たしています。
両生類にはいくつかの面白い性質があり、それが魅力ともなっています。
そんな両生類に共通する特徴をあげます。
両生類は「変温動物」です。
周囲の気温が変化しても体温を一定に保つようにする哺乳類のような「恒温動物」とは違い、外気温や水温によって体温が大きな影響を受けます。
活発に動くためには暖かい場所で体温を上げる必要があります。
寒いと活動が困難になり、冬眠をする種も多いです。
ほとんどの両生類は「卵生」で、卵から生まれます。
カエルに代表されるように、卵はゼリーのようなゼラチン質で覆われていることもあります。
哺乳類とは異なり体表に毛はなく、体表は粘液に覆われているものが多いです。
これによって乾燥を防ぐなど、皮膚を健全に保ちます。
また、外敵から身を守るために粘液には毒が含まれることもあります。
両生類は「変態」するものが多いことも特徴です。
カエルが幼いころはオタマジャクシなことは、多くの人が知るところだと思います。
カエルの産卵は水中で行われることが多く、オタマジャクシのうちはエラ呼吸によって水中で過ごすものの、成長してカエルになると肺呼吸が可能になり、陸上生活にも適応し始めます。
しかし、乾燥にあまり強くない種類も多く、生活環境に水場は欠かせません。
陸上と水中の両方で暮らすことが「両生類」という言葉のもとでもあります。
確かに イモリ と ヤモリ など見た目が似ている種類もあるのですが、爬虫類と両生類は生物学的に違います。
爬虫類は鱗によって体表が覆われており、基本的には肺呼吸で陸上生活に高い順応性があります。
また、同じく卵生ですが、卵が硬い殻に包まれていることが多いです。
両生類は薄い体表を粘液で覆っており、肺呼吸もしますが皮膚呼吸も必要なため乾燥に弱く水中への依存度も高いです。
意識しないとあまり目に入らないかもしれませんが、都会でも住宅街や公園、川辺などにカエルやイモリといった両生類は住んでいます。
そんな身近な動物でもあったためか、昔から俳句や和歌の対象になったりと、親しまれてきました。
現在でもよく理科の授業で観察対象になるなど、見かけることの多い動物です。
日本人の主食と言えばお米ですが、その稲を食べる害虫を食べてお米を守ってくれるのもカエルといった両生類です。
人間との関わりも決して浅くはありません。
両生類をペットとして見たときの特徴などについてあげます。
幼生と変態後で、見た目を含めて生活の仕方なども大きく変わります。
まるで別の生き物をとも言えるような違いがあります。
これは私達ヒトや犬猫などの哺乳類には見られない特徴で、一粒で二度おいしい魅力があります。
ペットとして飼われることが多いのは外国産の両生類が多いですが、もちろん在来種を飼育することもできます。
こんな動物が身近の森や川に住んでいるのかと思いを馳せると、より両生類を飼うのが楽しくなりますよ。
もちろん愛情を込めたお世話は必須ですが、毎日構わなくても大丈夫です。
また、種類によっては鳴き声を上げることも少なく、小さいスペースでの飼育も可能です。
その点では犬や猫よりも、一人暮らしであったり仕事で忙しい人でも飼育しやすいと言えるかもしれません。
変温動物のため、温度管理は大切です。
とくに子供のうちは体調を崩しやすいので、温度計を設置してこまめにチェックするなど気を配る必要があります。
餌は種類によって異なりますが、メジャーなものであれば専用の配合飼料がペットショップやネットなどで販売されているので、それで飼育もできます。
生きた コオロギ などの昆虫を与えたい場合は、合わせてコオロギの飼育用ケースが必要です。
水場が必須になりますので、飼育するケージ内には常に新鮮な水を用意しておくことが欠かせません。
両生類は基本的には人に懐かないです。
理由として野生では群れで過ごさず、基本的には単体で行動しているからです。
犬や猫とは違ってあまりべたべた触られるのはストレスになってしまうこともあります。
両生類にはその皮膚の弱さなどからかかりやすい病気があります。
特に有名なものはカエルの「ツボカビ病」です。
カエルの表皮に寄生するカビの1種で、90%以上という非常に高い致死率の恐ろしい病気になります。
人間に感染することはありませんが、もしツボカビ病に罹ったカエルが野外に放たれてしまうと、その地域のカエルに大きな影響を与えてしまうので注意が必要です。
両生類は他の動物と比べても診察できる獣医師さんが少ないため、万が一のときに頼れる病院をあらかじめ探しておくと良いですよ。
日本に生息し、かつペットとしても飼われることの多い代表的な両生類は「イモリ」、「カエル」、「サンショウウオ」の3種類です。
しかし、その中でもさらに細かく分けられます。
地味なものから見た目が派手派手しいもの、面白い生活をするものなど種によって特徴があり、そんな多様性も両生類の大きな魅力です。
イモリ、カエル、サンショウウオの一般的な飼い方とおすすめの種類について紹介します。
イモリは両生類の中でも有尾目イモリ科に属する動物を指します。
イモリという名前の由来は、害虫を食べてくれることで「井戸(水田)」を「守る」からなどといった説があります。
間違われやすいヤモリは「家」を「守る」が語源と言われます。
肉食性で昆虫やミミズなどを食べながら、水辺の近くなどで暮らしています。
見た目の小ささに似合わず、イモリの寿命は結構長いです。
20~30年生きることもあり、飼育環境下でも10年以上生きます。
尻尾や手足、目玉などですら欠けても再生するなど、非常に強い生命力があります。
イモリを飼うことはそれほど難しくありません。
とくに日本国内にも生息し、日本の環境に慣れている種であればプラスチックなどの一般的なケージや 水槽 で飼育できます。
イモリは両前足に吸盤がついているので、どんな滑らかな壁も登れます。
格子状の蓋などをしないとすぐに逃げられるので注意です。
飼育環境には「陸地」と「水場」の双方がいります。
水場はイモリの排泄物で汚れがちなので、定期的に交換するかろ過装置をとりつける必要があります。
また、大事なポイントとして隠れ場(シェルター)が必要です。
イモリは天敵から身を隠すために野生化では草むらなどに身を隠しながら生活しています。
あまりに開けた場所ばかりだとストレスになってしまいます。
餌はできればコオロギやイトミミズ、 メダカ など生きたものが理想です。
ただ、慣れてくればペットショップなどで売られている乾燥餌でも十分飼えます。
乾燥アカムシなどがおすすめで、イモリようの人工餌も良いです。
イモリは変温動物のため寒い時期は代謝が下がるので、餌を消化する能力も低下します。
冬場は様子を見つつ餌を控えめに調整してください。
両生類の飼育には温度管理が必要になってきますが、冬の寒い時期でも室内にケージをおくのであれば、極端に気温や水温が下がらないので、特別に調整しなくても平気なことが多いです。
ただし、熱帯産のイモリはヒーターなどで温めておいた方が安全です。
夏場の暑さや蒸れにもイモリは弱いので、暑い時期は直射日光の当たらない風通しの良い場所で管理します。
野生では冬は冬眠してしのぐことが多いイモリですが、飼育環境下では水温がそこまで下がらないので冬眠しないこともあります。
イモリは毒を持つ種類が多いです。
しかし日本原産のイモリが持つ毒は微量で、人間が致死量に至るほどではありません。
ペットショップで販売されているイモリもほとんどは養殖なので無毒です。
しかし、お世話をしたあとは手を洗うことは徹底しないと危険です。
イモリの中でも人気の種類は、專門のペットショップで購入できます。
種類によって値段もまちまちですが、メジャーな種類であれば1匹300~1,000円くらいが相場でしょう。
今ではネットショップもあるので入手は難しくはありません。
以下に代表的なイモリを紹介します。
イモリ亜科に分類されるトラフサンショウウオ科もイモリの種類の一部としています。
学名:Cynops pyrrhogaster
分布:日本
大きさ:
体長 10cm前後
体重 3.5~5g
寿命:20~25年
特徴や飼育する上での注意点:
両生類の中でも特に飼育しやすく、ペットとしての個体数も非常に多いです。
日本でイモリというと、アカハライモリを指すくらいの知名度があります。
メジャーなイモリなので、1匹200円位でショップで購入できます。
その名前の通り、鮮やかな赤いお腹が特徴です。
日本固有のイモリですが、生息している地域によって微妙に色や模様が変化します。
普段は水のきれいな池や小川など穏やかな水辺を好んで生活し、あまり陸上に上がって活動はしません。乾燥には弱いです。
警戒心は強く、無理に触ろうとすると嫌がるので、飼う時はそっと観察するくらいにとどめましょう。
飼育はイモリの中でも簡単な方で、一般的な注意点にだけ気をつければ問題なくペットとして飼えます。
学名:Cynops ensicauda
分布:奄美群島、沖縄諸島など
大きさ:体長 14~18cm
寿命:20年くらい
特徴や飼育する上での注意点:
漢字で書くと「尻剣井守」と書き、尻尾が剣のような形状なのが特徴です。
アカハライモリと同じく日本の固有種です。
イモリのなかでは比較的大きく、その鮮やかなお腹の模様からペット好きの中でも人気が高いです。
湿度の高い森林などに生息し陸地と水場を行き来しながら、小動物を食べて生活しています。
暖かい地域に生息するイモリなので、本土で飼育する時は室内でもヒーターなど温度調整する設備が必要です。
冬場では20℃以上、夏場は逆に水温が上がりすぎないように28℃以下になるように気を付けます。
環境を整えれば飼うのはそれほど難しくありません。
学名:Pachytriton labiatus
分布:中国
大きさ:体長 20cm前後
特徴や飼育する上での注意点:
中国原産で、基本的には水中生活をするイモリです。
横長な顔に愛嬌があります。
他のイモリとは違い陸地などを作らなくても、熱帯魚と同じような環境で飼育可能です。
ただし、水質が悪くなると体長をくずして病気にかかりやすくなるので、水の交換は必須。
野生化では昆虫を食べる動物食です。
冷凍のアカムシや配合飼料を餌にするのが適します。
学名:Salamandra salamandra
分布:ヨーロッパ
大きさ:体長:15~25cm 体重:約20g
特徴や飼育する上での注意点:
その黒と黄色の独特なコントラストが特徴なイモリです。
全体的にずんぐりむっくりとした体つきが特徴で、毒腺から外敵などに向けて高速で毒液を発射することができます。
この毒は非常に強力で、脊椎動物の体内に入ると筋肉の痙攣や過呼吸を引き起こします。
ただしよほど危険な状態でない限り使わないので、ペットとしても人気です。
ファイアサラマンダーは水場が近くにある林の中で、倒木の陰に隠れながら生活しミミズや昆虫、小さな両生類まで様々な動物を丸呑みにして餌とします。
湿った場所を好むものの陸地での行動が多いので、ケージに水を張らなくても大丈夫です。
ヨーロッパ原産のため日本の真夏の暑さは苦手になります。
見た目や「火のトカゲ」を意味する名前のカッコよさからか、様々な物語や伝承のモチーフなどとして使われることも多いイモリです。
学名:Cynops orientalis
分布:中国
大きさ:体長 6~10cm
特徴や飼育する上での注意点:
日本の固有種であるアカハライモリとよく似ていますが、滑らかでやや小型な体が特徴の中国が原産のイモリです。
チュウゴクイモリなどとも呼ばれます。
水のきれいな湿原や小川、池のそばに住んでいます。
温度変化などに気をつければケージなども汚れにくいため、飼いやすいイモリです。
学名: Echinotriton andersoni
分布:日本(奄美大島や沖縄など)
大きさ:
体長 13~19cm
体重 12~45g
特徴や飼育する上での注意点:
イボイモリはごつごつしたイボがあるのが特徴です。
日本南部の林や池沼に住んでいます。
「生きた化石」とも称される古くからいるイモリです。
恐竜のようなフォルムが魅力ですが、天然記念物として指定されているため残念ながら飼育は不可能です。
学名:Ambystoma mexicanum
分布:メキシコ
大きさ:10~25cm
特徴や飼育する上での注意点:
幼生期にはとても愛らしい見た目をしており「 ウーパールーパー 」と呼ばれることで有名です。
驚異的な再生力をもつことから実験動物として飼育される中で、突然変異で発生したで色素の白い個体がウーパールーパーと呼ばれるようになったので、正式名称ではありません。
1980年台に日本でも大ブームが巻き起こりました。
のほほんとした顔つきや、耳飾りのような特徴的なエラから今でも人気があります。
水の中で主に生活し、熱帯魚のような飼育環境で人工飼料などを与えれば意外と簡単に飼育可能です。
学名:Ambystoma mavortium
分布:アメリカ
大きさ:体長 20~25cm
特徴や飼育する上での注意点:
体に帯状の斑紋がついたトラフサンショウウオという属に分類される両生類です。
森林や半砂漠地帯に生息します。丈夫ですが夏の暑さには弱いです。
水場は必要ですが、体が浸かるだけの水を容器に張るだけでも十分です。
他の両生類に比べると知名度は低めですが、飼いやすくその特徴的な見た目も魅力でペットとしてもおすすめできます。
学名:Ambystoma maculatum
分布:北アメリカ
大きさ:15~25cm
特徴や飼育する上での注意点:
黄色い斑点がとても目立つ人気の高い両生類です。
水場の近い湿った森林の落ち葉の下や穴の中で住んでいます。
地上の昆虫やクモ、ミミズなどを捕食します。
高温に弱いですが、それに気をつければ飼いやすいです。
学名:Gymnophiona
分布:東南アジア、インド、アフリカなど
特徴や飼育する上での注意点:
アシナシイモリは両生類の中でも原始的な種類で、無足目という分類をされる生き物です。
足のない見た目はイモリというよりは、むしろミミズや ヘビ に見えるかもしれません。
主に土の中で暮らしているため眼が退化しており、小動物を餌とします。
他のイモリに比べると人気は高くないようですが、ペットショップなどで購入は可能で、湿った土壌を用意すればペットとして飼うこともできます。
地中に潜むことが多いので、ペット的な魅力はやや薄いかもしれません。
しかし、温度などに注意すれば飼育はわりと容易な方です。
カエルも、イモリと並んで私たちにとって身近な両生類です。
イモリとは違って尻尾はないため、無尾目という分類をされます。
田んぼや小川など水辺を中心に、日本はもちろん世界の様々な場所に生息します。
トンボやサギなどとともに、田園風景には欠かせない動物ですよね。
その可愛らしくも独特な見た目からペットとしての人気も高いです。
カエルを飼育するには深さと広さのあるケージが必要です。
あまり小さすぎると飛び跳ねたときに天井や壁に激突してしまう危険性があります。
ケージ内には水場と陸地の両方が必要ですが、陸上にいることが多いカエルであれば、水を張らなくてもタッパーなどの容器に水をためるだけで代用できます。
陸地は土と腐葉土、水苔、新聞紙などで作ることができます。
排泄物などで汚れないようにまめに掃除すると、病気の予防に有効です。
また植物や枯木を使って、自然状態のような身を隠せるような場所もある環境を再現できると、カエルもストレスを感じにくいです。
冬場は春になるまで冬眠することが多いです。
湿らせた土と落ち葉を用意すると穴を掘って、冬眠をはじめます。
氷点下にならないように暗い場所で管理しておくと、次の年の春に土から出てきて活動をはじめます。
ただし、室内飼いで温度を一定に保っていると、冬眠せずに冬を越す個体もあります。
カエルは基本的には集団行動をしないので、共食いなどをさけるために単独で飼うか、同じケージ内には同じ種類のカエルのみを入れることをおすすめします。
オスのカエルはとくに繁殖期などに自分のナワバリをアピールするために、大きな声で鳴くことがあります。
餌は生きているものが一番なので、繁殖させたコオロギなどを与えられるとベストです。
季節にもよりますが、1日に1匹程度与えます(ハエであれば2~3匹)。
ミミズやミルワーム、クモなども食べます。
生き餌の調達が難しい場合は、ペットショップなどで購入もできます。
カエルの仲間は乾燥に弱いものも多く、湿度が高めに保たれることを好みます。
乾燥が続く時期は霧吹きなどでケージ内に水分を加えます。
種類によって好む温湿度は異なりますが、温度は20~28℃くらい、湿度は70~85%くらいをキープできると良いでしょう。
あまりイメージにはないかもしれませんが、 アマガエル のような一般的なカエルでも毒があります。
さほど強くはないのでそこまで心配する必要はありませんが、目などに入らないように注意し、カエルに触った後は手洗いが必須です。
ペットショップで購入できます。
希少度などによって値段も数百円から数万円までまちまちです。
トノサマガエルと行った日本在来のカエルならば、やや難しいですが野外で捕獲して飼うこともできます。
学名:Bufo japonicus
分布:日本
大きさ:体長 6~18cm
特徴や飼育する上での注意点:
日本に生息する固有のカエルで、本州に幅広く生息しています。
平地から低山帯の森林や草原のほか公園などに生息し、都心部で見られることもあります。
カエルの中でも比較的陸地への対応が強いです。
日本のカエルの中では大型で食欲も旺盛なため、昆虫から小さい ネズミ まで餌にします。
ちょっとブサイクな見た目も一部の人にはカワイイと人気です。
乾燥などに強く、環境への抵抗性も高いので、飼いやすいという魅力もあります。
学名:Pelophylax nigromaculatus
分布:関東平野を除く本州と九州、四国、一部の朝鮮半島
大きさ:オス 38〜94mm
寿命:3~5年
特徴や飼育する上での注意点:
日本でもよく見られる固有のカエルです。
見た目や行動ともにカエルらしさがあり、最もポピュラーなカエルの一種ではないでしょうか。
殿様という名前は外敵などに威嚇するときにお腹を大きく膨らませる姿勢が、威圧する殿様のように見えるからという説があります。
ジャンプ力が高く大きめのケージが必要ですが、環境への順応性も高く飼育しやすいカエルのひとつです。
学名:Ceratophrys(属名)
分布:南米、ヨーロッパなど
特徴や飼育する上での注意点:
海外のカエルの中でも人気の高い種類です。
日本のカエルには見られない奇抜な体の色合いや、大きな口といった特徴があります。
ずんぐりむっくりした見た目はおもちゃのようでもあります。
多くの種類があり、よく見かけるものに「 ベルツノガエル 」、「クランウェルツノガエル」、「アマゾンツノガエル」などがあります。
活発に動き回るタイプではないので、ケージはそこまで大きくなくても良いでしょう。
日本在来のカエルでないので、冬場はヒーターなどで温度を20℃以上に保つことが重要です。
餌はコオロギや冷凍マウスなどで、他のカエルとあまり変わりませんが食欲旺盛で高カロリーな餌を好みます。
学名:Agalychnis callidryas
分布:中米から南米
大きさ:3~7cm
特徴や飼育する上での注意点:
大きくて赤い目や、鮮やかなオレンジの手足が何よりも特徴的なカエルです。
その見た目からカエル好きのなかでも人気があります。
小型で熱帯雨林などに生息する樹上棲のカエルです。
そのため、高さのあるケージに枝などを組んで、上下に自由度のあるレイアウトにできると良いです。
乾燥には弱いので保湿性のある床材を使い、こまめに霧吹きをするとカエルにとって快適な環境になります。
寒さには弱いので冬や夜間には注意です。ヒーターなどで20~25℃くらいに温度を保ちます。
特に幼い頃は栄養を必要とするので、高カロリーな食事を与えるようにしてください。
学名:Dendrobatidae(科名)
分布:南北アメリカ
大きさ:6cm以下
特徴や飼育する上での注意点:
名前に毒を持つ通り、非常に強力でわずかな量で人間も殺してしまう毒をもつ種類もいます。
しかし、餌によっても体内で毒が生成されるかは変わるので、飼育環境下では毒をもたなくなることもあります。
有毒のカエルということもありかつてはあまりペットにされていませんでしたが、毒をもたない繁殖個体が出回るようになってから、その派手な体色から人気が高まりました。
赤、青、黄、緑と体色や模様の種類は様々です。
飼育する時は万が一に備えて素手では触らないなど、細心の注意を払うようにします。
学名:Lepidobatrachus laevis
分布:南米
大きさ:11~12cm
特徴や飼育する上での注意点:
マルメタピオカガエルという和名もあるカエルの中でも一風変わった風貌のカエルです。
緑がかった灰色の体色にオレンジの斑点、まるくのっぺりとした体が特徴です。
基本的には水中で生活するので、陸地を作る必要はないですが、カエルの足がつくくらいの水量を保つことが大切になります。
独特の見た目に関わらず飼育は難しくないので、変わったカエルを飼いたい人におすすめです。
イモリやカエルと比べるとマイナーかもしれませんが、日本にも生息する両生類です。
イモリに似ているようにも見えますが、皮膚の質感などに違いがあります。
サンショウウオはよりツヤツヤしていて滑らかな肌触りです。
イモリやカエルなど飼いやすい両生類に比べると、飼育はやや困難です。
その理由としては、温度や湿度の管理が難しいためです。
一般的に暑さは苦手なため、エアコンなどで温度調整をしないと日本の夏は乗り越えにくいです。
乾燥にも強くないので、湿度を一定に保つ必要があります。
また、寒い時期は冬眠するので、冬期は潜り込みやすい土や落ち葉などを用意して冬眠を促すか、温度や湿度を管理し続けて冬眠しなくても良い状態を保ち続けます。
サンショウウオは幼体と成体で生活環境が変わるので、そのときに合った飼育法が必要です。
幼生期は水中で生活して、小さな昆虫やミミズなどを食べます。
成体になると陸地にも上がるようになり、ミミズやワラジムシ、ナメクジなどを食べます。
そして、サンショウウオは種全体として絶滅の危惧がされています。
ものによっては飼育もできますが、生態系の保全のためにも、あまり安易に捕獲して飼わない方がよいかもしれません。
学名:Hynobius tokyoensis Tago
分布:日本の関東近縁
大きさ:8~13cm
特徴や飼育する上での注意点:
関東付近に生息するイモリにも似た両生類です。
日本のイモリとは異なりお腹に特徴的な模様などはありません。
平地から低山帯の森林に生息して昆虫やミミズなどの小動物を食べています。
人間による環境破壊によって個体数が減り、保護活動も進められています。
学名:Andrias japonicus
分布:日本
大きさ:50~70cm
特徴や飼育する上での注意点:
世界最大の両生類で、大きさにして150cmほどのものも確認されています。
ただし、国から特別天然記念物に指定されているためペットとしては飼えません。
もし会いたいのであれば 水族館 で見ることが可能です。
愛らしい魅力も多い両生類ですが実はその種族全体として危機にさらされていて、絶滅に瀕しているものも少なくありません。
日本でもオオサンショウウオを例として、国や地域から天然記念物として指定されているものもあります。
それらの捕獲や飼育は禁じられています。
また、各種の動物愛護法関係の決まりもあり、両生類を飼育するときには購入・飼育しても良い種類なのかを必ず事前に確認しましょう。
両生類というテーマをもとに、その特徴や魅力、ペットとして飼うのにおすすめの種類などを紹介しました。
体が小さいため狭いスペースや少ない餌でも飼育できる点が、両生類の良さでもあります。
まるで人工物のような鮮やかで非自然的な色をもっていたり、独特の愛らしい表情をしたりと、小さな体ですがペットとしての魅力は他の動物に劣りません。
とてもたくさんの種類がありますが、ぜひ自分好みの子を見つけて可愛がってください。
最終更新日 : 2020/12/14
公開日 : 2018/01/19