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わんちゃんを飼いたい、見たいという方がペットショップに訪れた際に、「ミックス犬」と書かれたわんちゃんが売られているのを見たことがあるかもしれません。
ミックス犬という言葉は昔にはなかった言葉で、「ミックス犬ってなんだろう?」と思われる方も多いかと思います。
そしてとても可愛く愛くるしい姿に「ぜひ飼いたい!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方々に、まずはミックス犬について詳しく知っていただきたく、本記事ではミックス犬についてご紹介していきたいと思います。
以下の項目が本記事の内容となります。
●両親が違う犬種なので成長後の変化が大まかな予想しかできない
●シュナプー( ミニチュアシュナウザー × トイプードル )
●ダップー( ミニチュアダックスフント × トイプードル )
これらの項目を、順番に見ていきます。
それでは早速「1.ミックス犬とは?雑種との違いって?」を見ていきましょう!
まず、ミックス犬とは「違う犬種同士を交配させて生まれた犬」のことを言います。
「それって雑種犬じゃないの?」と思われる方も多いかもしれませんが、雑種犬とミックス犬は少し違います。
ミックス犬は、違う「純血種同士」を交配させて生まれた犬のことです。
ミックス犬という言葉は正式名称ではなく、ブリーダーによっては「ハーフ犬」「ハイブリッド犬」「F1」「デザイナードッグ」とも呼ばれています。
雑種犬という言葉は昔からある言葉で、「違う犬種同士から生まれた犬」というところはミックス犬と同じですが、純血種同士ではなくどういった犬種同士が両親、祖父母なのかわからない場合に雑種という言葉が使われています。
血統書は純血種にしか発行されないため、雑種犬もミックス犬もどちらも血統書はありませんが、雑種犬と違いミックス犬は両親は純血種のため、両親には血統書が発行されています。
したがって、両親がどういった犬なのかを知ることができて安心なのです。
ミックス犬には色々な種類があり、組み合わせは固定されたものではなく、犬種名というよりは愛称のようなものです。
チワワ と ダックスフンド のミックス犬の「チワックス」や、 コッカースパニエル と プードル のミックス犬の「コッカプー」などがあります。
「クオーター犬は?」という声も聞こえてきそうですが、クオーター犬はF1(雑種第一代)同士の交配により生まれた犬などを言います。
例えば、チワワとミニチュアダックスフントの交配後に生まれた犬(チワックス)と、 マルチーズ とプードルの交配後に生まれた犬(マルプー)との子供はクオーター犬になります。
上記に書いたように、違う犬種同士の交配によって生まれたミックス犬ですが、とても人気があるためペットショップなどでもよく見かけます。
ではなぜミックス犬が人気なのでしょうか?ミックス犬の魅力とはなんでしょうか?
まず、ミックス犬の魅力の一つに「両親のいいとこどりをする」というものがあります。
チワワとミニチュアダックスフントのミックス犬であるチワックスなら、チワワのようなクリっとした大きな目・大きな耳が少し垂れていて、ダックスフントのような可愛い短足でヨチヨチ歩く。そんな可愛さ満点の姿になります。
また、毛の抜けやすい キャバリア や ポメラニアン と毛の抜けにくいプードルを交配させることによって、巻き毛の毛の抜けにくいわんちゃんが生まれてきたりします。
一匹のわんちゃんの短所部分に強いわんちゃんと掛け合わせることで、短所を補うというものです。
これにより見た目だけではなく、場合によっては飼いやすさもアップします。
他にも、「個体差溢れるオリジナルの子が生まれる」というところも魅力の一つです。
純血種のわんちゃんは、多少の違いはあれどよく似ています。
ミックス犬の場合は、同じ両親から生まれた兄弟のミックス犬でもどのくらいの割合で両親の特徴をもって生まれるのかは個体差があり、兄弟なのに顔が全然違ってきたり性格にもかなりの違いが出たりします。
両親の特徴をそれぞれ引き継いだ特徴的な容姿を持ち、家族内での個体差もかなり出てくるため、個性重視の方にはとても魅力的だと思いますし、成長過程など色々な面で楽しみが多いと言えるでしょう。
そしてミックス犬の魅力にはその驚きの安さにもあると思います。
近年ミックス犬は人気が出たため、お店や交配させる種類などによっては金額は高いかもしれませんが、基本的に安い値段で売られているのがミックス犬の特徴です。
30万代で売られているわんちゃんもいますが、8万、9万円や、10万円代の値段の子も多いです。
両親が血統書付きとはいえ、ミックス犬自体には血統書がつかないのも関係があるのかもしれませんね。
同じ一つの命として考えると、安ければ良いというものでもないとは思いますが、値段が高くて手が出しにくいという方にも飼いやすいという面ではやはり魅力の一つなのでしょう。
とても魅力的なミックス犬で、「飼いたい!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ミックス犬にもデメリットがありますので注意が必要になります。
ではどんなデメリットがあるのでしょうか?
純血種であれば、だいたいのサイズや性格などの情報がありますので、成長後の予想がしやすく「思っていたものと違った」なんてことにはならないと思います。
しかし、ミックス犬は両親がそれぞれ違う 犬種 ですので、成長後の予想がしにくいです。
「成長過程が楽しみ」と、ミックス犬の魅力の紹介で書きましたが、逆にそれがデメリットにもなるのです。
中型犬や 小型犬 などの、成長後の大きさが異なる犬種同士を交配させたミックス犬では、見た目が小型犬でも中型犬くらいまで大きくなることもあり、「こんなに大きくなるとは思わなかった」なんて結果にもなりかねません。
成長時の体のサイズはそれぞれの両親犬のサイズ程度を目安に考えてください。
また、小さいころには黒っぽい毛色をしていたのに大きくなると茶色っぽい毛色になる、ということもあります。
わんちゃんには、たとえ予想と違う姿に成長したとしても、全て受け入れて家族の一員として受け入れてくださる飼い主さんに巡り合ってほしいと思っています。
ミックス犬には様々な種類がありますが、なんでもかんでも掛け合わせればいい、というわけではありません。
母親のわんちゃんの体の大きさより大きい犬種を父親として掛け合わせると、胎児が成長しすぎて母子共に危険な状態になることがあります。
実際に、全犬種の中で最も体高が高い アイリッシュ・ウルフハウンド と、全犬種中で最も体高が低い ロングコート・チワワ を交配させた「ウルフワワ」という種類がいました。
ですがメスが大きくなった胎児を産むことができずに死んでしまったという事件があり、今ではこの掛け合わせは禁止されています。
それと同時にその他の犬種でも慎重に交配が行われていますし、基本的にミックスするのはトイプードルやポメラニアンなどの小型犬が主流となっています。
チワワとミニチュアダックスフントのミックス犬、「チワックス」に関しても交配禁止を要求されている掛け合わせになります。
チワックスは【2.ミックス犬の魅力って?】の中の【●両親の特徴を受け継ぐ】でも少し触れましたが、チワワのような顔とダックスのような体で愛玩用としてとても人気が高いです。
ですが、チワワの細く骨折しやすい足を受け継ぎ、ダックスフントの長い胴を受け継ぐことにより、足腰が悪くなりやすくヘルニアを起こす可能性が高いのです。
可愛い部分も多いチワックスですが、健康面にはかなり気を遣う種類となります。
チワックスのように見た目はとても可愛らしいですが健康面にかなり気を遣う種類がいるように、それぞれのわんちゃんに気を付けなければいけないことがあったりします。
かかりやすい病気なども知っておかないと、いざ飼ったときに「どうすればいいんだろう?」となってしまいますよね。
ただ、ミックス犬は少しずつ特徴などのデータは見かけるようになってきましたが、飼い方のマニュアルのようなものはありません。
どんな性格なのか、どのくらい運動させたほうがいいのか、どんな病気になりやすいのか、純血種であればデータも多く犬種からある程度は想像することもできますが、ミックス犬に関しては両親犬のどちらの遺伝子が優勢なのかもわかりませんし、育ってみないとわからない部分が多いのです。
なので純血種においても親犬や先祖の先天的疾患なども調べて知っておく必要がありますが、ミックス犬の場合は両親犬のそれぞれの遺伝的特質やなりやすい病気などについても調べる必要があります。
違う犬種同士を交配させるにあたり、犬種の掛け合わせによっては両親犬が遺伝的に持っている先天的疾患が強く出てくることがあります。
そうなると、先天的異常をもって生まれてきたり奇形のわんちゃんが生まれてくることもあります。
その確率は純血種のわんちゃんたちよりも遥かに高いと言われており、あまりいらっしゃらないかもしれませんが、もしご家庭の純血種のわんちゃん同士を交配させてミックス犬を生まれさせたいと考えていらっしゃる方は十分に理解して、それでもという場合に臨まないといけません。
また、ペットショップなどでミックス犬を飼われる方も、ミックス犬にはそのようなリスクがあるということを知っておいていただきたいです。
ミックス犬の両親犬は純血種のため血統書が発行されていますが、ミックス犬自体は血統書が発行されません。
よって家族として迎えていただき、共に過ごしていく分には問題はありませんが、出産についても血統書は発行されませんし、将来にドッグショーをお考えの方は純血種のショータイプのわんちゃんなどをご検討ください。
ミックス犬の種類はたくさんあります。例えば本記事で既に何度か挙げている「チワックス」のようなものです。
どのような種類があるのか、本記事ではたくさんいる種類の中の一部をご紹介します。
値段についてはペットショップからの購入やブリーダーからの購入、またはお店によっても変わってきますが相場をご紹介します。
チワックスは本記事にも何度か例としてあげてきていますが、とても可愛い見た目で愛玩用として人気が高いです。
ですがデメリットの紹介でも取り上げたように、チワワの細い足とダックスフントの長い胴を受け継ぎやすいため、足腰が悪くなりやすいので注意が必要です。
ダックスフントの垂耳を受け継ぐ子が多いですが、中には半立ち耳や片耳だけ垂れている子もいます。
値段は約10~18万程度です。
マルプーは両親犬両方ともふわふわとした毛をしていますので、ふわふわクルクルとした毛のわんちゃんです。
トイプードルの方がマルチーズより大きい場合が多いため、トイプードルの血を濃く引き継げば引き継ぐほど、大きめのマルプーとなります。
賢く、温厚な性格の子が多いと言われていますが、賢いからこそちゃんとしつけをしないといたずらっ子に育ってしまうこともありますので注意が必要です。
値段は約10~20万程度ですが、筆者が調べたところ35万の子もいました。
ポメキーはポメラニアンのような丸い顔に、ヨークシャーテリアのゴージャス感触れる毛並みが特徴です。
性格はポメラニアンもヨークシャーテリアも甘えん坊の子が多いため、その地を受け継いでいるポメキーも甘えん坊の子が多いです。
神経質な部分や、ヨークシャーテリアの血が濃いと頑固な一面も出てきます。
値段は約15万円前後になります。
チワズーはシーズーのようなふわふわで長めの毛になるので、抜け毛は少なくて済むようですが定期的な毛のカットが必要になります。
顔がシーズーのような丸顔で鼻がペチャっとしていて、体型がチワワのような受け継ぎ方が多いです。
性格は活発で遊び好きな子が多いです。
値段は約12~16万程度です。
シュナプーは見た目の特徴としてはシュナウザーの血を濃く受け継ぎやすく、巻き毛のスラリとした体型の子が多いですが、トイプードル寄りの丸っぽい顔になることもあります。
両親犬共に垂れ耳のため、シュナプーも垂れ耳になります。
性格は人懐っこく陽気で、トイプードルのように嬉しいとピョンピョン飛び跳ねたりする可愛い一面や、ミニチュアシュナウザーのように警戒心が強い一面も持ち合わせています。
値段は約18~25万程度になります。
コッカプーの見た目は、顔や密集した巻き毛、毛の色などトイプードルの血が濃く受け継がれることが多く、体格はコッカーというような場合が多いです。
性格は活発で社交的な子になり、他のわんちゃんとの交流も積極的です。
値段は約10~20万程度になります。
ポメ柴はポメラニアンのようなふわふわの長めの毛をまとった柴犬、というような見た目になります。
毛が長めなのでカットが楽しめるという部分はありますが、抜け毛もすごいのでケアが大切になります。
両親犬共に立ち耳のため、ポメ柴も立ち耳の子になります。
性格は気が強く勇敢。柴犬の、飼い主以外には警戒心が強くあまり感情を表に出そうとしない性格も、ポメラニアンの社交的で甘えん坊な性格が掛け合わさることによって和らぎます。
値段は約10~20万円程度です。
ダップーはミニチュアダックスフントの長い胴体にトイプードルの巻き毛で抜け毛が少ないわんちゃんになり、顔に関してはプードル寄りの顔になることが多いです。
性格は社交的でフレンドリーな性格が多く、甘えたがりで人と一緒にいることを好むので、室内飼いでたくさん一緒にいてあげてください。
値段は約15万前後になります。
チワブルの見た目はフレンチブルドッグの顔がベースになることが多いですが、シワはあまりないです。
チワワベースの顔になることもあります。
チワワのような小さな体で、フレンチブルのようながっしりとした筋肉質な体型になります。
性格は愛情深く人懐っこい、飼い主には甘えん坊な子になることが多いです。
屋外では元気いっぱいに走り回り、室内ではそっと飼い主の近くでくつろいでいるような子もいます。
値段は約15万前後です。
パグズーはパグのような鼻ぺちゃに、シーズーのような長いふわふわの毛が特徴的です。
性格は活発で穏やかな性格で、頑固な一面が現れることもあります。
寿命は15年前後と、比較的長いと言われていますので、怪我や病気に気を付ければ長く一緒にいられるわんちゃんとなりそうです。
値段は約10~20万程度になります。
上記以外にもたくさんミックス犬の種類はありますので、ぜひ気になるわんちゃんがいましたら調べてみてください。
いかがでしたでしょうか?魅力溢れるミックス犬ですが、種類も多くデメリットもあります。
家族として迎え入れるわけですので、慎重に考えて迎え入れたいですね。
もしミックス犬を家族に迎え入れる際には、ペットショップではなく、ブリーダーさんから迎え入れることをおススメします。
ブリーダーさんからでしたら、両親犬を実際に見ることもできる場合があるからです。
ミックス犬は両親犬の血をどのように受け継ぐかはわからず、幼少期と成長後で変わってくる部分も多いですので、両親犬をしっかりと目で見て決めていただきたいです。
ミックス犬に限る話ではありませんが、筆者がペットショップで勤めていた際にペットホテル利用のわんちゃんで、背中の骨が見るだけでわかるようなガリガリの体型の子がいました。
捨てられてはいませんが、飼われているわんちゃんでもそのような姿は見てて悲しくなります。
納得のいく形で迎えられ、愛情をたっぷりと注がれ大切にされる、そんなわんちゃんが増えるといいなと思います。
一匹でも多くのわんちゃんが家族として迎えられ、元気に幸せに過ごすことができますように。
公開日 : 2017/08/10