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トイ・プードルについてご紹介していく前にまず知っておいて欲しいことがあります。
それは「プードルは体高によって種類(呼び名)が変わる」ということです。
種類 | 体高 | 体重 |
スタンダード |
45cm~60cm | 15kg~19kg |
ミディアム | 38cm~45cm | 8kg~15kg |
ミニチュア | 28cm~38cm | 5kg~8kg |
トイ | 24cm~28cm | 3kg前後 |
プードルは表のように、体高によって種類が分けられます。
また、非公認ではありますが、「タイニー(23cm)」、「 ティーカップ (20cm)」といった、トイ・プードルよりさらに小型のプードルも存在しています。
種類によっては大きさが倍ぐらい違いますが、どれも「 プードル 」であることには変わりありません。
これから紹介するプードルの歴史については、「一口にプードルと言ってもいくつか種類がある」ということを頭に入れて読んでいってください。
トイ・プードルは、スタンダード・プードルが小型化されたことによって誕生した犬種です。
しかし、その具体的な歴史ははっきりとは分かっていません。
紀元前30年ほどの時代の、ローマ皇帝の記念碑にプードルによく似た犬の彫刻があるので、古くから存在していた犬種であると考えられています。
今のような愛玩犬となる前、プードルは猟犬として水中でカモなどの水鳥を運ばせるのに使われていました。
この頃存在したのは、スタンダード・プードルのみです。
プードルの語源であるドイツ語の「Pudel(プデル)」は、水の中でバシャバシャと音を立てるという意味。
また、別名である「Caniche(カニシュ)」は、フランス語で「カモを捕る犬」という言葉に由来して付けられました。
プードルは狩猟犬であった頃から被毛のカットをされていましたが、泳ぎやすさ、鳥の運びやすさ、水の冷たさから心臓部を守る、といった機能面を重視されていました。
そうしたカットが、現在のお洒落なカットに繋がります。
プードルが愛玩犬として愛されるようになったのは、16世紀に入ってからになります。
フランスの貴婦人たちの間で人気となりました。
この頃にはすでに、ミニチュア・プードルが作り出されていました。
18世紀後半、ルイ16世の時代になると、現在主流となっているトイ・プードルが作り出されました。
このように、愛玩犬として人気が出てからどんどん小型化されていったプードルですが、その詳しい経緯は分かっていません。
現在日本では、柴犬を小型化した豆柴が人気となっていますが、もしかしたらプードルも「小さくて可愛いから」という理由で小型化されていったのかもしれませんね。
プードルは、50年ほど前は世界一人気の犬種でもありました。
しかし、あまりの人気の高さに頭数を重視した繁殖が繰り返されたことによって、身体面、健康面で問題が大きくなっていってしまいました。
その結果、人気が落ちることになってしまいます。
現在はブリーダーによってしっかりとした繁殖が行われているので、安心して飼うことの出来る愛玩犬となっています。
プードルが初めて日本に来たのは1949年、アメリカから3頭のミニチュア・プードルが輸入されたのが始まりです。
2000年代に入ってから爆発的な人気となり、2008年には日本での登録犬数が1位となりました。
それ以降、日本での登録犬数1位を獲得し続けています。
日本で最も人気の高い犬種であるプードルですが、登録されている頭数のほとんどがトイ・プードルとなります。
他の種類のプードルはごくわずかしかいません。
トイ・プードルは体臭があまりしません。
また、もこもこした被毛はシングルコートなので、抜け毛がとても少ないです。
さらに、全犬種中2番目に知能が高い犬種なので、しつけも入りやすくなっています。
トイ・プードルはこうした特徴があるため、全犬種の中でも、とても飼いやすい犬種なのです。
見た目に関する特徴もいろいろとあるため、以下で紹介していきます。
トイ・プードルは体型によって、3つの種類に分けることができます。
脚が短く、胴が長い個体を、ドワーフタイプと言います。
後述するテディベアカットがよく似合う、可愛らしい体型です。
ドワーフタイプとは反対に、脚が長く、胴が短い個体を、ハイオンタイプと言います。
華奢でスラッとしているので、美しさを感じられる体型です。
脚の長さと胴の長さのバランスが取れている個体を、スクエアタイプと言います。
どんなカットをしても似合う体型です。
トイ・プードルの公認されている毛色は、全部で11色あります。
すべて単色となります。
また、公認されていませんが、「パーティカラー(2色以上)」も存在しています。
以下では、人気の高いレッドやアプリコットなどを含めた、6つの毛色を写真付きでご紹介します。
最も人気の高いのがレッド。
赤みがかった茶色い毛色です。
テディベアカットが良く似合う毛色でもあります。
黒一色の毛色です。
よく見られる色ですね。
真っ白な毛色のホワイト。
こちらもよく見ることができる、人気の高い毛色です。
青みがかったグレーの毛色である、ブルー。
見かけることの少ない毛色です。
純粋な茶色であるブラウン。
レッドの人気が高すぎるため、同じ茶系ではありますが、あまり見られない毛色です。
レッドに次ぐ人気色であるアプリコット。
薄茶色なので、ふんわりとした印象を与えてくれます。
トイ・プードルは被毛をカットして、より可愛く、よりお洒落にするのが定番となっています。
ここでは人気の高いカットスタイルも紹介していきます。
最も人気の高いスタイルが、このテディベアカットです。
テディベアのぬいぐるみのように、丸っこくてフワッとした印象を与えてくれます。
お手入れがしやすいカットです。
目の周りもスッキリするため、涙や目やにが多い子にも最適なカットとなっています。
頭部全体を「アフロヘアー」のように丸くカットする、アフロカット。
見た瞬間、笑っちゃいそうになるカットですね。
インパクトが大きい分、周りの人を笑顔にさせてくれるカットです。
ラム(子羊)に似せてカットするスタイルのラムカット。
マズルが長い子によく似合うスタイルです。
目の上の被毛を伸ばし、頭頂部で結ぶスタイル。
毛量に関係なく出来るカットです。
顔のサイドを短くし、マズルの周りを丸くカットするスタイル。
シルエットがピーナッツに似ていることから、「ピーナッツカット」とも呼ばれています。
腰回りを丸くカットし、お尻を強調するスタイル。
とても愛らしいカットで、その見た目から、「おパンツカット」とも呼ばれています。
ビションフリーゼという犬種に似せてカットするスタイルを、ビションカットと言います。
ビションフリーゼの毛色が白のため、白いトイ・プードルをこのカットにすると、ビションフリーゼそっくりになります。
文字通り、サイドでおさげを作るスタイル。
可愛らしさに溢れていますね。
尻尾と足先に丸く毛を残し、他の部分は刈り込むスタイル。
手足が長い子によく似合います。
足周りにボリュームを出したカット。
まるでブーツを履いているかのようです。
トイ・プードルはとても温厚で人懐っこい性格をしています。
他の犬や飼い主以外の人に対しても友好的に振る舞うことができるので、家庭犬としてぴったりの犬種です。
トイ・プードルはスタンダード・プードルを小型化されて作り出された犬種ですが、通常犬種を小型化すると、まるで子犬のように依存心の高い犬になってしまいます。
しかしトイ・プードルはそうはならず、しっかりと自立心旺盛な性格を備えた犬種となりました。
また、トイ・プードルは毛色によって性格が違うと言われることがありますが、結局は個体差によるものが大きいので、気にすることはないでしょう。
トイ・プードルは完全に室内飼いが適した犬種となっています。
その際は、室内であってもケージを利用して飼うのをおすすめします。
犬は室内で自由に動ける状態にあると、行ける場所全てが自分の縄張りであると考えます。
そうすると、犬がリーダー意識を持ちやすくなり、しつけが入りづらくなってしまうのです。
また、縄張りを守ろうという意識が常に働いてしまうので、日常的にストレスがかかった状態になってしまいます。
縄張りを守ろうという意識により、無駄吠えしやすくなってしまうことも。
そこで室内でもケージ飼いをした場合、ケージは「犬が安心して休めるところ」となります。
縄張り=室内全てを守ろうという意識が働くこともなくなるため、ストレスが無くなり、しっかりとした主従関係をつくることが出来るようになります。
室内で飼う場合、特に幼少期はケージ飼いをして、しっかりとしたしつけを行ってください。
トイ・プードルは見た目がとても可愛いために、ついつい甘やかしてしまいがちです。
しかし、甘やかすことはしつけがキチンとと入らないことに繋がってしまいます。
可愛さに負けてしまわないよう、しっかりと意識してしつけを行ってください。
トイ・プードルは全犬種の中で2番目に賢い犬種ですので、甘やかさないようにだけしておけば、しつけはとてもしやすいです。
トイ・プードルの値段は20万円から30万円が相場となっています。
オスよりもメスの方が値段が高くなる傾向にあります。
また、レッドやアプリコットなど、人気のある毛色の場合も値段が高くなります。
トイ・プードルは、目や皮膚の病気にかかりやすい犬種です。
水晶体の一部または全体が白く濁り、視力が低下していく病気です。
治療法は、白内障の進行を遅らせる投薬治療と、人口のレンズを入れる外科治療があります。
白内障はこれといった予防法がないので、いかに早く病気に気づけるかが重要となってきます。
トイ・プードルは、アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎など、皮膚の病気にかかりやすい傾向があります。
抜け毛は少ないですが、皮膚炎を予防するためにも、ブラッシングやシャンプーなどは定期的に行ってください。
発症した場合は内服薬によって症状を抑えます。
原産国:フランス
値段:20万円から30万円
毛色:レッド、ブラック、ホワイト、ブルー、グレー、ブラウン、カフェオレ、アプリコット、クリーム、シルバー、シルバーベージュ
寿命:14歳から17歳
体重:3kg前後
体高:24cmから28cm
特徴:豊富な毛色、豊富なカットスタイル
性格:友好的、賢い
かかりやすい病気:白内障、皮膚炎
公開日 : 2017/05/01