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近年のペットブームの高まりにより、 犬 を飼育する人の数がグッと増えた昨今ですが、その中でも「豆柴」は人気の種類です。
正確には豆柴という 犬種 は存在せず、その呼び名は身体が他の柴犬よりも一回り小さい個体をそう呼んでいます。
そのため「豆柴」と言えど、犬種名は 柴犬 になります。
小型化の需要が高まる中で、小さめ同士の個体を掛け合わせて作出されたのが豆柴になります。
一方で、需要に応えようとする一部の悪質な ブリーダー により、無理な交配を推し進めた結果、遺伝性の疾患をもつ個体が増えたり等の問題も生まれています。
上手に健康的な身体の豆柴を入手して飼育したいものですよね。
早速、豆柴の特徴・飼育についてのポイントをご紹介させていただきます。
柴犬は最もポピュラーな日本原産の犬ですが、古くより私たち日本人のパートナーとして活躍してきた犬種です。
その役割は作業犬としての面が強く、狩猟のパートナーや番犬として親しまれてきました。
その柴犬を、愛玩用に小型の系統のものを選んで交配し、繁殖させたものを「豆柴」と呼ぶようになりました。
交配自体は1955年頃より京都の地から始まったとされていますが、独立した犬種ではありません。
上記でも述べたように、「豆柴」という表記による誤解などから、取引にトラブルが生じやすいので注意が必要です。
柴犬の子犬は年間6~7万頭生まれていますが、このうち「豆柴」として取引されているのは500頭前後です。
さらにはトラブルの例として、通常の柴犬の子犬に食事制限をして小さく育てたものを豆柴として売るケースなどが問題になっています。
これらの個体は抵抗力が弱く、持病を持っていたり、遺伝性の疾患があったりと健康に問題を抱えることが多いです。
親犬が小柄であり、「豆柴」の血筋を受け継いでいたとしても、個体によっては豆柴とは言えないぐらい大型に育つケースもあります。
豆柴を購入希望だとしても、通常サイズの柴犬を飼育できる環境を整えて迎えることが重要です。
さらには非公認犬種であるために、正確な血統書を得ることが不可能であり、過去には偽造された血統書による問題も起きています。
以上の理由から、JKCなどの日本の登録機関では豆柴は公認されていません。
唯一の例外として、日本社会福祉愛犬協会というNPO法人では、30年以上繁殖している京都の血筋の豆柴を固定化したとしています。
この協会により2008年に豆柴が公認されており、独自の基準を満たした豆柴に対して血統書が発行されていますが非公認の事業です。
上記の動きから柴犬最大の登録協会である日本犬保存協会は、柴犬の血統を混乱させるとして、上記の団体をリストより取り除いています。
非公認であっても、将来的に柴犬と変わらず成長するとしても良いとして、豆柴を迎えたいものです。
豆柴の最大の特徴はその身体の小ささにありますが、明確な基準はなく、通常の柴犬よりも小型の物をそのように呼びます。
一般的に豆柴とされている個体の平均的な大きさは、体高が30センチ~32センチ前後・体重4kg~6kgの個体になります。
それよりも小型の チワワ と同サイズぐらいの3~2kg前後の個体も存在しており、どのサイズを豆柴とするかはブリーダーの手に委ねらられているのが現状です。
豆柴の利点として挙げられるのが、小型ゆえの手入れの手間の軽減です。
抜け毛の多い柴犬ですが、小型になれば御しやすく、また多少柴犬よりも性格が穏やかな個体が多いのも魅力の一つです。
色は柴犬同様赤、黒、胡麻などの色が主流になっており、白は少ないです。
豆柴の平均的な寿命は12年前後となっており、交配がまだ安定せずに抵抗力が弱い個体が多いのが原因と言われています。
通常サイズの柴犬の場合には15年前後と豆柴の方が短い傾向にあります。
しかし、近年はこのような事態を問題視しての、豆柴購入者の減少や良質なブリーダーの増加により、交配は安定してきました。
医療機関の対処法も徐々に良くなってきている点からも寿命は延びていくと期待されています。
一般的に豆柴は、愛玩用として繁殖されてきたことから、通常サイズの柴犬に比べて温和で大人しい性格が多い傾向にあります。
しかし、柴犬特有の警戒心が強く、自我が強い面の持ち合わせていますので、幼少期からの しつけ は必須です。
飼い主に従順であり、その家族に対しては愛情深く接しますが、外部に対しては攻撃的になりやすい種類でもあります。
さらに飼い主が一貫したリーダーシップを発揮できないと、不信感を覚えて攻撃に転じる個体もおり注意が必要です。
一度群れの仲間と認めたものに対しては守ろうと正義感がつよく、自分より大きい相手にも立ち向かう勇敢さを持ち合わせています。
飼い主の指示に的確に従う賢さと我慢強さをもった豆柴は、しつけ次第で外部の人にもフレンドリーに接することができます。
また、従来より縄張り意識が強く、番犬向きである種類の犬です。
飼い主とその家族には甘えたがりなので、子供のいる家庭でも飼育が可能です。
しかし、身体は小さくても 中型犬 である柴犬の一種であるので、力が強く子供が触れ合う際には注意が必要です。
好奇心旺盛でボール遊び等も好んでしますが、甘噛みしやすい傾向にあるので幼少期からのしつけでコントロールしましょう。
しつけを徹底することにより、甘噛みや無駄吠えと言った問題行動を回避して良好な関係を築くことができるでしょう。
また、活発で運動好きなので1日2回30分~40分程度の毎日の 散歩 が必要になります。
運動不足は豆柴にとって何よりのストレスになり、問題行動の原因になりますので、散歩は必ず行うようにしましょう。
豆柴の主な購入先はブリーダーからの直接購入になります。
また、先述しているように豆柴の定義はブリーダーが各自で定めているものでバラツキがあります。
豆柴という表記の柴犬であっても、将来的なサイズを保証することにはなりません。
自分の好みのサイズを検討して、親犬を確認してから購入することが望ましいでしょう。
豆柴の価格は小型であればあるほど高額になる傾向にあります。
しかし、小型の個体は健康面に不安のある個体が多いので、熟考して信頼できるブリーダーから購入することが最重要事項です。
価格は通常の柴犬より高額の傾向にあり、最も取引数の多い赤柴で20万円~30万円前後になります。
数の少ない胡麻などは、その希少さから60万円以上になることもあります。
予算や自分の好みのサイズを検討したうえで、ブリーダーから購入しましょう。
一般的に豆柴の毛色は通常の柴犬と同色であることがほとんどです。
購入の参考にしていただけるように柴犬の毛色についてご紹介いたします。
柴犬の中でも一番個体数が多く、ポピュラーな毛色です。
背中側から顔の大部分までが赤と呼ばれる赤褐色の被毛が特徴です。
精悍な顔つきと柴犬本来の馴染みやすさから根強い人気の毛色になります。
豆柴の数もこの赤が最も多く、価格の面でも一番安価に購入ができます。
腹側から尻尾の内側にかけては白が混じることもあり、赤褐色と白の二色で構成されている個体がほとんどです。
取引価格は、20万円~30万円の間になります。
通称「 黒柴 」と言われる被毛が黒色の柴犬です。
身体全体が黒一色の個体もいれば、画像のような目の上にポイントがあり、白色が一部混じっている個体も存在します。
赤柴に次いで多い種類であり、その目の上のポイントがチャームポイントとして人気の毛色です。
凛々しい顔つきをしており、精悍な印象のある毛色ですが抜け毛が最も目立つ色でもあります。
価格は約25万円前後です。
豆柴の毛色としては最も希少であり、取り扱いがほとんどない毛色になります。
仮に豆柴と表記されていたとしても、柴犬の血統が強く、大きく成長する場合があります。
被毛の色は大部分が白く、紀州犬や北海道犬のような見た目をしていますが、顔つきが丸く、ずんぐりとした身体つきが白柴の特徴です。
一部に黒や茶が混じることもあり、足先のみに色のついた個体も存在します。
価格は希少価値の高さから変動が激しく、親犬の血統が良かったりすると50万円以上することもあります。
また、なかなか白い豆柴が見つかりづらく、入手するまでに時間がかかる場合があります。
柴犬の中でも希少価値が高く、頭数も少ない毛色になります。
その名通り、二色が混じった色合いをしており灰褐色の被毛が特徴的です。
血統の掛け合わせから胡麻色の豆柴は存在しますが、白色同様に希少価値が高く、人気の色であることから最も高額になる傾向にあります。
およそ60万円近い価格で取引される他、時期によって頭数が制限されている場合には、100万円近くになることもあります。
時間も費用も必要になる毛色ですので、下調べが重要になります。
購入した豆柴が通常の柴犬サイズになることも考慮したうえで、中型犬に対応しているグッズをそろえるのがおすすめです。
豆柴は室内での飼育を前提に作出されている種類ですので、室内飼育用のアイテムをそろえるようにしましょう。
豆柴は身体の小ささからは想像できないほど活発でダイナミックな犬です。
そのため運動神経もとてもよく、ケージをよじ登って脱走してしまう個体もいます。
用意する ケージ は豆柴がストレスを感じないように広めの物を購入して、画像のような屋根付きのものが良いです。
また、歯がかゆい幼少の時期には木製のケージですとバラバラに噛んで破壊してしまうことがあります。
破片の誤飲も心配されますので、豆柴のケージは金属製のものがベストでしょう。
日本でも人気犬種の柴犬は各メーカーから専用のフードが販売されています。
豆柴にもこの柴犬用のフードは有効であり、柴犬に必要な栄養素を補っているフードが多いです。
さらに柴犬は、皮膚トラブルや外耳炎といった炎症にかかりやすい傾向にあるので、油分の少ない ドッグフード を与えることが推奨されます。
また、小柄な豆柴は将来的に骨格や関節のトラブルが起きやすい傾向にあるのでカルシウムを補給できる煮干しやサプリメントなども良いでしょう。
おやつ として定期的に与えてあげるとシニア期の健康維持に有利に働きます。
豆柴は抜け毛の多い種類の犬になります。
1年に2回の換毛期があり、アンダーコートが良く抜けます。
定期的にブラッシングが必要な犬種であり、抜け毛の量も多いです。
さらには気が強い豆柴の場合、長時間手入れに時間をかけると、嫌がって暴れることもあります。
負担を少なく、スピーディーにブラッシングしてあげるために ファーミネーター のようなアンダーコートをすけるブラシがあると便利です。
直接アンダーコートの抜け毛をすくブラシになりますので、強い力でのブラッシングは皮膚を傷つけてしまうことがあります。
愛犬の被毛の状態をみながら、スリッカー等と併用して使用しましょう。
豆柴にでやすい症状や病気についてご紹介させていただきます。
もし、愛犬にいつもと違う症状が現れた場合には獣医師の診察を受けるようにしましょう。
豆柴は耳のトラブルが起こりやすい犬種でもあります。
たち耳ですが耳道が狭く、毛深いので耳垢がたまりやすい個体が多いです。
さらにはお手入れが苦手な個体が多く、満足な耳掃除ができないことも外耳炎になる原因になります。
外耳炎とは、耳垢が外耳内にたまると細菌感染を起こして、激しいかゆみや出血を伴う疾患です。
さらに症状が悪化すると、発熱や食欲減退、斜頸などの症状がみられます。
治療方法は、点耳薬の使用と定期的な耳掃除により改善していくことが有効です。
耳掃除が苦手な豆柴等はトリミングなどにお願いいて定期的にケアを行うことで予防できます。
カビやハウスダスト、ダニなどにより生じるアレルギー性の皮膚炎です。
主な症状としては、脱毛や身体を激しく掻いたり、顔をこするなどがあります。
重症化すると、皮膚が炎症を起こして発熱し、出血や発作などの神経症状が現れる場合もあります。
早期発見が有効であり、初期段階で動物病院の診察を受けることが大事です。
また、皮膚検査により炎症の原因をはっきりさせたうえで、薬浴や投薬、外用薬を使用して治療を行います。
かゆみがひどい場合にはステロイドを併用しつつ、症状の緩和をしながら治療を行う場合もあります。
ステロイドの使用や、薬浴には副作用がある場合がありますので、かかりつけの獣医師と相談の上、治療を行いましょう。
シニア期に発生しやすい関節の疾患です。
特に小型化が進んでいる豆柴は注意が必要であり、膝部分の皿が外れやすい症状が出ます。
初期の場合はほとんど自覚症状がなく、再発しやすいという特徴があります。
自然に戻ることが多いですが、びっこを引いたり、痛みが発症することもあります。
先天性の疾患であることが多く、購入時に関節の疾患を持っているものが血統にいないか確認することで予防できます。
小さい姿が可愛らしい、豆柴について紹介させていただきました。
購入時に注意が必要な種類ではありますが、その可愛らしい姿や本来の柴犬より大人しい点などは魅力的です。
一人暮らしの方も飼育可能なことからも、おすすめの種類です。
活発で、運動が大好きなのでアクティブに外出を楽しむこともできます。
こちらの記事を参考に豆柴に興味を持っていただければ幸いです。
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公開日 : 2017/12/25