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ふわふわの毛とまんまるの顔が可愛らしいビション・フリーゼ。
おもわず触りたくなっちゃう可愛さですよね。
フランス原産のビション・フリーゼは、近年日本でも愛好家を中心に人気が出ています。
本記事では、そんなビション・フリーゼの誕生から特徴、気になる性格までご紹介していきます。
ビション・フリーゼ(bichon frise)は、 ビション・タイプ と言われる4つの 犬種 のうちの1匹です。
ビション(bichon)とは、フランス語で「可愛い」を意味し、 マルチーズ を指すこともあります。
(ちなみにfriseはフランス語で巻き毛、カールを意味しています)
このビション・タイプに分類されるのが、 ボロニーズ、ビション・ハバニーズ、ビション・マルチーズ、ビション・フリーぜ(旧テネリフェ) です。
ビション・タイプの 犬 たちは、ウォーター・スパニエルと言われる漁の手伝いをしていた犬と白い小型犬を掛け合わせて作られたと言われています。
中でも、現在の プードル の祖先と言われているバルビーと呼ばれるウォーター・スパニエルが最も有名です。
当時から人懐こく可愛がられていたビションたちは、現地の船乗りによって連れて行かれて取引されるなど、船乗りの副業として売買されることも多く、ビション・フリーゼも同様だったそうです。
ビション・フリーゼは、当時はテネリフェと呼ばれており、その名前の由来も船乗りによってカナリア諸島のテネリフェ島に持ち込み、その後イタリアへと広まったことから島の名前をとってテネリフェと呼ばれていました。
14世紀には、テネリフェ島からイタリアへと広まっていき、その愛くるしいルックスと愛嬌のある性格からイタリアの貴婦人を中心に人気を博し、16世紀にはフランスへ広まり、フランシス1世やアンリ3世など王室にも好まれると同時にさらなる小型化のための改良が重ねられました。
18世紀には、宮廷の画家だったゴヤの作品の中にもビション・フリーゼが登場するほど、多くの貴族たちに愛されていました。
しかし、それほどまでに貴族に愛されていたが故に、その後のフランス革命では「貴族の犬」として処分の対象になってしまいました。
今まで貴族たちに可愛がられていた故に守られていた純血種の犬でしたが、19世紀後半には様々な種類の犬との掛け合わせが進み、純粋な血統のビション・フリーゼは絶命の危機に苛まれました。
その後、なんとかフランスの繁殖家によって血統を復元する動きがあり、1933年にはビション・フリーゼと改名され、翌1934年フランスのケンネルクラブで公認されました。
1970年にはアメリカのケンネルクラブにも公認され、広く知れ渡っていきました。
現在では様々なカットスタイルも人気が高く、愛好家を中心に日本でも人気が高まっています。
ビション・フリーゼの一番の特徴といえば、先ほどから何度も出てきている通り、真っ白でふわふわのわたあめみたいな毛です。
くるくるの巻き毛のトップコートとアンダーコートのダブルコートによって作られるふわふわの毛。
この見ているだけで癒される毛は、実はとっても管理が大変。
カットとお手入れがものをいうオーナーさんの努力あっての特徴なんです。
その辺りはまた後ほど詳しくご紹介します。
体については体高30cm前後、体重5kg前後が平均的で 小型犬 に属します。
足は短めで体長は長く、 ダックスフンド のようなドワーフタイプです。
小さいとはいえ、実はとっても運動神経がよく筋肉質な体つきです。
顔は真っ白な毛に黒目の目と鼻がちょこんとしていて、より愛くるしい雰囲気を醸し出しています。
ビション・フリーゼは、この両目の目尻と鼻を結んだ直線が正三角形なのが良いとされています。
ビション・フリーゼはとっても活発な犬種です。
祖先は漁師の手伝いをしていたくらいですからね、運動神経も良く動くのが大好きな犬です。
陽気でフレンドリーな性格なので、他の動物や子供たちとも比較的仲良くできます。
フレンドリーすぎて警戒心が薄いこともあるため、番犬には向かないと言われることも。
しかし、頭も賢くしつけやすいので、家族としてはとても迎え入れやすい犬種です。
ただ、個体差もあると思いますが、少し短気な部分もありますので、その子自身の性格も考慮しながらしつけをしてあげられるといいでしょう。
ビション・フリーゼは小型犬ですが、運動能力が高い犬種です。
小型犬で体が小さいから散歩はいらない、または散歩はたまにでいいと思っては大間違い。
お散歩が十分に足りていないとストレスが溜まって問題行動の原因になる可能性もあります。
もちろん、個体差はありますが、基本的にはワンちゃんは大好きなオーナーさんとお散歩に行ったり遊ぶのが大好きな子がほとんどなので、その子の体力を見ながらできる限り毎日外に連れ出してお散歩などで運動をしてあげてくださいね。
ただ、夏場の暑い時間帯、地面が暑い時間帯の お散歩 は、熱中症や足裏のやけどに繋がりますので危険です。
犬は人間と比べて体高が低く地面との距離が近いので、人間が思っている以上に犬にとって夏場は危険です。
ビション・フリーゼのような毛量の多い犬種は、熱中症のリスクがさらに高まりますので十分注意しましょう。
すでにご説明の通り、ビション・フリーゼは毛量が多く、熱中症にかかりやすいです。
お散歩中だけでなく、夏場は、室内の空調管理にも気を配ってあげる必要があります。
また、冬場の防寒対策も場合によっては暑すぎてしまう場合もあるので、オーナーさんが様子をみて管理してあげることが重要です。
ビション・フリーゼの大きな特徴であるふわふわの毛。
とても触り心地もよく、素敵なのですが、実はすぐ毛玉ができてしまうという欠点も。
毎日のブラッシングでのホームケアと月に1度の頻度でサロンでのトリミングが重要になります。
お手入れができないとこの綺麗な毛が保てないのはもちろんのこと、毛玉ができてしまうとワンちゃん自身も苦痛なので、しっかりとケアをしてあげることが大切です。
※合わせて読みたい: 愛犬をきれいにしてあげよう!トリミングサロンの価格、自宅での手入れについて
ビション・フリーゼの人気の秘密といえば個性的なカットスタイル。
アメリカでは、このカットスタイルで人気に火がついたとも言われています。
ここではいくつかの種類のカットスタイルをご紹介します。
ビション・フリーゼといえばこのカットが一番有名で、ビションカットとも言われているくらいです。
耳と頭が一体化して大きなまんまるのカットで、まるでお化粧品のパフのように白くてホワホワした見た目から名付けられました。
ビション・フリーゼは、柔らかいアンダーコートと巻き毛のトップコートの2層になっているため、このふわふわのカットスタイルを作ることができるのです。
まるでぬいぐるみのようなキュートなカットが人気です。
耳と顔を分けてまんまるにカットすることで、こぐまのような顔に仕上がります。
顔を小さくまんまるに仕上げるカットです。
ますます可愛らしい雰囲気になります。
頭が大きく、口の周りを短くカットしたおかっぱのようなカットです。
見た目がキノコに見えることから、キノコカットやマッシュルームカットと呼ばれています。
個性的なカットがお好みの方にオススメです。
全体を短くカットするスタイルです。
ビション・フリーゼは毛量が多く、暑いのが苦手なので、夏にこのカットをするオーナーさんも多いです。
そう、まるでパンツを履いているかのようなカットです。
散歩中に注目の的になること間違いなしです!
大切な愛犬にはいつまでも健康でいて欲しいもの。
そのためにはオーナーの私たちが愛犬の健康を気にかけてあげる必要があります。
ビション・フリーゼは健康的で丈夫な体と言われていますが、かかりやすいと言われている病気がいくつかありますのでこちらでご紹介します。
ビション・フリーゼは毛量が多いため、ケアを怠ると毛玉ができやすい犬種です。
この毛玉ができてしまうと通気性が悪くなり、蒸れやすくなります。
そのために体に湿疹ができ、痒いので足を使って掻いたりするともっとひどくなって血が出たりジュクジュクしてきます。
痒がったり痛がったりする姿を見るのはオーナーにとって非常に辛いです。
特にビション・フリーゼは出身がカラッとした地域なので、湿度の高い日本の気候に適応するのはなかなか難しいです。
それゆえにこのような皮膚病になりやすくなってしまいます。
愛犬が痒がっていたり皮膚が赤くなっていたりすることがあれば、すぐに動物病院に相談しましょう。
皮膚病はしっかり完治しないと繰り返す病気なので、早め早めに受診することが大切です。
垂れ耳のビション・フリーゼは、耳の中に湿気がこもりやすいので、菌が好む環境になってしまいます。
毛量が多いのも細菌が増えてしまう要因にひとつとしてあげられます。
耳の中に細菌が増えると激しい痒みに襲われます。
そこで耳を掻いてしまうとどんどん炎症がひどくなってしまいます。
ワンちゃん自身も辛い病気ですので、こまめに耳の中をチェックするように心がけて異変が見られた際にはすぐに獣医さんに相談しましょう。
結石は、腎臓・尿管・膀胱・尿道・尿道口までの尿路系の部分に、体内に摂取したマグネシウムやミネラルが貯まって結石化する病気です。
結石化した石が、尿道や尿管で大きくなると尿が詰まってしまって、老廃物を外に排出できなくなってしまう尿路閉塞に繋がる危険な病気です。
尿路結石の原因は、細菌感染や食事によるマグネシウム、ミネラルの過剰摂取があげられます。
尿路結石は、オーナーのケア次第で防げる可能性が高い病気ですので、食事によるマグネシウムやミネラルの過剰摂取を抑えることで、体内に入るマグネシウムやミネラルの量を抑えたり、水を飲むような工夫をするなどして、尿の中のマグネシウムやミネラルの濃度を薄めてあげることで可能です。
体重増加も尿路結石の原因となるので、運動や遊びによって体を動かしてあげて、体重管理をしてあげることも予防に繋がります。
ビション・フリーゼの 平均寿命 はおおよそ12〜15年と言われています。
小型犬なので、比較的長生きの犬種です。
小型犬は7歳頃からシニア犬の仲間入りと言われ、特にシニアになってからは定期的な健康診断や、何か少しでも異変を感じた際はかかりつけの獣医に相談するなど気にかけるようにしてあげるといいでしょう。
ビション・フリーゼ自体、掛け合わせの歴史の中で誕生した犬種ですが、現在はそのビションフリーゼと他の犬種とのミックス犬も誕生しています。
ビションフリーゼと プードル の掛け合わせです。
系統が近いので、ビションとプードルは見分けがつきにくいですが、毛色が変化して可愛いですね。
ビション・フリーゼと マルチーズ の掛け合わせです。
マルチーズの顔の感じが出ていてまた雰囲気が変わります。
ビション・フリーゼと ポメラニアン の掛け合わせです。
ポメラニアンの元気な感じが写真から伝わってきますね。
ビション・フリーゼと ペキニーズ の掛け合わせです。
ペキニーズの鼻ぺちゃな顔つきがまた可愛いですね。
ビション・フリーゼは毛色がホワイトのみなので、他の犬とミックスすると毛色が変わるのが新鮮ですね。
ミックス犬 はとても珍しいので、なかなか御目に掛かることはないかもしれません。
ビション・フリーゼは、15〜30万が平均的な価格です。
価格は、販売元によってつけ方が異なりますが、一般的には、チャンピオン犬など優れた遺伝子を持った血統や、顔や体格の見た目がどうか、性格などによっても変わってきます。
また、ビション・フリーゼは、子供の頃はフォーンが混じった状態の場合がありますが、大きくなるにつれて真っ白に変化して行きます。
しかし、稀に体の一部にフォーンなどのクリーム色が残ってしまう子がいて、そういった場合は価格が低く設定されることもあります。
ビション・フリーゼは、日本でも人気の高い犬種で、一般社団法人ジャパンケネルクラブの2017年犬種別犬籍登録件数は2349頭で第23位です。
購入するのはペットショップか ブリーダー が主な先となります。
ただ、ペットショップに関しては、そんなに頻繁に巡り会える犬種ではないので、もしも家族に迎え入れるのを検討されているなら早めに決断される方がいいかもしれません。
もしくは、ブリーダーを探して訪ねるのもいいでしょう。
また、たまに里親サイトなどでも見かけることがあるので、そういったものを覗いて見てもいいかもしれません。
ただ、里親サイトは迎え入れる際は無料かもしれませんが、ペット、特にビション・フリーゼはトリミング代など費用が高くかかるので、その辺りも十分考慮した上で迎え入れてあげてくださいね。
※合わせて読みたい: 犬の里親になるには?犬を里親として譲り受ける方法と注意点
原産地:フランス
原種:ウォータースパニエル
誕生年:1933年
入手しやすさ:やや困難
価格:15〜30万
平均寿命:12〜15歳
毛色:ホワイトのみ
体重:5kg前後
ボディタイプ:ドワーフタイプ
体型:小型
特徴:筋肉質
性格:陽気でフレンドリー
かかりやすい病気:外耳炎、皮膚病
可愛らしい見た目と愛嬌たっぷりの性格で、愛好家を虜にするビション・フリーゼ。
本当に人懐こく、人間も動物も大好きな犬種で、みんなと仲良くなろうとする可愛らしい子です。
小さい体の割にとっても活発なので、一緒にたくさん遊んでくれるオーナーさんとより良い関係性を築いていけます。
ぜひ、ご検討されている方は、ペッットショップやブリーダー、里親サイトなどを覗いて、素敵な家族を見つけてくださいね。
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最終更新日 : 2021/11/02
公開日 : 2018/03/13