本ページに掲載のリンク及びバナーには広告(PR)が含まれています。
左右の瞳が違う 猫 。
何て神秘的でミステリアスなのでしょう。
またこんなジンクスをご存知でしょうか。
「左右の目の色が違う”オッドアイ”の猫は、幸運を運んできてくれる」
元来、不思議な魅力を持っているネコには、多くのジンクスが存在しています。
その中でもオッドアイの猫は幸運を運んでくれる使者として扱われているのです。
オッドアイのネコは珍しい。希少価値がある。
そんな珍しいネコが近くにいるということは、あなたは幸運の持ち主である。
そのような考えがもとになって、このようなジンクスが誕生したのではないかと言われています。
オッドアイは「虹彩異色症(こうさいいしょくしょう)」と呼ばれ、左右の瞳の虹彩の色が異なっていたり、片方の瞳の虹彩の一部が変色している形質のことをさしています。
オッドアイ以外にも「バイアイ」や「ヘテクロミア」などと呼ばれることもあります。
主にこの名称は動物に対して使われることが多く、ネコに最も多く発症すると言われています。
オッドアイを英語で表記すると「odd eyes」となります。
この「odd」とは「奇数」や「不揃い」、「半端な」や「片方の」などオッドアイの見た目的な特徴をさす言葉となっています。
オッドアイは片方が青色で、もう片方がいくつかの色にわかれます。
橙色、黄色、茶色、緑色のうちどれかがもう片方の瞳の色となるのが一般的です。
日本では、片方の瞳の色が「黄色系」で、もう片方の瞳が「青系」もしくは「灰色系」のオッドアイのネコのことを「金目銀目(きんめぎんめ)」と呼んでいます。
「金目銀目」とはオッドアイの中でもさらに貴重な珍しいもので、珍重され縁起が良いものとして扱われてきたネコのことです。
実は日本での扱いは招き猫よりも格上で、招き猫よりも何倍も縁起のいいものとして重宝されてきたのです。
もしかしたら「金目銀目」の招き猫を見たことがある方もいらっしゃることでしょう。
もしかしたら見たことがあるのに、気づいていないだけかもしれません。
「金目銀目」の招き猫の置物の瞳は、この名の通り「金色」と「銀色」で塗られているわけではありません。
実際のオッドアイの「金目銀目」のネコと同じように、黄色と青色で塗られているのです。
肌の色と同じで、瞳の色は代々受け継がれてきた遺伝子が強く影響しています。
それは人間でもネコでも同じで、肌の色、髪の色同様に、元から持っている遺伝子の中にある、色素を作り出す細胞をどれだけ持っているかで変化するのです。
オッドアイは白色のネコに多く発症することで有名です。
白猫は色素を作る細胞が極端に少ないことから、その毛並みは真っ白になっているのです。
そして白猫の多くはオッドアイでない場合、青い瞳をしていることが圧倒的なのです。
これはひとえに色素の薄さが影響しているのだと言われています。
しかしこの時、遺伝子がバランスを保つことができず、左右の瞳に色素細胞が均等に配置されなかったとしたら。
そう、オッドアイの誕生です。
つまり、オッドアイは遺伝子異常から起こった、謎多き不思議な現象ということなのです。
遺伝子による色素細胞のいたずらでオッドアイは誕生するとお話ししましたが、実はこのような先天性のオッドアイ以外にも、発症する可能性があるのです。
それが後天性のオッドアイです。
産まれ持った瞳の色は両方同じ色だったのに、病気をしたり事故でケガを追ってしまったことが原因でオッドアイになってしまう場合があるのです。
原因から察するに、瞳の中にある神経を外的要因が傷つけてしまったことがオッドアイの症状を引き起こしたのです。
瞳の色と言うのは、メラニン色素量で色が決定します。
これが先ほどお話しした、遺伝子に組み込まれている色素細胞です。
このメラニン色素は瞳の神経が傷つくことで、その量を変化させてしまいます。
メラニン色素の量の変化に伴い、瞳の色にも変化が起こってしまうのです。
この現象が片目だけに起こってしまうと、後天性のオッドアイとして成立するというわけです。
メラニン色素が減ってしまうと、瞳の色は徐々に薄茶色に変化していきます。
そのままメラニン色素の減少が続くと、最終的には瞳の色は緑色や青色にまで変化してしまいます。
この後天性オッドアイの持ち主で大変有名な人がいました。
それが、シンガーソングライターで音楽プロデューサーであった「デヴィッド・ボウイ」氏です。
ネコに多いと思っていたオッドアイが、実は人間にも存在すると知り驚かれたことでしょう。
実はオッドアイはネコなどの動物たちだけでなく、人間にも起こり得る症状なのです。
統計的に、色の白い猫がオッドアイになりやすいと言われています。
しかし白い毛並みのネコだからと言って必ずオッドアイになるわけではありません。
真っ白な猫の場合、オッドアイとして生まれてくるのはおよそ25%程度の確率ではないかと言われています。
先天性のオッドアイに関しては、なぜそうなるのかはっきりとしたことが分かっていないため、真っ白な猫以外の確率は未知数です。
ターキッシュアンゴラ 、 ターキッシュバン 、 ジャパニーズボブテイル などの 猫種 にもオッドアイが多いと言われています。
ジャパニーズボブテイルの場合は、真っ白な毛並みの個体ではなく、白い毛が混じった三毛猫に多く見受けられます。
稀にジャパニーズボブテイルの白猫も生まれることもあるようですが、確率はとても低く、そこからオッドアイになる可能性は限りなく低くなります。
確率が低くなるからこそオッドアイは稀有な存在として重宝されたり、気味悪がられたりするのでしょう。
オッドアイのネコは短命であるということも有名です。
それはやはりオッドアイそのものが遺伝子の異常によって引き起こされているので、短命になってしまう事は仕方ありません。
実際にオッドアイの白猫の約30%が聴覚に異常を持っているとされています。
目の異常を持っている上に、聴覚にまで異常を持ってしまうとは、遺伝子異常と言うのは想像以上に恐ろしい存在です。
聴覚障害に関しては、オッドアイの特性となる「片方」がポイントとなります。
オッドアイで聴覚異常を起こしている猫の大半が「片方」の耳だけに聴覚異常を起こすのです。
また、遺伝子の異常は健康にも大きな影響を及ぼします。
遺伝子が正常ではないということは、本来持っているはずの免疫力や抵抗力も奪ってしまう可能性があるのです。
そのため、病気をしやすいというのはオッドアイの一番の特徴ともいえるのです。
これが自然界で野生で生きて行くとなると、かなり生きにくいことは火を見るより明らかです。
珍しい見た目は外敵の標的にもなりやすく、すぐ病気になってしまうと治すにも時間がかかるため、どうしても短命となってしまいます。
後天性のオッドアイの項目でお話しした通り、猫以外にもオッドアイになる動物は存在します。
オッドアイになる確率が最も高いのが「ネコ」であるだけなのです。
それではどのような動物にオッドアイが生まれるのかを見ていきましょう。
後天性オッドアイの項目で登場した「デヴィッド・ボウイ」さんのように、人間にもオッドアイの方は存在します。
有名な日本人の方をあげると俳優の「奥菜恵」さんがあげられます。
しかし、日本人のオッドアイと言うのはとても珍しいようで、日本人の有名人の中では「奥菜恵」さんぐらいではないかと言われています。
奥菜さんの場合、片方は黒で、もう片方は黒っぽい茶色というオッドアイになっています。
人間でオッドアイが見られること自体が貴重で有る上に、日本人であることもとても珍しく注目を集めました。
人間のオッドアイの場合は「後天性」のものが多く、事故や病気が原因となることが大半です。
ですが奥菜さんの場合は先天性のものであることも、さらに希少価値の度合いをアップさせています。
統計からみると人の先天性オッドアイの確率は、白人で約0.06%、黄色人種で約0.0001%。
この数字を見るだけで、奥菜さんがどれだけ珍しい瞳の持ち主なのかが見えてきます。
海外の有名人のオッドアイの方をあげてみましょう。
予想以上に海外にはオッドアイの有名人がいることがわかります。
日本人には滅多にいないと言われているオッドアイですが、実は歴史上の人物にも存在していたのではないかと言われています。
それが戦国時代を駆け抜けた武将「伊達政宗」です。
トレードマークの眼帯は確かに印象的ではありますが、本当にオッドアイだったかどうかは定かではありません。
「伊達政宗」は、幼少時に疱瘡を患い右目を失明してしまい隻眼となります。
これにともない「独眼竜正宗」と呼ばれていたことはかなり有名な話です。
しかし、この説が実は嘘ではないかという説もあるのです。
「伊達政宗」の隠している右目は「青」だったのではないかといわれていることから、彼もオッドアイではないかと真しやかに囁かれているのです。
犬 のオッドアイといえば「ハスキー犬」をイメージする方も多いのではないでしょうか?
実は「ハスキー犬」はオッドアイとは呼ばないのです。
オッドアイの別の呼び方である「バイアイ」が左右の瞳の色が違うハスキー犬の呼び方となっています。
なぜ呼び方が違うのかは不明ですが、オッドアイと意味は同じです。
ハスキー犬は犬ソリを引いて移動を行っていたことが原因で色素の欠乏が起こりやすくなっています。
どちらかというと後天性のオッドアイです。
他のオッドアイの動物と違い、病気のせいではないのも違いであると言えるでしょう。
ハスキー犬以外のオッドアイが多い犬種は以下の通りです。
これらの 犬種 は必ずしもオッドアイになるというわけではありませんが、比較的オッドアイ(バイアイ)になる確率が高いのではないかと言われています。
真っ白なキツネにもオッドアイ(バイアイ)の個体が稀に存在します。
ホッキョクギツネなどがオッドアイになる確率が高いと言われています。
ハッキリとしたオッドアイにはならないようですが、 フクロウ にもオッドアイ(バイアイ)は存在するようです。
日本人のオッドアイと同じように、左右の色に少し差がある程度なので見つけるのも非常に困難でしょう。
オッドアイのネコは珍しいネコではありますが、ペットとして普通に買うことは可能です。
何か規制があるとかなどの問題もありませんので飼われている方も多くいます。
しかし遺伝子異常を持つ個体なので、病気やケガによるトラブルが絶えないことを十分理解したうえで飼育を行う必要があります。
オッドアイの個体だからと言って、特別に価格が高騰することはないようです。
人気に関しても、珍しいからぜひ飼いたい!と名乗りを上げて来るお客さんが多いというわけでもないのが実情です。
ですがやはりオッドアイの個体は大変珍しいので、大手の大型ペットショップなどでも取り扱いが少ないようです。
どうしてもオッドアイのネコを飼いたいというのであれば、ペットショップに入荷されたら連絡が来るように予約をするのが一番早そうです。
これに関しては答えは「NO」です。
もちろん確率は高くなりますので、飼育する場合はまず聴覚に異常がないかを獣医さんなどで確認しておく必要があります。
ですが、すべてのオッドアイのネコが聴覚異常になるわけではありません。
後天的にオッドアイになってしまったネコなどは、聴覚異常になりにくいと言われています。
また遺伝子の影響と言うのは未知数のため、聴覚異常にならない個体も出てきて当然ではあるのです。
聴覚異常のないオッドアイのネコを掛け合わせることでも、聴覚異常の比率を下げることが可能だという説もありますが、これもまだ未知数で分からない事のほうが多いのが現状です。
日本での幸運のシンボルといえば「招き猫」があげられます。
招き猫といえば真っ白な体に大きな瞳が特徴的です。
このことからわかるように、日本では白猫というのは縁起が良い動物として重宝されてきたのです。
白猫が目の前を通り過ぎるとよいことが起こる、白猫は神様の使いである、白猫は家を守る猫であるなど、さまざまな言い伝えた存在するのです。
それに加えて、日本ではオッドアイとなる「金目銀目」が大変縁起の良いものと言われてきました。
日本では色にまつわる縁起の良いものが多く存在します。
その象徴となるのは「紅白」や「金銀」です。
この2つはおめでたい席では必ず目にするカラーです。
金と銀に光って見えるオッドアイは、これに倣い縁起が良いものとして扱われます。
オッドアイ自体が貴重な種であることも相まって、招き猫の瞳がオッドアイの物もあります。
実際のオッドアイのネコは金銀ではない事が多いのですが、金目銀目の説が世に知れ渡ったことで、金銀の瞳でなくてもOKになるわけです。
縁起を担ぐというのは得てして「こじつけ」で成立していることが多いものなのです。
日本だけではなく、世界中でも幸運をもたらすジンクスをもつオッドアイのネコたち。
意外にそこらじゅうにいるようで、実は珍しい存在だということがお分かり頂けましたでしょうか?
遺伝子異常による瞳の病気ともいえるオッドアイ。
確かにそのせいで聴覚に異常があったり、病気をしやすかったりと、ペットにするには問題を抱えています。
しかし、ペットとして人間の保護のもと生活ができるので有れば、野生で生きているころより生存率は格段にアップします。
もし、オッドアイのネコを飼いたいとお考えの方がいらっしゃれば、その時は穏やかに静かに、無理な運動はさせずのんびりと生活させてあげてください。
たったそれだけのことで、あなたの幸運の使者であるオッドアイのネコは、快適に幸せに長く共に暮らしていくことができるでしょう。
最終更新日 : 2021/05/04
公開日 : 2017/10/19