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グレート・デンはドイツの国犬で、「優しい巨人」や「犬の中のアポロン神」と言われています。
また、ジャーマン・マスティフと呼ばれることもあります。
遊牧騎馬民族であるアラン人によって、現在のアジア・ロシアからヨーロッパに持ち込まれた犬がルーツとなっていることが、ほぼ明らかになっています。
ルーツとなったマスティフのような犬にグレイハウンドを交配して生み出されたのが、現在のグレート・デンであると考えられています。
1965年には、アメリカ・ペンシルベニア州のシンボル犬となりました。
フランスの博物学者ビュフォンが著書「一般と個別の博物誌」で、当時はまだ名前のなかったグレート・デンを「le Grand Danois」(デンマークの大きな犬)と名付けました。
その後、百科事典編集者のウィリアム・スメリーが英訳した際に、「Great Dane」と訳されたのが名前の起源です。
グレート・デンの子犬の値段は、35万円から50万円と幅広いです。
血統や毛色、性別、断耳処置をしているかどうかで値段が変わってきます。
ドッグショー向けの子犬の場合は100万円以上と高額になります。
グレート・デンのような大型犬は、通常ペットショップでは販売されていません。
そのため、基本的には専門のブリーダーから購入することになります。
グレート・デンは良いブリーダーから購入するようにしましょう。
そうというのも、中にはとにかく子犬を量産して儲けようという悪質なブリーダーもいます。
そのため、必ず一度は見学に行くようにしてください。
見学を断られる場合は、悪質なブリーダーである可能性が高いです。
きちんと飼育・管理しているブリーダーであれば、子犬の健康面にもかなり気を遣っているので、安心してお迎えすることができます。
加えて、飼育方法のアドバイスも貰うことができるでしょう。
光沢があり、なめらか短毛を持つグレート・デンの毛色は、単色のブラック・ブルーと、フォーン・ブリンドル・ハールクインの5色です。
光沢のある黒一色の毛色です。
青みがかった灰色の毛色がブルーです。
茶色の毛並みに、頭部が青みがかった灰色をしているのがフォーンです。
フォーンとブラックが縞々に混じりあった毛色がブリンドルです。
タイガーストライプとも言われます。
ホワイトに黒い斑点が不規則に散らばった毛色がハールクインです。
超大型サイズの犬で、アイリッシュ・ウルフハウンドに次いで体高がある犬種です。
体高は最小でも70cmを超えるほど。
体重は、大きなオスの場合90kgを超えることもあります。
とてもスリムな体形をしています。
目はかなり窪んでいて、中程度の大きさです。
厚くて硬い唇は左右対称に垂れています。
首は長いですが、皮膚のたるみはありません。
V字型の胸と、張りのある肋骨があり、細くて長い尻尾を持っています。
アメリカでは、ショードッグとして外観を重視するために、グレート・デンの耳を切除するのが一般的となっています。
一方、ヨーロッパでは断耳することはあまりありません。
イギリス・デンマーク・ドイツ・オーストラリアなどでは、健康上やむを得ない場合を除き、断耳は禁止あるいは制限されています。
断耳されているかどうかは、耳が垂れているか立っているかで見分けることができます。
耳が立っていれば断耳されています。
グレート・デンは、他の大型犬に比べて寿命が短い傾向にあります。
なぜかと言うと、体の大きさに対して内臓の働きが弱いためです。
そのため、普通に生活しているだけでも内臓に負担がかかってしまい、それが寿命を縮める原因となっています。
大きくて堂々とした外見のため怖がられることが多いですが、実はとても友好的な性格をしています。
その性格は「優しい巨人」と呼ばれるほどです。
飼い主にはよく甘えてきます。
他の犬やペット、知らない人に対しても温和に接してくれる犬種です。
グレート・デンは大型犬の中でもかなり大きい犬種です。
そのため、十分な飼育スペースが必要になります。
グレート・デンは温和で賢く、しつけがしやすいです。
ですが、しっかりとしつけができなければ、グレート・デンの巨体は手に負えなくなってしまいます。
もししつけに自信がない場合は、トレーナーにしつけを依頼することも考えておくべきでしょう。
暑さや寒さに弱いので、実は室内飼いが適した犬種です。
胃捻転を起こしやすい犬種ですので、食事の前後には運動をさせないように気を付けましょう。
被毛は短いため、週に1回のブラッシングとタオルで汚れを拭いてあげる程度のケアで問題ありません。
胃捻転は大型犬に発症しやすい病気で、グレート・デンは特に発症しやすいです。
胃が捻じれることでガスが溜まり、周りの臓器を圧迫し、最悪死に至ってしまう緊急性の高い病気です。
治療法は手術をすることのみですが、緊急を要する病気のため、グレート・デンを飼い始めるのと同時に、万が一の時のためにお医者様を見つけておくのが良いでしょう。
痛みを伴う炎症が全身性に起こり、特に長い骨である脚の関節に痛みが起こる病気。
生後4か月から8か月の成長期のオスに発症することが多いです。
元気と食欲がなくなり、関節を触ると痛がるようになります。
軽度の場合は自然治癒します。
原因は不明ですが、ミネラルやビタミンの不均衡なども示唆されています。
原産国: ドイツ
値段:35万円から50万円
毛色:ブラック、ブルー、フォーン、ブリンドル、ハールクイン
寿命:9歳から10歳
体高:71cmから100cm
体重:46kgから54kg
特徴:超大型犬
性格:とても友好的
かかりやすい病気:胃拡張胃捻転、肥大性骨形成異常、ウォブラー症候群、チェリーアイ
監修:獣医師 山口 明日香(やまぐち あすか)
日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科卒後、2つの動物病院に勤務し、現在も臨床獣医師として働く。
ワークライフバランスを整えるため、在宅でのLINEおよび電話による健康相談、しつけ相談も開始。
その過程で、病気のみならず各種トレーニングと問題行動の大変さ、大切さを知る。
今後は学校飼育動物学で学んだ動物飼育と、子供の情緒の発達についても発信し、獣医動物行動研究会において問題行動の知識を深め、捨てられる動物が減るように正しい情報を伝えるべく模索中。
最終更新日 : 2022/03/16
公開日 : 2017/02/27