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【獣医師監修】グレートデンの歴史、特徴、飼い方など






大型犬の中でもひと際大きく、堂々とした体つきから、「犬の中のアポロン神」とも呼ばれるグレートデン。

アイリッシュ・ウルフハウンドに次いで体高がある犬種で、最小でも体高は70cmほど、大きなオスだと体重が90kgを超えることもあるほどです。
その大きさから怖がられがちですが、「優しい巨人」と言われるほど穏やかで友好的な子が多く、他の犬や知らない人とも温和に接することができます。

本記事では、そんなグレートデンの歴史や特徴、グレートデンに合った飼育環境、かかりやすい病気などをご紹介します。

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【目次】【獣医師監修】グレートデンの歴史、特徴、飼い方など

 

グレート・デンの歴史

グレート・デンの名前の起源

グレート・デンの子犬の値段

グレート・デンの子犬の選び方

グレート・デンの被毛

ブラック

ブルー

フォーン

ブリンドル

ハールクイン

グレート・デンの特徴

グレート・デンは断耳することもある

グレート・デンの寿命は短い

グレート・デンの性格

グレート・デンを飼うときのポイント

グレート・デンのかかりやすい病気

胃捻転

肥大性骨異栄養症

グレート・デンの基本情報

 

 

グレート・デンの歴史

 

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グレート・デンはドイツの国犬で、「優しい巨人」や「犬の中のアポロン神」と言われています。

また、ジャーマン・マスティフと呼ばれることもあります。

 

遊牧騎馬民族であるアラン人によって、現在のアジア・ロシアからヨーロッパに持ち込まれた犬がルーツとなっていることが、ほぼ明らかになっています。

ルーツとなったマスティフのような犬にグレイハウンドを交配して生み出されたのが、現在のグレート・デンであると考えられています。

 

1965年には、アメリカ・ペンシルベニア州のシンボル犬となりました。

 

グレート・デンの名前の起源

 

フランスの博物学者ビュフォンが著書「一般と個別の博物誌」で、当時はまだ名前のなかったグレート・デンを「le Grand Danois」(デンマークの大きな犬)と名付けました。

その後、百科事典編集者のウィリアム・スメリーが英訳した際に、「Great Dane」と訳されたのが名前の起源です。

 

 

グレート・デンの子犬の値段

 

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グレート・デンの子犬の値段は、35万円から50万円と幅広いです。

血統や毛色、性別、断耳処置をしているかどうかで値段が変わってきます。

 

ドッグショー向けの子犬の場合は100万円以上と高額になります。

 

グレート・デンのような大型犬は、通常ペットショップでは販売されていません。

そのため、基本的には専門のブリーダーから購入することになります。

 

グレート・デンの子犬の選び方

 

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グレート・デンは良いブリーダーから購入するようにしましょう。

そうというのも、中にはとにかく子犬を量産して儲けようという悪質なブリーダーもいます。

 

そのため、必ず一度は見学に行くようにしてください。

見学を断られる場合は、悪質なブリーダーである可能性が高いです。

 

きちんと飼育・管理しているブリーダーであれば、子犬の健康面にもかなり気を遣っているので、安心してお迎えすることができます。

加えて、飼育方法のアドバイスも貰うことができるでしょう。

 

 

グレート・デンの被毛

 

光沢があり、なめらか短毛を持つグレート・デンの毛色は、単色のブラック・ブルーと、フォーン・ブリンドル・ハールクインの5色です。

 

ブラック

 

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光沢のある黒一色の毛色です。

 

ブルー

 

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青みがかった灰色の毛色がブルーです。

 

フォーン

 

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茶色の毛並みに、頭部が青みがかった灰色をしているのがフォーンです。

 

ブリンドル

 

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フォーンとブラックが縞々に混じりあった毛色がブリンドルです。

タイガーストライプとも言われます。

 

ハールクイン

 

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ホワイトに黒い斑点が不規則に散らばった毛色がハールクインです。

 

 

グレート・デンの特徴

 

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超大型サイズの犬で、アイリッシュ・ウルフハウンドに次いで体高がある犬種です。

 

体高は最小でも70cmを超えるほど。

体重は、大きなオスの場合90kgを超えることもあります。

 

とてもスリムな体形をしています。

目はかなり窪んでいて、中程度の大きさです。

 

厚くて硬い唇は左右対称に垂れています。

首は長いですが、皮膚のたるみはありません。

V字型の胸と、張りのある肋骨があり、細くて長い尻尾を持っています。

 

グレート・デンは断耳することもある

 

アメリカでは、ショードッグとして外観を重視するために、グレート・デンの耳を切除するのが一般的となっています。

 

一方、ヨーロッパでは断耳することはあまりありません。

イギリス・デンマーク・ドイツ・オーストラリアなどでは、健康上やむを得ない場合を除き、断耳は禁止あるいは制限されています。

 

断耳されているかどうかは、耳が垂れているか立っているかで見分けることができます。

耳が立っていれば断耳されています。

 

グレート・デンの寿命は短い

 

グレート・デンは、他の大型犬に比べて寿命が短い傾向にあります。

 

なぜかと言うと、体の大きさに対して内臓の働きが弱いためです。

そのため、普通に生活しているだけでも内臓に負担がかかってしまい、それが寿命を縮める原因となっています。

 

 

グレート・デンの性格

 

大きくて堂々とした外見のため怖がられることが多いですが、実はとても友好的な性格をしています。

その性格は「優しい巨人」と呼ばれるほどです。

 

飼い主にはよく甘えてきます。

他の犬やペット、知らない人に対しても温和に接してくれる犬種です。

 

 

グレート・デンを飼うときのポイント

 

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グレート・デンは大型犬の中でもかなり大きい犬種です。

そのため、十分な飼育スペースが必要になります。

 

グレート・デンは温和で賢く、しつけがしやすいです。

ですが、しっかりとしつけができなければ、グレート・デンの巨体は手に負えなくなってしまいます。

もししつけに自信がない場合は、トレーナーにしつけを依頼することも考えておくべきでしょう。

 

暑さや寒さに弱いので、実は室内飼いが適した犬種です。

胃捻転を起こしやすい犬種ですので、食事の前後には運動をさせないように気を付けましょう。

 

被毛は短いため、週に1回のブラッシングとタオルで汚れを拭いてあげる程度のケアで問題ありません。

 

 

グレート・デンのかかりやすい病気

 

胃捻転

 

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胃捻転は大型犬に発症しやすい病気で、グレート・デンは特に発症しやすいです。

胃が捻じれることでガスが溜まり、周りの臓器を圧迫し、最悪死に至ってしまう緊急性の高い病気です。

 

治療法は手術をすることのみですが、緊急を要する病気のため、グレート・デンを飼い始めるのと同時に、万が一の時のためにお医者様を見つけておくのが良いでしょう。

 

胃捻転の症状

 

  • 吐き気があるのに吐けない
  • よだれが大量に出る
  • お腹が膨れる

 

胃捻転の予防法

 

  • 首が水平に近い状態で食事できるように高さを調整する
  • 食事の前後に激しい運動をさせない
  • 水のがぶ飲みをさせない
  • ドライフードは水でふやかしてから与える

 

肥大性骨異栄養症

 

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痛みを伴う炎症が全身性に起こり、特に長い骨である脚の関節に痛みが起こる病気。

生後4か月から8か月の成長期のオスに発症することが多いです。

 

元気と食欲がなくなり、関節を触ると痛がるようになります。

軽度の場合は自然治癒します。

 

原因は不明ですが、ミネラルやビタミンの不均衡なども示唆されています。

 

肥大性骨異栄養症の症状

 

  • 食欲の低下
  • 発熱
  • 関節の痛み

 

肥大性骨形成異常の予防法

 

  • 食事を与えすぎない
  • 総合栄養食を与える
  • 原因が不明のため、明確な予防法はない

 

 

グレート・デンの基本情報

 

原産国: ドイツ

値段:35万円から50万円

毛色:ブラック、ブルー、フォーン、ブリンドル、ハールクイン

寿命:9歳から10歳

体高:71cmから100cm

体重:46kgから54kg

特徴:超大型犬

性格:とても友好的

かかりやすい病気:胃拡張胃捻転、肥大性骨形成異常、ウォブラー症候群、チェリーアイ

 

 

監修:獣医師 山口 明日香(やまぐち あすか)

 

日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科卒後、2つの動物病院に勤務し、現在も臨床獣医師として働く。

ワークライフバランスを整えるため、在宅でのLINEおよび電話による健康相談、しつけ相談も開始。

その過程で、病気のみならず各種トレーニングと問題行動の大変さ、大切さを知る。

 

今後は学校飼育動物学で学んだ動物飼育と、子供の情緒の発達についても発信し、獣医動物行動研究会において問題行動の知識を深め、捨てられる動物が減るように正しい情報を伝えるべく模索中。


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