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オリエンタルショートヘアーの元祖、フォーリンショートヘアー誕生
オリエンタルショートヘアーを欲しい時はブリーダーから譲ってもらうのがおすすめ
実は、オリエンタルショートヘアーは シャム猫 と遺伝子学上はほとんど一緒の猫です。
オリエンタルショートヘアーとシャムを分けているのは毛色です。
シャムは顔や耳、足に地色よりも濃いポイントカラーがあるのに対し、なんとオリエンタルショートヘアーは300色以上のカラーバリエーションが認められています。
本記事では、そんな個性的な猫であるオリエンタールショートヘアーの歴史、性格や身体の特徴、飼育の際の注意点、価格などを解説します。
オリエンタルショートヘアーのルーツはシャムにあります。
シャムは顔の中心や耳、足、尻尾の毛色が地色よりも濃い色をしていることが特徴です。
ここでは、どのような経緯でシャムからオリエンタルショートヘアーが生み出されたのかご紹介します。
シャムはタイ原産の猫で、寺院や王室など、高貴な家系でのみ飼うことが許されていました。
1800年代後半、イギリス総領事へ寄贈され、タイからイギリスへと渡りました。
当時のシャムは様々なカラーバリエーションがいたようです。
1920年代、サイアミーズ・キャットクラブがシャムの認定を「青い瞳でポイントカラーの毛色の猫」と定めました。
そのため、上記の条件以外の 猫 が減少してしまいました。
第二次世界大戦は人間だけでなく、動物も危機的状況へと追いやりました。
戦争による食糧難で様々なペットが手放され、シャムも例外ではなく、数が激減してしまいました。
1950年頃、第二次世界大戦によって激減してしまったシャムの数を再び増やし、尚かつ、ポイントカラーを持たないシャムを生み出すべく、ブリーダーたちはシャムと別種の猫の異種交配を始めました。
そのとき交配相手に選ばれた猫は、 ロシアンブルー や アビシニアン 、 ブリティッシュショートヘアー などです。
シャムとロシアンブルーやアビシニアン、ブリティッシュショートヘアーとの交配の数世代後、白や黒、チョコレートやタビー(縞模様)など、毛色以外はシャムにそっくりな猫が誕生しました。
この猫はフォーリンショートヘアーと呼ばれ、オリエンタルショートヘアーの元となる猫となります。
絶滅の危機や様々な交配を経て、1977年、ついにオリエンタルショートヘアーは正式な種類として認められました。
ちなみに、アメリカでは、バリニーズとオリエンタルショートヘアーを交配させたオリエンタルロングヘアーも誕生しました。
オリエンタルショートヘアーは、交配元のシャムから身体や病気だけでなく、性格の特徴も引き継いでいます。
見た目とギャップがある、オリエンタルショートヘアーの性格の特徴をご紹介します。
オリエンタルショートヘアーは愛情深く、甘えん坊で、飼い主さんにべったりとしたがります。
しかし、愛情深いが故に相手にされないとすねたり、かまって欲しいアピールが過ぎてわがまま猫のような印象を与えてしまうこともあります。
オリエンタルショートヘアーを飼ったら、なるべく留守の時間を減らし、毎日かまってあげましょう。
賢いこともオリエンタルショートヘアーの性格の特徴です。
賢いので しつけ がしやすいです。
子猫も成猫も大変運動好きです。
運動不足になるとストレスが溜まってしまうこともあるので、毎日スキンシップをかねて遊んであげましょう。
オリエンタルショートヘアーは他の猫や 犬 、また、人間の子供とも仲良くできます。
社交的で寂しがり屋なので、飼い主さん以外にも仲間がいると寂しさが軽減されますね。
すらりとした身体、小さな顔、大きな耳など、オリエンタルショートヘアーは他の猫とは明らかに違う個性的な外見も魅力です。
オリエンタルショートヘアーの外見や寿命など、身体的特徴について見ていきましょう。
オリエンタルショートヘアーはチョコレートやハバナ、黒、白など300パターンほどのカラーバリエーションが存在します。
それぞれの個性が光りますね。
しかも、オリエンタルショートヘアーはサテン、オリエンタルロングヘアーはシルクのような、どちらも大変上質な触り心地です。
オリエンタルショートヘアーは逆三角形の小顔、スリムな体型、さらに足が長くしなやかな身体が特徴です。
一見痩せているだけの体型に見えますが、よく見ると無駄の無い筋肉質な身体をしています。
人間で言うと、まさにモデル体型ですね。
ちなみに、オリエンタルショートヘアーは猫の体型を区別する際の目安の1つとなっており、このようなスリムなモデル体型のことを「オリエンタルタイプ」といいます。
オリエンタルショートヘアーは抜け毛が少ないことが特徴で、ブラッシングによる悩みや抜け毛による悩みが随分軽減されます。
ちなみに、オリエンタルロングヘアーは他の猫と同じように毛が抜けますが、長毛種の中では毛が短めで5センチほどです。
オリエンタルショートヘアーを見た瞬間、「耳が大きい!」と思った方が多いのではないでしょうか?
実はあの大きな耳は、特別大きなわけではありません。
逆三角形の小顔だから耳が大きく見えるのです。
オリエンタルショートヘアーの目は美しいアーモンド型です。
色はグリーンやゴールド、シルバーなどカラーバリエーションが豊富で、両目の色が違うオッドアイの猫もおり、毛の色と合わせて目の色も個性が光ります。
オリエンタルショートヘアーの体重は、
と他の種類の猫と比べてやや小柄です。
オリエンタルショートヘアーの交配元のシャムが小柄なため、その特徴を受け継いでいます。
オリエンタルショートヘアーの 寿命 は12~15年ほどで、一般的な猫と大体同じです。
いざ飼育する前に、長い付き合いになる覚悟が必要となります。
オリエンタルショートヘアーは賢く、しつけをしやすい猫です。
しかし、オリエンタルショートヘアーならではの飼育の注意点があります。
以下に、飼育の際の注意点をまとめました。
オリエンタルショートヘアーはべったりしたがりの寂しがり屋な猫です。
家を留守にすることが多い、かまってあげられる時間が少ないといった場合、オリエンタルショートヘアーは寂しさでストレスを溜め込んでしまうかもしれません。
どうしても時間を取れないという方は、他の猫との多頭飼いや、犬と一緒に飼うことで解決できる可能性があります。
オリエンタルショートヘアーはべったりしたがりな性格で、なおかつ大の遊び好きです。
スキンシップと運動のために、たくさん遊んであげましょう。
オリエンタルショートヘアーは運動好きで身体能力が高いため、走ったり跳んだりできる環境が必要です。
家によっては広いスペースを確保できない場合もありますが、そのような場合は天井まであるような高い キャットタワー を設置してあげましょう。
いくらオリエンタルショートヘアーはスリムな体型といっても、 キャットフード を食べすぎ、さらに運動不足ではさすがに太ってしまいます。
スリムでしなやかな美しい体型を維持するため、食事管理と運動をしっかりとしましょう。
オリエンタルショートヘアーは身体能力が高く、細身で小柄なため、まさかとは思うような高い場所や狭い場所にも入ることができます。
飼い主さんの触れられたくない大切なもの、猫に危険が及ぶ可能性があるものはしっかりとしまっておきましょう。
オリエンタルショートヘアーは身体能力が高く運動好きなため、どうしても生活音が大きくなってしまいます。
さらに、鳴き声が大きくよく鳴きます。
大きな音を出せない環境の方は飼育に向きません。
オリエンタルショートヘアーは他の猫と比べて抜け毛が少ないので、ブラッシングは2、3日に1度で大丈夫です。
ただし、オリエンタルロングヘアーは毎日のブラッシングが必要です。
オリエンタルショートヘアーは他の猫に比べて腸が細いことが多く、異物を飲み込んでしまった場合には開腹手術を受けなくてはいけなくなってしまう可能性があります。
部屋の整理整頓をしっかりとするなど、異物を飲み込ませないよう注意しましょう。
オリエンタルショートヘアーは交配元のシャムからは体型だけではなく、かかりやすい病気も引き継いでいます。
以下に、オリエンタルショートヘアーが気を付けなくてはいけない病気をご紹介します。
オリエンタルショートヘアーは知覚過敏に注意しなくてはなりません。
今のところ原因は不明ですが、ストレスによる可能性が指摘されています。
知覚過敏になると、自分の尻尾を追い回す、背中が痙攣、毛づくろいを過剰に行うといった異常行動が見られるようになります。
知覚過敏を発症してしまうと、根強い治療が必要となります。
寂しがり屋のオリエンタルショートヘアーのために、留守の時間を減らす、なるべくかまってあげる、 トイレ を清潔に保つなど、ストレスが溜まらないよう気遣ってあげる必要があります。
大動脈狭窄症はオリエンタルショートヘアーの先天性の病気で、大動脈の一部が細くなってしまう心臓病です。
リンパ球が悪化してしまう病気で、猫白血病ウイルスなどの影響で発症することがあります。
発症してしまったらステロイドや抗がん剤での治療となりますが、治療が大変困難です。
糖尿病といったら人間の現代病というイメージがありますが、猫も患ってしまうことがあります。
糖尿病は糖質をうまく取り込むことができず、血糖値が常に高い状態になってしまう病気です。
なんと、オリエンタルショートヘアーの発症リスクは他の猫の1.8倍といわれています。
キャットフードのあげすぎには注意が必要です。
オリエンタルショートヘアーは寂しがり屋な猫です。
毎日長時間留守番させる、あまりかまってあげないなど、放ったらかしにしてしまうとストレスが溜まってしまいます。
ストレスが原因で下痢や食欲不振、脱毛、酷いと膀胱炎になることもありますので、気を付けましょう。
日本でオリエンタルショートヘアーを専門に扱うブリーダーは数少ないです。
中にはホームページを持っているブリーダーもいるので、インターネットで、「オリエンタルショートヘアー ブリーダー」、「オリエンタルショートヘアー キャッテリー」などとと検索してみましょう。
長年オリエンタルショートヘアーと過ごしている知識あるブリーダーなら、飼ったあとにも相談に乗ってもらえるため安心です。
ちなみに、里親募集はもちろんのこと、ペットショップで販売されていることも滅多にありません。
交配元のシャムよりも価格はやや安いです。
オリエンタルショートヘアーは、気品溢れるしなやかでスリムな見た目とは裏腹に、寂しがり屋で甘えん坊な猫です。
日本では珍しく、なかなか家に迎えることが難しい猫ですが、もしも飼った際にはたくさんかまってあげて大切に育ててあげましょう。
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最終更新日 : 2020/12/09
公開日 : 2017/11/29