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公認されているものだけでも50種類はいると言われている 猫の種類 。
その中でも、今回はシャム猫にフォーカスを当ててご紹介していきます。
ますはシャム猫のルーツをたどってみましょう。
シャム猫はタイ王国原産で、すらっとした綺麗な体が特徴的な短毛種の 猫 です。
気品を感じさせられる姿をしたシャム猫の起源は、1300年代のシャム王朝(現タイ王国)にまでさかのぼると言われます。
古来よりタイ王国には3種類の猫がいました。
それは、シ・サワット(コラットの原形)、スパラック(バーミーズの原形)、そしてシャム猫です。
中でもシャム猫は上記3種類の中でも神聖な存在とされ、王室・貴族・寺院など、タイ王国の中でも由緒ある血筋を持つ家でのみ飼うことを許されていた高貴な猫だったのです。
その後1884年、バンコクのイギリス総領事館に勤めていたゴードン氏が帰国するタイミングで、シャム王朝(タイ王国)からゴードン氏へシャム猫が贈呈されました。
翌年の1885年に、イギリスに渡ったシャム猫はクリスタルパレスで開催されたキャットショーに参加させられ、スレンダーな体と綺麗な目のサファイヤブルーの色が人気を博し、たくさんの賞を受賞しました。
1890年代に入るとシャム猫はイギリスからアメリカに輸出されるようになっていきます。
イギリスを中心として気品あふれる毛並みがファンを引き付け、シャム猫は瞬く間に世界的に有名になっていくのです。
ちなみに、日本へシャム猫が初めてやってきたのは明治後期ごろとされていて、過去には上野動物園での飼育経歴も残っています。
また、シャム猫は英語で「Siam(サイアム)」と読むため、日本以外の国ではシャム猫のことを「サイアミーズ」と呼びます。
原産のタイではウィチアンマート(月のダイヤモンド)と言われています。
シャム猫と言えば、体はクリーム色で顔や手足、しっぽだけが黒い毛色というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
その顔や手足、しっぽに付いている色のことを「ポイントカラー」と言い、シャム猫の色の違いはポイントカラーの違いで表します。
大きくシールポイント・チョコレートポイント・ブルーポイント・ライアックポイントの4つの分けられるので、以下に画像付きで解説をしていきます。
シャム猫といえばこの毛色を想起する方が多いと思います。
ポイントカラーが黒に近いこげ茶色をした毛色のシャム猫のことをシールポイントというんです。
実際見かけるのもほとんどこの毛色の子なのではないでしょうか。
シールポイントの次に多いのが、ポイントカラーがミルクチョコレートのような色合いをしたチョコレートポイントです。
シールポイントの子と見分けにくいかもしれませんが、それよりも色が薄目の毛色はチョコレートポイントになります。
ちょっと珍しいのがブルーポイント。
名前の通り、ポイントカラーが青みがかったグレーの毛色の子です。
ライラックポイントは、シャム猫の中では一番珍しい毛色です。
ポイントカラーが、ブルーポイントよりも薄いグレーの毛色をした子のことを指します。
なぜシャム猫の体がこんなにも独特なポイントカラーがあるのかというと、それはシャム猫の遺伝子によるものなのです。
シャム猫には「サイアミーズ遺伝子」というものがあり、この遺伝子が揃うと色素の発現が抑えられ、色が真っ白になります。
ただし、サイアミーズ遺伝子は体温の低いところではその働きが抑制され、色は白くなりません。
そのため、シャム猫は体温が高いところが真っ白で、体温の低いところは白くないのです。
このサイアミーズ遺伝子は父親・母親がともにシャム猫ではないと受け継がれることはありませんので、純潔なシャム猫にのみ出るものと考えてもらえればと思います。
生まれたばかりのシャム猫は、母親の温かいお腹から出てくるので、まだポイントカラーが出ておらず全身真っ白な状態で出てきます。
成長するにつれてポイントカラーが体に出てきて、歳を取る毎にポイントカラーの色合いは濃くなっていく傾向があります。
ごく稀に、体に斑点や縞模様のポイントカラーが入ったシャム猫が誕生することもありますが、そのようなシャム猫は血統猫の健康促進を目的としたアメリカの団体であるCFA(THE CAT FANCIERS' ASSOCIATION, INC.)にて、「カラーポイントショートヘア」という品種で公式に登録されています。
シャム猫の平均寿命は、10年~13年と言われています。
猫の平均的な寿命は15年とされているので、飼うなら大切にしてあげたいですよね。
平均寿命が少し短いシャム猫を健康に長く育てるためにも、猫の飼い方について詳細な記述のある記事をご紹介するので、そちらの記事を参考に大切に育ててあげてください。
※参考記事
猫の飼い方まとめ。費用、エサ、トイレ、しつけ、病気、老後の世話まで
シャム猫はペットショップよりもブリーダーからの方が手に入りやすいようです。
ペットショップでは15万~22万、ブリーダーからペットショップを介さない分、安くお求めになることができます。
血統の良くて理想的な形をしている、いわゆるブリードタイプのシャム猫だとおよそ30万程度かかります。
シャム猫の特徴はなんといってもスレンダーな体つきです!
筋肉質ながらも全体的にほっそりとしていて直線的なシルエットが魅力的ですよね。
平均体高は25~27cm程度で、オスの方が体ががっしりしていて筋肉質です。
神聖なシャム猫の見た目に関する特徴を、5つの項目に絞ってまとめました。
ボディータイプはオリエンタルタイプと呼ばれるものであり、特徴は顔が小さく逆三角形型で、手足と体が細長いということです。
猫のボディータイプの中でも一番スレンダーなものですね。
しなやかな筋肉が付いており全体的に綺麗なシルエットになっています。
手入れのしやすい短毛種で、クロースライイングと呼ばれる体にぴたりと密着している被毛は、とてもきめ細かくシルクのように光沢があります。
先述したサイアミーズ遺伝子により体温の高い体の色は真っ白(中にはクリーム色)で、顔や手足、しっぽなどはポイントカラー(シールポイント・チョコレートポイント・ブルーポイント・ライラックポイント)が入っています。
シャム猫は目の色が「サファイアブルー」でないとシャム猫と呼ばないので、サファイアのような綺麗な青色でアーモンド形の目が特徴的です。
オリエンタルタイプに見られる大きく張りのある耳です。
高貴な雰囲気のある見た目から、ちょっとクールそうな印象を受けますよね。
でも実はシャム猫って飼い主には甘えん坊だったりするんです。
どんな相手にも最初は警戒してしまいますが、シャム猫にとって害がなく、危害を加えてこないと判断された相手にはとことん甘えてきてくれるんです。
飼い主と一緒に遊ぶのが大好きなので、たくさん遊んであげたいですよね。
また、ちょっとわがままで気難しい面も持っていたりします。
例えば欲しいタイミングで餌が用意されていなかったりすると拗ねてしまい飼い主から逃げたり躾を無視したりしてしまったりということもあるとか。
でもそんな一面も愛情もって接してあげましょう。
活動的で元気いっぱいな面もあります。
猫の中でも活発的な方だそうなので、たくさん遊んであげられます。
いたずら好きでもあるので、一緒にいたらきっと飽きることがありませんね。
シャム猫は、他の猫と比べて病気にかかりやすい猫とされています。
親猫からの遺伝の可能性も高いので、事前にかかりやすい病気を知っておくことで準備しておくといいかもしれません。
シャム猫特有の病気で、遺伝的な要因が高いとされています。
症状としては眼球が左右に細かく揺れるといったようなものが見られます。
心配になったらすぐにかかりつけの獣医に診てもらいましょう。
目の角膜の中央に、黒いかさぶたのようなものが出来る病気です。
角膜が壊死してしまっている状態なので、早めに病院へ連れて行くことが大切です。
片目にこの症状が出ることが多く、進行していくと痛みもでてきます。
親猫からの遺伝が要因となる病気で、失明に繋がる恐れがあります。
4~5歳ごろから発症し、夜間の視力が低下していきます。
これは病院の遺伝子検査で発症の可能性を調べることが出来ます。
歳をとるにつれて腎臓が弱まり、脱水症や尿毒症になってしまう病気です。
なかなか気づけない病気ではありますが、食欲の低下や嘔吐、多飲多尿、体重減少、口内炎などの症状があらわれます。
普段からよく観察して、早めに気づいてあげることがシャム猫にとっての健康につながります。
青い目や白い毛並みをしている猫は、先天性難聴を発症している可能性が高いとされています。
物音や呼びかけに反応しない場合、発症している可能性があります。
英名:Siamese
原産国:タイ
価格:15万~30万円
平均寿命:10~13歳
毛色:シールポイント、チョコレートポイント、ブルーポイント、ライラックポイント
目色:ブルー
体重:男の子 3.0kg~4.0kg、女の子 2.2kg~3.6kg
体型:オリエンタル
特徴:長く細い美しい尾と四肢、ピンと張った肉の薄い耳
性格:活発で甘えん坊、少し気難しい
かかりやすい病気:眼球振盪、角膜黒色壊死症、進行性網膜萎縮症、進行性網膜変性症、慢性腎不全、先天性難聴
毛種:短毛種
シャム猫は気品あふれる見た目ですが、甘えん坊で活発な面もある猫です。
病気にかかりやすく寿命も普通の猫より短いので、大切にしてあげたいですね。
シャム猫に興味があり飼いたいと考えている方の助けになれば幸いです。
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最終更新日 : 2020/11/12
公開日 : 2016/10/28