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まずはじめに、スコティッシュフォールドがどのような猫なのか見ていきましょう。
スコティッシュフォールドはその名の通り、イギリスのスコットランドが原産の 猫 です。
偶然発見された耳の折れた母猫が生んだ子猫も、耳が折れた猫だったため、その特徴を持った猫を繁殖させたことからスコティッシュフォールドは生まれました。
折れた耳や丸い目、体つきが人気となり世界中で飼育されていますが、折れた耳は突然変異による変形です。
つまり、障がいを固定化した猫種ということになるため、正式な猫種として登録されていない国もあります。
スコティッシュフォールドの最大の特徴は、なんといっても折れた耳。
丸い頭に、目もまんまるで、耳が折れているため全体的に丸いフォルムです。
一般的な猫のようにキリリとした顔つきでなはく、姿かたちも温和でのんびりした感じなのも人気の理由でしょう。
スコティッシュフォールドの折れた耳は、もともと骨が変形したものです。
その特徴を残すように交配されて固定化したため、スコティッシュフォールドは遺伝疾患が多い猫としても知られています。
猫はカギしっぽなどのように、骨に一部に変形が見られることはときどきみられることで、多くは問題なく一生を過ごすことができます。
しかし、スコティッシュフォールドの先天的な骨格の障害は「遺伝性骨形成異常症」と呼ばれ、耳だけではなくほかの骨が変形することもあるため、障がいが猫の生活に大きな影響を及ぼすことがあります。
遺伝性骨形成異常症は生後3カ月から2歳までの体が成長するときに発症し、足やしっぽにまず異常が見られ、脊髄まで進行する場合がある病気です。
強い痛みを伴うため、歩いたり座ったりするのが困難になってしまうことも。
かわいいと言われる「スコ座り」ですが、実は腰や股関節に異常がある場合も考えられます。
足や関節が痛いことから、力を入れずに座れるよう、腰を抜かしたような座り方をしていることがあるのです。
そのため、スコ座りをしていたら要注意なのです。
日本でも人気のスコティッシュフォールドはどのような性格なのでしょうか。
おっとりしていて飼いやすいという口コミだけを信用して飼ってしまい、「思っていたのと違った!」という方もいます。
スコティッシュフォールドの性格の傾向をご紹介しますので、家族に迎える際や現在猫ちゃんとの関係に悩んでいる方の参考になれば幸いです。
スコティッシュフォールドは、あまり人見知りもせず人懐っこい性格の子が多いです。
人間とスキンシップをとるのが大好きな甘えっこなので、猫をかまってあげる時間が取れる方に向ています。
また、スコティッシュフォールドは、長時間放っておかれることがストレスになるため、長時間の留守番が多い、またはお出かけが多いなどの忙しいおうちには向いていないでしょう。
飼い主さんにかまってもらえないことがストレスとなり、問題行動を引き起こしてしまうことがあります。
スコティッシュフォールドは穏やかでのんびりした性格です。
猫は気に入らないと、表情がきつくなったり、「シャー」と言ったりするなどの感情表現をします。
※合わせて読みたい: 猫がシャー!と声をあげるのはなぜ?怒ってる?それとも……
また、甘えたときは多きな声で鳴いて飼い主さんにかまってアピールする子も多いのですが、スコティッシュフォールドはあまりそのような感情を出さない傾向があります。
のんびり、おっとりしているスコティッシュフォールドは扱いやすいのですが、実はひそかにストレスをためていることもありますので、普段から様子に注意してあげたいですね。
ケンカなどもほとんどしないため、多頭飼育にも向いていますが、気が強い猫と同居させると居場所がなくなってしまう危険もあります。
複数で飼育する場合は、相棒もスコティッシュフォールドにしてあげるか、穏やかな性格の子を選んであげるようにしましょう。
最初から複数で飼いたい場合は、兄妹で迎えると仲良く過ごせますよ。
スコティッシュフォールドはあまり運動が得意ではありません。
大暴れしたり、走り回ったりすることが少なく、マンションでも飼育しやすいです。
ただし、普段から運動量が少ないため、関節炎や体に不調があった場合も気が付きにくいので、元気かどうかを日頃から気にかけてあげましょう。
スコティッシュフォールドは穏やかで飼いやすいというのがたいていの評価ですが、一部の方は狂暴であるとか、性格がきついと感じることもあるようです。
「スコティッシュフォールドは人懐っこく、穏やかである」という印象のみを持って飼ってしまった方は、「全然穏やかじゃない、狂暴じゃないの!」と感じてしまう人もいるでしょう。
筆者の知人がスコティッシュフォールドの子猫を飼ったところ、その子はスコティッシュフォールドの性格よりも、もともとの猫の性格が強い子だったので、予想と異な様子に戸惑ってしまったことがあります。
猫本来の性格とは、「したいときにしたいようにする」、「甘えたいときもあればひとりでいたいときもある」、「じゃれて遊ぶのが好き」、「子猫はカーテンにのぼったり、いたずらしたりする」などという点です。
誤解してほしくないのですが、これらの猫本来の性質は、もちろんスコティッシュフォールドも持っているものです。
猫の中には、喜怒哀楽をはっきり現し、気に入らないときには飼い主さんに猫パンチする子も珍しくありません。
※合わせて読みたい: なぜ猫パンチをするのか?猫パンチについて徹底解説!
スコティッシュフォールドはそのようなふるまいをすることが少ない傾向があるとはいえ、全くしないわけではないのです。
そして、子猫のときにやんちゃなのはスコティッシュフォールドも同じです。
スコティッシュフォールドはほかの猫種と異なる猫ではありません。
あくまでも「猫」なので、猫らしい性格はもちろん持っているのです。
猫が飼い主さんにつれなくしたり機嫌が悪いときは、体調が悪いことが考えられます。
猫は体調が悪いと暗がりでじっとしていることが多いですが、機嫌が悪くなり、周りにあたりちらしたりすることもあるのです。
筆者は保護活動をしているので、具合が悪い子の面倒を見ることが多いのですが、狭い暗がりにじっとして耐える子と、シャーシャーと威嚇したり、バシバシと猫パンチしてきたりする子がいます。
威嚇するくらいの方がまだ元気があると言えるかもしれません。
体調が悪いと不安になることから、身を守ろうとして周囲に攻撃的になることもあります。
スコティッシュフォールドが凶暴だと感じるときは、もしかして具合が悪いのかもしれません。
もしそうであれば、早急に獣医師に診せるなどの対応が必要になります。
スコティッシュフォールドに限らず、猫とはオスとメスで性格に違いがあります。
オスは甘えっこであることが多いです。
特に去勢後は、オスとして縄張りを守ったり、繁殖のためにメスを取り合ったりする必要がなくなるので、子供っぽい甘えたがりの性格が生涯にわたって残ります。
スコティッシュフォールドは全体的に穏やかで甘えっこが多いのですが、オスは特にその傾向が強いでしょう。
たくさん一緒の時間を過ごしてあげたいですね。
オスのもう一つの傾向としてやんちゃであることがあげられるのですが、スコティッシュフォールドのオスもメスに比べるとその傾向が見られます。
ただし、もともと運動があまり得意ではなく、運動量が少ない猫なので、オス猫でも大人しい子が多いです。
スコティッシュフォールドは人懐っこいためメスもあまり人見知りしません。
しかし、オスがかまってアピールをよくしてくるのに比べると、メスの態度はクールな傾向があります。
ツンデレですし、かまってほしくないときは極めてあっさりと対応するので、冷たいと感じる人もいるかもしれません。
甘えたいときは十分に甘えさせてあげて、そうでないときはあまり過干渉にならずに適度な距離を保ってあげると良いでしょう。
スコティッシュフォールドの穏やかで甘えっこであるという口コミだけを信じて、 犬 のように始終甘えてくれることを期待して飼ってしまう人がいますが、スコティッシュフォールドもあくまでも猫です。
猫も飼い主さんや家族に深い愛情を抱きますが、犬に比べると態度にはムラがあり、甘えるときとそうでないときの差が激しいことが特徴です。
また、犬はしつけができますし、してはいけないことを教えることも可能ですが、猫のしつけは難しくしたいようにするので、しつけをするというよりもして欲しくないことはできないように飼い主さんが工夫しなければなりません。
そういう点はスコティッシュフォールドであっても他の 猫の種類 と同じなのです。
スコティッシュフォールドは温和なので、性格的には飼いやすい猫です。
しかし、折れ耳という特徴のDNAを持っているということは、骨形成異常症が現れやすいということであり、さらに内臓疾患も発症しやすい傾向があります。
病気が多い傾向があるため、飼育する際は健康的に過ごせるように気を付けてあげる必要がありますね。
スコティッシュフォールドは骨や関節の病気、さらには内臓疾患にもかかりやすいので、毎日の食事はとても重要になってきます。
健康に暮らせるように、スコティッシュフォールドに与えるキャットフードは品質の高いものをあげてください。
猫は真正の肉食獣であり、肉が主食の動物です。
本来は穀物類は猫には必要なく、それはスコティッシュフォールドであっても同じです。
健康な体を維持できるように、穀物や添加物の少ない高品質なフードを食べさせてあげましょう。
※合わせて読みたい: 安心・安全なキャットフードはどれ?猫の餌の与え方や注意点とおすすめキャットフードランキング!
スコティッシュフォールドは運動量が少ないために太りやすいです。
太るともともと弱い傾向がある骨や関節に負担が大きくなりますし、肥満による心臓病などの内臓疾患にもかかりやすくなります。
高たんぱく低カロリーのフードをあげるようにして、 おやつ は控えめにしましょう。
スコティッシュフォールドは体が弱い面があるのですが、それを隠そうとするため、飼い主さんが体調不良になかなか気づかないときがあります。
特に子猫から2歳ごろまでは骨形成異常症を発症しやすいです。
重症化すると骨の変形と痛さのために歩くこともままならなくなるので、半年に1回程度、獣医に診てもらうことをおすすめします。
スコティッシュフォールドは、体の弱い面がありますし、運動も苦手なので外に出る生活は向いていません。
完全室内飼育をしてあげましょう。
性格的には飼いやすいので初心者向けの猫と紹介されることもあるのですが、体調チェックは気を付けてあげなければならない猫なので、猫のことや病気について全く知らない方には向ていないかもしれませんね。
スコティッシュフォールドは、これまでご紹介してきたとおり、体調には常に気を付けてあげる必要があります。
高品質なフードはやはり高額になりますし、定期的な獣医の受診にもお金がかかります。
経済的に余裕がある方に向いている猫です。
スコティッシュフォールドを家族に迎える際には、ペット保険への加入をおすすめします。
※合わせて読みたい: ペット保険の仕組みや価格相場、対象の病気、選び方を解説!人気のペット保険の一覧比較も
スコティッシュフォールドは、長時間放っておかれることにストレスを感じる猫です。
一緒にいる際はかまいすぎないようにすることが大事ですが、一緒に遊んだりかわいがってあげられる時間をとることができる人が向いています。
忙しくてほとんど家にいないような方には向いていません。
スコティッシュフォールドは他の猫種に比べて寿命も短い傾向にあります。
猫の平均寿命がおおよそ10歳〜15歳であるのに対して、スコティッシュフォールドはおおよそ10歳~13歳です。
極端に短いわけではありませんし、生涯病気をせずもっと長生きする子もいます。
なるべく健康で長生きできるように、スコティッシュフォールドの特徴や気を付けるべき点などを把握して飼ってあげたいですね。
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公開日 : 2018/08/30