logo

Top > 中型哺乳類 > 犬/イヌ > 犬の種類

大人気の大型犬、ゴールデン・レトリバーの魅力や飼い方を解説






賢く、穏やかな性格の大型犬として根強い人気を誇るゴールデン・レトリバーは魅力あふれる犬種です。
大型犬の飼育を検討している方なら一度は候補に挙がる犬種ではないでしょうか?

その賢さから盲導犬や警察犬、作業犬として多くの現場で活躍しています。

表情も大変豊かで、感情表現が上手なゴールデン・レトリーバーはどこか人間臭くて憎めない性格の犬です。
今回はそんなゴールデン・レトリバーの歴史や特徴、飼育についてご紹介いたします。

本ページに掲載のリンク及びバナーには広告(PR)が含まれています。


ゴールデン・レトリバーについて:はじめに

 

ゴールデン はじめに

 

ゴールデン・レトリバーは 大型犬 の中でもポピュラーな 犬種 であり、その賢さから家庭犬に留まらず、様々な場面で活躍しています。

フワフワのゴールドの被毛に、つぶらな瞳の子犬は何とも言えない可愛さがあり犬好きならば魅了される容姿をしています。

 

また、遊び好きで活発でもありますが、優しい性格のゴールデン・レトリーバーは小さい子供のいる家庭でも飼育できる大型犬です。

状況判断能力に優れていますので、家族の一員として馴染みやすく、大型犬を飼育したことのない初心者にもおすすめです。

 

ラブラドール・レトリバー と並び人気が高いゴールデン・レトリバーの飼育には、どのようなものが必要なのでしょうか?

ゴールデン・レトリバーの歴史や特徴、飼育についてやかかりやすい病気などを早速紹介させていただきます。

 

 

ゴールデン・レトリバーについて:原産国・歴史

 

ゴールデン・レトリバーはイギリス原産の大型犬であり、賢さ及び忠誠心を兼ね備えた性格であったため、古くより人々に愛されていました。

元来、水鳥猟でハンターが撃ち落とした獲物の回収を担う犬であり、何時間でも猟場で活躍することが可能な猟犬でした。

名前の「レトリバー」は回収するという意味のretrieveから名付けられています。

 

その起源は19世紀中ごろにスコットランドのダッド・マーシュバンクス伯爵により交配し、作出されたことが始まりです。

初めにニューファンドランドとウェイビーコーデット・レトリバーとの交配が行われ、後にブラッドハウンド等との交配により誕生しました。

 

1903年に英国ケネルクラブに「フラットコートーゴールデン」という名前で登録され、数年後に現在の名前で登録されています。

また、1938年にはゴールデン・レトリバーのクラブが設立されアメリカンケネルクラブ傘下の最大犬種クラブの一つになっています。

 

 

ゴールデン・レトリバーについて:特徴

 

ゴールデン 特徴

 

ゴールデン・レトリバーはその名の通り、ゴールド色の被毛が最大の特徴であり、他の毛色は存在しません。

しかし、一口にゴールドといってもその毛色には個体差があり、明るいクリーム色から暗い赤金色まで多彩な毛色を持っています。

 

飾り毛が前肢部分についており、他の部分より明るい色合いをしていることが多いです。

また、ボディ前部、胸腹部及び四肢後部・尾下部も飾り毛に覆われています。

 

被毛は二重構造になっており、ダブルコートと呼ばれる柔らかいアンダーコート、弾力性のある長いトップコートの2種類の毛があります。

アンダーコートは防水性が高く、気温の低い季節でも冷水内で活動するのに適しています。

また、体温調節の役割も果たしており、季節に応じて1年で2回換毛期(夏・冬)を経て生え変わります。

さらにゴールデン・レトリバーは抜け毛が大変多く、こまめな掃除やブラッシングは必須です。

 

均等のとれた身体つきをしており、オスは体高58~61センチ、体重29kg~34kgに成長します。

メスはオスよりも小型になる傾向にあり、体高54センチ~57センチ、体重24kg~29kgで理想的な体長と体高の比率は11:10です。

 

頭部が大きく、鼻は黒、または茶色であり、耳はたれ耳でアーモンド型の目が特徴です。

寿命 は10歳~12歳前後。

 

さらに、ゴールデン・レトリバーの血統には、原産国のイギリスで作出されたイギリス系とアメリカで作られたアメリカ系に分かれます。

どちらも家庭犬向きであり根強い人気を持っていますが、性格や体格等に多少の違いがあります。

日本においてはアメリカ系のゴールデン・レトリバーが主に流通しています。

 

 

ゴールデン・レトリバーについて:イギリス系とアメリカ系

 

2種類のタイプに分けることができるゴールデン・レトリバーですが、それぞれのメリット・デメリットを紹介させていただきます。

お好みのゴールデン・レトリバーを選ぶ判断材料にしていただけたなら幸いです。

 

・イギリス系のゴールデンレトリバー

 

ゴールデン イギリス

 

イギリス系のゴールデン・レトリバーは当初作出された原種に近い形を保ったまま現在まで親しまれています。

別名「イングリッシュゴールデン・レトリバー」とも呼ばれており、瞳や鼻の色が黒色です。

さらに被毛はホワイト寄りの個体が多く、アメリカ系と比べると短めの被毛をしています。

 

また、体格がすらっとしてますが筋肉質で、全体的に脚が長く、優雅な立ち姿をしています。

アメリカ系に比べるとマズルが短いという特徴があります。

 

性格は穏やかで大人しいものの、活動的で飼い主に従順に従います。

飼い主に指示され、共に行動することに喜びを見出すので、お留守番が苦手だったり、やや神経質な面があります。

イギリスでは精悍な顔つきと従順な性格から重用され、愛されている種類です。

 

<メリット>

 

アメリカ系に比べて被毛が短いため、日々の手入れがしやすく、 シャンプー の際の乾きも早いです。

また、従順で訓練性に優れているので、作業犬としての能力が非常にに高くて しつけ がしやすく物覚えも早いです。

運動能力も高いので、ドッグスポーツを一緒に楽しむことができます。

美しい色素の薄い被毛は日の光反射すると美しく、英国貴族に愛された気品のある容姿が魅力的です。

 

<デメリット>

 

日本にはあまりこちらのイギリス系個体は流通しておらず、入手が困難です。

価格もアメリカ系に比べて高額で取引されており、血統によっては50万円前後することもあります。

 

また、神経質な一面があり、飼い主のリーダーシップが不足していると分離不安やストレスによる尾追い行動などしやすい傾向にあります。

極度に頭が良く、聡明である故飼育環境の影響を受けやすいという特徴があります。

 

・アメリカ系のゴールデンレトリバー

 

ゴールデン アメリカ

 

1890年代にイギリス系をアメリカ合衆国やカナダに持ち帰り後発的に作出された種類の犬です。

イギリス系に比べると、スタイリッシュな印象で細く整った身体つきをしています。

 

被毛は柔らかいストレートでライトゴールドから茶色がかった濃い色合いの物まで様々です。

イギリス系より被毛の色が濃い個体が多く、瞳は茶色で鼻の色は成長とともに黒から茶色に変化していきます。

 

性格はイギリス系と比べると陽気で活発であり、明るく好奇心旺盛な性格が多い傾向にあります。

大勢で行動することに喜びを感じ、常に人の輪の中心にいたがるお茶目な面があり、家族世帯の家庭犬に向いています。

 

半面、自我もしっかりしているので少々頑固なところもあり、自己主張も忘れません。

賢くしつけは入りやすいですが、メリハリが必要になります。

 

<メリット>

 

現在日本で流通しているのはこのアメリカ系であり、入手しやすくイギリス系に比べると安価で購入することができます。

さらに陽気な性格から、遊び好きなので外出などをアクティブに楽しむことが可能です。

 

飼い主以外の外部に対してもひじょうにフレンドリーに接するので、小さい子供のいる家庭でも安心して迎え入れることができます。

被毛の色にも幅があるので、選択肢が多いのも魅力的です。

 

<デメリット>

 

長い被毛を持っているので、定期的なシャンプーや季節によってカットが必要になり、手入れに負担がかかります。

皮膚病にもなりやすい傾向にあるので、将来的に長期的に治療費がかかる可能性があります。

 

また陽気な性格故、幼少期はひじょうにやんちゃで力も強く、コントロールには体力と気力が必要です。

飲み込みがはやくしつけはしやすいですが、成犬になるまでの約1年は活発に行動し家の中の物を破壊することもしばしばです。

 

 

ゴールデン・レトリバーについて:推奨される飼育環境

 

①ケージ

 

 

ゴールデン・レトリバーは人と共に過ごすことに喜びを見出し安心する犬種ですので、室内飼育が基本となります。

大型犬のケージを室内に設置するのは、広い飼育スペースが必要になるのと同時に、しっかりとした作りのケージが必要になります。

 

大型犬であるゴールデン・レトリバーははとても力が強いので、重量のあるしっかとした作りの ケージ を用意しましょう。

画像のような木製の広めのケージはゴールデン・レトリバーの飼育に適していますが、個体によっては木製部分を噛んでしまうことがあります。

愛犬がいたずら好きで、破壊癖がある場合には金属製のケージを視野に入れて探しましょう。

 

②エサについて

 

 

ゴールデン・レトリバーは消化器のトラブルが起きやすく、油分の多いフードは肥満の原因や皮膚病の元にもなります。

できるだけ、消化器や胃腸に負担をかけない低脂肪のエサをチョイスして与えると良いでしょう。

 

またゴールデン・レトリバーは子犬の時期は下痢をしやすい傾向にあるので、体調をみながら給餌を進めるようにしましょう。

食欲旺盛な個体が多く、給餌の際は早食いの傾向にあり、胃捻転などの心配があります。

 

しつけによりある程度のコントロールは可能ですが、口のサイズにあった粒のものを選択するようにしましょう。

また、チキンやラムなどの低アレルゲンの食材を使った ドッグフード は、身体の負担を少なくしてくれますのでおすすめです。

 

③おすすめアイテム

 

 

ゴールデン・レトリバーは被毛に油分がたまりやすく皮膚トラブルが起きやすい犬種です。

薬用のシャンプーを定期的に使用することで、被毛の質を保つことができますので、必要に応じて使用することをおすすめします。

特に皮膚にトラブルがなく、健康な状態であれば、速乾性の機能があるシャンプーを使用すると自宅でのシャンプーの負担を軽減することができます。

 

薬用シャンプーは皮膚病の状態に合わせて、複数の種類があり、使用頻度や使用方法が異なります。

まずは、愛犬の皮膚に異常がでた場合には動物病院を受診し、獣医師の指示に従いましょう。

 

 

ゴールデン・レトリーバーについて:性格・価格等

 

賢い犬として知られるゴールデン・レトリバーは聡明且つ温和な性格です。

外部に対してもフレンドリーに接する個体が多く、基本的に人が大好きなので番犬には向きません。

他の犬に対しても友好的に接するので、多頭飼いにも向いており、家庭犬の要素を全て満たしている犬種と言っても過言ではありません。

 

その反面、人と共に作業することを目的に人工的に作出された犬種であり、単独行動は極端に苦手な個体が多いです。

我慢強く飼い主の指示には忠実に従いますので、しつけにより留守番は可能になりますが、長時間家族と離れることにストレスを感じます。

屋外飼育には適しておらず、判断能力に優れているゆえに繊細な部分もあり、精神的に病んでしまう個体もいるぐらいです。

ストレスにより普段は温和であっても、稀に攻撃に転じる個体もいますので、幼少期からのしつけは必須になります。

 

また、活動的で運動を好む犬種なので、日々の 散歩 は欠かせません。

最低でもシニア期に入るまでは、1日2回1時間以上散歩するようにしましょう。

さらには定期的に ドッグラン などに連れていき、ボール遊びや思いっきり運動させてあげるのも有効です。

 

人とコミュニケーションをとり、家族の輪に常に入っていることに最大の幸福を感じる犬種であり、良好な関係を築きやすいです。

しかし、大型犬であり力も強いので、小さい子供がいる家庭やお年寄りなどがゴールデンレトリバーと触れ合う際には注意が必要です。

 

ペットショップでの販売価格は20万円~30万円の間で取引されています。

ブリーダー から購入する場合には親犬を確認して購入できるので、おすすめです。

しかし、親犬の血統が良く、チャンピオン犬等の子犬は割高になることがあります。

 

また、イギリス系のゴールデン・レトリバーの入手を検討した場合、海外購入も視野に入れて探す必要があります。

国内での入手は難しく、時間も費用も長期的にかかることがあり、およそ50万円前後で取引されています。

海外からの購入を検討している場合、購入元で親犬に疾患がないか等確認してから、確実に健康な個体を購入するようにしましょう。

 

 

ゴールデン・レトリバーについて:かかりやすい病気

 

ゴールデンレトリバーは人工的な作出を繰り返した結果、遺伝性の疾患がでやすい犬種でもあります。

また癌になりやすい犬種ランキングでは常に上位に位置しており、死亡原因として高いのは癌になります。

日々のコミュニケーションを大事に愛犬の健康を維持したいものですね。

 

・股関節形成不全

 

ゴールデン・レトリバーの代表的な遺伝性の疾患です。

股関節の発育や成長に異常がでる疾患で、通常は両側に発症しますが、稀に片側だけに発症することもあります。

発症すると関節が不安定になり、悪化すると股関節の炎症、歩行異常、発熱などの症状がみられます。

 

治療法としては外科手術が有効ですが、関節に負担にならないように肥満予防することが大切です。

遺伝性の要因が強いので、購入の際には血統に遺伝性の疾患を持っているものがいないか確認してから購入するようにしましょう。

 

・膿皮症

 

ゴールデン・レトリバーや アメリカンコッカ―スパニエル などに発症しやすい皮膚病です。

皮膚病の中で最も多い病の一つで、何らかの原因で皮膚が細菌に感染し、膿が生じる病気です。

 

老犬や子犬などの抵抗力の弱い犬に多く、主に顔や脇、鼠径部などに症状が出やすいです。

初期症状としては一部分が脱毛し、皮膚が赤くなり発疹ができ、徐々にかゆみが強く出るようになります。

かゆみが強くなると感染部分を掻き壊ししてしまい、炎症が全身に広がってしまいます。

 

症状が重篤化すると、元気消失、出血、発熱・衰弱などの症状があらわれます。

治療法としては、感染を起こしている菌を早急に特定し、抗生物質を内服することで治療を行います。

さらにかゆみ・炎症がひどい場合には、外用薬による治療やステロイドを使用することにより症状を緩和させながら治療を行います。

 

また、定期的な薬浴も治療法の一つですが、膿皮症は再発する可能性が高く、治療は長期的になる場合があります。

経済的負担もかかりますので、発症しやすい梅雨時期や夏場はこまめな皮膚のメンテナンスが重要です。

 

・腫瘍

 

ゴールデン・レトリバーの死亡原因として高くあげられる腫瘍、癌はもっとも可能性のある病気です。

なりやすい腫瘍としては、悪性リンパ腫、肥満細胞腫、肝臓の腫瘍などがあげられます。

 

早期発見により、外科手術による除去や内服薬により回復も望めますので、日々の健康チェックが大事です。

また、シニア期になった際には定期的な健康診断を受けることも有効です。

抗がん剤の投与なども挙げられますが、副作用などのリスクもある治療方法なので、かかりつけの獣医師と相談の上行いましょう。

 

 

ゴールデン・レトリバーについて:基本データ

 

原産国 : イギリス

値段 : 20万円殻30万円前後

毛色 : ゴールド

寿命 : 10歳~12歳

体重 : 25kg~32kg

体高 : 51センチ~60センチ

特徴 : 被毛はゴールド色で四肢、腹部等は飾り毛で覆われています。

性格 : 聡明で温和、人が好きで賢くしつけも入りやすいですが神経質な面もあります。

かかりやすい病気 : 股関節形成不全、腫瘍等

注意点 : 人と行動することを目的に作出された犬であり、屋外飼育には向きません。さらに被毛は日々のブラッシングが必要であり、抜け毛が多いのでこまめな掃除も必要になります。

 

 

ゴールデン・レトリバーについて:まとめ

 

ゴールデン 愛犬
筆者の愛犬のゴールデン・レトリバー

 

ゴールデン・レトリバーについて紹介させていただきました。

人に寄り添うことに喜びを感じるゴールデン・レトリバーは家庭犬にベストな犬種です。

温和で賢いゴールデン・レトリバーは飼育の楽しみがたくさんある素敵な種類の犬です。

 

表情も豊かで、人間らしい一面もあり、充実した毎日を過ごすことができます。

大型犬の飼育に興味を持っている方、ゴールデン・レトリバーが好きな方の参考になれば幸いです。

公開日 : 2017/12/12



フォローして最新のペット・動物関連記事をチェック!



検索

カテゴリ一覧

大型哺乳類(24)
   カピバラ(2)
   ブタ(3)
中型哺乳類(604)
   猫/ネコ(247)
   犬/イヌ(312)
   霊長類/類人猿/サル(12)
   モモンガ(3)
   フェネック(1)
小型哺乳類/小動物(103)
   うさぎ(44)
   ハムスター(23)
   ハリネズミ(7)
   モルモット(8)
   チンチラ(3)
鳥類(125)
   インコ(23)
   梟/フクロウ(10)
   文鳥(3)
魚類/甲殻類/水生生物(76)
   海水魚/熱帯魚(32)
   淡水魚(23)
爬虫類(44)
   蛇/ヘビ(9)
   トカゲ(10)
   カメ(11)
両生類(13)
   カエル(7)
   ウーパールーパー(2)
虫/昆虫(17)
   カブトムシ/クワガタ(10)
   タランチュラ(1)
ペット/動物全般/コラム(66)
   ペットや動物と触れ合えるスポット(24)
   寄付/募金/殺処分(6)

タグ一覧

飼い方/飼育方法(913)
種類/品種(730)
繁殖/育成(598)
毛色/毛質(303)
性格/生態/特徴(675)
食事/餌/栄養(690)
病気/病院/治療(714)
しつけ(477)
トイレ(155)
選び方(511)
値段/価格(589)
ランキング/おすすめ(142)
口コミ/レビュー(164)
旅行/ホテル/レストラン(24)
寄付/募金/保護活動(14)
おもしろペット/珍ペット(99)
飼育知識/豆知識(1037)
画像/動画(127)
まとめ(871)