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【牧羊犬その2】由緒ある牧羊犬!ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
【牧羊犬その3】高い忠誠心を誇るジャーマン・シェパード・ドッグ
現在のところ、一般社団法人「ジャパンケンネルクラブ」が牧羊犬・牧畜犬のグループに登録している 犬の種類 は29種類です。
日本でもすでにお馴染みになった犬種から、国内ではまず見掛けることのできない珍しい犬種まで、さまざまな種類の犬が牧羊犬として活躍しています。
一般社団法人「ジャパンケンネルクラブ」で、牧羊犬・牧畜犬のグループに含まれている犬の一覧は下記の通りです。
中でも馴染みのありそうな犬の種類をご紹介して参ります。
牧羊犬の犬種の中でも、一番優秀だとされている ボーダー・コリー 。
それだけではなく、数ある犬種の中でもっとも知能の高い犬としても知られています。
イギリス原産のボーダー・コリーは、現在では牧羊犬としてではなく、ショードッグや愛玩犬として人気のラフ・コリーの近親です。
しかし、ボーダー・コリーは、ラフ・コリーのような容姿の端麗さや優雅さに欠けるとして、長い間純粋種として認められませんでした。
実際、国際畜犬連盟(こくさいちくけんれんめい)によって、ボーダー・コリーが純粋種として認定されたのは1987年とつい最近のことです。
仕事熱心なボーダー・コリーは、その知能の高さを活かして羊たちをうまく誘導し、人間の命令の先を読んで行動できる素晴らしい犬種です。
しかしながら、知能が高いゆえにズル賢い性質を示し、いたずら好きな一面があります。
初代イングランド国王となり、12世紀当時のイギリスを治めたヘンリー二世の愛犬として有名な ウェルシュ・コーギー・ペンブローク 。
現在でもイギリス王室の犬として世界的に愛されているウェルシュ・コーギー・ペンブロークですが、元はといえば立派なワーキングドッグとして牧羊犬の務めを果たす犬種でした。
愛嬌のある体つきをしているウェルシュ・コーギー・ペンブローク、それは家畜の足を噛んで誘導するためです。
一般的に、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは生後間もなく尻尾を切り取られます。
尻尾を切り取られるのは、家畜を誘導する際に尻尾を踏まれないため、そして課税対象であったので飼い主が税金を納めた印として尻尾を切られていたとされています。
近年では、動物愛護の観点からヨーロッパを中心に、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの尻尾を切ることを法律で禁じている国もあります。
牧羊犬としてよく働く犬でありながらも、一般的な牧羊犬ほど神経質であったり攻撃的であったりしないため、家庭犬としても人気の高い犬種です。
ドイツ原産の牧羊犬である ジャーマン・シェパード・ドッグ ですが、牧羊犬としてよりも 警察犬 としてのイメージのほうが強いのではないでしょうか?
実際、有能さとがっしりした体躯、さらに忠誠心の高さと精神的に安定しているところを見込まれて、警察犬などの使役犬として世界中で活躍しています。
ジャーマン・シェパード・ドッグは、1890年代、ドイツ出身の退役軍人兼犬のブリーダーでもあった、マックス・エミール・フレデリック・フォン・ステファニッツ元陸軍大尉と知人のアルトゥール・メイヤー氏によって作出されます。
その際に基礎となったのが、現在では「オールド・ジャーマン・シェパード」として知られているドイツ原産の牧羊犬でした。
ジャーマン・シェパード・ドッグは使役犬としてさらに改良を加えられていき、1899年には最初の犬種基準が作られ、1900年には系統立ててジャーマン・シェパード・ドッグの繁殖が行われていきました。
世界大戦中に軍用犬として用いられた背景もあり、一時はヨーロッパで不人気になった犬種でしたが、現在ではその優秀さから多くの人々に愛されています。
牧羊犬とは、家畜として飼われている羊の群れを誘導したり、盗難目的の人間やオオカミなどの捕食動物から守ったりする役割を果たします。
一方、牧畜犬は羊に限らず、牛やそのほかの家畜を誘導したり、守ったりする役割を果たします。
牧羊犬の中でも、大型犬種は見張りや家畜の保護をするガーディングドッグとして用いられ、 小型犬 もしくは 中型犬 種は家畜を誘導するハーディングドッグとして用いられる場合が多いようです。
近代化と共に牧羊犬の仕事は車やドローンなどの機械に取って代わられることも多くなってきましたが、それでも牧羊犬の助けを借りながら農場を経営しているところも多く存在します。
賢くて人間の命令を理解する能力に長けた牧羊犬ですが、ペットとして飼うのに適した犬たちなのでしょうか?
働きものの牧羊犬は、健気で良いイメージがあるかもしれません。
しかし、家庭でペットとして飼う場合には、下記の牧羊犬特有の性格をよく理解しておく必要があるでしょう。
牧羊犬は、敵から家畜を守るという役割を果たさなければならないため、非常に警戒心が強いという特徴があります。
そのため、家庭で番犬として飼うのに適しているといえるでしょう。
ただ、警戒心が強いためにフレンドリーさに欠ける部分もあり、愛玩犬として飼うにはあまり適していないかもしれません。
常に家畜の番をしたり家畜を誘導したりする牧羊犬には、神経質なところがあります。
常に冷静でいるように求められる牧羊犬ですが、その結果として神経質になってしまい、パニック的行動を起こすケースもあります。
また、神経質さが攻撃的な性質として現れることもあるため、抱っこを嫌ったり 散歩 中に飼い主の言うことを聞かなかったりという行動に出る場合もあります。
家畜を誘導するときに、家畜を噛んで誘導する牧羊犬。
ある種の牧羊犬にとっては、噛むことは「正しいこと」であるという認識があるため、しっかりと躾をする必要があります。
牧羊犬の犬種の間にはプライドの高い犬が多く、中には、自分が嫌いなことを強要されると噛んで抵抗する犬もいるようです。
さらには、活動的で常に動き回っていることが好きなのにもかかわらず、思うように自由にさせてもらえない場合には、ストレスから噛み癖が出てしまうこともあります。
見張りとして活躍する牧羊犬は、よく吠えます。
無駄吠えをすることもあり、近所迷惑にならないために対策をしなければならないことも少なくありません。
牧羊犬は、とにかく仕事熱心で活動的な性質の犬が多いため、運動欲求が高い犬が多いといえるでしょう。
運動欲求を満たしてあげるためには、散歩だけではなく ドッグラン なども取り入れて、できるだけストレスを溜めさせないよう飼い主の努力が求められます。
今回は、牧羊犬の種類や性格、飼うときに注意したいことなどについてご紹介しました。
「ジャパンケンネルクラブ」の牧羊犬カテゴリーには入っていないものの、小型犬から 大型犬 まで、世界中にはたくさんの牧羊犬が存在します。
古くから、人間のパートナーとして活躍してきた牧羊犬を家庭で飼うときには、牧羊犬として本来有している性質や特徴をよく理解しておくと良いかもしれませんね。
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公開日 : 2017/11/03