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しわくちゃの顔と体に、のっぺりした表情のシャーペイ。
ぶさ可愛い顔は見れば見るほど、一緒にいればいるほど味が出てきます。
そんなシャーペイが、実は50年前まで絶滅の危機に瀕していたことはご存知でしょうか?
ここでは、そんなシャーペイの歴史も含め、気になる性格や飼育方法をまとめました!
シャーペイはシワシワの顔にくぼんだ小さな目が特徴的な 犬種 。
前に倒れた小さな三角耳を持ち、体の皮膚にもシワがあり、独特の風貌をしています。
流行のブサ可愛いさを持つ、味のある犬です。
シャーペイは体長と体高がほぼ同じの中型犬。
大きな頭に、たくましい筋肉に覆われた体格です。
標準的なシャーペイの体高はオスメスともに 46~51cm、体重は20~25kg。
被毛は触ってみると紙やすりのような手触りで、このことがシャーペイの名前の由来となっています。
中国語でシャーペイ(沙皮)は、「ザラザラした皮膚」「垂れた皮膚」を意味しています。
被毛は短毛で3cm程度のブラッシュタイプと、さらに短いホースタイプ。
毛色は、ブラックやクリーム、ブルー、金色がかったフォーンなどのバリエーションがあります。
シャーペイは冷静で落ち着いた性格。
感情を外に出すことは少なく、表現は他犬種より乏しい犬です。
信頼する相手に対しては愛情深い面を見せますが、認めない相手に対しては警戒心が強く、闘争心を示すことも。
シャーペイの 寿命 は8〜11歳。
ただし、遺伝性の病気を持つ個体も多いため、寿命は個体差の激しい犬種でもあります。
シャーペイは中国原産。
古い起源を持つ古代種で、紀元前200年頃すでに中国南部の広東省に存在していたと推定されています。
1200年代には最初の記録が見つかっており、その容姿から古いマスチフ系の犬と近縁ではないかと見られています。
長い歴史の中で、食用肉、番犬、闘犬として飼育されており、特に皮膚にたるみがあることは、闘犬として有利に働き、闘犬としてのシャーペイ人気を確立しました。
そんなシャーペイの歴史的な記録は、1949年代の中国が思想統制を始め、「犬の飼育はぜいたく」として飼い犬を処分し出すとともに破棄されています。
これにより、多くの犬の命と中国原産の犬たちの歴史的証拠が失われることになりました。
生き残ったシャーペイは、中国の思想統制が及ばない香港でわずかに活躍していた闘犬のみとなりました。
この当時、シャーペイの数はわずか60頭あまりと言われています。
1973年、シャーペイの絶滅を危惧した香港のブリーダーが、この状況を世界中にアピールしました。
これによって、アメリカの愛犬家たちにシャーペイの名が知られることとなります。
その後、アメリカでシャーペイを輸入して繁殖を始まり、1年後には、アメリカケンネルクラブで新しい犬種として登録されました。
現在、アメリカの繁殖家により小さく作られたミニチュア・シャーペイや、オリエンタル・シャーペイなど遺伝疾患や性格を改良した犬種が生み出されています。
日本でのシャーペイの飼育頭数は非常に少なく、ペットショップで見ることはまずありません。
ブリーダーの数も少ないため出産頭数も少数で、販売価格は30~40万円と高額です。
どうしてもシャーペイを迎えたい場合は、ブリーダーに予約をしておくことをおすすめします。
その間に確実なシャーペイの飼育方法やしつけの仕方を学んでおくのが良いでしょう。
シャーペイを飼育する上で、食餌について注意しなければいけないことがあります。
シャーペイは大豆を分解する酵素の力が弱いため、大豆製品やそれらを含む ドッグフード を食べさせないことです。
ドッグフードを購入する際は、原料表記をしっかり確認しておきましょう。
シャーペイを家族として迎えるなら、屋内飼育と屋外飼育を組み合わせた環境が理想的です。
信頼関係を築けば、人間への愛情深い犬種なので、望むときに人間のそばにいられる環境を作ってあげることが重要です。
これにより、優しく落ち着いた性格になっていきます。
闘犬だったシャーペイはかなり体力があります。
活発な性格ではありませんが、十分な運動が必要。
少なくとも1日2回以上、1回30分以上の 散歩 に出ましょう。
十分な運動がストレスを軽減させ、より扱いやすい犬にしてくれます。
被毛の手入れは短毛のため難しくありませんが、体臭の強い犬種であるため、定期的に シャンプー をする必要があります。
ブラッシングも適宜行い、しわの間の汚れもきれいに拭き取ってあげましょう。
50年前まで闘犬として繁殖されてきた犬種のため、気性の荒い個体や警戒心の強い個体も多いシャーペイ。
闘犬に使われなくなって以降、繁殖家により家庭犬向きの穏やかな性格となる努力が続けられています。
頑固で、自立心が強く、 しつけ のしにくいタイプの犬であり、子犬の頃から社会性を身につけるトレーニングが必須。
他の犬や 小動物 に飛びかかるなどの問題行動を起こさないように、飼い主が責任持ってしつけを行う必要があります。
服従トレーニングを繰り返すなど、根気よく訓練をしなければいけません。
自分でしつける自身がない場合は、 ブリーダー やトレーナーに相談しましょう。
間違っても、問題となる点をそのままにしておくということはないようにしてください。
シャーペイは50年ほど前の絶滅の危機に直面した際、血統の近い犬種との近親交配をやむなくされた時期がありました。
そのため、遺伝性疾患が起こりやすい犬種とされています。
飼育する前にそれらを知り、予防と対処法を学んでおきましょう。
シャーペイに特に多く見られるのが緑内障や眼瞼内反、チェリー・アイなどの眼病。
まつ毛の乱生なども気をつけてほしいところ。
日々健康チェックを行い、特に目はよく観察して、少しでも異常があれば動物病院へ。
遺伝子的にシャーペイは皮膚疾患が多い犬種であり「皮膚病のデパート」などと呼ばれています。
また、皮膚のシワに汚れがたまりやすく、これを放置することでより皮膚疾患を引き起こしやすくなります。
アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、ムチン沈着症など、皮膚の異常があれば早めに動物病院を訪ねましょう。
こまめにブラッシングや汚れの拭き取り、シャンプーをすることである程度予防できます。
シャーペイの特にシワの多い個体は遺伝子的に変異が見られ、疾患が多くなります。
発熱や下肢・関節などの腫れを伴う病気や原因不明の軟便・下痢が続く炎症性腸疾患など、遺伝子変異が多くの疾患を引き起こすことが分かっています。
子犬のときから掛かりつけの獣医師をつくっておき、相談できる専門家の検診を定期的に受けましょう。
特徴的なしわくちゃの顔と体がぶさ可愛いシャーペイ。
見れば見るほど味が出て可愛いものですよね。
ここで、シャーペイの可愛いさをさらに堪能できるグッズをご紹介しましょう!
衝撃的なデザインのタンクトップ。
シャーペイの顔にさらなるインパクトが加わったなかなか世に類を見ないアイテムです。
シャーペイのしわくちゃの顔や体を見事に再現したフィギュア。
ちょこんと座る様が可愛らしいですね。
シャーペイがあしらわれたブレスレットネックレス。
可愛すぎないデザインとシャーペイがマッチした便利なアイテムです。
名称: シャーペイ
歴史: 紀元前から中国で存在したと考えられている。闘犬、食用、番犬として活躍するも、中国思想統制によって絶滅の危機に。その後アメリカで繁殖され、絶滅の危機を脱し今に至る。
毛色: ブラック、クリーム、ブルー、フォーン
寿命: 8〜11歳
性格: 落ち着いた性格。個体によっては闘争心、警戒心が強いことも。
いかがでしたか?
シャーペイの魅力や歴史的背景、それによる病気の危険性をお分かりいただけたのではないでしょうか?
長い中国の歴史の中で、人間とともに歴史に翻弄された犬種・シャーペイ。
あなたとシャーペイの歴史は素敵なものになることを願っています。
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公開日 : 2017/03/27