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バリニーズは気品あふれる姿が人気の猫 「 シャム 」 (サイアミーズ)の長毛種です。
特徴としてはシャムらしい優雅な体つきと、シルクのように滑らかなセミロングの被毛が挙げられます。
また、くさび型の頭部に付け根が広く大きな耳、透き通る青色の瞳とふさふさとしたしっぽも魅力的です。
シルクのように柔らかなバリニーズの被毛は、アンダーコートがないシングルコートです。
そのため、ゴージャスな見た目の割に抜け毛が少なく、手入れにそれほど時間がかかりません。
その他、バリニーズは猫アレルギーの原因となるアレルゲンが少ないといわれています。
現地点ではまだ科学的な根拠はないものの、猫アレルギーになりにくく、猫アレルギーの人でも飼えるのではないかと考えられています。
なお、ミャンマー原産の猫 「 バーマン 」 と見た目が似ていますが、バリニーズの方がやや小型です。
バーマンは寺院の僧侶にも例えられる、穏やかでゆったりした性格が特徴的です。
先ほども説明しましたが、バリニーズは長毛のシャム猫です。
シャムの原産国はタイですが、バリニーズの原産国はタイやバリではなくアメリカです。
1800年代の半ば、アメリカに初めてシャムが持ち込まれました。
本来シャムは短毛種の猫ですが、ある時突然シャムから長毛の子猫が産まれたそうです。
現在この長毛の遺伝子は、突然変異により生まれたと考えられています。
当初長毛のシャムは失敗作と考えられ、世間に出回ることはありませんでした。
しかし、1950年頃には長毛のシャムをポジティブなものと考える、数人のブリーダーが現れました。
彼らは長毛のシャムを新たな猫種として確立しようと、熱心に交配を進めました。
その結果、シャムの優雅さに加え、長毛の遺伝子を持つ猫が誕生しました。
バリのダンサーを思い起こさせるその猫には、 「バリニーズ」 という名前が付けられました。
そんな歴史があるバリニーズは、習性や性格、なりやすい病気などはシャムと同じです。
バリニーズに関する情報は多くありませんが、困った時はシャムに関する情報を参照すると良いでしょう。
バリニーズはしなやかな筋肉を持つ、中型の猫です。
体重は3~5kgほどで体つきはすらっとしていて、その姿からは優雅さや気品を感じます。
バリニーズのカラーは顔と頭、耳と尾に濃い色が入る 「ポイントカラー」 です。
バリエーションとしてはシール・ポイント、チョコレート・ポイント、ブルー・ポイント、ライラック・ポイントなどがあります。
なお、バリニーズとカラーポイントショートヘアという猫を交配すると、通常バリニーズには見られないカラーの個体が産まれます。
これらの猫は 「ジャバニーズ」 と呼ばれ、バリニーズの亜種もしくは他の品種として扱われます。
バリニーズはとても社交的で好奇心旺盛、活発な性格をしています。
バリニーズはとてもコミュニケーション能力が高く、1匹でいることを好みません。
人好きで遊び好き、飼い主の注目を集めたがる傾向もあります。
また、バリニーズはとてもおしゃべりな猫で、大きな声でよく鳴きます。
その声は意外と響くので、マンションやアパートなどの集合住宅で飼うのは難しいかもしれません。
バリニーズの寿命は、15~22年ほどといわれています。
一般的な 猫の寿命 は、10~15年ほどです。
バリニーズやシャムは長生きする傾向にあり、15歳を超えることも少なくありません。
英名:Balinese
原産国:アメリカ
公認団体:CFA、FIFe、GCCF、TICA
大きさ:3~5kg
寿命:15~22年ほど
ここまではバリニーズの歴史や特徴、性格について説明してきました。
次にバリニーズをおすすめしたい人、バリニーズとの暮らしに向いている人の条件を説明していきます。
バリニーズは人好きで、とにかく飼い主の注目を集めたがる猫です。
そんなバリニーズは、猫と常にコミュニケーションをとりたい方におすすめです。
バリニーズと一緒に暮らしたところ、その魅力にすっかりはまってしまった…という人も多いようです。
バリニーズは1匹でいること、そして無視されることを嫌う猫です。
そんなバリニーズは、常に家に人がいる方にもおすすめの猫だといえます。
逆に留守にする時間が長い人は、バリニーズ以外の猫を飼った方が良いでしょう。
バリニーズは寂しがり屋な傾向が強く、またコミュニケーション力が高い猫です。
そのため、人に限らず、他の猫や犬などの動物と仲良くやっていける可能性が高いといわれています。
そんなバリニーズは、猫や他の動物と一緒に多頭飼いしたいという方にもおすすめです。
ただ、人間と同じく、動物と動物の間にも個体間の相性があります。
新しい動物を迎える際は慎重に顔合わせを行い、先住の動物にも新入りの動物にも平等に愛情を注いでください。
ここまではバリニーズとの生活に向いている人の特徴について説明してきました。
この項目では、バリニーズのお迎え方法やその価格について解説していきます。
残念ながら、日本国内にはほとんどバリニーズのブリーダーがいません。
そのため、バリニーズはなかなか姿を見かけない、希少な存在となっています。
バリニーズを購入したい時はペットショップや、シャムを扱うブリーダーに相談すると良いでしょう。
海外には多くのブリーダーがいるため、海外から取り寄せることもできるかもしれません。
なお、海外のブリーダーから、直接バリニーズを輸入することも不可能ではありません。
しかし、直接海外のブリーダーとやり取りをする場合は、ある程度の英語力がないと難しいでしょう。
バリニーズは15~20万円程度で販売されているようです。
ただし、この価格はあくまで目安として考えてください。
国内では希少な猫種であることから、年齢や性別、カラーによって価格が大きく上下する可能性があります。
ここまではバリニーズのお迎え方法について説明してきました。
なかなかお目にかかれないバリニーズですが、実際家に迎えたらどのように飼えば良いのでしょうか。
この項目では、バリニーズの飼い方について解説していきます。
バリニーズを健康的に飼うためには、まず過食させないように気を付けましょう。
体重が増えると運動量が減り、さらに太るという悪循環に陥ってしまいます。
肥満は糖尿病や関節病などあらゆる病気の元になるため、日々の暮らしの中で体重管理を行いましょう。
体重を管理するためには、 キャットフード をきちんと量って与えることが大切です。
フードの種類や量の判断がつかない場合は、かかりつけの動物病院の指示を受けると良いでしょう。
バリニーズは抜け毛が少なく、毛がもつれにくいため長毛種の中では手入れが簡単な部類に入ります。
被毛の美しさを保つために、週に2~3回程度ブラッシングを行いましょう。
ブラッシング をする際に、ついでに耳の中や周りをチェックすると良いでしょう。
汚れがあれば水やイヤークリーナーで軽く湿らせたコットンやガーゼを使い、優しく拭い取ります。
外耳炎などの原因になるため、耳の中に水が入らないように注意してください。
バリニーズは成猫になると、歯周病になりやすい傾向があります。
歯周病を避けるために、週に2~3回 歯磨き を行いましょう。
猫が何かを食べる時は犬歯を使ってエサを噛みちぎり、ほとんど咀嚼せず丸飲みにします。
そのため、肉を主食にしている野生の猫は、ほぼ虫歯になることがないといわれています。
しかし、キャットフードは栄養価が高い反面、崩れやすく歯の根元などに残りやすい性質があります。
これが歯周病の原因となるため、適度に歯磨きを行い口の中に汚れを残さないことが大切です。
早いうちから歯や口の中に触れることに慣らし、歯磨きをする習慣をつけることをおすすめします。
バリニーズは非常に運動能力が高く、遊び好きな猫です。
運動不足にならないように、室内には登り棒や キャットタワー を設置してください。
また、コミュニケーションの一環として、釣り竿や猫じゃらしなどを使ってたっぷりと遊びましょう。
ボールや おもちゃ を投げてとってくる、「とってこい」を覚える個体も少なくありません。
バリニーズは非常に賢く、比較的しつけがしやすいといわれています。
トイレや噛み癖などのしつけは早いうちから行い、良いことと悪いことを覚えてもらいましょう。
バリニーズは基本的に体が丈夫で、病気になりにくいといわれています。
しかし、シャムと同じく、先天性の遺伝病を持っていることがあります。
この項目では、バリニーズに多いといわれている病気について説明していきます。
先住猫のジジが、天国に行っちゃいました。
— ととき@WOWOW放送うれしいたま (@loose_wight) December 1, 2018
心配してくださったみなさま、本当にありがとうございました。
ジジは、昨年の夏から、肝アミロイドーシスの闘病中で、残りの時間が長くないことは知っていました。
この病気は難病です。
この病気について少しだけ話させてください。
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たんぱく質の繊維 「アミロイド」 が細胞間に沈着し、臓器や組織の機能障害を引き起こす疾患です。
猫ではまれな病気ですが、シャムは遺伝的に発症することが多いことで知られています。
症状としては食欲や体重が減る、水を飲む量やオシッコの量が増える、むくみなどが見られます。
現在のところ有効な治療法は確立されていませんが、食事療法や薬物療法で症状や病気の進行を抑えることは可能です。
いつもと様子が違うな、おかしいなと感じたらすぐに動物病院に連れていきましょう。
動物が飼い主と離れることで強い不安を覚え、精神的、肉体的にさまざまな問題行動を起こす症状です。
猫は単独行動を好むイメージがありますが、バリニーズはその限りではありません。
飼い主と離れると物を壊す、粗相をする、下痢や嘔吐をする、ひたすら鳴き続けるといった症状が見られたら分離不安症候群かもしれません。
分離不安症候群にさせないためには、とにかく1匹でいる時間を少なくする、多頭飼いする、室内におもちゃを複数設置して暇を感じる時間を減らす、たくさん遊ぶなど、バリニーズの気持ちを満たしてあげることが大切です。
症状がひどい場合は精神安定剤などを使う、薬物療法を行うこともあります。
バリニーズは非常に賢くてエネルギッシュで、飼い主にたくさんの愛情を注いでくれる猫です。
人と一緒にいることを好むため、とにかく1匹にする時間を極力少なくしてください。
留守番をさせる可能性がある場合は、最初から2匹以上で迎えることをおすすめします。
また、手先が器用なので、窓やドアを開けてしまうことがあります。
暇な時間が長く、運動量が足りないと持ち前の器用さで窓やドアを開けて脱走を図るかもしれません。
とにかくさみしい思いをさせないことを第一に考えるのはもちろん、戸締りや施錠も忘れないようにしてください。
本記事では気品あふれる姿と人好きな性格が魅力的な猫、バリニーズについて説明してきました。
バリニーズは日本においては非常に希少で、なかなか見かけない猫種です。
また、その性格を考えると誰にでも飼える猫ではありません。
しかし、適切な環境で飼えば、バリニーズは素晴らしい家族の一員になってくれることでしょう。
もしバリニーズと一緒に暮らせることになったら、ぜひたくさんの愛情と時間を注いであげてください。
最終更新日 : 2020/12/16
公開日 : 2020/06/10