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アメリカンボブテイルの歴史や特徴、性格や飼い方






尻尾が短い猫のことを「ボブテイル」と呼びます。
アメリカンボブテイルも、尻尾がとても短いことが特徴的なため、このような名前がつけられました。

美しい三角の耳も特徴的で、顔立ちは鼻筋の通った美形タイプといえるでしょう。
その美しい顔立ちとはうらはらな、がっしりとした筋肉質な体型、なのに穏やかな性格。

知れば知るほどギャップが魅力になっていく「アメリカンボブテイル」の歴史や特徴、性格などをご紹介いたします。

ふわふわっとして、耳がピンとした三角形。

それとは対照的な筋肉質でしなやかなボディ。

でも性格はとても温厚で穏やか。

 

そんなギャップがたまらないアメリカンボブテイルを飼ってみたいと思われている皆様のために、アメリカンボブテイルの歴史や魅力をご紹介いたします!

日本ではあまり知られていない珍しい 猫種 なので、知らないことばかりかもしれません。

そこでこの記事では、アメリカンボブテイルに興味がある方や飼ってみたいとお考えの皆様に、アメリカンボブテイルの魅力をできるだけ分かりやすくお話ししたいと思います。

 

 

1.アメリカンボブテイルの歴史

 

 

「偶然の発見」から生まれた猫。

アメリカンボブテイルはまさにその言葉通りの猫でした。

 

元は野生の猫ではないかと言われている「アメリカンボブテイル」は、1960年代のアメリカで愛猫家である「サンダース夫妻」によって発見されました。

アメリカはアイオワ州に住んでいたサンダース夫妻は、そのとき休暇でアメリカ南西部の地を訪れていました。

 

サンダース夫妻が道中偶然立ち寄ったのが、アリゾナにある「先住民居留置」です。

そこにいた子猫を、夫妻が引き取ることから物語ははじまります。

出会った子猫は、曲がった尻尾が印象的な茶色と白の斑点縞模様でした。

 

サンダース夫妻はその子猫に「ヨディ」と名付けました。

これがアメリカンボブテイルが世に登場するきっかけとなる、大きな、そして偶然の発見であり、出会いだったのです。

 

・新しい交配、そして繁殖へ

 

成長したヨディに、サンダース夫妻の別の飼いネコである シャム猫 の「ミシー」との交配を行いました。

その時に生まれた子猫の中に、それは見事に尻尾が真ん丸な子猫がいたのです。

そう、「ボブテイル」です。

 

「ボブテイル」とは動物の尻尾が短いことや、短い尻尾を有する動物のことをさします。

日本を起源とする猫にも「ボブテイル」は存在し、その名を「ジャパニーズボブテイル」と呼ばれています。

 

産まれたボブテイルな子猫たちは、サンダース夫妻の友人であるブリーダーたちの手によって、更に繁殖を重ねていくことになります。

ブリーダーたちはボブテイルな子猫の姿をとても気に入り、新しい繁殖計画を開始します。

 

当初の繁殖計画では「白いミトン」と「白いブレーズ」をもつ長毛種のボブテイルを作り出すことでした。

ミトンとは手足の先端が白いことを指し、まるでミトン(手袋)をつけているようであることからこのように呼ばれています。

日本では「白足袋」と呼ばれることもあるようです。

 

ブレーズは顔の模様で、日本で言うところの「ハチワレ」という柄を指しています。

前髪が真ん中でくっきり八の字に分かれているような模様を想像するといいでしょう。

 

こうしてさまざまな長毛種との交配を重ねていき、次第にその猫は「アメリカンボブテイル」と呼ばれるようになっていきました。

1970年代になるころには、ついに最初のスタンダードタイプとなるアメリカンボブテイルが登場したのです。

 

・近親交配が引き起こした弊害

 

ですが、交配を繰り返しすぎたため、産まれた子猫に問題がある子がみつかり始めました。

これは近親交配のし過ぎが原因ではないかと言われています。

インブリードなどと呼ばれている「近親交配」には、問題が常について回ります。

 

どうしても両親の血縁が濃くなってしまうため、両方が共通の劣性遺伝子を持ってしまう可能性が大変高くなるのが近親交配の特徴なのです。

それらの受け継がれてきた劣性遺伝子は、子孫に悪影響を与えてしまう可能性が否めません。

近親交配のやりすぎは、産まれた子孫に先天性の病気やなんらかの障害を与えかねないのです。

 

問題のある子猫が産まれてしまい、ブリーダーたちは頭を抱えます。

倫理に反してまで近親交配を続けることに、誰しも心を砕かれる思いだったのでしょう。

1980年代に入るころ、ようやくブリーダーたちは繁殖方法の変更をおこないます。

繁殖家である「リーハ・エヴァンス」が、異系交配・異種交配を進めようと立ち上がったのです。

 

・正しい道へと動き出し、新しい猫種の誕生へ

 

思い浮かべるのは、アメリカンボブテイルの基盤となった「ヨディ」の姿です。

おかしくなってしまった交配をとりやめ、「ヨディ」に似た猫を作ろうと動き出します。

 

ブリーダーたちは、血縁が濃くなりすぎた、元の血統の多くを排除することから取り組みはじめました。

さまざまな他の品種との交配を重ね、新しい血統と、いろいろな模様を取り入れることが必要だったのです。

 

このような苦労と努力の積み重ねが功を奏し、子猫の健康問題は少しずつ改善の兆しをみせていきました。

繁殖と改良を繰り返した結果、アメリカンボブテイルは今の姿に近い、野性的な外見をもつ猫として生まれ変わったのです。

この結果を受け、アメリカンボブテイルは、1989年に国際猫協会(TICA)に公認され、登録されることとなりました。

 

 


2.アメリカンボブテイルの特徴

 

 

・すべて個性的で愛おしい尻尾

 

これまでにも繰り返しお話ししてきているとおり、アメリカンボブテイルの最大の特徴は、短くて丸い尻尾です。

短い尻尾はなんとも愛らしく、ピンと立てて歩く姿は、愛猫家にはたまらない姿に映るはずです。

 

アメリカンボブテイルのこの短い尻尾は、優性遺伝とされており、日本のボブテイルの劣性遺伝とは別のものであるといわれています。

尻尾の短さや切れ方、形などには優劣は全くなく、折れていてもねじまがっていても、すべてそれは個性として認められています。

どんな尻尾でも愛されることには変わりはないということです。

 

もちろん、尻尾が短い猫種は、キャットショーなどではあまり好まれないと言われています。

しかし、それはあくまでもキャットショーだけの話であり、個性を消してしまう必要はないというわけです。

 

尻尾が短い猫種といえば「マンクス」や「ジャパニーズボブテイル」の名があげられます。

アメリカンボブテイルにもこれらの遺伝子が入っているのではという説もあるほどです。

ですが、実際のところは確たる証拠もないままで、あくまでも仮説の一つであると言われています。

 

・毛の質や長さ

 

毛の長さはミディアムからロングで、綺麗な三角にとがった耳の先端には「リンクス」と呼ばれている毛が生えている子もいます。

見た目に反して毛は少し固めになっています。

 

・なかなかのマッチョスタイル

 

標準的な体重はメスが3.5~5.0kg程度、オスが4.5~7.0kg程度といわれており、なかなかのBIGサイズといえるでしょう。

しかし、その体は筋肉質で、ロング&サブスタンシャルタイプとして扱われています。

 

ロング&サブスタンシャルタイプというのは、猫の体型を表現する言葉で、6つのタイプが存在します。

体の部分が長く、がっしりとした筋肉と骨格を持っていて、体重のある大型の猫をこのように呼びます。

同じタイプには メインクーン ラグドール ノルウェージャンフォレストキャット などがあげられます。

 

・他の猫との見分け方

 

整った鼻筋や最大の特徴となる尻尾をみれば、他の猫と区別がつけやすいのですが、もう1つ区別するポイントがあります。

それが「顔の形」です。

 

アメリカンボブテイルは、顔が横長で楕円形であることも特徴なのです。

この点を注意深くチェックすると見分けがつきやすくなるでしょう。

 

毛色や瞳の色には種類がかなりあり、すべてアメリカンボブテイルとして認められています。

ですが、まだまだ進化途中とも言われているアメリカンボブテイルなので、毛色や瞳の色だけで判断するのは難しいかもしれません。

 

・平均寿命は長め

 

昨今、室内外の猫の平均寿命は長くなってきており、過去には10年程度いわれていた平均寿命も、今は16年近くに延びてきています。

飼育環境の向上や キャットフード の改良、ペット医療の躍進などが寿命を長くした理由だと言われています。

ちなみに、アメリカンボブテイルの平均寿命は14~18歳といわれています。

 

この数字から、一般的な猫よりもこころもち長生きだということがみえてきます。

普段から食事や環境、体調などをきちんと管理してあげることで、とても長いパートナー・家族となってくれることでしょう。

 

 

3.アメリカンボブテイルの性格

 

 

アメリカンボブテイルの性格は、一言で言えば「温和」です。

とても人懐っこく、他の猫や動物ともすぐに親しめる性格だと言われています。

もちろん、猫らしい気まぐれさももちあわせていますが、それでも他の猫種に比べると大変飼いやすいおだやかな性格です。

 

・共同生活に向いているアメリカンボブテイル

 

人間との付き合い方がとても上手な世渡り上手なところも、飼いやすさの特徴です。

普通なら子どもなどとの付き合いは嫌がって逃げてしまう猫が多いなか、アメリカンボブテイルは何かされてもあまり反撃をしたりすることはありません。

上手に様子をみながら、相手との距離を保つことに長けているので、癒し系の猫としての呼び名ももっているほどです。

 

実際に、この性格のおかげで、アメリカではアニマル・セラピーに参加することも多々あるそうです。

まるで猫界の「 ゴールデンレトリバー 」とも呼ばれるほどの穏やかさには注目したいところです。

 

・好奇心旺盛で活発な面も持っている

 

温和で穏やかとはいえ、いつもおとなしく、静かに過ごしているわけではありません。

アメリカンボブテイルは、その性格からは想像もつかないほどの「ハンティング能力」を兼ね備えています。

 

そこに加えて好奇心も非常に強く、運動量の多さにも驚かされるかもしれません。

飼い主と遊ぶことがとても大好きで、走り回ることもとても好きな、元気いっぱいな猫といえるでしょう。

 

 


4.アメリカンボブテイルの飼い方、注意点

 

 

ここからは、アメリカンボブテイルと共に暮らしていく場合の飼い方についてお話ししてみましょう。

 

・実はさみしがりなアメリカンボブテイル

 

アメリカンボブテイルの性格をご紹介した際、とても好奇心旺盛で活発であることをお話ししました。

アメリカンボブテイルを飼育する場合は、この点に注目してあげてください。

 

特に子猫から成猫となる若い時期には、十分な運動が必要となります。

なので、飼い主の方は最低でも1日に1回は、運動がてら遊んであげてください。

 

またこう見えて実はとてもさみしがりな一面も持っているので、スキンシップを取ってあげることも大切です。

あまりにも放っておくと、ストレスを溜めこんでしまうほどといわれていますので、積極的にスキンシップを取り可愛がってあげてください。

 

・食欲旺盛、体重管理に注意

 

大柄で筋肉質、骨格もよく活発に動き回ることから、食欲旺盛です。

とにかくよく食べるのですが、そのくせ太りやすいという一面も持っています。

ですので、飼い主の方は食事の管理と体重の管理に十分注意してあげてください。

もちろん、 猫のおもちゃ などを用いた適度な運動も必要です。

 

成猫になるまでにだいたい3年程度かかるのですが、それ以降はこれまで以上に食事と体重の管理を怠らないようにしてください。

改良が功を奏し、大変丈夫で育てやすく、大きな病気もしにくいと言われていますが、それでも太りすぎは万病の元です。

成猫になるまではしっかりと身体を動かして、良い筋肉や体作りをおこない、それ以降は運動量が落ちるのでカロリーコントロールをおこないます。

人間と同じだと考えると納得も行きますね。

 

・好奇心旺盛な部分にも要注意

 

最近はペットは室内飼いという方が増えてきていますが、アメリカンボブテイルは室内での飼育をおすすめします。

アメリカンボブテイルは大変好奇心が旺盛です。

好奇心が旺盛すぎて、一度でも外に出てしまうと二度と帰ってこない可能性があるのです。

旺盛な好奇心を満たしてあげるためにも、室内の環境を工夫する努力が大切です。

 

同時に、室内の安全管理にも十分配慮してください。

これは好奇心旺盛なペットでなくても、言葉が通じない生き物との共同生活において、大変重要なことです。

 

少しの気のゆるみが、誤飲や中毒などの大きな事故を起こしかねません。

長生きさせてあげるためにも、好奇心が仇にならないよう、注意してあげてください。

 

・ブラッシングは最低でも週に2回

 

アメリカンボブテイルは、「ダブルコート」と呼ばれる被毛の種類です。

このタイプは被毛が上下二層構造になっているので、毛玉になりにくく、比較的手入れが容易だと言われています。

 

1日に何度もブラッシングを行う必要はありませんが、できれば1日1回はスキンシップを兼ねてブラッシングしてあげましょう。

毎日が難しいということであれば、最低でも週に2回程度、ブラッシングをしてあげてください。

 

・アメリカンボブテイルがかかりやすい病気

 

ペットを飼う上で絶対に知っておきたいのが、かかりやすい病気と原因、その対処法です。

言葉を発することのできない動物たちは、一生懸命に不調であることを飼い主であるあなたに訴えかけてきます。

それにいち早く気づいてあげることができるように、知識を入れておきましょう。

 

アメリカンボブテイルは、その歴史の項目でお話しした通り、交配の問題で遺伝性疾患が起きた過去があります。

その負の歴史を払しょくするため、ブリーダーたちが努力を重ねました。

そのおかげで、現在のアメリカンボブテイルには、遺伝疾患は少なくなっていると言われています。

だからといって、病気をしないわけではありません。

 

平均寿命が長いため、高齢期の管理が必要となります。

そのころには、尿結石や腎不全などの、アメリカンボブテイルでなくてもかかりやすい猫の疾患に注意してください。

 

これらを見極めるには多飲多尿がないかをチェックしておいてあげることが大切です。

多飲多尿は危険信号のサインですので、見逃さないようにしてあげてください。

 

また尻尾が短い種類の猫は、腸の病気や膀胱炎などにかかりやすい傾向があります。

排せつに関してのチェックを怠らないのが、一番の対処法といえるでしょう。

 

骨格が良く大柄に分類されるアメリカンボブテイルの場合、その体重を支える股関節の病気も気になります。

歩き方や、走り方など、何か気になる点があったら、できるだけ早く獣医さんに相談してください。

 

 

5.アメリカンボブテイルの価格

 

 

アメリカンボブテイルは、その飼いやすさや見た目などから、大変人気のある猫種となっています。

実際、アメリカなどでは大人気すぎるあまり、入手が困難であったり、相当な順番待ちがあるようです。

 

購入先はペットショップかブリーダーを通して購入することになるのですが、日本ではどちらもほとんど取扱いが無いのが現状です。

価格はペットショップの場合は、大体15~20万程度で、ブリーダーから購入する場合は、20~30万程度が相場となっています。

 

しかし、先ほどお話しした通り日本での取り扱いが大変少ないため、犬や猫を専門に扱う輸入代行業者に依頼しないと手に入らない可能性が高いです。

輸入代行業者に依頼する場合は、猫本体の価格に加え、輸入費も発生することとなります。

そうなると最低でも25万以上はかかると考えておいてください。

 

 


6. アメリカンボブテイルの基本データ

 

英表記: American Bobtail

原産国: アメリカ

誕生年:1960年代。 TICA認定は1989年

公認団体:CFA、TICA

毛種:短毛種 ・ 長毛種

目色:グリーン・ブルー・アンバー・ヘーゼルなど

毛色:ブルー・ホワイト・ブラック・クリームレッドなど

価格:25万円以上

平均寿命:14~18歳

体重:男の子 4.5kg~7.0kg、女の子 3.5kg~5.0kg

特徴:丸いスポットがある短い尻尾、三角の耳、タビー(斑点縞模様)

性格:温和で人懐っこい、活発で運動量が多い

かかりやすい病気:高齢期における膀胱炎や尿道結石、腎不全

 

 

今回は大変飼いやすく、家族として迎え入れるのに適した「アメリカンボブテイル」についてお話ししてみました。

アメリカンボブテイルは、まだまだ日本での浸透度が低い珍しい猫種となっています。

興味や関心を持っても輸入が最短ルートとなってしまい、なかなか難易度が高くなってしまいます。

しかし、それを踏まえたうえでもアメリカンボブテイルは大変魅力的な猫なのです。

早く日本でも手に入りやすくなるといいですね!


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