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ノルウェージャンフォレストキャットは、ノルウェーが原産の猫です。
スカンディナビア半島を中心とした、北ヨーロッパの森林地帯に主に生息していました。
現地の住民に古くから親しまれており、スコグカッテルもしくはスコグキャッター(Skogkatter)と呼ばれています。
Skogには「森」という意味があり、「森の妖精」とも呼ばれるほど人々に愛されてきました。
日本では「ノル」、アメリカでは英語読みの愛称「ウェジー」として親しまれています。
寒冷気候に対する自然適合で生まれた、非常に古い猫であるため、起源についてはっきりしたことは分かっていません。
などといった説がありますが、どれも確かなものではありません。
北欧神話の中で、
という話がありますが、ノルウェージャンフォレストキャットはこれらのモチーフになったと言われています。
ノルウェーで広く愛されていましたが、実は1930年代までは品種としての認識がありませんでした。
少数がドイツやノルウェーのショーに出場していましたが、第二次世界大戦を機に頭数の減少が問題となっていきました。
1970年代になると、頭数の確保に対する意識が高まり、ブリーダーや愛好家による繁殖が進みます。
1979年に初めてアメリカへ渡り、1984年、正式に品種として認められ、世界的に知られるようになりました。
正式な品種としてなかなか認められなかった背景には、 メインクーン との違いを明確に出来なかった、という理由があります。
ノルウェージャンフォレストキャットとメインクーンはとてもよく似ているために、上記のように正式に品種として認められるのが遅くなってしまいました。
ここでは、実際の見分け方をご紹介します。
横から見比べた時に、ノルウェージャンフォレストキャットの鼻筋は真っすぐになっています。
一方のメインクーンは、ジェントルカーブと言う、カーブがかった鼻筋をしています。
分かりづらいですが、注目してみてください。
メインクーンは耳の先に「リンクスティップ」という長い飾り毛を持っています。
ノルウェージャンフォレストキャットには耳先の飾り毛がありません。
個体差によっては飾り毛が目立たないメインクーンもいますが、見分けが付きやすい違いとなっています。
ノルウェージャンフォレストキャットは、ノルウェーの厳しい寒さの中で生きていくために発達した大きな体と、長くふさふさした被毛が特徴です。
森の中で狩りをしていたことや、木に登るなどしていたため運動能力が高く、丈夫な体つきをしています。
前脚に比べて後ろ脚が長く、腰が高いのも特徴です。
大きな体は、3年から5年という長い時間をかけて成熟していきます。
もともとはヨーロッパで繁殖されていたノルウェージャンフォレストキャットですが、アメリカに渡ってからはそちらでも繁殖されたため、ヨーロッパ系とアメリカ系で体つきに違いがあります。
本来のしっかりした体型を保っているヨーロッパ系。
といった特徴があります。
アメリカ系はヨーロッパ系に比べるとほっそりとした体格をしています。
日本に多いのはこちらの系統です。
といった特徴があります。
ノルウェージャンフォレストキャットは、寒さを防ぐための厚手でふわふわとした被毛を持っています。
この2種類からなる、ダブルコートです。
首周りにある豊かな飾り毛が、ワイルドで風格のある印象を与えてくれます。
耳や指の間にはタフトと呼ばれる長い毛の束があります。
指の間にあるタフトは、雪原をあるくための「かんじき(雪上を歩くための民具)」の役割を持っています。
ノルウェージャンフォレストキャットの毛色は実に様々です。
ブラック、ホワイト、ブルー、ブラウン、レッドなどの毛色があり、単色の個体もいればバイカラー(2色)の個体もいます。
模様も様々です。
よく見かける人気の毛色はバイカラーのタビー(縞模様)であり、単色の個体はあまり見る機会がないかもしれません。
ここでは、よく見かけるカラーパターンをご紹介します。
もちろん、ここでご紹介する以外にも様々な色の組み合わせがありますよ。
ソリッド(縞模様のないこと)とバイカラー(2色)の毛色です。
写真のように白斑があることが多いので、この毛色の場合は単にブルーと言うこともあります。
ノルウェージャンフォレストキャットにも三毛の個体がいます。
三毛は基本的にメスだけが持っている毛色です。
淡い色合いのクリーム・タビー。
タビーとは縞模様のことで、ノルウェージャンフォレストキャットはタビーが一般的です。
白斑のない、単色の毛色です。
単色のノルウェージャンフォレストキャットは珍しく、あまり見かけることがありません。
白斑がなく、全身が縞模様の毛色。
最も基本的なカラーパターンとなります。
ノルウェージャンフォレストキャットは遊ぶのが大好きな性格をしています。
人見知りもせず、スキンシップも好んでいるので、愛情を持って接すればとても人懐っこい猫になります。
一方で寂しがり屋な側面もあるので、飼い主の長時間の外出には注意が必要です。
木の上など、高い場所へ上ることも好んでいます。
これは野生であった頃、高所から周囲を見渡していたことの名残ですが、高い場所へ上ること自体も楽しんでいます。
室内でも同様に、冷蔵庫やタンス、本棚の上などに上りたがります。
家の中でのこうした行為は、自身の地位をアピールするための行動だとも言われています。
また、ノルウェージャンフォレストキャットはとても賢いので、簡単な芸を覚えさせることもできます。
忍耐力もあるためストレスに強く、小さな子供がしつこく構っても辛抱強く相手をしてくれます。
ノルウェージャンフォレストキャットは好奇心が旺盛で、家中を探索したり、色んな物をおもちゃにして遊ぶことがあります。
イタズラ好きとも言えますが、一緒に暮らしていて退屈することがありません。
ノルウェージャンフォレストキャットは人気の猫なので、多くのペットショップで販売されています。
また、猫カフェやインターネット上で里親を募集している場合もあります。
専門のブリーダーから購入する方法もあります。
ブリーダーは健康面にもかなり気を使って飼育されているので、安心して子猫を引き取ることができます。
ノルウェージャンフォレストキャットの値段は15万円から25万円ほどが相場となっています。
品種として理想的な体格・被毛の個体は30万円を超える場合もあります。
長毛種であり毛量も多いので、ブラッシングは日に2回ほど行うのがベストです。
また、月に1度ぐらいの頻度でシャンプーもしてあげてください。
ブラッシングやシャンプーをしっかり行うことで、後述する「毛球症」の予防にもなります。
高いところに登るのが好きなノルウェージャンフォレストキャットのために、キャットタワーなどで高低差をつくりましょう。
家具の上にも登りたがるので、安全のために、登りそうな場所には物を置かないようにしてください。
猫の爪はとても鋭いので、猫自身や飼い主がケガしてしまうのを防ぐためにも、定期的に爪切りを行いましょう。
幼少期から慣れさせておくのが大事です。
慣れないうちは全部の爪をいっぺんに切るのではなく、1本ずつからでも大丈夫です。
徐々に慣れさせていきましょう。
爪の中にある血管を切らないよう注意してください。
また、可能であればヤスリで整えてあげてください。
トイレを覚えさせる時は、床のニオイを嗅いだり、そわそわしていたらトイレに連れて行く、というのを繰り返しましょう。
覚えるまで根気よく行ってください。
爪とぎ器を覚えさせたい場合は、猫の肉球を擦り付け、ニオイを付けることで覚えさせることが出来ます。
ニオイが付いていると、そこが縄張りだと認識するためです。
どうしても使わない場合は、素材や置き場所が気に入らないということなので、素材を変えたり置き場所を変えるなどしてみてください。
毛繕いの際に飲み込んだ毛がお腹にたまり、排出できなくなることで起こる病気です。
重度になると腸閉塞になってしまうことがあります。
軽度の場合は薬で、重度の場合は外科手術で治療する必要があります。
ノルウェージャンフォレストキャットは毛量の多さからこの病気にかかりやすいので、被毛のケアは怠らないようにしましょう。
ノルウェージャンフォレストキャットは元々寒い地域で育ったために、暑さには弱いです。
被毛も寒さ対策に特化したものなので、熱中症にかかりやすいのです。
人間のそれと同様、酷い時には命に関わってしまう病気なので、しっかりと対策しておきましょう。
とても人懐っこく、優しい性格をしているノルウェージャンフォレストキャットは、猫を飼ったことがない方でも安心して飼育することが出来ます。
賢いためにしつけもしやすいという点でも、とても飼いやすい猫種です。
遊び好きで一緒にいて飽きることがないというのもポイントですね。
猫を飼おうかなと考えている方は、ノルウェージャンフォレストキャットを候補に入れてみてはいかがでしょうか。
名称:ノルウェージャンフォレストキャット
原産国:ノルウェー
値段:15万円から25万円
毛色:ブラック、ホワイト、グレー、クリームの単色やバイカラーなど多数
寿命:11歳から14歳
体重:オス 4.5kgから7.0kg、メス 3.5kgから5.5kg
体長:40cmほど
特徴:大きな体、ふさふさの被毛
性格:人懐っこい、遊び好き、寂しがり屋
かかりやすい病気:毛球症、熱中症
公開日 : 2017/05/22