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専門的なお話しをしますと、スカンクとはネコ目(食肉目)スカンク科に属する哺乳類の総称~わかりやすくいえばイタチの仲間です。
このスカンク科は、 4属15種 が存在しており、そのうち東南アジアに生息しているスカンアナグマ属以外は北米~南米に生息しています。
スカンク属 : シマスカンクなど代表種が分類
マダラスカンク属
ブタバナスカンク属 : ほとんどが南米に生息
スカンアナグマ属 : 東南アジアに生息
一般的にスカンクといわれる動物は、白と黒の縞模様が特徴的な シマスカンク 、あるいは白黒の斑模様の マダラスカンク を指すことが多いです。
スカンクの仲間は南北アメリカ大陸を中心に生息していますが、代表的なスカンクであるシマスカンクやマダラスカンクは北米に広く生息しています。
日当たりの悪い場所を嫌い、日差しの通る森林域や草原、あるいは民家の近くでも生活しているため、人間と出会う機会も少なくありません。
スカンクは 夜行性 の動物です。
昼間は巣穴で睡眠し、夜になると餌を求めて活動を開始します。
食性は 雑食性 であり、 ネズミ などの小型哺乳類、昆虫、果実や野菜...果ては民家の近くであればゴミもあさって食べることもあるようです。
かなりの大食漢で、起きている間はほとんど食事に費やしています。
特に秋になると食事の量が増え、体重が増加する傾向があります。
視力はあまり良くなく、その代わり臭いや音に敏感なため嗅覚や聴覚に頼って生活しています。
寒冷地にも生息しているため、寒さには強いのですが、暑いのは苦手です。
かといっても冬の間は巣穴でじっとしていることが多く、あまり動き回りません。
冬眠する習性がないので、寒いなか外に出るのが億劫なのかもしれませんね。
スカンクの仲間の大きさは、その種類によっても異なってきますが、平均して下記の大きさになります。
体長 : 40-70センチ
体重 : 0.5-4キロ
なかでも代表格であるシマスカンクと、やや小型のマダラスカンクの成獣の平均的な大きさは下記の大きさになります。
シマスカンク
体長 : 20-28センチ
体重 : 0.8-4キロ
マダラスカンク
体長 : 12-33センチ
体重 : 0.5-1キロ
だいたい 猫 ほどの大きさといえるでしょう。
自然界でのスカンクは天敵も多く、弱い存在です。
そのため、いろいろなデータを総合しますと、 2-5年程 度とされています。
しかしストレスの少ない飼育環境での平均寿命は長く、 8-10年程度 と自然界での倍近い長さになります。
飼育下での最長記録は、20年生きた例もあります。
一般的に天寿を全うして、10年くらいと考えた方がよさそうです。
スカンクの妊娠期間は、その種類によっても異なってきますが、40-120日位です。
一回の妊娠で、メスは2-10匹位の子供を出産します。
スカンクの子供は、生後6-8週間で巣穴から出て自立し、自分で餌を探すようになります。
スカンクの性格は基本的に、 「警戒心が強く臆病 」です。
大きな物音や環境の変化にはストレスを感じます。
また人間に懐きやすい動物ではありません。
一般的なスカンクの体毛は、白と黒のかなり目立つ色をしていますが、これは外敵に対する警戒色となっています。
また長く鋭い爪は、巣穴を掘るのに適しています。
以上、スカンクの生態、性格、生息地などの基本データを紹介しました。
長いフワフワな尻尾と、その愛らしいルックスが魅力的な反面、夜行性で大食漢で、しかも引きこもり!といった人間に例えたら最悪かもしれないスカンクの生態。
それだけなら愛嬌で済みますが、実は恐怖動物といっても過言ではない恐ろしい側面を備えているのです。
さっそく紹介していきましょう!
スカンクと聞いて真っ先に思い浮かぶのは、やはり「臭いオナラ」をする動物ということになるでしょう。
しかし、厳密にはオナラではなく、分泌液を噴出しているのです。
この黄色がかった分泌液の臭いがすさまじい悪臭を発し、天敵から身を守る手段となっています。
この特徴はスカンクに限ったことではなく、イタチの仲間の多くが持っていて、あの フェレット もまた分泌腺があるのです。
とりわけスカンクの分泌液が強力なため、有名になっています。
スカンクは天敵に遭遇するなど身の危険を感じた場合、むやみに分泌液を噴出するわけではありません。
最初は、前足で地面を叩いたり、尻尾を立てて肛門を見せて敵を威嚇します。
それでも敵が動じなかった場合の最終手段として噴出することになります。
その威力は、 4-5メートル 離れた場合でも正確に相手の顔めがけて噴出します。
この攻撃を受けた敵は一時的に視力を失い、呼吸も困難になります。
その隙を見て、敵から逃亡することができるのです。
ちなみに、逆立ちして噴出する代表的なポーズはマダラスカンクに見られる特徴です。
シマスカンクは肛門を敵に向け、まさにオナラをするような仕草で噴出するのです。
スカンクの分泌液が、すさまじい悪臭を発するとの事ですが、いったいどの位臭いのでしょうか?
一度噴出された分泌液の臭いは、無風状態で、 1キロ 先まで、風のある状態なら 2キロ 先まで漂うといわれます。
屋内で噴出された場合、最低 4カ月 は臭いが消えないともいわれます。
仮に人間が攻撃を受けた場合、着ていた洋服の臭いは消えずに、即廃棄処分とせざるをえません。
この分泌液の特徴として、皮膚のタンパク質と強く結合する性質を持っているため、一旦髪の毛や皮膚に浴びてしまうと取り除くのが非常に困難になってきます。
また車で野生のスカンクを轢いてしまったとしたら、その車は中古車としても売れずに廃車になってしまうなんて話もあります。
それでは具体的にどんな臭いがするのでしょうか?
硫化水素の臭いとか、強烈なニンニク臭とか、あるいは古タイヤの焦げた臭いとか、ごま油に近い臭いとか形容されますが、独特の臭気であることは間違いありません。
その悪臭の正体は、 ブチルメルカプタン という成分が主体で、悪臭ばかりでなく、ほとんど毒薬に近い要素を持っているのです。
高濃度の分泌液を至近距離で浴びてしまった場合、失明したり、最悪死亡するケースもあります。
分泌液の成分に含まれるチオールという物質は、血液中のヘモグロビンの鉄原子を除去する性質があり、極度の貧血に陥る危険性を持っています。
第一次世界大戦中の毒ガス兵器の成分としても、このチオールが利用された例からも毒性の恐ろしさがわかります。
スカンクの分泌液は肛門の両脇にある 「肛門傍洞腺」 に貯蔵されています。
この中には、5-6回分噴出可能な量が蓄積されており、すべて使用して空になった場合には補充するまで 約1カ月 の期間を要します。
スカンクは本来弱い動物にもかかわらず、分泌液のおかげで多くの天敵から身を守ることができます。
しかし、空からの攻撃に対しては無力です。
猛禽類、特にミミズクなどの恰好の餌食となってしまいます。
スカンクの分泌液は、悪臭を漂わせるばかりでなく、極めて有害でタチの悪い物質であることがお分かりいただけたと思います。
しかし、野生のスカンクは、もっと生命の危機に及ぶ危険性を持っているのです。
犬 をペットとして飼育されている方なら、必ず名前は聞いたことがある狂犬病。
イヌ固有の病気ではなく、人間にも発症する人獣共通感染症なのです。
また媒介者はイヌばかりでなく、コウモリ、ネコ、キツネなど多岐にわたります。
人から人へ感染することはなく、罹患した動物に咬まれることによって感染するのです。
この病気の恐ろしさは、ワクチン接種をしないで罹患した場合の死亡率はほぼ100パーセント!
絶望的な病気です。
日本国内では現在洗浄され、発生率は皆無に近い病気ですが、米国を含む世界の多くの地域が汚染地帯となっています。
2014年1月22日付の米国新聞 『ヒューストン・クロニカル』紙に興味深い記事があります。
テキサス州中央部で、狂犬病に罹患したスカンクが凶暴化したため、州保健局が狂犬病予防ワクチンを空中散布したとのこと。
同州を含む米国の一部の州では、スカンクが、人間が狂犬病を発症する感染源のトップとして挙げています。
狂犬病に罹患したスカンクは、上記のように凶暴化して人間を含むあらゆる動物に咬みつく傾向が出てくるのです。
なお、分泌液を浴びたことによって狂犬病を発症することはありません。
上記にようにスカンクは狂犬病の感染源となるため、輸入するにあたっては動物検疫所の検疫が必要となりました。
そのため、日本国内に輸入される個体は激減している状態です。
http://www.maff.go.jp/aqs/animal/fox.html
まだまだ珍しいですが、実際にスカンクをペットとして飼っている人もいます。
ここでは、スカンクと一緒に暮らすにおいて理解しておくべきポイントをまとめました。
強烈な悪臭を放つ分泌液や狂犬病の感染源など、恐い側面を持つスカンク。
果たしてペットとして飼育しようと考える人はいるのでしょうか?
事実、スカンクをペットとして飼っている人は増えつつあります。
日本国内ではまだ認知度が低い状況ですが、原産地である米国では、根強い愛好家が多く存在して、愛好家の間では毎年フェスティバルが開催されているほど人気があります。
白黒のツートンカラーに、太くフワフワな尻尾...あの臭いさえなければ相当可愛い動物なのにと思う人も少なくないのでは。
その点はご安心ください。
ペットとして販売されている個体は、予め臭腺を除去されていますので、あの強烈な臭いに怯えて飼育する心配はありません。
また去勢・避妊手術を済ませている個体がほとんどなので、発情期に凶暴になることは少なく、性格もおとなしくなっています。
毒蛇 や サソリ などを飼育している人のように、毒に襲われないかみたいなスリルを味わいたいと思う人には、ちょっと物足りないかもしれませんが、普通に飼うことができます。
しかし実際に飼う前に注意しなければならないことが、いくつか存在します。
ペットとしてスカンクを考えた場合のメリットとデメリット(注意点)を確認してみましょう!
他にも多くの動物がいる中で、スカンクを飼育するメリットとはなんでしょうか。
ここからは、その独特な魅力に迫っていきましょう。
我が国では、まだまだペットとしての認知度が低いスカンクなので、スカンクを飼っていることで注目を浴び優越感に浸れます。
まして、「臭い動物」とのイメージが根強く浸透していますので、もし貴方がスカンクと散歩している姿をみた人はきっと驚くことでしょう。
通りすがりの人から、スカンクに関する蘊蓄をいろいろ聞かれたりして、新たな交流がうまれるかもしれません。
SNSなどで飼育状況を発信するなどすれば、趣味や交流が拡がるかも可能性もありますよ。
動物を飼育する際に、最大のネックとなる事のひとつに排泄の問題があります。
野生動物の場合、トイレの躾ができない動物が多い中、スカンクは決まった場所で用を足す習性があるので飼い主も助かります。
そのために、トイレの躾をしっかり行うことが大切になってきます。
エキゾチックアニマルといわれる動物のなかには、自然界で食している食べ物と、飼育下での食べ物が異なるため拒食になったり、極端な偏食だったりする動物がいます。
フクロモモンガ が典型的な例で、栄養失調に陥って体調を崩す要因となり、飼い主泣かせです。
スカンクは自然界では雑食性で、ネズミや ウサギ など 小動物 や昆虫を食べることも多いのですが、さすがに飼育下で同じものを準備することは難しいでしょう。
しかし、スカンク飼育下でも何でも食べてくれます。
拒食や偏食を心配するどころか、食べ過ぎを心配してしまう位です。
スカンクを飼うことで注目を浴び、実際に飼い始めたと仮定しても、トイレの躾も可能で餌で悩むことがないなんて、いいことづくめだと思わないでください。
イヌやネコと違ってペットとして飼いならされた種ではなく、野生味を充分に残しています。
また飼育に関する情報も少ないなか、様々な問題をクリアしなければなりません。
想像より飼いやすい印象を持った方もいるのではないでしょうか?
ここから先は決して無視できない注意点、デメリットも合わせてご紹介します。
通常のペットショップでスカンクを販売しているところは非常に少なく、むしろ皆無に近い状況です。
エキゾチックアニマル専門のショップでも常時ストックされているわけではありません。
狂犬病の検疫対象として指定されてから、ますます輸入量は激減し入手は困難な状況が続いています。
余談ながら同じように輸入規制対象になって、輸入量が激減している種に プレーリードッグ が存在します。
プレーリードッグの場合、規制前に輸入された個体から繁殖されたものが、ブリーダー経由で流通していますが、スカンクの場合国内ブリーダーは皆無に近い状況です。
ペットとして流通しているスカンクは、米国内のブリーダーが繁殖した個体が主流になっています。
販売される前にほとんどの個体が臭腺除去され、去勢・避妊手術を済ませています。
本来の白黒模様に加えて、アルビノ種など飼い主の嗜好に合った個体も流通しておりますが、上記のように非常に希少価値の高い存在になっています。
運よく入手できた場合の購入価格は、 25-30万円程度 が相場となっているんです。
イヌやネコなど愛玩動物として長い歴史をもつ動物と比較すると、スカンクはやはり野生動物といわざるをえません。
飼育に関する情報が少ないのが現実です。
また飼い主が望む飼育環境に適応することは難しく、逆に飼い主がスカンクの生活習慣に合わせなければなりません。
躾もイヌやネコのようにはいきません。
また、野生動物は体調が悪化しても隠す傾向があります。
自然界では弱みを見せることは、天敵の餌食になることを意味するからです。
飼い主が注意深く様子を観察するしかありません。
米国のスカンク愛好家のサイトを閲覧すると、スカンクが飼い主に抱っこされてうっとりしていたり、キスをしたりする画像や動画が出てきます。
しかし、すべての個体が人間にベタ慣れするわけではありません。
幼獣期から接して、徐々に距離を短くしていけば、ある程度慣れてくるでしょうが、過度の期待は禁物です。
慣れてきた個体とは、リードをつけて散歩することも出来るようですが、個体差があります。
またちょっとしたことで、飼い主に不信感を抱いてしまうと払拭するのは困難を極めます。
スカンクは基本的に夜行性の動物です。
飼い主が昼間に活動し夜間に睡眠をとる生活をしているなら、生活スタイルにすれ違いが発生することはほぼ間違いありません。
昼間で一緒に遊びたいと思っているときには、スカンクは夢の世界にいて、飼い主がぐっすり眠りたい夜間に活発に動き回ります。
飼い主が物音で睡眠不足になるおそれがあります。
ちなみにスカンクの睡眠時間は長く、17-20時間に及ぶこともあるようです。
ペットとしての飼育人口も多いとはいえず、ペットとしての歴史も浅いスカンクには、スカンク専用フードなるものは存在しません。
先述したように、自然界でのスカンクは雑食性で小動物や昆虫などさまざまなものを食べて生活しています。
自然界と全く同じ食材を調達することは困難を極めます。
幸いなことにスカンクは好き嫌いがあまりなく、市販のドッグフードなどなんでも食べてくれるから安心です。
しかし、与えるだけ食べてしまう大食漢ですから、飼い主がうまくコントロールする必要があります。
餌代だけで、結構高い金額になります。
また大量に食べる分排泄量も半端ではありません。
しかも排泄物の臭さも覚悟しなければなりません。
いくら臭腺を除去したといっても、スカンクなどイタチの仲間は、体臭のきつい動物です。
独特の獣臭があり、イヌやネコの獣臭とは異質のものです。
部屋の中が臭くなることを覚悟しなければなりません。
スカンクの自然界での活動範囲は広範囲に及びます。
飼育環境下では、ケージ内での飼育が基本となりますが、成獣の場合狭いケージのなかでの飼育は困難です。
飼い主の監視下のもと、家のなかでの放し飼い飼育が理想的になってきます。
スカンクが動き回る空間から、電気コードや貴重品などを排除しなければなりません。
家具や電化製品などスカンクに壊されたら困る製品も極力遠ざけます。
家のなかのレイアウトは、スカンク飼育のために模様替えする必要があるのです。
屋外での飼育は長い爪で穴を掘って脱走するおそれがあり、おすすめできません。
また、夏場の暑さ対策も大変です。
スカンクの快適温度は1 5-18℃ 位が理想とされています。
エアコンで温度調整する必要がありますが、この温度は冷え性の人には夏場でも寒く感じる位です。
当然、電気料金も高くなります。
エキゾチックアニマル全般にいえることですが、ペットがケガや病気になった際診察してくれる病院が少ないこと。
診察病院の確保は、実際に飼育する前に必ず確認しなければならないことです。
病院側でも診察したことのない動物の病気などは不明な点が多いですし、まして高価な動物の場合は賠償の危険もあって診察を拒否されるケースも少なくありません。
販売先のショップで、病院を紹介してもらえたら一番理想的です。
実際の治療だけではなく、予防接種を受ける際にも罹りつけの病院は必要です。
ここまではスカンクの魅力と、注意点をまとめました。
実際に飼ってみるには、まず何から始めれば良いのでしょうか。
ペットショップに行ったら、運よくスカンクが複数等販売されていたと仮定します。
なるべく若くて元気な個体を選ぶようにしましょう。
スカンクの性格は 生後9-10カ月 で形成されるといわれていますので、本来は幼獣のうちから飼育した方が飼い主に慣れやすくベストです。
臭腺除去は必ず行われていると思いますので、去勢・避妊手術は済ませてあるかは確認する必要があります。
繁殖を望まないのなら、去勢・避妊手術を済ませてある個体を選んだ方が、性格が温和になり飼いやすいと思います。
複数飼育を検討するのであれば、オス同士であれば喧嘩する危険があるので、メス同士かオス・メスのペアを選択した方が無難です。
本来夜行性の動物のため、購入を考えた場合、夕方以降にした方が活発な様子を確認できるでしょう。
スカンクの飼育環境は、基本はケージを準備して飼うのですが、飼い主の監視下で放し飼いにした方が理想的だといわれます。
自然環境下では、行動範囲の広い動物なので、狭い空間に閉じ込めておくとストレスを溜め、攻撃的になります。
準備するケージも最低 1メートル四方、高さ1メートル位 の大型のものが必要になってきますが、室内放し飼いを併用するのであれば若干小さめの大型犬用でも問題ありません。
複数飼育の場合でも1匹にひとつ準備しましょう。
イヌ・ネコ用のものを代用します。
餌入れは 中型犬 用のものを準備すれば大丈夫です。
スカンク専用フードはありませんので、 イヌ用のドライフード を主食として代用します。
適度にリンゴやバナナ、小松菜など果物や野菜を加えます。
おやつとしてミルワームを与えれば、栄養バランスもよいでしょう。
スカンクは大食漢のため、与えた分は貪欲に食し肥満になる傾向があるので、朝と夜に2回、餌入れ一杯分を目処に与えるようにします。
ケージは直射日光の当たらない場所に設置します。
そしてケージの中にトイレおよび休憩場所を設置します。
スカンクは自分の選んだ場所で排泄をする習性があるため、その場所にトイレ用の容器を設置します。
容器の中にはネコ用の砂を敷いておきます。
万が一粗相をして、トイレ以外の場所で排泄してしまった場合には、酢を用いて臭いを落とします。
トイレの躾は大変ですが、根気よく行う必要があります。
スカンクはキレイ好きな動物のため、トイレは毎日清掃するようにします。
また、ケージの床に柔らかめの毛布を敷いておきます。
保温のためと、長い爪を傷つけないためです。
毛布は多めに置いておき、スカンクが自由に潜れる環境であれば理想的です。
毛布もこまめに洗濯するなどして清潔な状態を保つようにします。
室内での放し飼いを併用する場合、スカンクが滞在する場所から電気コードや壊れ物、誤飲するおそれのあるもの、貴重品は取り除きます。
床材も傷がつきにくいものを使用する必要があります。
放し飼いエリアの室温もエアコンで 15-18℃ 位の温度で調整するようにします。
また放し飼いエリアは階段や屋外に出られてしまうような場所は避けるように設定しましょう。
スカンクにとって寄生虫である 回虫 は厄介な存在であり、命取りになりかねません。
定期的にかかりつけの病院で駆除を依頼するようにします。
また病気の予防としては、近縁のフェレットと同様に、ジステンバーやフェラリアのワクチン接種などをしておくと安心です。
● 長い爪は定期的に切ってあげるように心がけます。
● ブラッシングは定期的に行い、特に換毛期には毎日のブラッシングをかかさないようにします。
● 風呂場で水浴びをさせると喜ぶと同時に、衛生的にも大切です。
● ハムスター や小鳥などは襲う危険があるので、一緒に飼育することは避けましょう。
● ストレスに弱い動物のため、大きな物音や過度のスキンシップは避けるようにします。
スカンクの飼育はペットとしての情報が少なく、開拓途上にあるといえます。
定期的に最新情報を入手するよう心がけ、より快適な飼育環境を構築する必要があります。
すさまじい悪臭を放つ「危険生物」として有名なスカンクですが、そのスカンクを凌ぐともいわれる悪臭動物がアフリカに存在します。
その放つ分泌液のすさまじさといったら、完全に外敵の目を潰してしまうともいわれています。
その名は 「ゾリラ」 !怪物みたいな、いかにも恐ろしい名前です。
いったいどんな動物なのでしょうか?
どこかで見たことがあるようなお馴染みの姿です。
スカンクそっくりですが、スカンクの仲間でも亜種でもなく、全く別種の動物なのです。
ゾリラは、イタチの仲間ではあるのですが、 イタチ亜科ゾリラ属 に分類されます。
全く異なる空間で、同じような進化を遂げることを 「平行進化」 とよびますが、このケースは典型的でしょう。
ゾリラはサハラ砂漠以南のアフリカ大陸、サバンナ地帯 (ナイジェリア・スーダン・エチオピアなど)に生息しています。
体長は、30-40センチ 体重は、1キロ前後 と、スカンクよりも大型です。
夜行性の雑食性など、スカンクと生活スタイルはほとんど変わりません。
このゾリラ、外敵に襲われるとスカンクと同じように肛門から分泌液を噴射しますが、この分泌液の威力がスカンクより強烈で危険だといわれています。
この液をまともに食らった場合、瞬時に目・鼻・口の粘膜が侵され、失明に至ることも少なくないとのこと。
洋服に洋服に付着した場合どんなに消毒しても臭いが消えず、焼却処分したあとの灰まで臭っているとまでいわれる程のすさまじさです。
スカンクと違っていることは、最後は 「死んだふり 」をして難を逃れることで、なかなかしたたかな動物です。
性格はおとなしく、現地では飼いならしてネズミ駆除として飼うこともあるようですが、ペットとしては全く普及していません。
体 長 : 20-28センチ
体 重 : 0.8-4キロ
原産地 : 北米
食 性 : 雑食性
特 徴 : スカンクの代表格 (ペットとして最も普及)
体 長 : 12-28センチ
体 重 : 0.5-1キロ
原産地 : 北米
食 性 : 雑食性
特 徴 : 分泌液噴射の際、逆立ちする ( アニメなどで最も有名なポーズ)
体 長 : 30-40センチ
体 重 : 0.5-1キロ
原産地 : アフリカのサバンナ地帯
食 性 : 雑食性
特 徴 : スカンクの仲間ではない別種 (ゾリラの名前は,スペイン語のキツネ zorro に由来)
臭いオナラをする動物として有名だけど、あまり知られていなかったスカンクが、どんな動物かわかっていただけたと思います。
大食漢でマイペース、しかし意外とデリケート な一面を持った、可愛らしい危険動物であるスカンク!
ペットとして、もっと普及したら楽しいものですね。
最終更新日 : 2020/11/29
公開日 : 2017/01/13