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愛嬌のある顔をしているカピバラですが、実は「鬼天竺鼠(オニテンジクネズミ)」が本来の和名です。
見た目とは裏腹に随分と強面な名前ですよね。
カピパラ自体はスペイン語です。
元はグアラニー語という南アメリカ先住民の言語で、「細い草を食べる者」という意味でした。
その発音がスペイン語に変化して「Capibara」と呼ばれるようになったのです。
普段はぼーっとしていますが、泳ぎ上手で、水中には5分間も潜ることができます。
前足の4本指の間と、後足の3本指の間に膜状の小さな水かきがついているため、上手に泳ぐことができるのです。
南アメリカ東部を中心に生息しています。
熱帯雨林や草原など様々な場所に生息しており、主に湖・沼・川をはじめとする水辺や草原で生活をしています。
日本では野生のカピバラは生息していませんが、 動物園 で見ることができます。
体長は106cm~134cmほどで、体重はオスが35kg~64kgほど、メスが37kg~66kgほどです。
小学校低学年の子の身長くらい体長があると考えると、意外と大きいですよね。
それもそのはず、カピバラはげっ歯類最大の動物なのです。
げっ歯類というと、 ネズミ や ハムスター のような 小動物 を思い浮かべるかもしれませんが、マーラやヤマアラシなどもげっ歯類であり、その中で最大の生物がカピバラなのです。
体が大きい分体毛も長めで、5cm以上にもなります。
この毛は意外と硬く、触り心地はたわしのようです。
なお、尻尾はありません。
「キュルル」と可愛らしい鳴き方をします。
初めて聞いたら、カピバラが鳴いているとは気づかないかもしれません。
これはリラックスしている時に鳴く鳴き方なので、背中などを撫でてあげると鳴いてくれるかもしれません。
また、威嚇している時は「ゴッゴッ」というような鳴き方、警戒している時は「ピャッピャッ」というような鳴き方をします。
食性は植物食なので、野生のカピバラは果物や樹葉、茎などを食べます。
飼育下のカピバラは、主に乾草や草食獣用ペレット、果実や野菜を与え、加えてビタミンやカルシウムを添加している動物園が多いです。
富山県にある動物園では、1頭のカピバラに1日で下記の量の餌を与えているそうです。
乾草1,000g、りんご500g、ニンジン250g、キャベツ350g、サツマイモ250g、トウモロコシ100g、パン200g、カルシウム(鉱塩)少量、青草(夏のみ)1,000g
カピバラは見た目で雌雄判別をすることができます。
見分ける部分は、鼻の上辺りに禿げている箇所があるかどうかです。
この部分は、モリージョと言い、オスのみが有しています。
スペイン語で「小さな丘」という意味です。
名前の通り、禿げている部分は少し盛り上がっています。
モリージョは臭腺が発達しており、この部分を擦り付けて自分のテリトリーを示します。
ただ、オスでもあまりモリージョが目立たない個体もいます。
「伊豆シャボテン動物公園」にいるカピバラはモリージョがあまり目立たないようなので、普段から見慣れていないと雌雄判別はしにくいでしょう。
カピバラは、年中交尾することが可能と言われています。
性成熟は15~24ヶ月なので、2歳以上のカピバラであれば繁殖可能です。
妊娠期間は104~160日ほどと少し長めで、平均4頭の幼獣を産みます。
授乳期間は1年にも及びますが、食物が食べられるようになるのは生後1週間ほどと非常に早いです。
また、カピバラは自分の子供ではなくても授乳を行います。
和名:オニテンジクネズミ(鬼天竺鼠)
英名:Capybara
分類:哺乳綱 ネズミ目 ヤマアラシ顎下目 テンジクネズミ科 カピパラ属
分布:南アメリカ東部
体長:106cm~134cmほど
体重 :オス 35kg~64kgほど/メス 37kg~66kgほど
鳴き声:リラックス「キュルル」 威嚇「ゴッゴッ」 警戒「ピャッピャっ」
食性:植物食
雌雄判別:オスはモリージョあり、メスはモリージョなし
繁殖:
性成熟 15~24ヶ月
妊娠期間 104~160日
産後数 平均4頭
寿命:5~10年ほど
カピバラは一般家庭では飼育することができなさそうに思えますが、飼育は可能です。
しかし、カピバラを飼育している人は身近にいませんし、聞いたこともない人がほとんどのはずです。
それはなぜかと言うと、カピバラを購入し、飼育するのが大変だからです。
カピバラは、 犬 や 猫 がいるような普通のペットショップでは販売されていません。
一番購入できる場所を探しやすいのはインターネットでしょう。
「カピバラ 値段」で検索すると、販売している会社が引っかかります。
ただ、販売している会社はほんの少ししか見つかりません。
ネット販売でなくても、稀に販売されている場所もあります。
例えば「インナー・シティ・ズー ノア」というペットショップが 神奈川県 にあり、そこにはサーバルキャットや ナマケモノ 、 ポニー や ペンギン など、動物園にいるような珍しい動物を販売・展示しています。
そういったお店でしたら、カピバラが販売されていることもあります。
カピバラの値段はおおよそ70万円前後です。
販売場所が少なく、購入されることも少ない動物なので、販売価格もそれなりに高いです。
同じげっ歯類であるモルモットが2,000円ほどですので、カピバラはモルモットの350倍もの価格になりますね。
運良くカピバラの販売場所が見つかり、購入資金が用意できても、飼育していくことも大変です。
まず、飼育できる環境を用意しなければなりません。
そのためには下記の飼育用品が必要になります。
カピバラはげっ歯類なので、歯が延び続けます。
歯を削ることができる石や木を用意しましょう。
カピバラは水浴びが好きなので、カピバラが余裕を持って入れる水浴び場が必要です。
1頭であれば、最低でも衣装ケースほどの大きさは欲しいところです。
「カピバラの生態」の「餌」の部分に動物園にて与えている餌を載せてありますが、あれほど与える必要はありません。
なぜなら、動物園では大きめの飼育スペースがあり、たくさん運動ができるからです。
そのため、カピバラに与える餌の種類は動物園で与えている餌と同じような食物でも大丈夫ですが、量は減らした方が良いと言えます。
しかし、必ずしもその餌を与えるのがいいわけではありません。
一番好ましい餌は、今まで食べていた餌です。
販売場所の餌の内容と同じにした方が、カピバラに負担がありません。
購入時に、今までどんな餌をどれくらいの量で、どのようにして与えていたかを聞いて、飼育しながら餌の与え方を調節していきましょう。
カピバラの顔が大きいので、餌入れ、水入れは大きめの物にしましょう。
ブラッシングをする時はラバーブラシのように、少し固めのブラシの方がいいです。
飼育スペース自体が広くなるので、畜産用のカーボンヒーターやコルツヒーターが好ましいです。
動物園のように温泉を桶に張ってあげれば温泉に浸かるカピバラを家庭で再現できますが、それができる家庭は少ないでしょう。
様々な物が寝床として使用できますが、それぞれメリットとデメリットがあります。
おがくず、藁:掃除がしやすく自然な環境に近づけられるが、コストや購入の手間がかかる。
毛布、タオル:購入が簡単で使いまわしができるが、都度洗濯が必要で複数枚用意しなければならない。
トイレや飼育スペースを掃除するようのタワシや水切り、ほうきやちりとりがいります。
カピバラは水の中で排泄をします。
そのため、水浴び用とは別に、トイレ用の水場が必要です。
上記の物が入り、カピバラが動き回るのに不自由ないくらいの大きさの飼育スペースが必要です。
さらに、掃除がしやすいように、水をまくことができるような場所の方が良いでしょう。
常に水気がある場所なので、日当たりが悪く、湿気がこもりやすい場所は避けてください。
なるべく換気がしやすく、程よく日が当たる場所にすることが望ましいです。
日当たりが良すぎる場合は、飼育スペース内に日を避けられる場所も確保することが大切です。
病気にかかることが少なくても、いざカピバラが体調不良になった場合、すぐに動物病院を探すことはできないでしょう。
そのため、動物病院を事前に探しておく必要があります。
滅多に診てくれる動物病院はないので、カピバラを購入するときに診てくれる動物病院があるかも聞いておいた方が良いす。
カピバラを飼うには、相当な資金と手間がかかります。
飼育はできなくとも、気軽にカピバラに触れ合いたい方は動物園に会いに行くのもおすすめです。
「くもざる・かぴばら館」にて見ることができます。
2005年に完成したこちらは、クモザルとカピバラが同居している、珍しい組み合わせが見れます。
ただし、カピバラの展示は夏期開園時のみとなります。
住所:北海道旭川市東旭川町倉沼
マップ: Googleマップ
アクセス:JR旭川駅よりタクシーで約30分
電話番号:0166-36-1104
入園料:
大人820円
小人(中学生以下)720円
開園時間:時期により変動があるため、公式ホームページの「開園期間・時間」をご覧ください
休園日:公式ホームページの「開園期間・時間」をご覧ください
公式ホームページ: 旭川市旭山動物園
※合わせて読みたい: 動物園好きなら必ず行っておきたい!「旭山動物園」の情報と魅力まとめ
カピバラと自由に触れ合える「カピバラの」というエリアがあり、カピバラとふれあったり、100円で餌をあげることができます。
また、定期的に「カピバラトーク」というカピバラの生態や特徴解説を行うトークショーも行っています。
寒い時期になると、カピバラ用温泉でくつろぐカピバラを見ることができます。
さらに、カピバラだけではなく、人も足湯につかりながらカピバラを観察することができるのです。
温泉地ならではの特徴と言えます。
住所:栃木県那須郡那須町大島1042-1
マップ: Googleマップ
アクセス:那須塩原駅より無料シャトルバス70分(要予約)
電話番号:0287-77-1110
入園料:
大人(中学生以上)2,000円
こども(3歳~小学生)1,000円※
※時期により変動あり
開園時間:
【平日】
10:00~16:30
【土日祝・特定日】
9:00~17:00
【冬期】
10:00~16:00
休園日:公式ホームページの「営業時間」内に掲載
公式ホームページ: 那須どうぶつ王国
※合わせて読みたい: 那須にある動物のパラダイス!那須どうぶつ王国に遊びに行こう
#フンボルトペンギン #フェネック
— 湖巣 (@kosdakos) October 20, 2017
アライさん( #アライグマ )紹介は付いてない/涙
水に潜るの大好き #カピバラ #井の頭自然文化園 ( #動物園 ) pic.twitter.com/ZuSYvtQB3Z
ふれあいコーナーはありませんが、カピバラを見ることはできます。
現在は終了してしまいましたが、大人気アニメ「けものフレンズ」とコラボをしていた時期もあり、解説パネルが「けものフレンズ」のキャラクターになっていたこともありました。
住所:東京都武蔵野市御殿山1-17-6
マップ: Googleマップ
アクセス:JR吉祥寺駅より徒歩3分
電話番号:0422-46-1100
入園料:
一般400円
中学生150円
65歳以上200円
開園時間:9:00~17:00
休園日:
月曜日(月曜日が国民の祝日や振替休日、都民の日の場合は、その翌日が休園日)
年末年始(12月29日から1月1日)
公式ホームページ: 井の頭自然文化園
※合わせて読みたい: 「井の頭自然文化園」の見どころを徹底ガイド!沢山の小動物に水辺の生き物も
伊豆シャボテン動物公園は、カピバラ温泉の元祖です。
カピバラ温泉が有名になったのは2000年代に入ってからですが、実は1982年からカピバラ温泉を行っていました。
現在では普通の温泉だけではなく、鍋温泉も置いてあり、年中問わずカピバラが入浴しています。
「カピバラ虹の広場」では、カピバラに餌をあげることや、ふれあうこともできます。
カピバラの赤ちゃんが生まれていることがよくあるので、幼いカピバラとふれあうこともできるのが特徴です。
また、シャボテン動物公園では「カピーバ」と「カピーナ」というキャラクターがおり、シャボテン動物公園内だけではなく、 伊豆 付近の観光施設やお祭りにも参加していることがあります。
住所:静岡県伊東市富戸1317-13
マップ: Googleマップ
アクセス:JR伊豆高原駅よりバスで20分
電話番号:0557-51-1111
入園料:
大人(中学生以上)2,300円
小学生1,100円
幼児(4歳以上)400円
開園時間:
【3~10月】
9:00~17:00
【11~2月】
9:00~16:00
休園日:年中無休
公式ホームページ: 伊豆シャボテン動物公園
「ワクワクふれあい広場」にたくさんのカピバラがおり、自由にふれあうことができます。
以前はカピバラの数が2匹しかおらず、広場内にもたくさん出ているわけではありませんでしたが、大幅な工事の末、2014年あたりからカピバラが常にいてふれあうことができるようになりました。
住所:静岡県賀茂郡東伊豆町稲取3344
マップ: Googleマップ
アクセス:伊豆急行 伊豆稲取駅よりバスで10分
電話番号:0557-95-3535
入園料:
大人2,200円
小人(4歳以上)1,100円
開園時間:
【4~9月】
9:00~17:00
【10~3月】
9:00~16:00
休園日:公式ホームページの「ご案内」にて掲載
公式ホームページ: 伊豆アニマルキングダム
こんな肌寒い日には温泉に入って、ぬくぬくしたいはずという
— 姫路セントラルパーク☆サファリ[公式] (@HcpSafari) October 21, 2017
飼育担当者の思いやりで、本日カピバラ温泉しました♪
みんな幸せにみえます!
(※まだ毎日は行ってはおりません) #姫セン #カピバラ #温泉 pic.twitter.com/cLdaroRoxS
ウォーキングサファリの「第一フライングケージ」内にカピバラがいます。
こちらでも温泉をひいており、カピバラがいる動物園では温泉が定番になっています。
住所:兵庫県姫路市豊富町神谷1436-1
マップ: Googleマップ
アクセス:JR姫路駅よりバスで30分
電話番号:079-264-1611
入園料:
大人3,500円
子供(小学生)2,000円
幼児(3歳以上)1,200円
開園時間、休園日:公式ホームページの「営業カレンダー」に掲載
公式ホームページ: 姫路セントラルパーク
「まなびのもり ふれあい動物王国」内でカピバラとふれあうことができ、餌をあげることも可能です。
放飼場がとても広く、カピバラたちが悠々と過ごしているのを見ることができます。
住所:熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字河陽5579-3
マップ: Googleマップ
アクセス:熊本ICより車で60分
電話番号:0967-67-0001
入園料(ふれあい動物王国):
大人900円
3歳~小学生600円
開園時間(ふれあい動物王国):10:00~17:00
公式ホームページ: 阿蘇ファームランド
※合わせて読みたい: 阿蘇ファームランドは家族みんなで楽しめる!阿蘇ファームランドの見所をはじめ、温泉やグルメを徹底レポート
飼うことが難しいカピバラですが、実際に飼っている人は日本にもおり、ブログでその飼育模様を見ることもできます。
実際に飼っているところを見ると、「動物園だけでは物足りないので、自分もカピバラを飼育をしてみたい!」と思うかもしれません。
環境を整えることさえできれば飼育不可能ではないため、カピバラを終生飼育できる自信がある人は検討してみてはいかがでしょうか。
公開日 : 2017/11/08