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チャボ(矮鶏)は、ニワトリの品種名のことで、鳥綱キジ目キジ科の 鳥 です。
日本の天然記念物に指定されており、非常に多い品種を持つため、鑑賞用や愛玩用として古くから愛されています。
17世紀まで存在したチャンパ王国から、江戸初期に日本に渡来し、日本で品種改良されました。
矮鶏という漢字からも分かる通り、小柄で短脚、尾羽が直立していることが特徴です。
ニワトリというのは様々な種類の総称であり、チャボはその中の品種です。
つまり、チャボもニワトリです。
「ニワトリ」は例えるならば「 犬 」であり、チャボは犬でいう中の「 トイプードル (例)」といった具合になります。
ニワトリにはチャボのように観賞用や愛玩用を目的とするもの以外にも、採卵用の白色レグホン、食肉用のブロイラー、闘鶏の軍鶏など数多くの種類が存在します。
チャボの大きさは0.6㎏~0.7㎏程です。
採卵用として良く見かける白いニワトリ、「白色レグホン」はおよそ2㎏程ですので、チャボはその3分の1程度と、大変小柄なことがわかります。
チャボの平均寿命は7年~10年程と言われていますが、中には15年以上生きる長寿のチャボも報告されています。
チャボは基本的におとなしい性格をしています。
ニワトリの中には闘うことを目的とした好戦的な性格である「闘鶏」や、鳴き声や尾羽の長さを競う種類、採卵用や食肉用など、用途により様々な種類が存在し、性格も種類により色々存在します。
チャボは鑑賞用や愛玩用、卵を抱く目的のニワトリですので、大人しい子が多いと言われています。
チャボはホームセンターやペットショップから購入することができます。
安いもので2,000円程で、珍しい品種やペア売りなどでは2,3万と、価格は幅広く存在します。
チャボは観賞用や愛玩用のほかに、仮母としても重宝されています。
仮母とは、卵を抱かない鳥、もしくは抱卵しないように人工改良された鳥に代わり、卵を温め孵化させる役割のことです。
主に抱卵しないように人工改良された採卵用ニワトリや、 キジ 、 アヒル などの抱卵を行います。
同じ時期に産んだ卵をすり替えることで、チャボは自分の卵だと認識して、抱卵、育雛を行います。
ニワトリはヒヨコのうちからしっかりと人間が世話をすると、驚くほど人間に懐いてくれます。
膝の上に乗ってきたリ、撫でてほしいとせがんできたりと、とても可愛らしい仕草が多くペット目的として飼うことも十分可能です。
特に小型で愛玩用のチャボは、ペットとして室内飼いにしやすいことも特徴です。
インコ などのように飛んで逃げて行ってしまう危険性がないことも飼いやすい特徴の一つです。
外に出しても、人の後ろをついてきたリと一緒にお散歩を楽しめる子もおり、逃げ出していってしまうことはほとんどありません。
チャボを飼うのに必ず必要なのが、鳥小屋となるケージ。
外で飼育する場合には、広めのケージを用意し、高さのあるものにします。
高いところに止まって休む習性があるため、止まり木を設置してあげると良いでしょう。
ヘビ や イタチ などにケージを破壊されないよう、頑丈で目の細かなものがおすすめです。
室内飼いに適したケージは、犬や猫用の大きめなものがおすすめです。
ケージにはしっかりと広さと高さを確保し、お散歩もさせてあげましょう。
チャボに与える餌は、主食としてチャボ用の餌が販売されています。
ニワトリの餌でも大丈夫ですが、チャボ用の餌は通常のニワトリ用よりも小粒になっていて食べやすく作られています。
チャボの主食はトウモロコシを始めとする穀物を主原料に配合されたものです。
メスは、卵を産むためカルシウムを多く必要とします。
採卵用などと表記のある、カルシウムが多く配合された餌を与えましょう。
副食としてキャベツなどの葉物を中心とした野菜も好みます。
配合飼料に必要な栄養素は十分に含まれているため、必ず与えなければいけないというわけではありませんが、細かくちぎって与えてあげると喜びます。
餌は、外であれば床にまいて与えても構いません。
屋内飼いなどで、餌箱に入れて与える場合には、くちばしの構造などから、まき散らしてしまうのは避けられません。
餌や水は、毎日新鮮なものを与えましょう。
また、砂を食べることで餌をすりつぶす習性があるため、室内飼いの場合には、小鳥用の焼き砂を適度に与えるか、たまに外に散歩に連れ出すと良いでしょう。
ニワトリをはじめとする鳥類は、メス単独で卵を産みます。
この卵は無精卵(むせいらん)といい、放って置いても羽化することはありません。
オスとの交尾によって抱卵するとヒヨコが羽化する卵を有精卵(ゆうせいらん)と呼びます。
有精卵であっても、採卵してすぐに冷蔵庫に入れてしまえば、細胞分裂は始まりません。
チャボの卵は30gほどで小ぶりですが、食べることは可能です。
普通のニワトリの卵よりも黄身が大きく、美味しいとも言われています。
メスを飼えば、産みたての卵が食べられるという嬉しい特典つきということにもなります。
まれに人間にも感染することもある鳥インフルエンザ。
チャボもニワトリですので、鳥インフルエンザに感染する可能性は十分に考えられます。
「鳥インフルエンザは、ニワトリであればすべての鳥が持っている病原体である。」
と誤解している方も多いのですが、鳥インフルエンザは感染症ですので、鳥が渡り鳥などのインフルエンザウィルス感染鳥から感染することで発症します。
元気なチャボであれば、鳥インフルエンザの心配はいりません。
鳥インフルエンザに感染した場合にはチャボは、以下のような症状が現れます。
発症が確認されると、高い確率で1ヵ月以内に死亡してしまいます。
鳥インフルエンザは、鳥から鳥へ感染しますが、鳥から人に感染することはほとんどありません。
大切なのは、鳥インフルエンザウィルスを、ペット(チャボ)の元へ持ち込まないことです。
むやみに弱っている野鳥や、鳥の屍骸にふれないこと、帰宅した際には靴の裏を良く洗うこと、うがい手洗いをすることで、鳥インフルエンザの持ち込みを予防することができます。
チャボをペットとしてお迎えする際には、以下の点に注意する必要があります。
適した飼育環境を作ることが出来そうかどうか、飼い始める前に吟味してみてくださいね。
チャボもニワトリですので、オスは「コケコッコー」と鳴きます。
アパートに住んでいる方や、隣近所が近い方は、近所迷惑になってしまう可能性があるため、注意が必要です。
オスのコケコッコーという鳴き声は、毎日早朝を中心に、夕方やそのほかの時間にも鳴くことがあります。
チャボの鳴き声は、普通のニワトリに比べ、高く可愛らしい声です。
メスにはこの鳴き声はありません。
基本的にはコケコッコーと鳴く以外、メスもオスも「コッコッコッ」と小さな声で鳴きます。
チャボはトイレを覚えることはありません。
健康なチャボの糞は、ポロっとしたものが多いため、ティッシュなどで簡単に取ることができます。
普通の便に臭いはありませんが、盲腸便という強い臭いを放つチョコレート色の糞をたまにすることがあります。
飛べない鳥といっても、全く飛べないわけではありません。
特にチャボは体が軽く、木の枝などに止まって寝る習性があるため、屋内であれば1メートル程の高さであれば、飛び乗ることができます。
また、カーテンレールの上などに止まることもあります。
これは、天敵から身を守る為の習性ですので、やめさせることはできません。
ヒヨコからお迎えする際の注意点として、最も気を付けたいのが温度管理です。
ヒヨコは非常に低温に弱い生き物なのです。
お迎えした際には、ヒヨコ電球などで空気全体を暖かく保つ必要があります。
寒暖差をなるべく作らないよう、ケージを発泡スチロールなど保温性の高い入れ物で覆います。
カイロなど一部を暖かくするものでは、ヒヨコの体温維持は不可能なので、必ず空気全体を温めるようにしましょう。
保温に適切な温度は35度以上です。
また、体が濡れてしまうとすぐに弱ってまい、最悪の場合死んでしまうこともあります。
水入れはこぼれて体が濡れてしまわないようなものを選びましょう。
敷材には糞の吸水性が良く、飛び散った粉を吸い込みにくいよう、木材を粒状に固めたペレットタイプの材質がおすすめです。
餌は、ヒヨコ用の餌が販売されています。
ヒヨコは母親から餌をもらうことはないため、挿餌は必要ありません。
自分で餌を食べることができます。
チャボはその品種の多さから、コレクターも少なくありません。
比較的ポピュラーな色合いから、希少で絶滅が懸念される品種まで様々です。
ここでは、数ある品種の中から選抜して色々な色彩のチャボを紹介します。
白い体に、黒い尾羽が特徴的な品種です。
全身が真っ白な種類です。
全身が黒い種類です。
黒には、トサカまでも黒い「真黒(しんくろ)」という品種も存在します。
全身が白と黒のまだらで、碁石のように見えることから名づけられた品種です。
以上、天然記念物に指定されているチャボの内種は25種類存在します。
チャボは日本の天然記念物に指定されている、ニワトリの品種です。
小柄な体に端脚、直立した尾羽が特徴で、愛玩用や鑑賞として人気を集めています。
ペットとして飼うこともでき、数あるカラーや羽毛のバリエーションも豊富です。
ヒヨコとしても可愛らしく、成鳥になっても小さい体は愛らしく、産んだ卵は食べることもできます。
ニワトリは昔から私たち人間の近くで生活してきました。
チャボは時代劇などの背景としても良く見かけます。
可愛いニワトリであるチャボを家族としてお迎えしてみると、新しい楽しみがたくさんあるかもしれません。
公開日 : 2017/10/15