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タイニープードルは、 トイプードル を一回り小型に開発されたとても稀少なサイズのプードルです。
さらに小さなサイズの ティーカッププードル 同様、近年になってから作出され注目を浴びています。
タイニープードルは、トイプードルを繁殖させる犬舎から稀に誕生することもあります。
繁殖させる過程で誕生した トイプードルより一回り小さなサイズがタイニープードル 、 さらに小さなサイズがティーカッププードル と呼ばれるのが妥当なようです。
ここで、タイニープードルの原型となる プードル の歴史について解説していきましょう。
プードルの歴史を辿れば、起源前にまで遡ります。
起源前30年頃のローマ皇帝の記念碑には、プードルの彫刻が残されていると言います。
プードルの原産国はフランスとして知られていますが、実は西欧全土で少なくとも400年前から知られていたのです。
今からおよそ400年前とは、西暦1600年頃。
日本では江戸時代がはじまった頃で、1600年関ヶ原の戦い直後で徳川幕府が開始された時代に、西欧ではすでにプードルの存在が確認されていたとは驚愕ですね。
話を西欧に戻しましょう。
プードルはフランスの国犬として「フレンチ・プードル」と呼ばれていたように、フランスの貴婦人たちの間で愛玩犬として人気を博していた犬種でした。
西欧15世紀の絵画や彫刻などの芸術品には、プードルがモデルとなり描かれた作品が数多いことも明らかになっています。
しかし、プードルの起源国は依然として謎に包まれている部分があります。
AKC(アメリカンケネルクラブ)によれば、その原産国はドイツであり「ウォータードッグ」(※人間が狩猟したカモや水鳥を回収するための水中回収犬)の一種として飼育されていたと公表しています。
古代ピエモントあるいはデンマークであるという説もあり、またプードルの祖先犬は中央アジアに存在していたという説もあります。
起源国について諸説あるプードルですが、フランスのウォータードッグ犬「バーベット」という犬が、プードルの祖先犬であるということが最も有力な説として伝えられています。
また、プードルという名前の語源は、ドイツ語の「Pudel」(=水中で遊ぶ)から名付けられたと言われています。
フランス語の別名「Caniche」(カニシェ)は「カモを獲る犬」という意味を表します。
さて、15世紀には主にフランスやドイツで、人間の狩猟に欠かせないウォータードッグとして扱われていたプードルですが、愛玩犬として歴史上に登場したのは16世紀頃のようです。
フランスを中心に小型化が進み、次第にプードルの賢さや人懐こい性質と美的要素も加味されて、愛玩犬として飼育されるようになりました。
フランスでは上流階級の貴婦人の間でプードルが愛玩犬として人気を博し、さらに小型化したミニチュアサイズのぬいぐるみのようなプードルが作出されました。
17世紀に入ると、英国の初代カンバーランド公ルパートが、プードルを愛犬として飼育していたことも知られています。
JKC(ジャパンケネルクラブ)によると、18世紀後半のフランス国王ルイ16世の時代には、すでにトイプードルが作出されていたと公表しています。
18世紀に入り、フランス、イギリスの国王や上流階級の人々を中心に愛玩犬として人気を博したプードルですが、日本でペットとして飼育されるようになったきっかけは、20世紀に入ってからの話になります。
第二次世界大戦後の1949年、アメリカからミニチュアサイズのプードルが3頭輸入されたことをきっかけに、日本で愛玩犬として飼育されるようになりました。
その後、21世紀に入ると小型に品種改良したトイプードルが爆発的なブームとなり、トイプードルをペットとして飼育する人々が急増していきました。
犬を飼育するには戸建て住宅で庭がある環境が相応しいとされていた昭和時代。
平成になると、犬とともに住める集合住宅などが増加。
マンションで 小型犬 を飼育したい一般庶民が急増していった背景とともに、性格も明るく人懐こいトイプードルが最も飼育しやすい室内小型 犬種 として人気を博していきました。
その後、スタンダートプードルを含むプードルの登録数が、2008年度のJKC(ジャパンケネルクラブ)の犬籍簿登録数で全犬種中で第1位となる快挙を成し遂げました。
タイニープードルのタイニーとは、その名の通り「Tiny」(小さな)プードルという意味から呼称されています。
タイニープードルは、さらに小型の「ティーカッププードル」同様、近年になり作出された歴史の浅いプードルです。
ここで、覚えておいていただきたいことがあります。
そもそも ティーカッププードル/タイニープードル という犬種は非公認であり、あくまでもプードルのサイズに関する呼称となります。
ペットショップやブリーダーによっては、トイプードルに分類される タイニーサイズ と称している場合もあります。
JKCが認定しているプードルの4つのバラエティは、下記の計測基準があります。
1. スタンダード 体高45㎝を超えるもの
2. ミディアム 体高45㎝以下で35㎝を超えるもの
3. ミニチュア 体高35㎝以下で28㎝を超えるもの
4. トイ 体高28㎝以下
このように体高サイズの計測基準があり、大きい順に左から
スタンダート>ミディアム>ミニチュア>トイ ......の順番となっています。
さらにJKCでは非認定となっている ティーカッププードルとトイプードルの中間程度のサイズの個体を、タイニープードルと呼ばれています 。
タイニープードルの公式な標準サイズはありませんが、体高25㎝程度、体重2~3kgとしているブリーダーが多いようです。
●タイニー 体高25㎝程度 体重2~3kg程度
●ティーカップ 体高25㎝以下 体重2kg以下
トイプードルより小さなサイズであることがお分かりでしょう。
しかし、誕生したばかりのパピーでは、愛犬がどのサイズかは分かりませんよね。
あくまでも成犬になった状態で、体高28㎝以下の個体をティーカッププードル/タイニープードルと分類していますが、タイニープードルの基準は正式に定められていません。
JKCに非公認とされているタイニープードルは、血統書の犬種には「Poodle」と記載され、登録番号には「PT」(※プードル・トイの略。)と表記されます。
「PT」とは、あくまでもトイプードルのことを指し、血統書には非公認であるティーカッププドール/タイニープードルと表記されないことを覚えておいてください。
なお、JKCでは体高・体重について明確な基準が定められていないタイニープードルですが、 ブリーダー が基準としているサイズがあります。
成犬になってからの体高はおよそ23㎝未満、体重はおよそ2,700g以下となっているようです。
こちらも統一されている基準はなく、ブリーダーの経験値によって異なるようです。
トイプードルとティーカッププードルの中間程度のサイズとされる場合が多く、体高は23~27㎝程度、体重2~3kgと規定しているブリーダーが多いようですね。
ぬいぐるみのように可愛らしいサイズのタイニープードルを愛する飼い主さんの中には、愛犬におしゃれな服を着せたいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
服を着せるか否かは飼い主さんの趣味や価値観によって異なりますが、愛犬家であれば当然のことだと思います。
また、自分の愛犬でなくても、友達や知り合いにワンちゃんの服をプレゼントしたい方もいらっしゃいますよね。
超小型犬であるタイニープードルのはじめての服選びの際は、ワンちゃんの服のサイズが分からずに悩まれる方も多いのではないでしょうか。
さらに、 犬服(ドッグウェア) は通販はもちろん、店頭販売でも試着できないことが悩みの種。
実際に服を着せてみるとサイズが合わなかった...ということも。
ここで、犬服サイズ選びのコツを解説していきましょう。
市販や通販のドッグウェアには、統一した正規の規格などはありません。
各ブランドやショップごとにサイズ表が設けられていることでしょう。
このサイズ表を必ずチェックしましょう!
服のサイズ(S・M・L~や1・2・3号~など)に記載された着丈・胴囲・首囲が記載されているはずです。
さらにそのサイズに相応しい犬種名が記載されていることもありますが、この犬種名はあくまでも参考サイズであることを頭に入れておきましょう。
ワンちゃんの体型に合う犬服サイズ選びで最も重要なポイントは、体重目安からのサイズは判断できないこと。
購入後に失敗しないよう、市販・通販ともに、購入前に必ず、愛犬の着丈・胴囲・首囲のサイズをメジャーで採寸しておくことをおすすめします。
一度採寸しておけば、次回からの犬服サイズ選びで迷うこともありませんよ。
※合わせて読みたい: 犬の洋服選び!犬に服を着せるメリット・デメリット、種類、選び方のポイントは?
タイニープードルはJKCでは非公認となっており、体高・体重の規定はなく、正式な犬種として認定されていません。
あくまでも 成犬時の状態で体高23㎝程度、体重2~3kg程度の個体が タイニープードル(タイニーサイズ) と呼ばれています。
なので、誕生したばかりの仔犬はタイニープードルかどうかが分かりません。
トイプードルの特徴として、成長期である生後6ヶ月頃までに急成長し、その後7ヶ月を過ぎた辺りから体重が安定していきます。
そして生後8ヶ月目から9ヶ月目頃に成犬時の大きさ(サイズ)がほぼ決定します。
タイニープードルをこれから飼いたいと思っている方、あるいはタイニープードルの仔犬を迎えたばかりの方は、愛犬が将来どの位の大きさに成長するのか?をある程度予測することができます。
タイニープードルの成犬時の大きさは、生後2ヶ月目・3ヶ月目の大きさが重要なポイントとなり、下記の計算式で成犬時の大きさが予測されます。
●生後2ヶ月目の体重×3=成犬時の体重
●生後3か月目の体重×2=成犬時の体重
【生後2ヶ月目の体重が1kgの場合】
1kg×3=3kgが成犬時の体重と予測。
【生後3ヶ月目の体重が1.5kgの場合】
1.5kg×2=3kgが成犬時の体重と予測。
上記の計算式によると将来はタイニープードル(タイニーサイズ)に分類されることが予測されます。
※個体の遺伝・食生活・生活習慣・環境などによって成長は異なります。参考程度に留めていただければ幸いです。
ペットショップやブリーダーで、タイニーサイズと言われて購入したものの、生後6ヶ月を過ぎて体重3kg以上になったのですが...というケースは実際にあり得ます。
あくまでもブリーダーとしての経験値により成犬時のサイズを予測しており、正確なことは成犬になってみないと分かりません。
タイニープードルを確実に手に入れたい方は、生後6ヶ月を過ぎた仔犬を迎えるのが良いでしょう。
タイニープードルは、繁殖すること自体がとても難しいとされており、現状では生体の値段はかなり高価となっています。
日本国内のタイニープードルを取り扱っているブリーダーズサイトの情報によると、タイニープードルのパピーの値段は30万円前後が相場のようです。
あくまでも平均相場であり、タイニープードルの最多価格は20万~45万円台でしょうか。
さらに小さなサイズのティーカッププードルになると、40万~70万円という非常に高い値段で取引きされています。
仔犬やペットをご家庭に迎える場合、ペットショップで購入されるケースが圧倒的に多いのが実状です。
ブリーダーから直接仔犬を譲渡するケースはおよそ2割以下となっています。
ペットショップで販売されている仔犬は、主にブリーダーが繁殖した仔犬や犬のオークションから仕入れて店頭販売しています。
ブリーダーの多くは、個人客に直接譲渡する販売ルートを持っておらず、主にペットショップやオークションを通じて販売することで経営が成り立っています。
このように、犬の生体販売が市場のおよそ8割を占めるペットショップの査定価格が、仔犬の値段に大きく反映されることになります。
トイプードルの場合では、ここ数年は特に人気が高く、ペットショップの仕入れが不足する傾向が続いているといいます。
当然のことながら供給量が不足すれば仕入れ価格の値上がりに繋がり、トイプードル全般(タイニープードル/ティーカッププードル含む)の値段が高額となります。
さらに、小さなサイズのタイニープードルやティーカッププードルが特に高額な理由は、繁殖が非常に難しく手間がかかる希少価値であるからです。
このように、ペットショップやブリーダーが、仔犬の生体市場の相場・需要と供給・犬の血統になどによって値段が決められることを覚えておきましょう。
トイプードルの特徴として、毛色の豊富なバリエーションが人気のひとつとなっています。
JKCが認定している毛色は、ブラック・ホワイト・ブルー・グレー・ブラウン・アプリコット・クリーム・シルバー・シルバーグレー・レッドなどがあり、同系色のグラデーションを合わせると、その数は14色にも及びます。
最もメジャーとなっている毛色は、下記の6種類となっています。
・ブラック
・ブラウン
・ホワイト
・レッド
・アプリコット
・シルバー
プードルのルーツを辿れば、元々ホワイトとブラックの2色しか存在しなかったのですが、その後、交配を重ねていく中でブラウンが開発されました。
さらに交配を重ねながら、レッド・アプリコット・シルバー色が開発されていったのです。
代表的な6種類の毛色の中にも濃淡のカラーバリエーションが誕生し、すべての毛色を合わせると14種類もの毛色が存在しているということです。
豊富なトイプードルの毛色の中で、最も人気のカラーがレッドです。
なぜレッドが人気なのでしょうか。
以前はトイプードル全般で人気の毛色は、ホワイトとブラックでした。
従来のスタンダードプードルは、胴・顔・四肢の毛をバリカンで刈り込み、足先や尻尾に丸いポンポンをつける「コンチネンタルクリップ」がプードルの定番スタイルとなっていました。
コンチネンタルクリップは、プードルが遥か昔から水猟犬であったことで、水の中で素早く獲物を回収するための機能面を重視し、不要な毛を刈り込むカットスタイルが進化したものです。
時は流れ、2003年に「テディベア・カット」が空前の大ブームとなりました。
テディベアカットを生み出したのが日本人だということをご存知でしょうか?
東京・目黒のペットサロン『DogMan』代表・江頭重知さんが考案されました。
アンティーク・ベアをコレクションしていたという江頭さんが、プードルをモデルに試行錯誤を繰り返した結果、誕生したのがテディベアカットなのです。
テディベアカットが国内から国境を越え、海外セレブたちのハートを虜にしました。
従来のプードルの定番スタイルを、コンチネンタルクリップからテディベア・カットに変えた、まさに歴史上に残る「プードルカット革命」が起こりました。
このブームをきっかけに、テディベアカットが世界中のプードルの新たな代表的スタイルとなったのです。
2003年、テディベアカットブームに火を点けてから、テディベアにリアリティをおびるレッドが人気となりました。
現在でもテディベアカットはレッドプードルの定番スタイルとなり、飼い主さんのおよそ6割以上がテディベアカットを指定するほどだとか。
さらにトイプードルを小型化したタイニープードルの特徴として、マズルが短めで耳の位置が高い容姿や毛色が相まって、その姿はまるでシュタイフのテディベアのようです。
タイニープードルのレッドを選ばれる方の中には、テディベア好きの方もいらっしゃるようですので、そんな理由もひとつとなっているのではないでしょうか。
また、豊富な毛色の中でトイプードルのレッドは、最も人懐こく甘えん坊で、明るく利発な性質が特徴です。
トイプードルは最も飼育しやすい人気室内犬として不動の首位をキープしています。
さらに小型化されたタイニープードルのレッドは、飼い主さんのハートを釘付けにさせるほど人気の高い毛色となっています。
タイニープードルの毛色の中で、レッドとともに人気の高いカラーがアプリコットです。
レッドより淡くクリームより一段濃いアプリコットは、近年になって開発されたばかりの稀少な毛色となっています
トイプードルの毛色の中で、最も人気の高いレッドが日本で販売されるようになったのは1985年頃。
ホワイト・ブラック・ブラウンしかなかった当時、レッドはとても貴重な毛色として高額で取引きされていました。
近年になり圧倒的な人気を誇るレッドは、開発してから歴史が浅いため、毛色遺伝子として安定していない実験段階の現状です。
さらに、アプリコットカラーのプードルが世界で初めて紹介された時、世界中の人々の見解を変えるほど衝撃的だったようです。
アプリコットの存在は海外の専門家たちの間では知られており、実際のところ他国では稀に誕生する毛色ではありませんでした。
しかし、初めてアプリコットプードルが一般庶民に知られた時、多くの人々が、この美しい毛色のプードルに魅了されたといいます。
人気の増加とともにアプリコットの需要があっても、美しいアプリコットカラーのプードルを確実に生産したブリーダーは少なかったようです。
このように需要が加速するとともに生産性が追いつかないこともあり、とても貴重なアプリコットカラーが注目される時代もありました。
日本では時代の流行を追いかけて、レッドのトイプードルを飼う人々が急増。
ペットショップや通販で「レッド」と記載した方が高額になる傾向があり、レッドより淡い毛色でも「アプリコット」と記載せずに「レッド」として販売しているショップもあります。
血統書に登録される「毛色」は、明確な基準や見本などはなく、あくまでも血統書を申請するブリーダーの経験値からの判断になります。
レッドとアプリコットの違いは素人目には判断できず、アプリコットと記載されていても「薄いレッド」や「濃いクリーム」「シルバー」に見えることもあります。
ミニチュアサイズのタイニープードルを選ぶ時の優先順位として、アプリコットカラーにこだわる方も少なくはないようです。
原産国:フランス・ドイツなど諸説あり
名称:「タイニープードル」※JKC非公認であり、トイプードルの中に分類される呼称である
体高:23~27㎝程度
体重:2~3kg程度
特徴:マズルが短く、耳の付け根が高い位置についている
性質:明るく賢い、誰にでも人懐こく飼い主には甘えん坊
値段:20~45万円台(最多価格)
毛色:14種類
以上、タイニープードルの基本情報とともに、原型となるプードルの歴史や時代背景を交えながらご紹介させていただきました。
何より近年になって開発されたばかりの歴史の浅いプードルです。
例え体高や体重がトイプードル並みに大きくなったとしても、サイズだけに捉われずご家庭に迎えた後の成長の証と捉えましょう。
世界中で1頭だけ...!あなただけの愛犬であることに変わりありませんよ。
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公開日 : 2017/07/12