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モルモットに限った話ではありませんが、元の飼い主の引っ越し・体調不良・飼育放棄などの理由により、保護されていく動物は本当に大勢います。
引き取り手がなかなか見つからない場合には、保護センターや保健所で飼養できる数を超えてしまうため、やむを得ず殺処分するしかないのが現状です。
他人の子どもを預かり、あるいは引き取って、代わりに育ててあげるのが「里親」です。
モルモットの「里親」になるメリット、それは皆さんもお考えの通り、殺処分されてしまう可能性があるモルモットの尊い命を救えることだと言えるでしょう。
モルモットを店頭で購入する場合、種類や扱っているショップによって差はありますが、4,000〜30,000円くらいの費用を支払うことになります。
しかし、里親になる際には、ペットショップなどで選ぶ場合とは異なり、モルモットを無償で譲ってもらえます。
また、販売されているモルモットは赤ちゃん・子どもであるケースが多いですが、里親を探しているモルモットの場合は青年期などある程度成長している子も数多く見られます。
そのため「健康で、落ち着いた性格のモルモットを飼いたい」「10年近く育ててあげられる自信がないから、大人のモルモットなら飼育したい」というご希望がある場合にも、相性の良い子を見つけやすいかもしれません。
もちろん、幼年期のモルモットをお探しの場合も、可愛い素敵な子に出会えますよ。
そうとは言え、里親制度はペットショップで購入する場合と違い、簡単に好みのモルモットを譲ってもらえるとは限りません。
里親を募集している団体では、この後お話しするような細かい譲渡条件・基準に合致する必要があります。
また、複数の方が同じモルモットを希望するパターンも考えられるため、より審査内容に通りやすい方が応募された場合も、第一希望だった子をお迎えできない可能性があるでしょう。
「1日でも早く、正式にお迎えしたい」と思うかもしれませんが、ペットショップで購入する場合と比べてしまうと、道のりが長く感じられるかもしれません。
里親制度でモルモットを譲り受ける際には、まずお互いに譲渡条件を確認した後、基本的に書類やアンケートの提出が必要です。
その後、お見合いの機会を設けられ、トライアルでの飼育が開始。
1〜2週間程度のトライアル期間が終了したら、譲渡意思の確認を再度行い、双方の気持ちが一致するとようやく正式譲渡となります。
ペットの里親制度を利用する際には「譲渡契約書」を交わすのが原則です。
契約書上には、例えば
といった条件が記されています。
正式譲渡後も、きちんとした環境を保てているか報告しなくてはいけない場合が多いため、手間に感じる方は譲渡条件をクリアできない可能性が高いでしょう。
また、モルモット自体は無償で譲ってもらえますが、去勢・避妊手術代(20,000円前後)や、医療費の一部などは里親となる方が支払うのが基本です。
医療費の価格は「上限3,500円」「一律10,000円」など、運営者によって異なります。
そして、最初に飼育環境をチェックするため、担当者がご自宅までモルモットを届ける例が多く、その際の移動費用も里親の方の負担となるのが一般的です。
手間もコストもかかりますが、貴重なひとつの命を預かる以上、いずれも大切な要素なのです。
モルモットの里親制度では、主に下記のような基準・条件を設定している例が多く見られます。
譲渡契約書にサインする際には「ペット可」の物件であることを証明するのが基本です。
ペット不可の部屋で、こっそり飼育することはできません。
ただし「犬猫は不可」の物件であっても、モルモットならOKとしてくれるオーナーさんもいらっしゃるので、事前に管理会社や大家さんに問い合わせてみることをおすすめします。
また、団体によっては「未成年の方は不可」「高齢の方の場合は、近所にサポートできる親族の同意も必要」という条件のこともあります。
猫をすでに飼育されている場合は「飼育スペースを分離できるとしてもNG」とされる例もあるため、諸条件を必ず確認し、内容によってはスタッフの方と相談してみましょう。
エアコンや空調に関しては、ほぼ整備されていることが絶対条件となると思われます。
万が一モルモットが熱中症にかかってしまうと、死に至ってしまう確率が非常に高いためです。
未就学のお子さんがいらっしゃる場合は、モルモットの状態によっては断られてしまう場合もあります。
「我が家は条件に当てはまるかな…」と不安な方も、一度話し合ってみると良いでしょう。
上記のような条件にどうしても該当せず、「思いのほか条件が厳しい」「せっかくモルモットの命を救える機会なのに」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
けれども里子となってしまったモルモットには「許可のない無断飼育に気づかれてしまい、処分するように言われた」「部屋を退去することになり、飼えなくなった」といった理由で、飼育者の手を離れることになってしまった子が少なくありません。
さらに、ペットを捨ててしまうような人がいるだけでなく、飼育中の爬虫類のエサにする・実験動物として使う・虐待する・売却するといった里親詐欺が多いのも現実です。
モルモットが再び捨てられたり危害を加えられたりすることのないよう、里親制度を運営している方々には「信頼できる新しい飼い主」を探す義務があることも理解しておきましょう。
それではここで、実際に保護されているモルモットに出会うための方法についてもチェックしていきましょう。
里親募集のサイトとしては、地元の専用の掲示板やブログが一般的です。
サイトによっては、モルモットの性格が詳細に掲載されています。
幼年期・青年期など色々な年齢の子たちの中から、ご希望に合った里子を探しやすいでしょう。
なお、地元で「モルモットの里親募集」というホームページやブログを運営している所が見つからない場合でも、犬・ 猫 や うさぎ の里親を探している団体が、モルモットも何頭か保護しているパターンもありますよ。
また、都道府県のホームページに「動物愛護センターからの譲受に関するお知らせ」が掲載されている場合もあるので、お住まいの地域の情報をチェックしてみるのも良いでしょう。
ブログや自治体のホームページには、当月・翌月などに開催される譲渡会の内容が記されていることも多いです。
イベントによって、予約が必要か不要かは異なるため、参加したい場合は注意してください。
「近所の人から保護を依頼された」というような理由で、動物病院がお世話している子の里親を募集していることもあります。
犬・猫しか対応していない所も多いため、「小動物・モルモットの診療も可能」としている病院にあたってみると良いですね。
ホームページに掲載していることもあれば、現地の待合室に掲示されているケースもあります。
急患が多い日もあると思われるため、電話で問い合わせるのではなく、なるべくご自身で病院に赴いて掲示板を確認することが望ましいです。
モルモットの寿命は平均5〜7年程度ですが、10年以上長生きできる子もいます。
これから飼育していく上でも、健康診断費・医療費など、想像以上の経費が必要になります。
緊急手術が必要な時には、数万円あるいは10万円ほどの費用がかかることさえあります。
また、モルモットを診察できる獣医さんは、犬や猫と比べると少ないです。
お住まいのエリアによっては、片道1〜2時間以上かけて動物病院へいかなくてはなりません。
それでも「モルモットの里親になってあげたい」という気持ちが変わらなければ、ぜひ譲渡会の参加を検討してみてください。
里親を募集している方々の中には、連絡をすれば飼育の仕方やおすすめの病院についてアドバイスしてくれるスタッフさんもいます。
困ったことや不安な点があれば、遠慮なく相談することも大切です。
素敵な里親さんとの出会いを待っているモルモットをお迎えしてあげることで、モルモットもあなた自身も、充実した生活を再スタートできると良いですね。
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公開日 : 2020/05/15