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アオジは スズメ のようにふっくらとした姿と黄色い胸の色、そして美しいさえずりが特徴の「ホオジロ科」の小鳥です。
スズメと同じくらいの大きさなので、意識しないとアオジであることにすら気づかないかもしれません。
ユーラシア大陸東部、中国南部、日本など。
日本全国どこでも見られる野鳥で、北海道では夏鳥、四国や九州より南では冬鳥として飛来します。
アオジの全長は16cm程、体重は20g程程度です。
翼を広げると22cmほどで、スズメと同じか少し大きいくらいのサイズです。
アオジは「ピヨ ピピピ」「ピッピッ」と鳴きます。
小鳥らしい高く美しい声をしています。
アオジは植物の種子、昆虫、クモなどを食べています。
繁殖期は主に昆虫、繁殖期以外は植物の種子を食べることが多いようです。
胸からお腹にかけて黄色く、羽は全体的にまだら模様になっているのが特徴です。
オスは頭が暗い緑色、メスは黄褐色なので、オスメスを見分けることは難しくありません。
しかし、メスは比較的スズメに近い色合いをしているため、バードウォッチング中にアオジだと見抜くには経験が必要かもしれません。
春は緑と黄色がかったアオジらしい色をしていますが、冬になると色が全体的に地味になります。
全体的に少し地味な色合いにも見えますが、緑と黄色がかったその体色は、森の木々に良く溶け込む保護色となっています。
また、アオジは夏場と冬場では、生活する場所や習性が大きく変わることでも有名です。
日本では夏場は標高が1000mくらいの高地に住み、キレイな声で鳴きながら木の上で暮らしています。
冬場は平地に降りて、ほとんど鳴かずにひっそりと地面で餌をついばんでいることが多くなります。
アオジは5〜7月頃にイネ科植物の茎や葉を使ったおわんのような形の巣を作り、約3〜6個の卵を産みます。
卵はメスが温めて12日程で孵化し、雛は9〜14日ほどで巣立ちます。
アオジの寿命は不明ですが、あまり長くないものと考えられます。
体が小さく、戦う武器を持たないアオジのような小鳥は、生存率がとても低いとされています。
ただ、飼育下の ホオジロ で最長8年程生きた個体がいるという記録が残っていることを考えると、もしかするとアオジも同じくらい生きるのかもしれません。
日本国内では、2亜種のアオジが記録されています。
日本各地で見られるアオジです。
非常に警戒心が強いため、じっくりと観察するのが難しいと言われています。
アオジより全体的に色が暗く、オスは頭から胸まで黒っぽい灰色をしています。
春と秋の渡り時期に、旅鳥として少数が飛来します。
分類:鳥綱 スズメ目 ホオジロ科
和名:青鵐
学名:Emberiza spodocephala
英名:Black faced bunting
分布:ユーラシア大陸東部、中国南部、日本
大きさ:
全長:約16cm
体重:約20g
鳴き声:「ピヨ ピピピ」「ピッピッ」
食性:雑食性
繁殖:
性成熟:詳細不明
抱卵期間:12日程
産卵数:3〜6個
寿命:詳細不明
日本国内において、アオジをペットとして飼うことは現実的ではありません。
当項目ではアオジを入手する方法や、飼育するために必要であると考えられるものを解説していきます。
アオジは野生動物であり捕獲すること、商用目的で販売することや譲渡することが原則禁止されています。
つまり、法律上は国産のアオジを購入することができません。
ただし、海外産の個体を輸入して飼育すること、その個体から繁殖した仔を飼育することは可能です。
基本的に購入することができない動物であるため、具体的な値段は不明です。
アオジを入手したい場合は、野生の個体を捕獲するしかありません。
しかし、日本国内に生息している動物のほとんどは、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護法)により、捕獲や飼育が禁止されています。
環境大臣もしくは都道府県知事の許可を得れば捕獲することができますが、学術研究目的や動物による農作物被害の防止目的など、具体的な目的がなければ許可が下りるとは考えづらいです。
国産のアオジはそう簡単には入手できませんが、現状アオジはワシントン条約(CITES)の付属書に掲載されていないことから、輸入することは法律上不可能ではありません。
動物の輸入販売をしているペットショップや業者に依頼し、調査してもらうことは可能でしょう。
ただし、国産のアオジでも怪我や病気で弱った個体を保護し、回復するまで飼育することは可能です。
アオジを保護する場合は必ず住んでいる都道府県の野生鳥獣を管轄する部署に連絡し、指示を仰いでください。
連絡を怠ると法律違反となり、罰せられてしまう可能性があります。(罰金もしくは懲役刑)
アオジは基本的にペットとして飼育することができない鳥ですが、怪我や病気で弱った個体を保護することがあるかもしれません。
そんな時にどんなものを用意すれば良いか、考えていきましょう。
アオジは雑食性の鳥です。
小鳥用の餌の他、ミルワームなどの動物性の餌や小松菜などをバランスよく与えると良いでしょう。
ケージが狭すぎると運動ができず、ストレスが溜まってしまう可能性があります。
なるべくスペースが広くとれるものを用意してあげると良いでしょう。
アオジは水浴びを好む鳥です。
好きな時に水浴びができるように、常に水浴びができる環境を用意してあげましょう。
野生動物は基本的に警戒心が強いものです。
身を隠せる場所として、巣箱を用意してあげましょう。
アオジは本来ペットとして飼うものではなく、草木が生い茂る場所で暮らしている動物です。
アオジの美しい声や姿を楽しむために飼いたいと思うこともあるかもしれませんが、自由に飛ぶことができない狭い場所に閉じ込めることは、野生動物であるアオジにとって大きなストレスになることを忘れないでください。
アオジは基本的に、 ライオン や キリン のように常に動物園にいる動物ではありません。
まれに病気や怪我をして保護されたものの、野生に戻れなかった個体が飼育されていることがあります。
常に飼育されているとは限らないため、アオジをじっくり観察したい方は、ぜひ動物園に行ってみてください。
動物園と植物園、遊園地に博物館が一度に楽しめる、愛知県ののんほいパークのバードエリアでアオジが飼育されています。
アオジと同じく日本の鳥でスズメ目の カワラヒワ や コマドリ 、 メジロ などの野鳥も観察してみてください。
住所:豊橋市大岩町字大穴1-238
マップ: Googleマップ
電話番号:0532-41-2185
入園料:
大人 600円
小・中学生 100円
開園時間:9:00~16:30
休園日:月曜日(祝祭日の場合は営業、翌日休園)
公式ホームページ: のんほいパーク
スリランカゾウやカバ、アムールトラなど大型の動物を多く飼育している周南市徳山動物園でもアオジが飼育されています。
北園にある野鳥観察所にはアオジの他、シロハラや キジバト など、日本に住んでいる多くの野鳥を見ることができます。
住所:山口県周南市大字徳山5846
マップ: Googleマップ
電話番号:0834-22-8640
入園料:
大人 600円
子供 300円
未就学児 無料
開園時間:
9:00~17:00(3月1日〜10月19日)
9:00~16:30(10月20日〜2月末日)
休園日:火曜日および年末年始
公式ホームページ: 周南市徳山動物園
アオジは生息数が多いもの、警戒心の強さからなかなかお目にかかることができない鳥です。
しかし、実はとても身近に住んでいて、その可愛らしいフォルムや鮮やかな黄色、美しい鳴き声などたくさんの魅力を持っています。
スズメとは違うさえずりが聞こえてきたら、木の上や藪の中をそっと覗いてアオジを探してみてくださいね。
最終更新日 : 2021/11/02
公開日 : 2019/04/11