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カワラヒワはスズメの仲間で、「アトリ科」に属する鳥です。
緑豊かな林だけではなく、都会の公園や畑でもその姿を見ることができます。
雛は巣立った後に小さな群れを作り、主に河原周辺で暮らします。
河原にいる鶸(ひわ、アトリ科の小鳥のこと)というところから、カワラヒワという名前が付けられたようです。
ユーラシア大陸東部(カムチャッカ半島、中国、ロシアなど)、日本全国に分布します。
カワラヒワの全長は15cm程、体重は25g程度です。
翼を広げると24cmほど、スズメと同じくらいの大きさです。
カワラヒワは「キリリリ」「コロコロ」と鳴きます。
カワラヒワは基本的に植物食で、植物の種子を好んで食べます。
時には昆虫を食べることもあり、また雛にも昆虫を与えることがあるようです。
植えてあるヒマワリから種を取っていく姿がよく目撃されています。
体は小さいものの、ヒマワリの種をいとも簡単に割ってしまう程、強いくちばしを持っています。
また、カワラヒワのように植物を主に食べている鳥たちは、 素嚢(そのう) という器官を持っています。
これは口と胃の間にある器官で、消化はできないものの一時的に食べ物を蓄えておくことができるものです。
カワラヒワは素嚢に食べ物を蓄えて唾液で柔らかくし、雛に与えます。
オスメス共に体の色は濃いオリーブ色、翼と尾には鮮やかな黄色い羽根が生えています。
空を飛ぶと、翼に生えた黄色い羽根がとても目立ちます。
メスと比べるとオスは頭の色が濃いため、慣れてくると見分けがつくようになります。
その他にも尾羽がY字形になっていることも、カワラヒワの特徴の1つです。
カワラヒワは3月頃に3〜5個の卵を産みます。
卵はメスが温めて11〜13日程で孵化し、雛は孵化後14日ほどで巣立ちます。
この間、オスはメスと雛のために餌を運び続けます。
雛が少し大きくなるとメスも巣を出て、餌探しに出かけるようになります。
カワラヒワの寿命は不明です。
スズメの野生下での寿命が1年程、飼育下では10年程と言われてるため、カワラヒワも同じくらい生きるのかもしれません。
日本国内では、3亜種のカワラヒワが記録されています。
北海道から沖縄まで1年中見られる、スズメの仲間です。
渡りをせず、ハコベやタンポポ・ヒマワリやマツヨイグサなどの種子を食べて暮らしています。
名前の通り、カワラヒワよりやや体が大きい亜種です。
食性や生息環境もほとんどカワラヒワと同じですが、「渡り」をするという大きな違いがあります。
日本には冬鳥として、全国に渡来します。
【自然情報】平島にて「オガサワラカワラヒワ」を発見!! とっても凛々しい顔をしてるなぁ(`・ω・´)ゞ 最近は個体数がだいぶ減ってしまって、なかなかみることができなくなってしまったんだ、、、、(。-_-。)<母島レンジャー> #小笠原 #母島 #カワラヒワ pic.twitter.com/tOFdABiCXy
— 東京都小笠原支庁 (@ogasawarashicho) October 11, 2018
小笠原諸島に生息している、カワラヒワの亜種です。
開発による森林の減少、人間が持ち込んだネコやネズミによって成鳥や卵が食べられてしまったことにより数を減らしています。
環境省のレッドリストでは「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い」 絶滅危惧 Ⅰ A 類( CR ) に分類されています。
分類:鳥綱 スズメ目 アトリ科
和名:河原鶸
学名:Carduelis sinica
英名:Oriental Greenfinch
分布:ユーラシア大陸東部(カムチャッカ半島、ちゅうごく、ロシアなど)、日本全国
大きさ:
全長:約15cm
体重:約25g
鳴き声:「キリリリ」「コロコロ」
食性:植物食
繁殖:
性成熟:詳細不明
抱卵期間:11〜13日程
産卵数:3〜5個程
寿命:詳細不明
日本国内において、カワラヒワをペットとして飼うことは不可能ではありません。
当項目ではカワラヒワを入手する方法や、飼育するために必要であると考えられる物を解説していきます。
日本国内に生息しているカワラヒワは、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護法)により、捕獲すること、商用目的で販売することや譲渡することが原則禁止されています。
しかし、海外産の個体や、その個体から産まれた子であれば購入・飼育することができます。
流通量は多くないものの、1万円程度で販売されているようです。
国産のカワラヒワは鳥獣保護法により保護されているため、ペットとして飼う目的で捕獲することはできません。
特例として環境大臣もしくは都道府県知事の許可を得れば捕獲することができますが、学術研究目的や動物による農作物被害の防止目的など、具体的な目的がなければ許可が下りるとは考えづらいです。
現状海外から輸入することは可能ですが、カワラヒワは 特定輸入鳥獣 に指定されています。
カワラヒワを輸入する際には、輸出国の政府機関が発行した 適法捕獲証明書 または 輸出許可証明書 を税関に提出する必要があります。
ただし、国産のカワラヒワでも怪我をしたり病気になったりした個体を保護し、回復するまで飼育することは可能です。
カワラヒワを保護する場合は、必ず住んでいる都道府県の野生鳥獣を管轄する部署に連絡し、指示を仰いでください。
上記のように記載しましたが、正直なところ基本的に 野鳥の雛は拾わないことをおすすめします 。
雛は空を飛ぶための訓練をしている時や、天敵に襲われて地面に落ちてしまうことがありますが、ほとんどの場合は親鳥が近くで様子を見守っているものです。
人間がいると親鳥が警戒して雛を迎えに行けず、そのせいで雛が弱ってしまうことも少なくありません。
カワラヒワはペットとしてメジャーな動物ではありません。
なんとかカワラヒワ自体を入手することができたとしても、与える餌や道具など、1つ1つの事柄を手さぐりしながら飼育することになるでしょう。
まずはカワラヒワを飼育するために、最低限必要になると考えられる道具をご紹介します。
ちなみに、カワラヒワは雛の頃から育てると人に慣れる、手乗りになるという話もありますが、真偽のほどは定かではありません。
野生のカワラヒワは主に植物の種子を食べています。
ヒマワリの種や麻の実、雑穀やコメなど小鳥用の餌を与えます。
もし手に入るならば、イネ科植物の種やタンポポの種などを用意してあげると良いでしょう。
カワラヒワは水浴びを好む鳥です。
洗面器やたらいなどの容器に水を張り、好きな時に水浴びができるようにしてあげましょう。
カワラヒワはとても警戒心が強く、あまり人間の近くによってこない動物です。
飼育すると時は常に人目にさらされることが無いように、巣箱などの隠れることができる場所を用意してあげましょう。
カワラヒワは日本国内に住んでいる野鳥です。
海外産の個体を飼育する際は、絶対に外に逃がさないように十分注意してください。
遺伝的に近い亜種であった場合は、在来種のカワラヒワと交尾して、交雑種を作り出してしまう可能性があります。
また、カワラヒワサイズの小鳥は外に逃げてしまうとカラスやトビに襲われる、餌が十分に取れないなどの理由で簡単に死んでしまう可能性が非常に高いです。
万一飼いきれなくなった場合は放鳥せず、責任を持って引き取り手を探しましょう。
カワラヒワは日本の野鳥を飼育・展示している動物園で飼育されていることがあります。
野生のカワラヒワを間近でじっくりと観察するのは難しいですが、動物園であれば比較的近くから観察することができますよ。
130種もの動物を飼育しているのんほいパークでは、カワラヒワが飼育されています。
ガラス越しにコマドリやツグミなど、愛知県で見られる野鳥たちを自然に近い環境で観察することができます。
住所:豊橋市大岩町字大穴1-238
マップ: Googleマップ
電話番号:0532-41-2185
入園料:
大人 600円
小・中学生 100円
開園時間:9:00~16:30
休園日:月曜日(祝祭日の場合は営業、翌日休園)、年末年始
公式ホームページ: のんほいパーク
上野動物園、開園?
— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) June 24, 2018
開園です。
#東園 日本の鳥 #カワラヒワ pic.twitter.com/q9YSaAouha
上野動物園の東園にある、「日本の鳥」コーナーでカワラヒワが展示されています。
ぜひアカショウビンやルリカケス、カワセミにメジロなどと一緒に、カワラヒワも観察してみてください。
住所:東京都台東区上野公園9-83
マップ: Googleマップ
電話番号:03-3828-5171
入園料:
一般 600円
65歳以上 300円
中学生 200円
都内在住・在学の中学生、小学生までは無料
開園時間:9時30分~17時
休園日:月曜日および年末年始
公式ホームページ: 上野動物園
※合わせて読みたい: パンダだけじゃない!上野動物園の見どころまとめ
意識しないとスズメだと思ってスルーしてしまいがちな野鳥、カワラヒワ。
小さい鳥ですが、可愛らしい鳴き声と、鮮やかで美しい羽根を持った魅力的な鳥です。
キリリリ… という鳴き声がしたら、上を見上げてバードウォッチングをしてみてはいかがでしょうか。
最終更新日 : 2021/11/02
公開日 : 2019/04/09