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スズメの生態について「大きさ」や「鳴き声」「寿命」などをまとめています。
全長(鳥を仰向けにした時のくちばしの先端から尾羽の先端までの長さ)は14cmです。
これはハトの半分くらいの大きさです。
翼開長(翼を広げて、翼の端からもう片方の翼の端までの長さ)は23cmで、ムクドリの半分くらいです。
翼長(静止時の翼角から翼の先端までの長さ)は7cmで、こちらもムクドリの半分くらいの大きさになります。
スズメは大体の人がなんとなく思い浮かぶ大きさなので、他の鳥と大きさを比べるのにもってこいな 鳥 なのです。
耳羽と喉が黒色で、その他の全体的が茶色系の色をしています。
地味な色に見えますが、風切や尾羽の褐色は他の種ではない茶色をしています。
スズメはホッピングという歩き方をします。
ホッピングは両足を揃えて跳ねるように歩く歩き方で、小鳥によく見られる歩き方です。
移動速度的にはとても速いのですが、少し疲れやすい歩き方です。
よく聞いたことがあると思いますが「チュンチュン」と鳴きます。
この「チュンチュン」という鳴き方は一般的な鳴き方ですが、これとは違う「ジュジュ」という鳴き方を聞いたこともあるかもしれません。
この鳴き方は警戒している時の鳴き方になります。
日本には小笠原諸島を除く全国に留鳥(1年中同じ地域に生息し、季節ごと移動しない鳥)住んでいます。
世界的にも幅広く生息しており、特にユーラシア大陸に多く生息しています。
雑食です。
果実や種子、昆虫などなんでも食べることができます。
特に、ネコはスズメを食べる気がなくても遊んでいて殺してしまうことがよくあります。
スズメの雌雄判別は見た目ではできません。
しかし、DNA鑑定で雌雄判別をすることはできます。
基本低い場所には作らず、人の高さより高い位置に巣を作ることが多いです。
普段目人の目につかないような人の家の屋根瓦やパイプの穴の中、樹洞などにあります。
巣材には枯れ木や動物の毛などを使用しています。
ツバメ の巣を奪うこともあり、中にはスズメバチの古巣を利用して巣を作っていたこともあるそうです。
近年では家屋が近代化したことでスズメの営巣場所が減少しています。
年に2回、春から夏(3~8月)頃にかけて繁殖します。
1回の繁殖で4~8個の卵を産みます。
卵は10~12日で孵化し、雌雄が交代しながら抱卵します。
くちばしの色に違いがあります。
幼鳥は淡色~黄色のくちばしで、成鳥は黒がかっています。
スズメの寿命はあまり調査を行われていないためはっきりとした寿命はわかっていませんが、3年ほどと言われています。
しかしこれは野生のスズメの場合で、飼育下のスズメは最長15年生きたという記録もあります。
・学名:鳥綱 スズメ目 スズメ科 スズメ属 スズメ
・和名:スズメ(雀)
・英名:sparrow
・大きさ:
全長:14cm
翼開長:23cm
翼長:7cm
・見た目:風切や尾羽が他の種にはない褐色の茶色
・歩き方:ホッピング
・鳴き声:「チュンチュン」「ジュジュ」
・生息地:日本全国(小笠原諸島を除く)
・食性:雑食
・天敵:カラス、ネコ、小型の猛禽類など
・雌雄判別:DNA鑑定で雌雄判別可能
・巣:人目につかない家の屋根瓦やパイプの穴の中、樹洞など
・繁殖:年に2回、春から夏に繁殖
・成鳥と幼鳥の違い:くちばしの色(幼鳥:淡色~黄色 成鳥:黒がかっている)
・寿命:野生で3年、飼育下で最長15年
種類は違いますが、日本にはスズメの他にも名前に「スズメ」がつく鳥がいます。
それはニュウナイスズメです。
ニュウナイスズメは鳥綱 スズメ目 スズメ科 スズメ属の鳥です。
学名的にはスズメとほぼ一緒ですね。
しかし、生態はスズメと異なる部分が多々あります。
ニュウナイスズメのオスはスズメにそっくりで、メスはホオジロ類に似ています。
オスはスズメの色を基盤に、耳羽の黒斑がなく、頭部以外の上面は赤味がほぼありません。
そして、下面がスズメよりも白い傾向があります。
メスは ホオジロ 類に似ていますが、くちばしが黒色で顎線がなく下面が無斑です。
スズメでは雌雄の判別が見た目でできませんでしたが、ニュウナイスズメは雌雄判別するのがとてもわかりやすいです。
日本の全国にいるのですが、季節により住む場所を変えています。
北海道や本州中部以上で繁殖し、関東地方以南の暖地で越冬をします。
世界的にはロシアやアフガニスタン、東南アジアなど広く生息しています。
スズメの数が少ないインドにもいます。
このように、同じ「スズメ」と付く名前でも、生態はだいぶ変わってきます。
しかしオスの見た目がスズメに似ているので、普通にスズメだと思って見ていた鳥が、もしかしたらニュウナイスズメだったかもしれませんね。
・学名:鳥綱 スズメ目 スズメ科 スズメ属 ニュウナイスズメ
・和名:ニュウナイスズメ(入内雀)
・英名:Cinnamon Sparrow,Russet Sparrow
・全長:14cm
・見た目:オスはスズメに似ていて、メスはホオジロ類に似ている
・歩き方:ホッピング
・鳴き声:「チュンチュン」「チィーッ」
・生息地:日本全国(時期により変動あり)
・食性:主に草木の種子、果実、昆虫
・雌雄判別:見た目で判断ができる(オスはスズメ似、メスはホオジロ類似)
スズメが地面でモゾモゾと動いているところを見たことはありますか?
とても可愛らしい動作ですが、実はあれは単に遊んでいるのではなく「砂浴び」という行動をしているのです。
砂浴びは、砂を全身に浴びることで羽や皮膚についた寄生虫を落としているのです。
人でいうお風呂のようなものでしょう。
そのため、生きていく上でとても重要な行動になります。
たまに水の中に入って砂浴びと同じような動作をしている時があるかと思いますが、あれも砂浴びと同じような効果があります。
かわいいだけではなく、ちゃんと意味ある行動をとっているので、砂浴びや水浴びをしている時はそっと見守ってあげましょう。
スズメは寒い時期でも普通に見ますよね。
越冬するために島を渡る鳥もいる中、スズメは同じ地域に留まりとても寒い冬を過ごしています。
一体どうやって過ごしているのか分かりますか?
実は、羽毛を立ててもこもこになり暖をとっているのです。
どういうことかというと、羽毛の間に空気を入れてダウンジャケットのようにしているのです。
これは見た目に大きな変化が出ていて、夏のスズメはシュッとほっそりしているのに対し、冬のスズメはまん丸く膨れています。
この状態のことを「ふくらすずめ」とも呼びます。
ふくらすずめは冬のもこもこしたスズメ以外にも使うことがあります。
例えば、着物の帯の結び方に「ふくら雀結び」という結び方があります。
ふくらみのあるお太鼓とたれが特徴的で、冬のすずめを連想させます。
他にも、日本紙の結い方や根付けなどにも使われていることがあります。
こんなかわいいスズメを見ていると、ついつ自分の家で飼いたくなってきてしまうのではないでしょうか。
しかし、スズメをペットショップで見たことはありますか?
外にはたくさんいるのに、ペットショップではスズメを見たことがないと思います。
スズメは飼うことができるのでしょうか?
スズメは基本的に飼うことができません。
なぜ基本的に飼うことができないのかというと、鳥獣保護法があるからです。
しかし、瀕死の状態のスズメや飛べないスズメを保護することはあるかもしれません。
そのような時は、どのような対応をすればいいのかわかりますか?
もしスズメを保護した場合は、野生鳥獣担当機関に連絡しましょう。
各都道府県や地域ごとに担当が違うので、スズメを保護した場所管轄の機関を調べて連絡するようにしてください。
野生鳥獣担当機関に連絡したら、そこからの指示を仰ぎます。
そして、指示を待っている間の保護したスズメについてですが、怪我の状況によって対処をしなければなりません。
基本的に行うことは、以下の内容です。
湯たんぽやカイロなどを使って保温をします。
温度の目安は25~30度です。
広すぎない箱に入れて安静にさせます。
この時に広すぎてはいけない理由は動いて怪我をさせないようにするためです。
ダンボールなら保温効果もあるのでおすすめです。
また、暗くすることで落ち着かせることができるので、むやみに箱を開けたり覗き穴を作らずにくらくしてあげましょう。
まわりの音もあまり気にならない場所においてあげるのがベストです。
もし出血量が多いのであれば軽く止血をします。
この出血量が多い場合というのは、へたに止血をすると暴れてしまったり興奮してしまい、逆に状態を悪くする場合があるからです。
基本はなるべく触らない方がいいので、出血量が多いときのみ対処をした方がいいでしょう。
できるだけ以上の対応をしておけば大丈夫なので、エサや水は与えずにそっとしておきましょう。
野生鳥獣担当機関の対応次第で、もしかしたらそのまま保護という形でスズメを飼育しなければならなくなるかもしれません。
スズメを保護して飼育することになったとしても、飼育方法がよくわからないと思います。
そんな時のために、基本的な飼育方法をまとめました。
まずは、飼育環境を整えなければなりません。
スズメを飼育するために、下記の飼育道具を揃えましょう。
セキセイインコ を育てる時の ケージ くらいの大きさがあれば大丈夫です。
おチョコや小皿状の餌入れや、市販のケージにかけるタイプの鳥用の餌入れを用意しましょう。
ケージにかけるタイプの鳥用の餌入れには殻付きのエサを入れ、おチョコや小皿状の餌入れには果物やすり餌を入れるために使います。
市販の鳥用の水入れを用意しましょう。
ケージにかけられるタイプの物が便利です。
水浴び用の入れ物か砂浴び用の入れ物を用意しましょう。
水浴び用の入れ物であれば、大きさはスズメの半身がつかれるくらいの水が入る大きさの入れ物で大丈夫です。
市販の小鳥用の水浴び容器や100円ショップに売っているようなタッパーでも使うことができます。
砂浴び用の入れ物も市販の小鳥用の水浴び容器やタッパーでも大丈夫ですが、深みのない入れ物でも代用できます。
なぜなら、深みのない入れ物(鉢皿や小皿など)に砂を入れておくだけでも砂浴びができるからです。
水浴びにせよ砂浴びにせよ周りに飛び散るので、それがいやな場合はカバー付きのものか深めの入れ物の方がいいでしょう。
ケージの一番下のトレーに敷く床材です。
新聞紙ならお手軽に手に入りやすく、簡単に捨てることができるのでおすすめです。
寒い季節の場合は保温電球やヒーターを取り付けてあげましょう。
スズメは日本の寒い冬でも外で過ごしているので寒さには強いです。
しかし、保護している時点でどこかしら弱っていて体調が普通のスズメよりよくないはずなので、保温はできるようにしておいた方がいいでしょう。
ケージに付けることができる止まり木を用意しましょう。
市販で販売されている物でも自然の木でも大丈夫ですが、自然の木の場合は農薬や虫がついていない物を選ぶように注意してください。
また、太すぎたり細すぎてはとまることができないので、ほどよい太さのものをいれるようにしましょう。
雑食なので基本的になんでも食べますが、殻付きの雑穀をメインにあたえましょう。
他にも副食として昆虫や小鳥用のすり餌、野菜や果物、ボレー粉やビタミン剤などもあげるようにしたほうがいいです。
しかし、副食のあげ過ぎはよくないので多くあげないように気をつけてください。
昆虫は野生のものをとってくるのは難しと想うので、ミルワームや コオロギ などの販売されているものを与えるといいでしょう。
生き物ですので管理が大変で、特にミルワームはどんどん成長してしまいます。
そのためミルワームを保管する場合は冷蔵庫に入れておくことをおすすめします。
コオロギの場合は虫かごに入れ、たまに野菜を入れておけばすぐに死にません。
果物や野菜をスズメにあげる時は、ただ餌入れに入れるのではなく、ケージの止まり木に刺すように置いてあげてもいいでしょう。
最低限これらがあれば生きていけますので、用意しておきましょう。
スズメの世話ですが、基本的な内容は以下になります。
スズメがいるケージの掃除をします。
毎日床材を変えて排泄物を捨て、ケージを清潔を保ちましょう。
そして、1週間に1回はケージや止まり木を洗って全体をきれいにしたほうがいいです。
毎日1回は水入れを洗い、新鮮な水に取り替えるようにします。
また、回数にこだわらずに汚れていた場合は取り替えてあげましょう。
エサも毎日取り替えます。
殻付きの雑穀の場合は、1日2回殻吹きをして殻を捨て、新しいエサを足してください。
しかし、ずっとこれをやっていると古いエサがどんどん下にたまってしまうので、適度に全部捨てて餌入れを洗い、新しい殻付きの雑穀を入れてください。
副食で与えたものも、もしずっと残っているようならば捨てるようにしましょう。
1日ケージの中に置いて食べていなかったら取り替えたほうがいいです。
以上が基本的な世話の内容です。
これに加え、怪我をしていた場合は怪我の処置などが加わるでしょう。
怪我の処置は怪我の状況により変わるので、スズメを診てもらった動物病院の指示に従い処置をしてください。
残念ながら、スズメを飼育する機会はなかなかないと思います。
それでも、スズメのいろいろな姿を見たくなってしまう…そんな場合はスズメの写真を見て癒やされましょう。
かわいらしいスズメですので、意外とたくさんの本がでています。
スズメが飼えない分、本でスズメを見て癒やされましょう!!
「ホオグロスズメ」や「ハシブトハイガシラスズメ」「ニュウナイスズメ」など、聞いたことがないようなスズメたちの写真が載っています。
もちろん、普通のスズメの写真も載っています。
いろいろな種類のスズメが見れるので面白いですね。
・値段:1620円
・出版社:二見書房 (2017/10/26)
・発売日:2017/10/26
・ページ数:144ページ
・本の種類:単行本
日本各地のスズメの写真が載っています。
おちゃめなスズメの写真と一緒に撮影時のエピソードも載っているので、スズメの撮影者の気分も味わえちゃいますね。
・値段:1512円
・出版社:カンゼン (2017/6/19)
・発売日: 2017/6/19
・ページ数:96ページ
・本の種類:単行本(ソフトカバー)
スズメ写真家が撮影した写真がズラリと並んでいます。
四季折々のスズメの決定的瞬間が撮影されているので、スズメファンになってしまうかもしれませんね。
・値段:1512円
・出版社:カンゼン (2016/10/21)
・発売日: 2016/10/21
・ページ数: 93ページ
・本の種類:単行本(ソフトカバー)
日記のように、写真に収められているスズメの様子が語られています。
スズメの毎日が覗けるような本です。
・値段:1728円
・出版社:青菁社 (2016/11/1)
・発売日:2016/11/1
・ページ数:96ページ
・本の種類:単行本(ソフトカバー)
すずめのかわいい仕草がぎっしりつまっている本です。
カメラだからこそ撮れる、可愛らしい姿の写真が載っています。
スズメを普段意識していない人でも、この本をみたらスズメを意識して見てしまうようになるかもしれませんね。
・値段:1512円
・出版社:カンゼン(2017/3/15)
・発売日:2017/3/15
・ページ数:104ページ
・本の種類:単行本(ソフトカバー)
身近にいるスズメですが、実は昔より数が減ってきているのです。
なぜこのような現象が起きているのかというと、営巣場所や餌場が減少しているからなのです。
営巣場所はどこにでもあるように思えますが、近代化した家屋はなかなか巣が作りにくいのです。
そして、田んぼや畑が減ったことで餌場も減ってきているのです。
50年前と比べると、スズメの数は10分の1まで減っていると言われています。
悲しいことですが、人が住みやすくなる代わりに動物とっては住みにくい場所になっているのかもしれませんね。
公開日 : 2017/12/27