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日本犬は、日本に古来から住む 犬種 の総称。
日本の気候によく馴染み、古くから番犬や狩りのお供、愛玩用として可愛がられてきました。
近年では、映画の影響があったり、日本犬の忠実な性格や日本のカルチャー人気の高まりとともに、海外でも人気が出てきています。
このページで、日本人なら知っておきたい日本犬の素晴らしさをご紹介していきますよ。
日本犬は古来から日本に住んでいた土着犬。
1934年に日本犬保存会によって定められた日本犬標準に名前がある6つの犬種を指すことが多いです。
この6犬種は国の天然記念物とされており、太古の昔から現代に至るまで日本人に愛されてきました。
ここで日本犬6犬種を見ていきましょう。
日本犬で最も飼育件数が多く、国外での人気も高い小型犬。
日本では飼育されている日本犬種のうち約80%が柴犬です。
バランスの良い体つきと愛嬌のある表情を持ちます。
飼い主に対して忠誠心が強く、賢い犬種。
警戒心が強いところもあり、番犬として活躍してきました。
綺麗好きな個体が多いのも特徴。
JKC公認犬種ではありませんが、より小さな個体を掛け合わせて生まれた 豆柴 も人気。
現在最も多い信州柴犬は、昭和初期の保護運動の中で各地の犬を長野県へ移入・繁殖させたものを源流としています。
そのため、他の日本犬種と異なり原産地がなく、日本犬で唯一犬種名に地名が入っていません。
北海道原産の中型犬。
アイヌ犬とも呼ばれていて、北海道の先住者であるアイヌ民族が飼育していた犬。
小さな立ち耳、目じりのつりあがった小さめの目が特徴。
ダブルコートの被毛を持ち、寒さに強い耐久性を持っています。
忠実で非常に賢い犬種。
飼い主に対する思いやりが強く、自分より体が大きいヒグマやエゾシカにも向かって行く勇敢で怖いもの知らずな性格です。
野性味が強くて我慢強いため、粗食にもよく耐えるのも特徴。
ソフトバンクのCM「お父さん」として登場した北海道犬のカイくんから、日本での知名度が爆発的に上がりました。
秋田県原産の日本犬で唯一の大型犬。
日本犬のうち、最も古く天然記念物に指定された犬種でもあります。
がっしりした体つきで、ダブルコートの被毛に覆われており、寒冷な気候に適しています。
高い身体能力を持ち、力も強い犬。
おっとりしていながらも警戒心が強い性格です。
飼い主には忠実ですが、見知らぬ人間や他の犬に攻撃性を見せることも。
「忠犬ハチ公」のエピソードで有名となっていますよね。
海外でも、ハチ公をモデルにした映画「HACHI」の公開とともに、秋田犬の人気に火が付きました。
山梨県原産の中型犬。
黒虎毛、中虎毛、赤虎毛という独特の毛並みを持つ、山岳を走り回っていた犬種。
山野で保護色となる虎毛を持つその姿から「虎毛犬」とも呼ばれています。
三角形の肉厚な耳に三角目、細身で筋肉質です。
一世一主の武士のような犬で、この人と決めた飼い主に一生を賭けて尽くします。
そのため、飼い主以外には警戒心が強く、途中から飼い始めるとなかなか懐きにくい犬種でもあります。
無駄吠えが少なく、非常に賢いのも特徴。
三重県〜和歌山県原産の中型犬。
狩猟犬として活躍してきた犬で、主にイノシシを狩るときに重宝されていました。
鼻筋の通った顔だち、三角耳に三角目が特徴的。
ダブルコートに覆われた筋肉質の体、発達した四肢を持ちます。
狩猟の際に人間に誤射されないために白い毛並みを持つ個体が多いのです。
利口で忠実ながらも勇猛で気性が荒い一面。
きちんとしつけを施せば、おおらかで穏やかな家庭内のパートナーになります。
日本犬の中では柴犬の次に飼育頭数の多い犬種。
高知県原産の中型犬。
かつては土佐犬と呼ばれていましたが、土佐闘犬との混同をさけるために四国犬に改名。
オオカミのような外見をした犬種で、ニホンオオカミの目撃情報として通報された事件もあったほどです。
柴犬より一回り大きい体躯をしています。
山地の激しい狩りに耐える体力・持久力のあるしっかりした体を持っています。
飼い主に対しては盲目的なほどに忠実ですが、飼い主以外には心を開くことが少ない犬です。
警戒心も闘争心も強いため飼い主のコントロールが必要。
広い意味で日本犬は日本原産の犬を指しますが、一般に上記6犬種以外の日本由来の犬種は、地犬(じいぬ)と呼ばれます。
現存する犬種としては川上犬、薩摩犬、十石犬、肥後狼犬、岩手犬、屋久島犬、大東犬など。
日本各地で人々を助け、ともに暮らしてきた地犬ですが、昨今では数が減少傾向にあります。
減少を受けて、各地域で飼育・繁殖などを保護活動が続けられています。
日本犬は古来から日本に暮らし、日本人とともに生活してきた犬種。
当然、ヨーロッパやアメリカなど欧米諸国から明治以降に輸入されてきた犬種と異なる特徴を持ちます。
日本犬に共通する特性は以下の通りです。
・日本のような温暖湿潤気候への耐性が強い。
・狩猟犬として山野を駆け回るなど、高い身体能力を持つ。
・素朴、忠実、勇敢といった性質を持つ
・体、肢、吻が、がっしりとしている。
・三角の立ち耳に巻き尾または差し尾。
・飼い主には非常に忠実だが、飼い主以外や見知らぬ人間には警戒心が強く、番犬に適している。
日本では古くは縄文時代から犬と人間が共存していたと考えられています。
その中でも日本犬は日本に古来から住んでおり、純血種化していった犬種。
明治以前は番犬や狩猟犬として、愛玩用として愛されてきました。
明治時代から昭和初期にかけて、洋犬の移入や交通の発展により雑種化が進み、純血種の日本犬絶滅の危機に。
これは半ば作為的に起きたもので、「舶来万能」の風潮によって、日本犬の雑種化が全国で意図的に行われました。
そのため、大正末期には、純粋な日本犬は、都市部ではほとんど姿を消してしまいます。
この現状に危機感を抱いた芸術家の斎藤弘吉は1928年、日本犬保存会を創立して、日本犬の復興と保存運動を展開しました。
1931年から1937年にかけて、秋田犬や柴犬をはじめとする6犬種が天然記念物指定されました。
太平洋戦争後、その管理は都道府県教育委員会に委ねられましたが、戦争末期には物資の不足から犬の撲殺・毛皮の供出が求められ、日本犬の数は一気に減少。
しかし、その後繁殖家や有志の努力によって、血は絶えることなく継承されて今にいたります。
ただし、戦後に努力むなしく絶滅した犬種も存在します。
それは、天然記念物指定されている6犬種と同じく天然記念物とされていた越国原産の越の犬(こしのいぬ)。
現在の福井県〜山形県の犬で、どんな獲物でも仕留める強いアゴを持った勇敢な犬でした。
1971年、純血種が絶え、絶滅した日本犬となりました。
日本犬の飼い方は犬種やサイズによって異なりますが、概ね日本の気候に適した犬であるため、洋犬ほど飼育環境に気を遣う必要はなさそうです。
ここで日本犬の飼育方法について詳しく見ていきましょう。
日本犬は昔から番犬として、家の外で飼われるのが普通でしたが、室内飼いが主流となった今でも、昔ながらの犬小屋で室外飼いを行う飼い主もいます。
日本犬は日本の湿気の高い暑さに適応しているため、他の犬種よりも室外での耐久性があると言えます。
ただし、北海道犬や秋田犬など寒い環境に適応した被毛を持つ日本犬は夏の気温には気をつけましょう。
また、短毛種も厳しい寒さに適さないため、冬の温度管理が必要です。
運動量が多い犬種には、できれば走り回れるくらいのスペースを飼育環境に取り入れてあげましょう。
野山を駆け回ることが多かった日本犬。
運動量がたくさん必要な犬種も多いものです。
運動不足によりストレスを溜め込まないためにも、散歩の時間を確保して、思い切り駆け回れるドッグランなどにも連れて行くようにしましょう。
日本犬は概ね飼い主に対する忠誠心が強い犬。
常に毅然とした態度で、犬のリーダーとして振る舞い、なおかつ愛情を捧げてください。
そうすれば、犬も飼い主を信頼できるリーダーだと認識し、愛情を返してくれます。
一度リーダーとして認められれば、一生のパートナーとして犬も尽くしてくれることでしょう。
※合わせて読みたい: 犬の飼い方、費用、エサ、トイレ、しつけ、病気、老後のお世話まで
日本で1年間に血統登録される純血種は50万頭。
そのうち、日本犬の占める割合は10%ほどです。
これは、小柄な洋犬人気の高まりによるもの。
近年日本犬の飼育頭数は減少傾向にあります。
しかし、日本人なら、日本犬の魅力も知っておきたいもの。
ここで、日本犬の魅力を見ていきましょう。
日本犬は、数千年も前から日本人の生活に寄り添ってきた犬種。
ピンとした三角の立ち耳やくさび形の頭部、巻き尾は、洋犬にはない可愛さです。
さらに、日本犬は日本人との関わりの歴史が長いため、日本人の生活様式に馴染みやすいのも魅力です。
例えば、多くの洋犬が湿度と高温が苦手なのに対し、日本犬は耐性が強く、飼いやすい犬です。
また、忠実でしつけがしやすいという特徴もあります。
(ただし、番犬として飼われていた特徴から、無駄吠えのしつけは骨が折れます。)
素朴で忠実、飼い主のために身を投じる勇敢さも持つ魅力溢れる日本犬。
より多くの愛好家がこれからも増えていくことを願うばかりです。
日本犬が近年、海外で人気を集めていることはご存知でしょうか。
多くの外国人愛好家が、日本から日本犬を出迎える姿がメディアで話題になっています。
これはなぜでしょうか。
まず一つの理由は、日本犬の性格によるものです。
日本犬の忠実でストイックな面が、外国人の日本人に対する「サムライ」「ニンジャ」などのイメージに合致しているのでしょう。
しつけや犬の性質を大切にする海外ですから、日本犬の性格は非常に好まれます。
そして、ブームの火付け役となった映画が存在します。
それは、リチャード・ギア主演、日本の「忠犬ハチ公」をリメイクしたアメリカ映画「HACHI」。
亡くなった飼い主を駅でひたすら待つ秋田犬・ハチの健気さが、多くの愛犬家を魅了しました。
日本と比べ、住宅事情に恵まれた海外では、大型犬である秋田犬も好まれて飼われています。
さらに、近年の日本のカルチャーブームも受け、日本が注目されるとともに、日本犬人気が高まっているというのもあるでしょう。
日本犬が活躍する映画は特に邦画に多く見られます。
事実を元にしたものも多く、実際の犬たちがどれだけのドラマを持っているかを知ることができますね。
ここでは、日本犬が活躍する映画のうち、特におすすめのものをご紹介します。
どの作品も動物愛にあふれた名作ばかりです。
言わずと知れたハチ公の物語。
昭和初期、秋田の片田舎で生まれた子犬が、東京の大学教授の家に贈られてハチ公と名付けられます。
成長したハチは、いつしか教授を渋谷駅まで送り迎えするのが日課となります。
しかし、ある日突然、教授は病気で帰らぬ人となり――。
渋谷駅前の名物になっている銅像"ハチ公"の物語を丁寧に描いた感動作。
「HACHI」のモチーフとなったオリジナル作品です。
宮崎県の保健所で起こった事実を元につくられた、人と動物の愛の物語。
宮崎県の保健所で働く神崎彰司が捕獲したのは、山の中で子育てをする柴犬のメス。
保健所に連れてこられた母犬と子犬たちのタイムリミットは一週間。
気性が荒くなっている柴犬の心を開くことができなければ、母子ともに殺処分となってしまうーー。
これまでに表だって描かれることのなかった、殺処分の現状を赤裸々に綴った衝撃作。
一匹でも多くの動物を救いたい主人公の奮闘と、人と動物の愛に感動すること間違いなし。
殺処分について改めて考えさせられる、動物好きにおすすめの映画です。
1983年の高倉健主演の名作。
日本による初期の南極地域観測隊に同行した地犬・樺太犬の兄弟タロとジロが起こした奇跡を再現した映画です。
昭和33年、南極に昭和基地が設けられ、厳冬の南極を乗りきるのに15匹の犬が選抜されます。
吹き荒れるブリザードの中の探険は全て犬に頼る必要がありました。
ところが、隊員の潮田と越智は第2次越冬隊中止のため犬を南極に置き去りにせざるを得ず…。
断腸の思いで15匹を取り残して日本に戻る隊員たち。
そして1年後、基地に降りたったときに見たものとは…。
事実を元にしたこの作品は、公開されるやいなや、日本中にブームを巻き起こしました。
犬たちの懸命さと健気さに心を打たれる作品です。
洋犬ブームに負けじと日本犬愛好家も多いもの。
日本犬好きなら、身の回りのアイテムに日本犬グッズを取り入れたくなりますよね。
ここでは、日本犬をモチーフにしたグッズをご紹介。
2018年は戌年!
戌年のお供に、柴犬まるの卓上カレンダーをどうぞ!
週のカレンダーに、全部で53枚のまるの写真を掲載した毎日笑顔になれるカレンダーです。
秋田犬のドヤ顔が可愛い小物入れポーチ。
とても軽量で裏地はふわふわ。
ポーチや小銭入れとして色々使える便利グッズです。
毎日のお出かけが楽しくなるアイテムですね!
1つのポッチが従来のダイヤブロックの半分の大きさである4mmというミニサイズブロック。
このnanoblockで北海道犬が作れるお手軽なセットです。
展示用プレート1枚入り。
お子さんのおもちゃや知能教育に、大人の趣味に、プレゼントにぴったりなアイテム。
日本犬は日本人とともに長い時間をともにしてきた犬。
日本で暮らす日本人にとってはベストパートナーともなる犬種です。
素朴・忠実・勇敢。
古き良き時代の日本人が大切にしてきたこれらを、すでに忘れてしまった現代人は、日本犬から今一度思いだしていきたいもの。
現在海外でもじわじわとブームが起きていますが、一過性の流行でなく、これから末永く愛され続けてほしいものです。
最終更新日 : 2021/04/26
公開日 : 2017/07/24