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近年、 うさぎ を飼いたいという人が増えてきています。
うさぎは 犬 や 猫 と異なり、大きな声で鳴くことも吠えることもなく静かです。
散歩は部屋の中でも済ますことができ、小型のうさぎなら大して場所を取ることもありません。
「うさぎって懐くの?」と疑問に思う人は多いものの、意外とうさぎは愛情を注いだ分返してくれ、表情の変化もあります。
うさぎを飼いたいという方は、ペットショップで一度は「ミニウサギ」を見たことがあるのではないでしょうか。
今回は、このミニウサギについて詳しく紹介していきます。
ペットショップでよく見かけるうさぎ。
「ミニウサギ」とPOPが付けられ、数千円程度で販売されています。
実際はミニウサギという種類ではなく、雑種のうさぎ。
犬猫飼育不可のアパートでも、大家さんの許可も比較的取得しやすいため、高まるうさぎ人気の中で注目されています。
ミニウサギはうさぎの中でも個体差が激しい種類。
おおむね懐きやすく、おとなしくておっとりとした個体が多いようです。
しかし、犬猫よりも臆病です。
大きな音や突然触られることで驚いてパニックになることもあるため、常に被捕食動物ということを理解した上で接してあげましょう。
自己主張の強いうさぎは、機嫌が悪いと後ろ足で床を叩いたり、ケージをかじって音を立てるなど、気の強い性格をあらわにします。
「ミニウサギ」と銘打たれてペットショップに並べられているものの、ミニウサギは成長してからも「ミニ」とは限りません。
前述した通りミニウサギは雑種であり、成長した後の個体差が非常に大きいです。
平均体長はオス・メスともに約26~40cm、平均体重はオス・メスともに約1.5~3kg。
うさぎの最小種は、成兎でも1kgほどに留まることもある ネザーランドドワーフ です。
ミニウサギだからといって小さいままとは限りませんので、飼育環境を考える必要があります。
ミニウサギは、ネザーランドドワーフやホーランドロップと同じく、様々なカラーの交配によって生まれてきます。
そのため、毛色のカラーバリエーションが非常に豊富です。
交雑で生まれた雑種であるミニウサギは、寿命も個体差があります。
純血種よりも病気に強く、寿命は長めだとされており、平均寿命は約8年ほど。
飼育環境によっては10年以上元気で長生きするうさぎもいるので、適切な飼育環境を整え、長く健康でいてほしいですね。
ミニウサギは、純血種と同じくウサギ目ウサギ科アナウサギ属(家畜化家兎)に属します。
ペットショップでは「ミニウサギ」として売られていますが、前述した通り「ミニウサギ」という品種は存在しません。
ミニウサギとは、交雑によって生まれた混血種のうさぎのことです。
「ミニ」という名が付いているものの、成長するとかなり大きくなる個体もいます。
子うさぎのときに小さいのは、単に生まれて間も無い時期から流通されているためです。
飼い始めてから「こんなに大きくなるとは思ってなかった」ということがないように、事前にミニウサギについて知っておきましょう。
うさぎの家畜化は歴史が長く、かの古代ローマ時代から食用として飼育されていました。
食肉として大型のうさぎの品種改良が行われ、現在のうさぎの品種の元祖が生まれます。
16世紀ごろに、貴族の間ではうさぎを獲物にしたハンティングがブームに。
うさぎを追う犬などの繁殖が進みます。
同じくこの頃、食用ではないうさぎの品種改良や繁殖も盛んになりました。
それは馬車移動が多かったこの時代、女性の間でおとなしいうさぎを膝に乗せて、長時間の退屈さを紛らわすことが流行したためです。
こうして飼育目的のうさぎが品種改良されるようになり、世界的に広がっていきました。
中型~大型の容姿が美しくおとなしいうさぎが純血種とされ、現在の純血種の先祖が誕生しました。
愛玩用の繁殖の中でより小型のうさぎも発生し、これが今のミニウサギの原型と言われています。
ヨーロッパでは愛玩用のうさぎがいる一方、現在でも食用として飼育されるうさぎもおり、クリスマスやイースターなど食卓に上がることもしばしばあります。
歴史的に見て、ミニウサギは中型や大型のうさぎに属します。
この中では体重が約1.5~3kgと小型なミニウサギですが、近年さらに小型のうさぎが誕生しました。
より小さいものを掛け合わせて生まれた体重約1㎏のミニウサギは「スーパーミニウサギ」と呼ばれ、貴重な存在となっています。
体重1kgであるため、世界最小のうさぎ・ネザーランドドワーフと変わりないことになります。
ミニウサギはペットショップやうさぎ専門店で販売されています。
純血種に比べてかなりお手頃価格で、オス・メスともに子うさぎが数千円で売られています。
ただし、安価であることで気軽に購入することは避けましょう。
うさぎの飼育方法 を熟知した上で、 エサ や ケージ 、お手入れ用品や医療費がかかることもお忘れなく。
うさぎを飼育するためには、家に迎えるための環境を整えなくてはなりません。
ミニウサギを迎える前に、何が必要なのか知っておきましょう。
まずは最後まで責任を持って飼育できるかをよく考えた上で、必要な飼育道具を揃えます。
必要な飼育用品、環境は以下の通りです。
ミニウサギの生活の場となるケージ。
複数のメーカーから様々なタイプが販売されています。
中には、ミニウサギ専用のものもありおすすめ。
大きさは、ミニウサギが体を伸ばしてくつろげる広さが適当です。
子うさぎから飼う人は、大人になったときのことも考えて購入してください。
また、掃除がしやすいか、うさぎが出入りしやすいか、体に負担がないかなどを選ぶ基準にします。
掃除が簡単な引き出しトレイ付きのケージです。
お手入れしやすく、ペットの出入れにも便利な側面と天面の扉、おしっこの飛び散り防止するおしっこカバー付き。
床は洗ってくり返し使えるプラスチックすのこです。
価格:6,917円(税込)
メーカー名:マルカン
サイズ(幅×奥行×高さ):63.5×50×50cm
重量:5.9kg
生産国:中国
ケージへ取り付けるタイプと置くタイプがありますが、置くタイプはうさぎが暴れるとこぼれたり汚れたりするため、ケージ取り付けタイプがおすすめ。
ケージに設置するなら、飲みやすい高さ、飲みやすい飲み口サイズを選びましょう。
価格:1,031円(税込)
メーカー名:SANKO
サイズ(幅×奥行×高さ):15.5×9.5×26cm
重量:168g
生産国:中国
主食となるペレットと牧草を入れる餌入れを別々に用意しましょう。
エサ入れもケージへ取り付けるタイプと直置きの器があります。
こちらも、ケージへ取り付けるタイプがおすすめ。
置くタイプを使用するなら、陶器製の重いものなど、ひっくり返すことができないものを選びましょう。
価格:1,237円(税込)
メーカー名:GEX
サイズ(幅×奥行×高さ):15×17.5×18cm
重量:500g
生産国:中国
うさぎの主食はペレットと牧草です。
子うさぎから飼うなら成長期用、成兎なら維持期用のペレットを。
食べ慣れたペレットしか食べない個体もいるため、うさぎを購入したショップで与えているものを購入するのが無難です。
なお、牧草はたっぷり必要です。
高食物繊維低タンパクのチモシーは絶対に購入しましょう。
生後6ヶ月までのうさぎなら、高タンパクのアルファルファも用意します。
トイレとトイレ材も用意しましょう。
うさぎはトイレを覚えることができるので、正しくしつければ掃除が楽になります。
床材はチップや砂、シーツタイプがありますが、匂いが気にならないのはチップタイプです。
価格:1,512円(税込)
メーカー名:GEX
サイズ(幅×奥行×高さ):28×22.8×15cm
重量:385g
生産国:中国
参考価格:890円(税込)
メーカー名:SANKO
内容量:7L
生産国:日本
※合わせて読みたい: うさぎのトイレのしつけ方!うさぎの特性と気持ちを理解してあげましょう
暑さ寒さ対策グッズが必要です。
夏はクーラーと冷える床材などを併用して暑さを和らげてあげましょう。
涼しい気候に適しているうさぎですから、夏は特に気を付ける必要があります。
本来は20度前後が最適な温度と言われていますが、真夏の日本では室温を20度以下に保つのは困難なことが多いでしょう。
室温はクーラーで25度以上にはならないように設定し、動物用の保冷グッズで涼しさを確保するのが良いです。
冬はケージを防寒布で覆う、ケージ内に暖かい床材・ハウスを置く、専用のヒーターを使うなど対策をしましょう。
寒さには強い動物であるウサギですが、15度以下ともなると寒さで免疫が下がります。
やはり室内温度は20度前後が最適です。
ただし、コード式のヒーターは感電する可能性もあるため、かじらないように配慮をしてあげてください。
アジアンビタチモシーでつくられたうさぎ用ハウスは、狭いところが好きなうさぎのリラックスの場として最適です。
冬にケージ内に設置すれば、防寒にもなりますね。
こちらはかまくらのように入り口が狭く、中が広い快適空間となっています。
価格:1,102円(税込)
素材:アジアンビタチモシー
暑さ対策にピッタリのひんやりするアルミ製プレート。
裏面にはパッド付きで滑りにくく、放熱効果も高めます。
価格:1,550円(税込)
メーカー名:マルカン
サイズ(幅×奥行×高さ):26.0×15.5×0.4cm
重量:200g
生産国:中国
うさぎの歯は生涯伸び続けるため、牧草や木をかじって歯を削る必要があります。
特に牧草が好きじゃないうさぎにはかじり木が必要です。
また、ケージをかじる個体もいますが、歯に悪影響なので、かじり木でケージを噛めないようにカバーすることも大切です。
価格:719円(税込)
メーカー名:SANKO
サイズ(幅×奥行×高さ):7×6×15cm
重量:60g
生産国:中国
環境面を整える他に、お手入れ用品も必要です。
うさぎのお手入れとは、爪切りやブラッシングのこと。
うさぎ用の爪切りやブラシを用意しましょう。
ただし、爪切りやブラッシングは専門店やペットショップ、病院でもやってくれます。
参考価格:510円(税込)
メーカー名:マルカン
サイズ(幅×奥行×高さ):6.3×3.6×14cm
生産国:中国
ケージと同じく必要なのがキャリーケース。
うさぎを家に連れ帰るのに使用します。
病院やお出かけの際は必ずキャリーに入れて連れ出すことになります。
通気性が良く、持ち運びしやすいものを選びましょう。
軽くて持ち運びやすいキャリーバック。
取り外して丸洗いできるプラスチック製すのこと底トレイ付。
ひんやりボードやぽかぽかボードなど、別売りの温度コントロール品がピッタリ入る大きさです。
価格:4,930円(税込)
メーカー名:マルカン
サイズ(幅×奥行×高さ):33×20×26cm
適応体重:6kg以下
生産国:中国
うさぎは気温変化に弱い生き物です。
夏の暑さや冬の寒さに耐性がないため、暑さ寒さ対策が必須となります。
ちなみに、うさぎにとっての理想は18℃〜24℃とされています。
エアコンがあり、温度管理のできる部屋にケージを置けるかどうかを検討しましょう。
特に夏は熱中症にかかりやすい季節なので、どんなに暑くてもうさぎが耐えられるのは28℃程度だということを覚えておいてください。
部屋にうさぎのケージが置けるかどうかを考えましょう。
ミニウサギは大きくなるため、あらかじめケージは大きめのものを購入しておいてください。
直射日光の当たらない静かで人通りがそれほどない場所に配置できるか確認してください。
また、部屋の中で自由に散歩できるスペースも確保しなくてはなりません。
うさぎにとって危険なものやかじってはいけないものを排除してスペースを作ってあげてください。
なお、フローリングでは滑って走り回れないため、畳やカーペットが必要です。
ミニウサギを迎える前に飼育方法を確認しておきましょう。
前項で述べた環境で衛生的に飼育しましょう。
不衛生な環境は病気の元。
毎日掃除を行い、常に新鮮なエサと飲料水を与えます。
暑さ寒さに弱いため、必ず適切な温度管理を徹底してください。
ペレットは、成長期・維持期・高齢期と年齢に合ったものを適量与えます。
ミニウサギは食べ慣れたペレット以外食べない個体も多いため、初めてペレットを買う際は慎重に。
初めてのペレットの場合は、それまでのペレットに少しずつ混ぜながら切り替えていきましょう。
病気や災害時のことも考えて、できればさまざまな種類を食べられるようにしておきたいところですね。
どうしても身体に良い牧草よりも美味しいペレットを沢山食べてしまうウサギが多いのですが、それでは歯に悪く太ってしまいます。
ペレットは成長期を過ぎたら(生後6カ月以上であれば)体重の1.5〜3%の量をあげましょう。
例えば、体重2kgのミニウサギであれば、推奨のペレット量は一日に30g〜60gです。
優れた栄養バランスを誇るうさぎのペレット。
うさぎの食性を考えて、全ての年齢に対応しています。
着色料、保存料無添加で安心です。
価格:2,299円(税込)
メーカー名:GEX
内容量:2.2kg
生産国:日本
牧草はイネ科のチモシーをメインで与えます。
成長期はマメ科のアルファルファも適量与えましょう。
牧草も色々な種類に慣らせておくと良いですが、あくまでメインをチモシーの一番刈り、他の種類はおやつ感覚で少量与えます。
二番刈り、三番刈りと数字が大きいほどに柔らかい牧草になり、歯への効果が減ってしまうので、チモシーの一番刈りを与えるようにしてください。
牧草は、整腸作用や毛球症防止、歯の伸びすぎによる不正咬合の防止の役目を担います。
常に新鮮なものを食べ放題できるように用意しましょう。
品質保持製に優れたロングカットのチモシー。
遮光性、気密性に優れたアルミパックを使用しているので、新鮮さ長持ち。
うさぎの毛玉ケア、歯の伸びすぎ予防にも最適です。
価格:1,399円(税込)
メーカー名:ハイペット
内容量:450g
生産国:北米
補助食として、野菜やサプリメントを与えるのも良いですが、あくまで補助として少量にしてください。
果物はおやつとしてごく少量。
野菜や果物にはうさぎが食べてはいけないものもあるため、与える前に必ず調べるようにしましょう。
1日最低1時間、部屋を散歩させる時間を作りましょう。
運動不足はストレスや病気の元。
走り回ったり飛び跳ねることができるスペースを与えてください。
うさぎがぶつかりそうなものやかじりそうなものは排除します。
また、うさぎの足裏は毛に覆われていてフローリングだと滑りやすいもの。
カーペットをひく、畳の部屋を用意するなどの工夫が必要です。
うさぎは頭の良い生き物です。
飼い主の声や匂いや、トイレの場所、かじってはいけないものを覚えることができます。
これには、飼い主が根気よくしつけることが必要です。
飼い主の声やトイレの場所を覚えてもらうためには、おやつを使って上手にしつけましょう。
飼い主がうさぎの名前を呼んで寄ってきた後、上手にトイレができた後におやつを与えてたくさん褒めると、その行為が良いことだと学習するようになります。
逆にトイレを失敗した、かじってはいけないものをかじった場合は「ダメ」などと言って怒りましょう。
褒めるのに比べて叱るのはタイミングが非常に難しいもの。
行為の直後に叱らないと、うさぎはなんで叱られているか分かりません。
タイミングを逃した後に怒るのは諦めてください。
また、叱るときに名前を呼んだり、体罰を与えたりするのはやめましょう。
うさぎが飼い主自体に恐怖心を抱くようになってしまいます。
※合わせて読みたい: うさぎのトイレのしつけ方!うさぎの特性と気持ちを理解してあげましょう
ミニウサギだけでなく、うさぎは被捕食動物であるため、不調やケガを隠そうとします。
そのため、飼い主が病気などに気付くのが難しいものなのです。
毎日の健康チェックを欠かさず行い、できれば定期的に獣医師や専門家による健康診断を行いましょう。
うさぎが普段する丸くてコロコロしたフンより柔らかい便が出る場合、下痢を疑いましょう。
ただし、食糞する軟便とも間違いやすいため見極めが必要です。
軟便は主に夜から早朝にかけて出るものなので、昼間になってもフンがやわらかかったり、いくつも繋がっているようであれば、それは下痢です。
また、おしり周りが便で汚れているときも、下痢の可能性があります。
原因はストレスや食中毒、太り過ぎや抜け毛が体内に蓄積しているなど様々。
下痢はうさぎにとって深刻な問題で、放っておけば死んでしまうこともあります。
もし下痢だと判断できたら、なるべく早めに動物病院を受診しましょう。
うさぎの目は閉じられることがほとんどなく、寝ているときでさえ目を開けたままということもしばしば。
そんなうさぎの目は常に外界にさらされていることになり、目の病気にもなりやすいものです。
結膜炎や角膜潰瘍、緑内障などを起こすことが多いので、目やにや涙が出てないか日々チェックしておきましょう。
目やにが出ているときは、専用のウェットシートなどで目の周りを拭い、異常がありそうなら動物病院へ連れて行ってください。
ノミやダニ、カビによる皮膚炎もよくあるうさぎの病気。
週に1度はブラッシングを行い、皮膚の状態をチェックしましょう。
換毛期は、特に2〜3日に1回はブラッシングを行いましょう。
ノミやダニは、うさぎの健康だけでなく人間にも悪影響を与えます。
うさぎの生活環境を清潔に整えることが大切です。
うさぎは自ら毛づくろいをしますが、その毛を飲み込んでしまうことも度々あります。
猫なら毛玉を吐き出すこともできますが、うさぎは食べたものを吐くことはできません。
そのため、換毛期などの毛が抜けやすい時期は、飼い主がブラッシングをこまめに行う必要があります。
これを怠ると、うさぎが多量の毛を飲み込み、胃にたまり食欲不振や体調不良を起こしやすくなります。
食欲がない、フンに毛が絡まった状態は特に注意。
こまめなブラッシング、牧草をたくさん食べさせる、毛球症防止用のサプリメントを食べさせるなどして予防しましょう。
毛球症の予防に効果的なサプリメント。
パイナップルから抽出した成分と、国産りんごから精製したアップルファイバーを配合した自然志向の補助食品です。
毛を飲み込みやすい換毛期に与えると安心です。
生後4ヶ月から与えてみてください。
価格:1,944円(税込)
商品名:アクティブ・E
内容量:400粒
うさぎは一生涯歯が伸び続けます。
牧草は、この歯が伸びすぎないためにも重要です。
歯が伸びすぎてしまうと、歯と歯が噛み合わない不正咬合となることがあります。
発症すると伸びた歯が口の中で刺さってしまったり、エサを食べにくいことから食欲不振を引き起こすこともあります。
最悪死に至る病気であるため、予防が重要と言えます。
ケージなどの金網を噛むことでも発症するため、金網を噛めないようにかじり木でカバーすることも必要です。
不正咬合を発症した場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。
前述したように、うさぎは暑さにも寒さにも弱い生き物です。
夏には熱中症、冬には風邪をひきやすくなります。
温度管理を徹底し、健康管理を行いましょう。
食欲不振やうずくまって動かない、だるそうにしているなど、熱中症や風邪の症状が出たらすぐにかかりつけの動物病院へ連れて行ってください。
その他、ミニウサギは尿路結石、腎不全、肝機能障害、呼吸器系疾病、腫瘍、子宮の炎症、ケガやストレスによる食欲不振など、非常に多くの病気にかかりやすいものです。
特に雌のウサギで卵巣子宮を残したままでは、かなりの高確率で卵巣と子宮の癌にかかって失血死のリスクが高まります。
繁殖を考えておらず、長生きを目指すのであれば、女の子のウサギは避妊手術を受けた方が良いでしょう。
飼い主が日々うさぎの健康チェックを行うことが非常に重要です。
毎日毛ヅヤや目の状態、食欲やフンの状態、耳から異臭がしないかなど細やかに見ていきましょう。
うさぎを専門にしている獣医師はまだ少ないので、家の近くでうさぎを見てくれる病院をあらかじめ探しておくと安心です。
ペットショップでは人気を出すために「ミニウサギ」として売り出している雑種のうさぎ。
個体によってはかなり大きくなることもあります。
ペットショップで小さくてかわいい子うさぎを見て安易に購入し、「こんなに大きくなるとは思わなかった」と捨てたり保健所や動物愛護センター送りにする無責任な飼い主も残念ながら存在します。
将来大きくなっても十分なスペースがあるのか、大きくなってからも愛情を持って接することができるかを熟考の上、お迎えを検討してください。
これまで述べてきた通り、うさぎはかかりやすい病気が多く、気を付けなければならないこともたくさんあります。
犬猫に比べて安価といえど、大きな病気でまとまったお金が急に必要になることもあります。
日々の健康チェックやお手入れなどうさぎにどれだけ時間を割けるかというのも検討材料にしてください。
また、トイレの失敗も意外と多いものです。
若いうちはあえてトイレ以外におしっこを撒き散らすこともあります。
それらの後始末やしつけも含めて、愛情と責任を持って行いましょう。
ミニウサギとの生活はとても楽しいものです。
表情や愛情表現が乏しいもののとされてはいますが、よく見ると表情も表現も豊か。
「なかなか懐いてくれない」という声もよく聞きますが、うさぎは飼い主に懐くのは犬に比べると時間がかかります。
長いスパンでゆっくり、2年で仲良くなるのを目標に付き合いましょう。
1日30分は触れ合う時間をつくり、毎日声をかけたり手からおやつをあげたりと過ごしていれば、必ずうさぎにとってあなたが「大好きな人」になるはずです。
ペットの高齢化と言われるように、今のうさぎも長生きするようになってきました。
大きな病気をするかもしれないし、老後は動けないかもしれません。
それでも、最後の一瞬まで一緒にいてあげてください。
歴史:古代ローマから食用として流通。16世紀頃愛玩用が誕生し、現在のミニウサギの原型に。
毛色:豊富なカラーバリエーション
寿命:約7年ほど
性格:個体差があるものの、おとなしい個体が多い。
ミニウサギは一見飼いやすいペットかもしれませんが、気を付けたいことや飼育環境を整えるために必要なことはたくさんあります。
ペットショップで小さなうさぎを見て、「可愛い!」と安易に飼い始めてはいけないことをお分かりいただけたのではないでしょうか。
本記事で紹介したことが、うさぎとあなたの素敵な毎日のお役に立てれば幸いです。
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監修:獣医師 山口 明日香(やまぐち あすか)
日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科卒後、2つの動物病院に勤務し、現在も臨床獣医師として働く。
ワークライフバランスを整えるため、在宅でのLINEおよび電話による健康相談、しつけ相談も開始。
その過程で、病気のみならず各種トレーニングと問題行動の大変さ、大切さを知る。
今後は学校飼育動物学で学んだ動物飼育と、子供の情緒の発達についても発信し、獣医動物行動研究会において問題行動の知識を深め、捨てられる動物が減るように正しい情報を伝えるべく模索中。
最終更新日 : 2022/07/11
公開日 : 2017/07/27