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うさぎのしつけを行う前に、まずはきちんと愛情を伝えておきましょう。
自分のことを大好きな人や安心感のある人から、褒められたり叱られたりする方が嬉しいのは人間と同じです。
うさぎは感受性が豊かで、人の声や顔色を聞き分けたり見極めたりできる動物です。
きちんと覚えてほしいことを教えるためには、まずは信頼し合うことから始めましょう。
うさぎの名前を呼び、撫でたり抱っこしたりしながらコミュニケーションをとり、褒めるとき・叱るときの差をしっかり見せてあげることが大切です。
なお、うさぎは群れで生活することが多い動物です。
ときには体を寄せてくっつき合い、目線を近い状態にしてあげると、うさぎはより心を開いてくれます。
また、うさぎを飼い始めて1週間の内に、トイレや食事をする場所であるケージが、安全なスポットであることも認識させてあげましょう。
※うさぎをお迎えして最初の1週間の過ごし方については、こちらの記事で解説しています。
→ 最初の1週間が重要!うさぎを家にお迎えする際の注意点を流れに沿って解説
うさぎのしつけをするためには、自分の名前を覚えさせることも重要です。
名前を覚えていないと、何か伝えたいことがあっても、自分のことについて話しかけられていると、うさぎは気づくことができません。
毎日名前を呼び、自分のことを呼んでいると理解できてくると、うさぎは人間の話を聞くようになります。
また、しつけをした後にも名前を呼んで頭を撫でてあげると、喜んでくれるはずです。
効率的にしつけをするためには、名前を覚えさせることが一番です。
名前を呼んだら、振り向いて自分のところまで走って来られるようにしておきましょう。
もし名前を呼んで自分のところに近付いてきたら、おやつをあげて褒めてあげてください。
うさぎには個体差があるため、抱っこが好きな子も嫌がる子もいます。
本来草食動物であるうさぎにとって、体が宙に浮いた状態になるのは、自然界において敵に捕食されたときの形です。
このため、抱っこされているときのうさぎは、不安定で恐怖を覚えてしまう体勢になっているのです。
そうとはいえ、抱っこを嫌がり続けていると、健康状態のチェックや爪切りを行うことができません。
信頼関係が築けていると、うさぎは抱っこされることが大好きになります。
ゆっくり慎重に、抱っこに慣れさせていきましょう。
抱っこに慣れてもらうためには、最初は数秒~数十秒の短時間、普段うさぎがあまり遊ばない場所で始めてください。
うさぎは縄張り意識が強い生き物なので、ケージやお気に入りのスペースで抱っこされると、興奮してしまいます。
うさぎが抱っこしている最中に暴れ出したときは、決して離さないように注意してください。
床に落ちたときに怪我をしてしまう危険があるほか、暴れると思う通りになると勘違いしてしまう可能性があります。
安定させるためには、おしりの下を支えてあげることがポイントです。
もし暴れてしまったら、手の平でうさぎの目を優しく隠してあげると落ち着いてくれます。
抱っこが成功したときは、おやつをあげてみるのも良いでしょう。
しつけと言うと叱るイメージがあるかもしれませんが、そもそも良いことをしたときには褒めてもらえると、うさぎに知ってもらうことが肝心です。
きちんと自分からケージの中に戻れたとき、正しい場所でトイレができたときには、「いいこ、いいこ」と頭を撫でてあげながら、うさぎが大好きなおやつを与えましょう。
ただし、おやつの量は少しで充分です。
おかわりをあげてはいけません。
しつけは「その場で、すぐに、素早く」がキーワードです。
うさぎには、人間の言葉を理解することはできません。
しぐさや行動、声のトーンや表情の変化で、良いこと・悪いことの違いを示していきましょう。
ところで、うさぎは外敵から身を守るため運動能力に長けてはいますが、視力が良いわけではありません。
人間が立っている状態で説明しても、うさぎの視界には入っていないことがほとんどです。
しつけをするときには、飼い主も屈んだり寝転んだりして、うさぎと近くなる姿勢になってあげると良いですよ。
一方、うさぎを叱るときにはどのようにしたら良いでしょうか。
注意点として、暴力で教えることは決してしないようにしてください。
耳や脚をつかむようなことも厳禁です。
このようなしかり方をするとうさぎが恐怖心を覚えてしまい、かえって言うことを聞かなくなってしまいます。
何よりも、場合によっては怪我や病気の原因になってしまうので危険です。
うさぎは骨が弱い動物なので、軽く叩いたつもりでも骨折してしまうことがあります。
さらに、うさぎを叱るときには、絶対に名前を呼んでもいけません。
褒められているときも叱られているときも名前を呼ばれると、うさぎが混乱してしまいます。
いたずらをしたときは、両前足の下に手を入れる形で、うさぎの体を持ち上げて「コラ!」と怒りましょう。
これは、うさぎが嫌いなポーズです。
かなり暴れてしまいますから、注意してください。
このとき、しっかりうさぎの目を見つめて、褒めるときと異なる口調で叱るようにしましょう。
褒めてあげるときは高い声、叱りつけるときは低い声と使い分けると良いですね。
なかなか悪ふざけをやめないときには、手をパチンと軽く叩いて、厳しい口調で「ダメ!」と言いましょう。
もしくは、床をドンッと鳴らすことも、うさぎに注意をしているという合図になります。
機嫌が悪いときや警戒をしているとき、うさぎは自分の後ろ足をダンッと鳴らす習性があります。
ブーブーと低音で鳴くこともあります。
音を鳴らすこと=良くないことと教えてあげましょう。
※うさぎのしぐさや鳴き方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ うさぎの鳴き声・鳴き方って?感情・体調を理解するため、しぐさと行動に注意!
うさぎのしつけにおいて、最も重視したいのがトイレを覚えてもらうことでしょう。
特にオスのうさぎの場合、縄張りをアピールするときや怒っている感情を表したいとき、オシッコやウンチを撒く習慣があるので気をつけなくてはいけません。
オシッコの臭いが残っている場所を、うさぎはトイレ、あるいは自分の陣地と思い込んでしまいます。
トイレ以外でオシッコをしてしまったときは、動物に無害な成分の消臭スプレーで臭いを消しておきましょう。
ちなみに、うさぎは天敵が背後や天井から襲ってこない場所で、落ち着いてトイレができるものです。
壁際やケージの角に、なるべく大きめのゆったりしたトイレを設置してあげてください。
※うさぎのトイレのしつけ方は、以下の記事を参考にしてください。
→ うさぎのトイレのしつけ方!うさぎの特性と気持ちを理解してあげましょう
うさぎを飼っているとき、トイレの次に悩みの種になりがちなのが、噛み癖です。
うさぎは物を齧ることが仕事のようなものですから、室内にある衣服や電気コードを噛んでしまいます。
感電事故が起きてしまってはいけないので、うさぎをケージの外に出す前に、齧られてはいけない物を隠すなり、コードカバーを巻いておくなりして対策しておきましょう。
また、うさぎは気に入らないことがあったとき、手足に噛みついてくるタイプの子もいます。
放っておくと、噛みつくことによって自分の主張が通ると信じてしまいます。
うさぎに噛まれたら、知らないふりをするか、上述した叱り方で、やってはいけないことだと覚えさせなくてはいけません。
うさぎはもともと攻撃的な性格ではありません。
うさぎが噛みついてくるときは、よほど不快な気分になっていると考えてあげた方が良いでしょう。
例えば、びっくりした、嫌がっているのに無理矢理抱っこされた、ストレスが極限状態までたまっているなどの原因が考えられます。
うさぎに噛みつかれたときには、精神的に辛い状態になっていないかを観察してあげるよう心がけてください。
うさぎが噛んで遊べる牧草やかじり木をあげることで、ストレス解消になり解決することもあります。
噛みつき癖が直らない場合は、噛まれたら即座にうさぎの首の後ろをつかみ、苦しくならない程度にギュッと押さえつけて「ダメ!」と叱りましょう。
さらに、うさぎに噛みつかれる原因としては、うさぎが飼い主よりも上位だと思っているパターンがあります。
この場合、人間の方が上であると教えなくてはいけません。
上下関係をしつけるためには、うさぎの首を押さえて、うさぎの上に自分のアゴを乗せてこすりつけましょう。
アゴ乗せ行為はうさぎにとって、服従や降伏を意味します。
うさぎには、縄張りにアゴから出る自分の臭いをつける性質があるためです。
このときも、うさぎを強く押さえすぎないように配慮してあげてくださいね。
うさぎが言うことを聞くようになると、ついつい大好きなおやつやご飯をあげたくなりますよね。
しかし、同じものばかりあげていると偏食になってしまいます。
好き嫌いをすることがないよう、バランス良く毎日いろいろな種類の野菜を与えるようにしましょう。
ことに牧草は、うさぎの命とも呼べる、歯を守るために食べ続けなくてはいけないものです。
うさぎの前歯は伸び続けるので、牧草を食べたり、かじり木をかじったりして、歯が伸び続けるのを防ぎます。
おやつでお腹いっぱいになってしまうと、牧草を食べなくなってしまうことがあるので用心してください。
刃の伸びすぎは不正咬合や、伸びた歯が口内を傷つけてしまったりする原因になってしまいます。
また、高齢のうさぎや病気になったうさぎにとって、栄養源になるのは野菜です。
偏食で野菜を食べない体質にならないように、育ててあげてくださいね。
うさぎに与えて良いエサについては、こちらの記事で紹介しています。
→ うさぎの正しい餌やりの方法と、与えていい食べ物と・ダメな食べ物のまとめ!
うさぎのしつけは、めげずに毎日根気よく続けることも大事なコツです。
飼い主が1日しつけをサボっただけで、うさぎはすべてを忘れてしまうこともあるほどなので、しっかり覚えるまで日々訓練を続けてください。
意味もなくおやつをあげたり、間違った場所にトイレをしてしまったときに放置したりすることも避けましょう。
うさぎのトレーニングは、いつも同じように続けることが重要です。
言葉が通じないというだけで、めげそうになることもあるかもしれません。
噛みつき癖がすぐに直らないと、しつけを放棄したくなるときもあるでしょう。
しかし、家族の一員としてお迎えしたからには、尊い一つの命を守り続ける義務があります。
うさぎと一緒に仲良く快適に暮らしていくために、しつけを諦めることがないようにしてください。
甘え上手になったうさぎとなら、とても幸せなかけがえのない時間をきっと共有できるはずです。
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公開日 : 2016/10/30