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【元動物園の飼育員が解説】モルモットの平均寿命は何年?長生きしてもらうためのコツも紹介






「モルモット」はつぶらな瞳にぽってりとした体形がかわいらしい、ネズミの一種です。

比較的手ごろな値段で購入できるため、自宅で飼いたいと考えている方も多いことでしょう。
しかし、実際お家に迎えるとなるとどのくらい一緒にいられるのか、その寿命が気になりますよね。

本記事では元動物園飼育員である筆者が、モルモットの寿命や長生きさせるためのコツを解説していきます。

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【目次】【元動物園の飼育員が解説】モルモットの平均寿命は何年?長生きしてもらうためのコツも紹介

 

モルモットの寿命

モルモットに多い病気やケガ

1. 不正咬合(ふせいこうごう)

2. 尿石症

3. ビタミンC欠乏症

モルモットを長生きさせるコツ

1. エサは食物繊維が多い牧草を中心にする

2. ストレスが少ない環境を作る

3. こまめにケアを行う

4. モルモットを診察できる病院を探しておく

小話:動物園で暮らすモルモットの話

さいごに

 

 


モルモットの寿命

 

赤ちゃんモルモット

 

動物は一般的に体が小さいほど寿命が短く、大きいほど寿命が長い傾向にあります。

 

小動物 に分類されるモルモットの場合、平均的な寿命は4~8年ほどといわれています。

中には長生きして、10年以上生きるモルモットもいるようです。

 

ちなみにモルモットと同じ小動物である ハムスター の寿命は2~3年といわれています。

モルモットの寿命は短いように思えますが、体の大きさから考えると意外と長いのかもしれません。

 

 

モルモットに多い病気やケガ

 

膝の上で撫でられる顔が黒いモルモット

 

モルモットの寿命を知った後は、モルモットに長生きしてもらうために何ができるか見ていきましょう。

まずはモルモットにはどんな病気やケガが多いのか、それぞれの原因と対策方法について説明します。

 

1.  不正咬合(ふせいこうごう)

 

 

モルモットに多い症状の1つが、歯のかみ合わせが悪くなって起こる 「不正咬合」 です。

不正咬合は物理的な衝撃(※)や、不適切な食事が原因で起こるといわれています。

(※遊んでいる時に高いところから落ちた、ケージをかじったなど)

 

不正咬合になると食欲が落ちる、よだれが出る、ウンチが小さくなるといった症状が見られます。

重症になると歯が口の中に刺さって出血し、エサを一切食べられなくなってしまいます。

モルモットは絶食に弱いため、食欲が落ちたと感じたらすぐに病院に連れていきましょう。

 

なお、前歯の不正咬合は目に見えますが、奥歯の不正咬合は確認することすら困難です。

そのため、奥歯の不正咬合を確認・治療する際は、全身に麻酔をかけなければなりません。

 

麻酔はモルモットの体にとって大きな負担となるため、日頃から不正咬合を予防することが大切です。

 

不正咬合を防ぐためのポイントとしてはモルモットと遊んでいる時に床に落とさないこと、ケージのかじり癖がある場合は早めに治すこと、そして日頃から食事の内容に気を使うことの3点があげられます。

 

2.  尿石症

 

 

「尿石症」 は腎臓や尿管、膀胱、尿道に結石ができる病気です。

なぜ起きるのかはっきりした原因はわかっていませんが、カルシウムやカリウムなどのミネラルが多い食事や水分不足、不衛生な環境が原因ではないかと考えられています。

 

尿石症になるとオシッコが出ない、頻尿、血尿、食欲の低下などの症状が見られます。

オシッコをする時に痛がるような仕草が見られたら、尿石症を疑いましょう。

 

尿石症の治療は基本的に、外科的に尿石を取り除く開腹手術となります。

尿石症を防ぐためには牧草を主食にすること、そしていつでも清潔な水を飲めるような環境を整えることが大切です。

 

3.  ビタミンC欠乏症

 

 

「ビタミンC欠乏症」 はその名前の通り、ビタミンCが不足して起きる症状のことです。

症状としては食欲不振や体重の減少、歯茎からの出血などが見られます。

 

モルモットは人間と同じく体内でビタミンCを合成できないため、食べ物から摂取する必要があります。

そのため、食事の内容に気を使わないと、ビタミンCが不足してしまう可能性があります。

 

ビタミンC欠乏症を防ぐためには、ビタミンCが入った良質なペレットを与えることが大切です。

ときおり生野菜や果物を与えても良いでしょう。

 

 


モルモットを長生きさせるコツ

 

木箱に入ったモルモット

 

モルモットに起こりやすい病気やケガについて説明してきました。

ここからはモルモットを長生きさせるための、ちょっとしたコツを説明していきます。

 

1.  エサは食物繊維が多い牧草を中心にする

 

 

モルモットの腸には食物繊維を分解し、さまざまな栄養素を作りだせる腸内細菌が住んでいます。

そのため、彼らは食物繊維を摂取すれば、自分に必要な栄養素(ビタミンCを除く)を作り出せます。

実際に野生のモルモットは植物の茎や根、樹皮などの食物繊維が多く栄養が少ない物を主食にしています。

 

また、モルモットは牧草を食べる時、前歯で牧草を切って奥歯(臼歯)ですりつぶして食べています。

彼らの歯は一生伸び続けますが、本来は牧草を切る、すりつぶす中で適度な長さにすり減ります。

しかし、柔らかいものばかり食べていると、歯がすり減らず不正咬合を起こしてしまいます。

 

上記2点の理由から、モルモットの主食は食物繊維が多い、チモシーなどのイネ科植物にしてください。

アルファルファなどのマメ科植物は食物繊維が少なく、カルシウムやたんぱく質が多いので主食には向きません。

 

モルモットは甘いものを好むため、甘みのある野菜や果物を与えると喜びます。

しかし、食物繊維が少なくてカロリーが高く、柔らかい物は不正咬合だけでなく肥満の原因にもなります。

早いうちからチモシーを主食にして、いつでも好きなだけチモシーを食べられる環境を整えてください。

 

副食としてならば野菜を少量、おやつとしてならば果物をごく少量を与えても構いません。

 

モルモットに与えて良い物

 

牧草:チモシー、イタリアンライグラス、スーダングラスなど

野菜:キャベツ、ニンジン、コマツナ、ブロッコリー、セロリ、ダイコンの葉など

果物:リンゴ、バナナ、オレンジ、マンゴー、イチゴなど

 

2.  ストレスが少ない環境を作る

 

タオルの上にいる黒白のモルモット

 

モルモットはとても神経質で臆病なので、なるべくストレスが少ない環境を作りましょう。

 

ストレスは騒音だけではなく、光や温度、においといったものからも受けます。

モルモットのケージは静かで強い光やにおいがなく、気温が極端に変わらないところに置いてください。

 

なお、モルモットに適する温度は、17~24℃の間といわれています。

夏はエアコンを、冬はエアコンやペット用ヒーターを使用してなるべく理想の温度に近づけてあげてください。

 

3.  こまめにケアを行う

 

黄色いカゴに入ったモルモット

 

モルモットの日頃の手入れとして、爪切りとブラッシングを行いましょう。

 

モルモットの爪は生涯伸び続けるため、適度に切らなければいけません。

爪が伸びすぎるとケージにひっかけて欠けたり折れたりして、ケガをする可能性があります。

 

また、モルモットには年に2回換毛期があり、意外と抜け毛があります。

そして、抜け毛を大量に飲み込んでしまうと、毛が胃や腸に詰まる 「毛球症」 を起こすことがあります。

 

毛球症を予防するため、長毛種は週に1~2回、短毛種は月に1~2回程度ブラッシングをしましょう。

 

4.  モルモットを診察できる病院を探しておく

 

タオルの上にいる三毛のモルモット

 

実はモルモットなどの小動物について、適切な診察ができる動物病院は多くありません。

いざという時に慌てないように、あらかじめモルモットの診察ができる病院を探しておきましょう。

 

できればモルモットを購入した、ペットショップやブリーダーに教えてもらうことをおすすめします。

教えてもらえなかった場合は、SNSやインターネットで情報を集めると良いでしょう。

 

 

小話:動物園で暮らすモルモットの話

 

レタスに群がるモルモット

 

筆者は以前、とある動物園の飼育員として働いていました。

園内にはふれあいコーナーがあり、そこで30匹近くのモルモットを飼育していました。

エサは2番刈りチモシーをメインに、モルモット用ペレットとキャベツ、ニンジンを与えていました。

 

ここまでの説明と矛盾してしまいますが、実は園内のモルモット舎にはエアコンがなかったのです。

そのため夏は扇風機、冬は室内にたくさんのわらを敷いてなんとか暑さと寒さをしのいでいました。

 

そんな環境でしたが、驚くことにモルモットたちはほとんど病気をすることがありませんでした。

さらに不思議なことに、平均寿命を大きく超え、8年以上生きている個体も少なくありませんでした。

 

環境は微妙でしたが、オスもメスも群れで飼育していたのが良かったのかもしれません。

 

 


いごに

 

折り紙の兜をかぶったモルモット

 

モルモットの寿命は4~8年といわれていますが、これはあくまで平均的な数値です。

誰しもかわいいモルモットには1年でも1日でも、1秒でも長生きして欲しいと思うもの。

 

しかし、残念ながらモルモットが寿命よりも早く亡くなってしまうのも珍しいことではありません。

どれだけ大切にしていても、不慮の事故や病気で寿命を全うさせてあげられないこともあり得ます。

 

そんな時、モルモットが亡くなってしまったショックと寿命を全うさせてあげられなかったショックで ペットロス になり、自分を強く責めてしまう方もいることでしょう。

ただ、動物がどれだけ生きるのかということは、残念ながら誰にもわかりません。

 

モルモットを迎えた際は一緒に過ごせる日々を大切に、ぜひたくさんの愛情を注いであげてくださいね。

 

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