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水槽で飼うエビと聞いて、どのようなカラーのエビを思い浮かべるでしょうか。
極彩色で珍しい模様のエビを思い浮かべる方もいらっしゃれば、味わい深い淡色のエビを思い浮かべる方もいらっしゃることでしょう。
そもそも、どんなエビがいるのか分からないという方もいらっしゃるかもしれません。
エビに詳しい方もそうでない方も、ぜひ本記事で飼育の基本的知識とともにたくさんのエビの種類をご覧ください。
きっと、あなたの目を引く特別なエビが見つかることでしょう。
本記事は、以下の構成で進みます。
この項目では、エビの飼い方について押さえておきたい知識を、 1. 生態 、 2. 環境 、 3. 餌 のジャンルごとにご紹介します。
1. 生態 では特徴や性格、病気などについて、 2. 環境 では水質や水温、必須アイテムなどについてのざっくりとしたご紹介をします。
3. 餌 の項目では、エビの生態をふまえつつ、オススメの餌をご紹介していきます。
ペットとして楽しまれるエビには、 「淡水エビ」 と 「海水エビ」 が存在します。
飼いやすさや流通面からいっても、「淡水エビ」の方がポピュラーです。
「淡水エビ」 は熱帯魚のお供、いわゆる タンクメイト として広く楽しまれています。
穏やかで順応性のある 「淡水エビ」が多いので、混泳させることが可能なのでしょう。
もちろん、 エビそのものを鑑賞する目的でも楽しまれます。
意外にも一部の「淡水エビ」は 品種が豊富 で、カラーバリエーションがあるのです。
淡水にすむエビというと地味に思われがちですが、中には驚くほど鮮やかな種類もいます。
最近では品種改良も進んでいますから、同じ種類のエビでもたくさんのカラーを楽しむことができるんですよ。
さらに、様々なカラーのエビは自宅で生み出すことも可能です。
繁殖の容易さ も、多くのアクアリストが惹かれる特徴でしょう。
また、手頃な水槽ペットとして楽しまれる「淡水エビ」には、デリケートな一面もあります。
ヤマトヌマエビなどのイメージから丈夫に思われがちですが、実は水質の変化に敏感なのです。
飼育の際には、急激な水質、水温変化に気を付けましょう。
それでは、 「海水エビ」 の特徴はどうでしょうか。
先に「淡水エビ」のカラーバリエーションについて述べましたが、「海水エビ」はずっと華やかな印象です。
一言でいうと、 とにかく派手 です!
この理由は、サンゴ礁などで擬態するために、派手な色彩が必要だからだと考えられています。
また、「海水エビ」はとても デリケート です。
水質に敏感なエビが多いですし、比較的丈夫といわれる種類でも気は抜けません。
水質、水温管理はもちろんのこと、海水や設備の管理など全てに気を配る必要があります。
自宅での飼育が敬遠されるのも、こうした管理の難しさが根底にあるのでしょう。
そうとはいえ、魅力の多いエビであることには変わりありません。
中には クリーナーシュリンプ と呼ばれる、海水魚の汚れを食べてくれるエビさんもいます。
クリーナーシュリンプは混泳が好まれるので、海水魚と一緒に鑑賞を楽しむことができます。
混泳をさせると、多くのエビは海水魚の残り餌を食べてくれますから、餌の心配もいりません。
きちんと管理をしてあげれば、水槽内でひとつの生態系をつくることも可能です。
また、基本的に 「海水エビ」の繁殖は難しい のですが、種類によっては繁殖を楽しむことができます。
飼育が難しい分、個性豊かなエビさんが揃っていますから、きっと満足できると思いますよ。
一部の争いを好む種類を除いて、エビは 穏やかな性格 です。(これは「淡水エビ」にも「海水エビ」にも言えることです)
観察していても、水底でのんびりしていたり、餌をゆっくり食べています。
こうした性質から、熱帯魚や海水魚との混泳が好まれるのでしょう。
また、温和さとともに、 臆病さ も見られます。
多くのエビさんは、岩陰や水草の影でじっとしていると安心するようです。
エビがいない!と思ったら、物陰などを探してみてください。
意外な場所や、隙間に隠れていることが多いようです。
水槽には、ぜひ 水草 や 海藻 、 岩などのオブジェ 、 流木 、 サンゴ 、 ライブロック などを設置してあげてください。
エビの病気には、まだまだ分かっていないことが多くあります。
これは病気の原因だけでなく、症状や治療方法などについても言えることです。
ここでは、比較的よく見られる症状、病気をご紹介します。
たいていの「淡水エビ」は丈夫で、順応性に富んでいます。
ですから、よほどの水質悪化を起こさない限り、元気な姿でいてくれるでしょう。
もちろん、これは水質管理をしっかり行っていることが前提です。
水換えは定期的に行い、pHにも気を配って、水質管理を行いましょう。
そのためには、 フィルター や 水草 、 ソイル(底砂) を設置し、活用することが大切です。
フィルターを設置する場合は、水換えの頻度は 1〜2週間に1回程度 行いましょう。
設置しないのであれば、 3~5日に1回程度 を目安とします。
pHについては、 6.0~7.5前後 が目安です。
ですが、極端な数値でなければ問題はないようですので、あまり神経質にならなくても大丈夫です。
「海水エビ」は、水質にとても敏感です。(海水にすむエビですから、「淡水エビ」と違い人工海水をつくる必要があるため注意です)
海水魚の タンクメイト でも、エビのみの飼育であっても、水質管理には気を配りましょう。
目安となる水換え頻度は、 小型水槽(幅60cm以下) ですと 1、2週間に1回程度 、 大型水槽(幅60cm以上) ですと 3週間~1ヵ月に1回程度 となります。
pHについては諸説ありますが、 8.1~8.4前後 を目安としてください。
「海水エビ」は、水槽内の環境を整えてくれる働きがあります。
タンクメイトの場合、中心となる海水魚に合わせてより良質な水質を維持していきましょう。
「淡水エビ」に適した水温は、 20~25℃前後 と言われています。
ヤマトヌマエビやミナミヌマエビなど特に丈夫なエビは、 1~30℃ もの水温に耐えることができます。
しかし、飽くまで耐えることのできる水温ですので、やはり20~25℃前後の快適な水温を保つのが理想です。
保温器具を付けることもできますが、空調などで温度管理をしても良いとされています。
夏場や冬場など、急激な温度変化の起きやすい時期の水温はこまめにチェックをしましょう。
「海水エビ」の場合は、 23~26℃前後 を目安とし、低水温、高水温にならないよう気を付けましょう。
保温器具を使用し、水温を一定に保つのが理想的です。
ここでは、エビを飼育する際に必須となる基本アイテムを、いくつかご紹介致します。
水槽の大きさは、「淡水エビ」の場合、体長と数によってある程度決めることができます。
例えば、 2~3cm程度 のエビ(ミナミヌマエビなど)でしたら、 幅30cmの水槽で20~30匹 は飼うことができます。
意外に多いと思われるかもしれません。
繁殖が進む可能性もありますので、始めは10匹程度から飼い始めると良いでしょう。
ちなみに、この大きさのエビですと、 幅60cmの水槽で100匹以上 は飼育することが可能です。
もちろん、多くのエビを飼えば管理が大変になりますし、鑑賞目的であればそこまで多くのエビを飼う必要はありません。
ほどほどの数を、充分な大きさのある水槽で飼育するのがオススメです。
タンクメイト として飼う場合は、中心となる魚ペットの数と水槽の大きさに合わせる必要があります。
例えば、メダカとミナミヌマエビを同じ水槽で飼う場合は、 2:3 (メダカ:ミナミヌマエビ) の割合を目安にしてください。
「海水エビ」の場合は、よりデリケートな生物ですので、ひとつの水槽に数匹を目安とします。
幅30cmの水槽 でエビだけお飼いになるのなら、 1匹かペア での飼育がオススメです。
幅60cmの水槽 で海水魚が中心となる場合、エビの数は 2~3匹程度 で充分でしょう。
以下の商品も、ぜひ参考にしてください。
商品名:クリスタルキューブ300
参考価格:2,071円(税込)
メーカー名:寿工芸
サイズ (幅X奥行X高さ) :30×30×30cm
重量:5.5kg
生産国:中国
商品名:グラス水槽 EJ-60 60
参考価格:3,248円(税込)
メーカー名:エーハイム
サイズ(幅X奥行X高さ) :60×30×36cm
重量:11.2kg
「淡水エビ」を飼育する場合、 水草 は欠かせないアイテムです。
水中に酸素を供給し、排泄物や二酸化炭素を吸収してくれるので、水質管理がしやすくなります。
もちろん、環境改善だけでなく、水槽内の景観もぐっと華やかになります。
エビさんは臆病ですから、水草が隠れ家となってくれるのも安心です。
オススメは、 マツモ や アナカリス 、 グロッソスティグマ など丈夫な水草です。
カボンバ や ウィローモス も、柔らかくエビの餌としてもオススメです。
また、根のある水草は、後述する底砂が必須となりますので、購入時にしっかり確認しましょう。
「海水エビ」の場合は、 海藻 が上記のような水草の役割を果たしてくれます。
景観の美しさに加え、水質安定をはかることができますが、育成が難しくデリケートな面もあります。
マユハキモ や ヨレヅタ など、比較的丈夫なものから試してみてください。
上記の海藻は緑色ですが、紅色の海藻も美しく丈夫なのでおすすめです。
底砂を敷くことで、水草を育成したり、水槽内の環境を整えることができます。
砂利類 と ソイル の2種類がありますが、「淡水エビ」の飼育には ソイル がおすすめです。
ソイルには、水槽内のpHを変化させる働きがありますし、水草育成にも向いているのです。
一般的に、ソイルを設置すると 水質は 弱酸性 になるのですが、これは「淡水エビ」の好む水質です。(もちろん、 掃除が難しくなり定期的な取りかえも必要 などデメリットはあります)
中には、エビの飼育に適したソイルもあるため参考にしてみてください。
商品名:RED BEE SAND
参考価格:1,868円(税込)
メーカー名:イラクラ
内容量:4kg
「海水エビ」の場合は、 コーラルサンド と呼ばれる砂がオススメです。
景観も美しくなりますし、水質も海水魚やエビに向いたものになります。
商品名:プラチナリーフサンド No.5(注目タイプ)
参考価格:563円(税込)
メーカー名:JUN
内容量:2kg
また、 ライブロック と呼ばれる、死サンゴに微生物などが繁殖した岩のようなものがあります。
これは、水槽立ち上げの際や飼育中に重要な水質改善の働きをするため、必須アイテムと言えるものです。
エビさんの隠れ家にもなりますから、混泳に役立ちます。
ぜひ、「海水エビ」飼育の際には、設置をしてみてください。
商品名:ライブロックSサイズ
参考価格:2,725円(税込)
メーカー名:CHARM
内容量:1個あたり200~500g
多くのエビは、雑食性です。
動物性の餌も、植物性の餌も、何でもよく食べます。
中には、水槽の水垢などを食べてくれるエビもいます。
これらはヤマトヌマエビやミナミヌマエビといった丈夫な「淡水エビ」で、外部から餌を与えなくてもほとんど問題ありません。
人工飼料を適度に与えても良いでしょう。
ビーシュリンプの改良品種系の「淡水エビ」は、人工飼料をよく食べてくれます。
人工飼料は魚用の餌でも問題ありませんが、エビ専用の餌もあります。
商品名:MAX BREED エビ用餌
参考価格:1,472円(税込)
メーカー名:AZOO
内容量:20g
生産国:台湾
タンクメイト として飼育している場合は、魚ペットの残り餌を食べている場合が多いです。
もし、魚用の餌を与えるのであれば、沈降性のタブレットタイプの餌がおすすめです。
商品名:コリドラス 底棲雑食魚用 80g
参考価格:798円(税込)
メーカー名:Hikari
内容量:80g
様々な性質や値段の餌がありますので、目的に合わせて購入してみてください。
餌を与える頻度は、 1日に1~2回程度 が目安です。
「海水エビ」には、基本的にエビ専用の餌というものがありません。
タンクメイト として飼育をしている場合、海水魚の残り餌で充分でしょう。
エビだけで飼育している場合は、魚の餌や、「淡水エビ」の人工飼料を与えてみても良いでしょう。
中には変わったものを食べるエビさんもいますが、たいていは何でも食べるようです。
水面に上がれないエビさんもいるので、なるべく沈降性のものがオススメです。
餌を与える頻度は、 1日に1~3回程度 を目安にしてください。
商品名:ひかり 海水魚のエサ
参考価格:578円(税込)
メーカー名:Hikari
内容量:15g
「海水エビ」に比べると飼育が容易な「淡水エビ」。
人工海水を作る手間もなく、繁殖もしやすいことから、エビ初心者におすすめです。
ヤマトヌマエビ は、透き通った体色が美しい、 日本 に生息するヌマエビです。
日本の他にも、 台湾 や フィジー 、 マダガスカル など、 インド洋 から 太平洋 にかけた沿岸に広く分布しています。
体長は、オスが 3.5cm 、メスが 4.5cm と、ヌマエビ系としては大型の部類です。
早くから鑑賞用として輸入がはじまり、 水槽の苔掃除をしてくれるエビ としてもてはやされてきました。
水槽の苔や水垢を食べることからも分かるように雑食で丈夫です。
どのくらい丈夫かというと、 1~30℃ もの幅広い水温に耐えることができてしまうのです!
飼育の項目でも述べましたが、急激な温度変化は禁物ですので 20~25℃ を目安としましょう。
こうした特徴や決して鮮やかとはいえない見た目から、もっぱら タンクメイト としての飼育がなされています。
オススメの混泳魚は、 メダカ や アカヒレ 、 テトラ類 など、小型の魚ペットです。
以下が、それぞれの詳しい記事です。
たいていの小型魚ペットとなら、優秀なタンクメイトとして飼うことができます。
それほど飼いやすいエビさんなのです。
もしひとつ、注意する点をあげるとすれば、普通の水槽内では繁殖ができないということがあげられます。
これはどういうことかというと、ヤマトヌマエビの幼生は、塩分を含む水域での成長を必要とするからなのです。
そのため、もし水槽内で孵化したとしても、淡水での成長は見込めません。
ヤマトヌマエビの寿命は3年程度ですから、世代を超えての飼育は難しいでしょう。
そうとはいえ、とても丈夫であることには変わりありませんから、長生きをする個体もでてきてくれるかもしれません。
お値段は、 20~200円前後 で手に入れることができます。
10匹単位でお安く購入することが可能ですので、ぜひ検討してみてください。
英名:Japanese Marsh Shrimp
原産地:日本など、インド太平洋沿岸
体長:オス3.5cmほど、メス4.5cmほど
値段:20~200円前後
寿命:2~3年程度、飼育下ではこれ以上になることも
入手のしやすさ:容易
ヤマトヌマエビによく似ていますが、 ミナミヌマエビ はやや小振りです。
関西 や 九州 などの 西日本 に分布し、亜種がアジア圏に存在しています。
体長は、オスが 2cm 、メスが 3cm で、小型の水槽でも余裕をもって飼えるサイズです。
ヤマトヌマエビ同様、 水槽の苔掃除をしてくれる ありがたいエビさんです。
もちろん、 タイクメイト としても優秀です。
しかし、何といっても特徴的なのは、 カラーバリエーションの豊富さ でしょう!
実はこのミナミヌマエビ、とてもたくさんの改良品種が存在するのです。
ご覧のように、赤色のものから青味を帯びたものまで、実に様々な品種が存在します。
その他にも、白やオレンジやチョコレート色の品種が存在し、カラーを見ているだけでも飽きません。
なぜこのようなカラーが生まれるのかというと、これは 擬態をする性質 に関係があります。
擬態によって体色を変えられるので、容易な品種改良にも繋がったのでしょう。
さらに嬉しいことに、ミナミヌマエビはとても丈夫で飼育が簡単です。
順応力もあり、 1~30℃ もの水温に耐えられることができるのは、先のヤマトヌマエビと同じですね。
ヤマトヌマエビと違っているのは、 水槽での繁殖が容易である といった点でしょうか。
繁殖に成功すれば、自宅で何世代にも渡って飼育が可能です。
気になるお値段は、 ノーマル品種ですと 20~100円前後 。(ほかのカラーですと、 100~600円前後 です)
お手頃ですから、すぐにでも飼育を始めることができます。
より詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
英名:Freshwater Shrimp
原産地:日本(関西から九州にかけての西日本、亜種がアジア圏に生息する)
体長:オス2cmほど、メス3cmほど
値段:20~100円前後(ノーマル品種)、100~600円前後(その他の品種)
寿命:野生では1年、飼育下では2年程度
入手のしやすさ:容易
レッドチェリーシュリンプ は、鮮やかな発色が魅力的な「淡水エビ」です。
ミナミヌマエビの亜種である、シナヌマエビの改良品種であると言われています。
シナヌマエビのいる 台湾 から多く輸入され、ペットショップではお馴染みの存在です。
体長は、オスメスともに 3cm ほどになります。
このエビは赤い体色が特徴的ですが、濃淡にかなり個体差があります。
というのも、ミナミヌマエビ同様 擬態 をするため、育成環境によって体色が変わるのです。
かなり淡い個体ですと、模様と透明感を楽しむことができ、濃色の個体では水草とのコントラストを楽しめます。
どちらにしても、やはり 緑色の水草 を多く設置することが好まれるようです。
体色は餌によっても変わるようなので、色揚げできる餌を与えても良いでしょう。
タンクメイト としても優秀ですから、魚ペットと同じ餌や、残り餌でも飼育は可能です。
飼育は容易で、比較的丈夫なエビさんであるといえます。
しかし、温暖な地域が原産のため、低温には弱いです。
13~29℃ の間で、極端な温度変化が起こらないよう注意しましょう。
しっかり管理をして育ててあげれば、繁殖させることも可能です。
お値段は、 70~300円前後 。
ほとんどの場合は、100円程度で購入することができます。
英名:Red Cherry Shrimp
原産地:台湾
体長:3cm
値段:70~300円前後
寿命:1~2年程度
入手のしやすさ:容易
その名の通り、蜂のようなツートンカラーが特徴的なのが ビーシュリンプ です。(写真の個体は、白黒タイプの ブラックビーシュリンプ です)
エビをお飼いになったことのない方も、名前を聞いたことがあるかもしれません。
特に、 レッドビーシュリンプ と呼ばれる改良品種は有名です。
このレッドビーシュリンプは、ブラックビーシュリンプを元に作り出されています。
作出元である品種ほど原種に近いのだと考えられますが、ビーシュリンプの原種は特定がされていません。
原産地についてもよく分かっていないのですが、一般的には 香港 であると言われています。(原種や原産地が特定されていない理由のひとつとして、充分な研究がされる前に、飼育目的での交配や流通が多岐に渡ってしまったということがあげられます)
今ではすっかり日本のペットショップに馴染み、たくさんの改良品種が生み出されています。
改良品種といっても、ただ単にカラーを楽しむ品種というわけではありません。
品種のグレードにより、体表の模様が複雑化していくのです。
例えば、レッドビーシュリンプの改良過程で現れる 紅白模様 には、グレードによって異なる名前が付いています。
腹部の赤い模様の形で、 タイガー 、 Vバンド 、 日の丸 、 進入禁止 などと呼び分けられるのです。
グレードが上がっていくほど、白色が増え、赤い模様が複雑化していきます。
こうした鑑賞の面白さからビーシュリンプのみの飼育も好まれますが、 タンクメイト としても優秀です。
大きさも 2.5~3.5cm と小振りなので、小型水槽でも余裕をもって混泳させることができます。
飼育は難しくありませんが、改良が進んでいる品種ですので、水質と水温管理をしっかりしてあげましょう。
水温は、 21~25℃ 前後を目安とし、ろ過機能のしっかりしたフィルターを設置します。
オススメは、 底面式フィルター や スポンジフィルター などです。
参考価格:593円(税込)
メーカー名:GEX
サイズ (幅X奥行X高さ) :21.5×8×14.5cm
重量:232g
生産国:中国
参考価格:583円(税込)
メーカー名:ニチドウ
サイズ (幅X奥行X高さ) :10×4.5×18cm
重量:50g
生産国:中国
きちんとした環境をつくってあげれば、自宅で繁殖を行うことも可能です。
繁殖に成功すれば、よりグレードの高い品種を生み出せるかもしれません。
専用の餌もありますので、ぜひ参考にしてみてください。
参考価格:640円(税込)
メーカー名:Hikari
内容量:20g
お値段は、ブラックビーシュリンプ、レッドビーシュリンプともに、 200~2,000円前後 です。
今までのエビさんよりは若干お高めですが、これは前述したグレードも関係しています。
一頃に比べて、ずっとお手頃な価格で手に入れることができるようです。
英名:Bee Shrimp
原産地:香港と言われています
体長:2.5~3.5cmほど
値段:200~2,000円前後
寿命:1~2年程度
入手のしやすさ:容易
真っ赤な体色と、白いドットが美しいこのエビは、 ホワイトグローブシュリンプ と呼ばれています。
確かに手前の4本の脚だけ、白い手袋を付けているみたいですね。
とてもビビットな配色が特徴的ですが、実はかなり最近になって鑑賞されるようになりました。
インドネシア の スラウェシ島 という生息地で発見され、輸入がされています。
当初は、まるで「海水エビ」のような鮮やかな色彩に誰もが驚いたそうです。
実はもともと、海にすむエビだったのが、地殻変動などで淡水にすむようになったと考えられています。
体長は 2cm と小振りですが、この体色ですから水槽内でも目立ちそうですね。
ただ、飼育は難しいと言われています。
しっかりした環境をつくれば繁殖もしてくれるようですが、やはり難易度は高めです。
ホワイトグローブシュリンプは 中性~弱アルカリ性 に適応し、硬度の高い(ミネラルの豊富な)水を好みます。
この特徴から、弱酸性の水質をつくるソイルはあまり向いていません。(ヌマエビ系やビーシュリンプには、ソイルでの育成が向いています)
意外にも、「海水エビ」向きの コーラルサンド が適しているようです。
参考価格:563円(税込)
メーカー名:JUN
内容量:2kg
硬度の高い水をつくるには、以下のような ミネラル液 を使用する必要があります。
参考価格:2,780円(税込)
メーカー名:アクアテック
内容量:2L
水温は、なるべく 25℃前後 に保ちましょう。
このように、飼育の難しさなどから敬遠されがちなエビさんですが、とても魅力的なエビであることには変わりありません。
興味を惹かれた方は、ぜひお飼いになってみてください。
気になるお値段は、 600~1,300円前後 です。
最近では、より手頃な値段で見かけることが多くなりました。
英名:Cardinal Shrimp
原産地:インドネシアのスラウェシ島
体長:2cmほど
値段:600~1,300円前後
寿命:2年程度
入手のしやすさ:容易
「海水エビ」は人工海水の用意や水質管理など、「淡水エビ」に比べると飼育が困難だと言われます。
しかしながら、美しいカラーリングや海の雰囲気を自宅で楽しめるなど、「淡水エビ」とはまたひと味違う楽しみがあります。
別名 アカスジモエビ とも呼ばれる、この アカシマシラヒゲエビ は、いわゆる クリーナーシュリンプ 。
クリーナーシュリンプ とは、魚に付いた寄生虫や水槽内の汚れを食べてくれるエビのことです。
野生下では魚の体表を掃除する姿が見られるそうです。
海水魚と一緒に飼えば、その姿を見られるかもしれませんね。
インド洋 や 太平洋 のほか、 カリブ海 、 一部の大西洋 といった広い水域に生息しています。
体長は 5~7cm ほどで、「淡水エビ」に比べると大型な印象ですが、「海水エビ」の中では中型です。
また、このエビは通称 スカンクシュリンプ とも呼ばれます。
背中の白い模様が、動物のスカンクを彷彿とさせることからこの名が付いたようです。
性格は 穏やか で、たいてい複数で飼われているのを見かけます。
混泳も可能ですし、比較的低温にも強いので飼育がしやすいエビさんです。
しかし、「海水エビ」であるため、もちろん水質には敏感。
水槽立ち上げの際の水合わせ、水換えには細心の注意が必要です。
水温は、 18~25℃前後 に保ちましょう。
前述した通り複数飼いはできますが、あまりにも同種が多いと様々なトラブルを招きます。
水槽の大きさに合わせて、2~3匹程度で飼うことをオススメします。
例えば 幅30cmの水槽 では、混泳魚プラス、 アカシマシラヒゲエビ1~2匹程度 です。
ペアで飼育することも可能ですが、繁殖はとても難しいです。
本格的に繁殖をさせる場合は、専門的な知識に加えて充分な時間や設備が必要となるでしょう。
気になるお値段は、 1,000~2,500円前後 となります。
少しお高いようですが、「海水エビ」であることを考えるとこの価格で納得がいきます。
サイズによっても、価格に幅があるようです。
英名:Pacific cleaner shrimp
原産地:インド太平洋、カリブ海、大西洋の一部
体長:5~7cmほど
値段:1,000~2,500円前後
寿命:2〜3年程度、飼育下ではこれ以上になることも
入手のしやすさ:容易
ホワイトソックス は、別名 シロボシアカモエビ と呼ばれる「海水エビ」です。
どちらの名も、このエビの見た目をよく表しています。
「淡水エビ」の ホワイトグローブシュリンプ にも、見た目が似ていますよね。
この見た目がユニークなホワイトソックスも、アカシマシラヒゲエビ同様、 クリーナーシュリンプ です。
海水魚を混泳させて掃除をさせたいところですが、それほどクリーン能力は高くないようです。
生息地は インド洋 から 太平洋 にかけての水域で、体長は 5~8cm 。
購入された個体が小型でも、成長するにつれて見応えのある体長に育っていきます。
「海水エビ」の中では、飼育もしやすい方でしょう。
しかし、水質や水温変化には敏感ですから、水合わせ、水換えの際には注意しましょう。
水温は 25℃前後 に保ち、低温、高温になりすぎないよう保温器具で調節します。
基本的に クリーナーシュリンプ は混泳させることが多いですが、単体で飼育することも可能です。
同種だけで飼育する場合は、 幅30cmの水槽 に 2~3匹程度 を目安としましょう。
混泳させる場合は海水魚の数、大きさも考えて、 幅30cm(2~3匹) や 幅60cm(3匹かそれ以上)の水槽 を選びましょう。
やはり繁殖は難しいので、ペットショップで購入したエビさんの飼育を楽しむのがベストです。
お値段は、 2,000~4,000円前後 となります。
値段にややばらつきがありますが、サイズによって価格に差がでてくるようです。
英名:Fire Shrimp
原産地:インド太平洋
体長:5~8cmほど
値段:2,000~4,000円前後
寿命:2〜3年程度、飼育下ではこれ以上になることも
入手のしやすさ:容易
キャメルシュリンプ は、赤地に白い模様、大きな目が特徴的な「海水エビ」です。
背中のふくらみがラクダに似ていることから、キャメル(ラクダ)シュリンプと名付けられました。
主に インド洋 や 太平洋 に生息しています。
体長は 4~6cm と、やや小型の部類です。
「海水エビ」の中では 丈夫で飼育が容易 と言われており、水質変化や水温変化にもある程度耐えることができます。
急激な水温変化は危険ですが、 20~28℃程度 でしたら飼育が可能です。
しかし、エビの体調のことなどを考えると、やはり 25℃前後 に保ちたいところです。
また、穏やかな性格ですので、 タンクメイト にも向いています。
そうとはいえ小型のエビですので、大型のエビや攻撃性の高い海水魚との混泳は避けましょう。
美しい色彩を楽しみたいのであれば、単体での飼育も良いでしょう。
小型のエビさんですから、大型の水槽でたくさん飼育するより小型水槽での飼育がオススメです。
目安としては、 幅30cmの水槽 で 2~3匹程度 がよいでしょう。
ペアでの飼育もオススメですが、やはり繁殖は難しいです。
お値段は、 600~1,500円前後 です。
「海水エビ」の中ではお手頃な値段といえますから、興味のある方は検討してみてはいかがでしょうか。
英名:Camel Shrimp
原産地:インド太平洋
体長:4~6cmほど
値段:600~1,500円前後
寿命:2~3年程度、飼育下ではこれ以上になることも
入手のしやすさ:容易
フリソデエビ は、その名の通り華やかな見た目をした「海水エビ」です。
振袖のような脚の形や、全身に散った模様がとても特徴的です。
別名 ハーレクインシュリンプ と呼ばれるのも、特徴的な斑模様(ハーレクイン)から来ています。
インド洋 や 太平洋 など広い水域に生息しており、地域ごとに ピンク や 紫 、 緑 などの体色差があります。
体調は 3~6cm程度 です。
見た目は少々奇抜ですが、比較的丈夫で育てやすいといわれています。
水温は、 20~25℃前後 に保ち、急激な水質、水温変化に注意です。
また、このエビにはとてもおもしろい特徴があります。
実は、フリソデエビは ヒトデしか食べない と言われているのです。(稀に他の生物も襲うようです)
捕食の際には、何日もかけてヒトデを溶かしていく様子が見られます。
ご覧のように、フリソデエビをお飼いの際には、餌としてのヒトデを同時に飼育しておく必要があります。(最初からフリソデエビのいる水槽に入れてしまっても大丈夫ですが、ヒトデ用のストック水槽があると便利です)
また、活き餌となるヒトデが食べ残された場合、腐敗して水質が悪化するので気を付けましょう。
与えるヒトデとしてオススメなのは、 コブヒトデ や クモヒトデ など、安価な種類です。
300~700円程度 で購入することができます。
安価といっても餌として定期的に購入しますから、コストが嵩みそうですね。
丈夫で飼いやすいと言われていますが、なかなか手の出しにくいエビさんかもしれません。
その他、このフリソデエビにはもうひとつおもしろい特徴があります。
なんと 繁殖が容易 なのです。
今までご紹介した「海水エビ」は繁殖が難しい種類ばかりでしたが、このエビでは成功するかもしれません。
孵化後は徹底した水質管理が必要となりますので、余裕をもって臨めるようにしましょう。
ペアで飼う場合は、 幅30cmの水槽 で充分でしょう。
このエビは 一夫一妻制 ですから、仲睦まじい様子を見ることができるかもしれません。
混泳させることもできますが、クリーナーシュリンプと違って捕食されてしまう危険性が高いです。
性質なども考え合わせると、同種だけでの飼育がオススメです。
気になるお値段は、 1,000~5,000円前後 。
やはりサイズなど、個体によって価格に差が出るようです。
ショップによっても価格に幅があるようですので、ぜひ色々なフリソデエビを比べてみてください。
英名:Harlequin Shrimp
原産地:インド太平洋
体長:3~6cmほど
値段:1,000~5,000円前後
寿命:2~3年程度
入手のしやすさ:容易
最後にご紹介するのは、「海水エビ」の中でも人気の高い オトヒメエビ です。
鮮やかな紅白柄と、しなやかな体形は 乙姫 という名にふさわしいですね。
インド洋 や 太平洋 に生息し、体長は 5cm ほどですが、メスがオスより大きくなります。
また、このエビは クリーナーシュリンプ です。
しかし、野生下ではウツボなど特定の魚を相手にしているようなので、クリーン能力にはあまり期待しない方が良いかもしれません。
また、同種同士では、ペアでない限り複数飼いはオススメしません。
実はこのエビ、別名ボクサーシュリンプともいうほど、激しく争う性質があるのです。
同種でなくても、近縁種の ヒノマルオトヒメエビ などとの混泳は避けたいところです。
攻撃的な個体ですと、近縁種以外のエビを襲うこともあるようです。
海水魚との混泳の場合は、基本的には問題ありません。
しかし、小型の魚が攻撃されてしまうことがあるので、注意が必要です。
同種で飼う場合は個体数に注意し、混泳の場合も事前に相性を見極めましょう。
水温は 25℃前後 に保ち、急激な水質、水温変化に注意します。
同種だけでの飼育ですと、 幅30cmの水槽 で 1~2匹(ペア)程度 が目安となります。
ペア飼育の場合でも、やはり繁殖は難しいようです。
お値段は、 400~1,000円前後 。
手頃な価格で手に入れることも可能ですので、検討してみてはいかがでしょうか。
英名:Banded Coral Shrimp
原産地:インド太平洋
体長:5cm
値段:400~1,000円前後
寿命:2~3年程度
入手のしやすさ:容易
本記事では飼育情報に加え、「淡水エビ」と「海水エビ」をご紹介しました。
特徴や見た目など、バリエーションの豊富さに驚かれたかもしれません。
ぜひ、数ある中から素敵なエビさんを見つけて、大切にお世話してあげてください。
最終更新日 : 2022/08/05
公開日 : 2017/02/27