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この項目では 「水草とは何か?」 ということを簡単に説明します。
そもそも水草とは、 水と関わりが深い植物 のことを指します。
したがって、水の近くに生息しています。
近くといっても、水中や水面付近など、その生息範囲は様々です。
これは植物が進化する過程で、水との関わり方を変えていったことが関係しています。
ここから、少しだけ専門的な話をしていきます。
植物の中には、 高等植物 と呼ばれるものがあります。
これは、 根 や 茎 や 葉 などを持った植物のことです。
対になるものとして 下等植物 があり、これは 苔 や 藻類 や 菌類 など単純なつくりの植物を指します。
一般的に水草というと、高等植物を指すことが多いようですが、アクアリウムの世界では苔なども鑑賞の対象です。
そのため、実はあまり上記の分類は重要ではありません。
また、この高等と下等という分類方法は、しっかりとした定義のあるものではないといわれています。
しかし、ここでは多くの水草が含まれる高等植物という分類に着目して、もう少し詳しくご説明します。
高等植物の水草というのは、前述したように複雑な組織を持った植物です。
進化の過程で一旦は陸に上がったのですが、再び水辺へと生育場所を移していきました。
体の一部のみ水中に育成場所を移した植物もありますが、完全に沈水したものもあります。
この沈水の加減に応じて、水草を分類することができます。
湿地植物 、 浮水植物(浮遊植物) 、 浮葉植物 、 抽水植物 、 沈水植物 の 5つ です。
これらは生育場所や性質によって分類されています。
分類に関する水草をご覧頂く前に、それぞれの分類についてご紹介します。
まずは、 湿地植物 。
その名の通り、湿地に育つ植物のことです。
根の部分が水中適応をしており、 水芭蕉 が含まれます。
見た目もほとんど陸上植物と変わらないので、水草といわれてもピンと来ないかもしれません。
一方、 浮水植物(浮遊植物) や 浮葉植物 というのは、水面付近で見かけることのできる水草です。
この2つは厳密には違う植物なのですが、水面に浮かぶ姿がよく似ています。
スイレン などがこれに含まれます。
前述した湿地植物よりは、皆さんのイメージする水草に近づいてきたでしょうか。
先ほどよりは、水に関わりが深いと言えそうですね。
それでは、その次の 抽水植物 はどうでしょうか。
これは、部分的に沈水している水草のことを指します。
イメージが浮かびにくいかもしれませんが、根や茎の一部は水中にあり、それ以外の部分は水上にある植物です。
意外にも、 蓮 がこれに含まれます。
先ほどのスイレンと少し似ていますが、水面から離れていますよね。
抽水植物は、この水面から離れている部分がとても重要な特徴なのです。
それでは最後の 沈水植物 は、どのような姿でしょうか。
これらは今までの水草と違い、葉も茎も水中に存在しています。
アクアリウムでもお馴染みの カボンバ がこれに含まれます。
ご覧のように、ほとんどの部分が水中に没していますね。
花は水上にありますが、多くの沈水植物は花を空気中で咲かせます。
もちろん、水中で咲かせるものもあります。
中には、成長過程によって、沈水植物から抽水植物へと移行するものもあるようです。
以上、分類の説明のために水草をあげていきましたが、カボンバ以外はアクアリウムとあまり関わりのないものでした。
しかし、水草とはこのように様々な植物を指しており、アクアリウムで取り扱われるのはそのほんの一部です。
一部といっても、その数およそ 300種類以上 と言われています。
この説明だけでも、水草世界の奥深さが垣間見えるようですね。
ここからは、水草の育成に必要な 育成アイテム についてご紹介していきます。
ここでは代表的なものをご紹介しますが、どれもぜひ準備して頂きたいものばかりです。
底砂 とは水槽に敷く砂類のことで、水底に根を張る水草はこれが必須となります。(浮き草タイプの水草には必要ありません。)
様々な種類がありますが、主に 1. ソイル と 2. 砂利類 に分けられます。
どちらを底砂としても問題ありませんが、水草主体のアクアリウムをつくるのであれば、ソイルがオススメです。
ソイル とは土を焼き固めたもので、 1. 栄養素を含む 、 2. 水質を整える 、という2つの性質を持ちます。
基本的にソイルはこの2つの性質のうち、どちらか一方に特化したものが多いようです。
そして、どちらも水草育成に欠かせない性質となっています。
まず 1. 栄養素を含む という点ですが、これが水草育成において重要な意味を持ちます。
実は、水草育成には肥料が欠かせないので、普通は底砂に肥料の添加を行うのです。
しかし、栄養豊富なソイルを敷けば添加の手間が省けます。
肥料の添加は定期的に行う必要がありますから、この手間がなくなることは大きなメリットです。
もちろん栄養豊富なソイルの場合に限りますので、ソイルを敷く=肥料がいらないということではありませんから、注意しましょう。
次に、 2. 水質を整える 働きについてですが、これも水草の育成にとって重要です。
水質で重要なもののひとつにpHがありますが、多くの水草は 弱酸性 の水質を好みます。
そのため、水草水槽ではこれに近いpHに調節する必要があります。
しかし、水質に作用する働きのあるソイルを敷けば、水中のアンモニアなどを吸収して pHを弱酸性にしてくれるのです。
難しい水質管理が楽になるのですから、この効果はとても嬉しいですよね。
ですがもちろん、良い点ばかりとはいえません。
上記の効果は永続的なものではないので、一定期間が過ぎればソイルを交換しなければならないのです。(交換の時期は種類によって差がありますが、 1~2年程度 のものが多いです。)
効果がなくなるだけなら、使い続けても良いのでは?と思われるかもしれませんが、交換せずにいると水質悪化などの原因となります。
ソイルの交換はきちんと行い、日々のお世話をしっかりしましょう。
性質や効果はソイルによって様々ありますから、ご自分の思い描く水草の生育環境に合ったものを探してみてください。
参考価格:1.748円(税込)
メーカー名:JUN
内容量:8L
参考価格:788円(税込)
メーカー名:寿工芸
内容量:2㎏
生産国:日本
砂利類 はその名の通り、砂利や砂粒できた底砂です。
微妙な色調を楽しめるため、 水槽を華やかにする 効果があります。
きめ細かな川砂や粒のそろった砂利、海の大磯砂など、 バリエーションも豊富 です。
工夫次第では、水槽内を自然下のような空間や箱庭のように演出することができます。
また、ソイルのように一定期間が経てば交換をしなければいけない、ということもありません。(掃除など、定期的なメンテナンスは必要です。)
もちろん 栄養素などは含んでいませんので肥料の添加は必要 ですが、上記の利点があるなら手間じゃない!と思う人もいるでしょう。
しかし、注意する点もあります。
砂利類の中には、水草育成に適さない水質にしてしまうものもあるのです。
具体的には、 水質をアルカリ性にしてしまう海砂(大磯砂) などがあげられます。
特に育成が難しい水草ですと、安易に砂利類を選ぶのは注意が必要です。
そうとはいえ、上記の点に気を付けてお世話をすれば、砂利類を使った美しい水草水槽をつくることができるでしょう。
素敵な底砂を見つけて、水槽をレイアウトしてみてください。
参考価格:771円(税込)
メーカー名:ジェックス
内容量:2kg
生産国:日本
参考価格:458円(税込)
メーカー名:スドー
内容量:1㎏
生産国:中国
肥料 は、水草育成をする際に欠かせない栄養です。
水草は生き物ですから、人間と同じように日々栄養を摂取していかなければなりません。
自然下では大規模な循環が行われているので、色々な条件が重なり水草に必要な栄養が供給されています。
しかし、水槽という閉じられた空間では限界があるため、肥料が必要となるのです。
もちろん水槽内での循環というものもあります。
飼育している魚ペットの残り餌や排泄物が肥料としての役割を果たすのです。
ただ、それだけでは水草に充分な栄養が行き渡らないことも多いため、肥料の添加を行う必要があります。
それでは、具体的にどんな栄養素が必要なのかといいますと、主なものとして 窒素 、 カリウム 、 リン があります。
その他にも カルシウム や 鉄分 などが必要です。
これらの栄養素を供給するために必要な肥料には、 2つの種類 があります。
底砂に添加する 1. 固形肥料 と、水中に散布する 2. 液体肥料 です。
固形肥料 は、底砂に埋めて添加する肥料です。
その名の通り、固形物で構成されています。
添加する際は、全体が底砂に隠れるように埋めます。
こうすることで、水草が栄養を 根から吸収する ことができます。
水槽立ち上げ時は底砂を敷く前にセットし、それ以降はピンセットなどで少しずつ埋めていきましょう。
全体に埋めることもできますし、一部分だけに添加することもできます。
部分的な添加は、特に栄養素が足りない水草だけに肥料を与える際に便利です。
また、固形肥料はゆっくり溶けるので、安定した効果を長く期待することができます。
参考価格:1,039円(税込)
メーカー名:Tetra
内容量:300g
生産国:ドイツ
一方 液体肥料 は、水中全体に散布することのできる肥料です。
固形肥料の場合は根からの吸収になりますが、液体肥料は 葉からの吸収 に適しています。
水中に根が浮いている水草もありますので、これはもちろん根からの吸収になりますね。
散布をすると、液体肥料はすぐ水中に溶けるので、早い効果が見込めます。
固形肥料と違って、添加にあまり手間がかからず手軽なのが良いですね。
参考価格:767円(税込)
メーカー名:Tetra
内容量:100ml
生産国:ドイツ
以上2つの肥料を使って、水草を丈夫に育ててください。
ただ、くれぐれも肥料のやりすぎには注意しましょう。
栄養素が水槽内に足りている場合、肥料を一定量以上与えると栄養過多になってしまいます。
そうすると、 大量の苔が発生してしまうのです。
また、 底砂 の項目でも述べたように、栄養素を含むタイプのソイルでは肥料の添加は必要ありません。
水槽内をよく観察して、環境に応じて適量を与えるように気を付けましょう。
水草に必要な栄養素のひとつに、 CO2 があります。
ご存じのように、植物は光合成をするとき二酸化炭素(CO2)を取り込む必要があります。
そのため、水草育成にはCO2を添加する必要があるのです。
添加と聞いて、勝手に取り込んでくれるんじゃないの?と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんね。
陸上の植物を育てる場合でしたら、空気中にたくさんのCO2があるため添加の必要はありません。
ただ、水中でしかも水槽という限られた空間の場合は、添加の必要性が出てくるのです。
しかし、全ての水草に添加が必要というわけではなく、添加をしなくてもいい丈夫な水草はたくさんあります。
必要とするのはデリケートな水草や、添加をすることで美しく育つ水草です。
CO2の添加を行うためには、 1. 添加機器 や 2. 錠剤 が必要となります。
添加機器には色々なタイプがありますが、一般的なのは ボンベ式 の添加機器です。
参考価格:2,042円(税込)
メーカー名:ジェックス
内容量:20×6.5×6.5cm
重量:255g
生産国:日本
参考価格:2,800円(税込)
メーカー名:6×9×22.5cm
重量:220g
便利な機能がついているものほど高価ですが、ご自分の水槽環境に合わせて購入してみてください。
大きさも様々なものがありますが、 60cm程度の水槽 でしたら 小型サイズ で充分です。
長期間に渡って安定した添加を行えるのがメリットです。
錠剤 は、水槽に直接入れるタブレットタイプの添加剤です。
添加機器と違い、とても手軽に添加を行うことができます。
参考価格:938円(税込)
メーカー名:ジェックス
内容量:10錠
生産国:日本
手軽さは魅力ですが、添加機器と違い定期的に購入する必要があります。
個々のお値段はリーズナブルですので、比較的丈夫な水草育成の際に必要に応じて与えると良いかもしれません。
どちらの添加剤もそれぞれ良いところがありますので、お好きなものを選んでみてください。
使用の際の注意点をあげるとすれば、添加の時間帯についてです。
CO2の添加は光合成が行われるときにしなければなりませんから、夜(照明消灯時)に行わないようにしましょう。
適切なCO2添加を行い、ぜひ美しい水草水槽をつくってみてください。
照明 は、水草育成に欠かせない育成アイテムです。
水草は光合成を行っていますから、光を与えることがとても重要となるのです。
もちろん、これは室内で水草育成をする場合の話です。
また、鑑賞の点でも照明は重要な働きをします。
照明にはいくつかの種類がありますが、代表的なもののひとつに LED があります。
他にも 蛍光灯 や メタルハライドランプ などの照明がありますが、ここでは特にLEDについてご紹介していきます。
ひと頃に比べて、アクアリウムでのLEDの使用はとてもポピュラーになってきました。
実は、以前はLEDはあまり水草育成に向いていない照明だといわれていたのです。
これには、LEDに 赤色の波長の光が少ない ことが関係しています。
しかし現在では、水草育成に適した製品が多数出てきており、価値が見直されはじめているのです。
また、様々なメリットがあることも関係しているかもしれません。
LEDは 長期的に安定して使える ほか、 消費電力が少なく電気代が安い のです。
効率的なイメージに違わず、 コンパクトでオシャレ な商品が多いのも魅力的です。
参考価格:2,199円(税込)
メーカー名:JOOCII
サイズ(幅X奥行X高さ):34.7×8×4cm
重量:372g
参考価格:3,980円(税込)
メーカー名:ジェックス
サイズ(幅X奥行X高さ):60.6×7.5×2.1cm
生産国:インドネシア
参考価格:2,899円(税込)
サイズ:50×10cm
備考:
幅はスライド式で調節可能。
30~50cm 幅の水槽に適合
光の色を変えられるライトは、レイアウトにも利用できそうですね。
水草の中には光量を特に多く必要とするものもありますから、ワット数なども事前に確認しておきましょう。
水槽の雰囲気に合わせて、気に入ったものをぜひ購入してみてください。
ここからは、水草育成において重要な レイアウト と トリミング に関する項目をご覧頂きます。
どちらも水草によって方法が異なるため、ここでは簡単な概要をご紹介致します。
水草を水槽の中に配置し、景観を作っていくこと をレイアウト と呼びます。
これは水草のみならず、インテリアなどの配置物を置くことも含みます。
または、その配置した水槽の景観自体をレイアウトと呼ぶこともあります。
レイアウトにはポイントがあり、そのポイントを押さえて作り上げていくことで、美しく手入れのしやすい水槽が完成します。
まず、レイアウトに欠かせない 前景 、 中景 、 後景 という要素があります。
これは水槽の前、中間、後の空間を意味しているのですが、それぞれに適した水草があるのです。
基本的には、前景ほど丈の短い水草、後景ほど丈の高い水草が適しているといわれています。
これはとても合理的な考え方で、この配置を行えばそれぞれの水草を鑑賞することができるわけです。
さらに、この方法を応用させることで、美しいレイアウトをつくることができます。
部分的に例外的な水草を植えることで、より自然に近い複雑さを表現できるのです。
以下にそれぞれの空間に適した水草をあげておきますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、空間の広がりをつくるための演出も必要です。
これには 遠近法 を効果的に用いることができます。
風景の中では、遠くのものほど小さく手前のものほど大きく見えます。
これをレイアウトにも取り入れて、手前に大きな水草やオブジェなどを置くのです。
もちろん、全体が見えにくくならないように、部分的に置くことが大切です。
効果的に配置できれば、視線誘導のポイントとすることもできます。
さらにこの効果は、色を使っても行うことができます。
人ははっきりした色(あるいは暖色)のものほど、距離が近いように錯覚することがあります。
そのため、明るい色や 赤色系の水草 を手前に、奥ほど暗い色の水草を配置するのです。
レイアウトで重要なアイテムのひとつに、 流木 があります。
これを使うことで自然下のような雰囲気を出せますし、表面に水草を植えて繁茂させることもできます。
また、空間内に様々な動きをつくることも可能です。
少し単調に見えるレイアウトでも、流木を入れることで空間にメリハリをつけることができるのです。
一番基本的なのは、真ん中あたりに置いてそこにメインのポイントをつくることです。
ひとつメインを決めてしまえば、はじめての方でもレイアウトの仕方がぐっと楽になるのではないでしょうか。
左右に置いて、真ん中を抜けの空間にするのもありです。
流木の置き方で、隙間から見える空間を効果的に演出できるとなお良いですね。
他にも、岩や人工的なオブジェなど様々なアイテムがあります。
どんな水草水槽にするか、まずテーマを考えてから、ぴったりのアイテムを見つけてみてください。
トリミング は、水草の手入れで欠かせない作業です。
水草の種類によっては、定期的にトリミングをしなければなりません。
トリミングをすることで、 水質悪化を防ぐなど水槽内の環境を良くする 効果があります。
また、美しく切りそろえることは、 見た目の良いレイアウトを保つ上でも重要 です。
方法はいたって簡単で、伸びすぎたり枯れてしまった部分をハサミなどで切りとるだけです。
これには、水草のトリミング専用ハサミが売られています。
参考価格:2,142円(税込)
メーカー名:Macks.i
サイズ:21cm
ハサミを使って、ほかの水草を傷付けないように丁寧に切り揃えていきます。
なるべく見栄えが良くなるようにバランスよく切りとるのがコツです。
美しく切りそろえるほか、丈の長い水草をわざと短くすることもできます。
これで、レイアウトする水草の大きさを工夫することができるのです。
また、苔タイプの水草をトリミングするときは、水槽の外に出して行います。
これで丁寧なトリミングが行えますし、細かいゴミが水中に散らばることを防ぐのです。
ぜひトリミングを活用して、美しい水草水槽を保ってください。
まずご覧頂くのは、 生育場所 ごとに分類されたグループの水草です。
水草は、色や性質、形など様々な観点から分類することができますが、その中でも生育場所は特に分かりやすい特徴です。
つまり、その水草がどのような場所で育っているかということに関係があるのです。
この分類については1ページ目でもご覧頂きましたが、ここからはさらに詳しく、よりアクアリウム的な視点でご覧頂きます。
それでは、アクアリウムの中でも特に代表的な、 3つ のグループの水草を見ていきましょう。
浮き草 は、その名の通り水面近くに浮かんで育つ水草です。
これらは 浮水植物 や 浮遊植物 と呼ばれます。
自然下では、水流の少ない池などに漂っている姿が見られます。
スイレンなどを思い浮かべた方もいるらっしゃるかもしれませんが、実はスイレンは水に浮かんでいるように見えるものの、水底の土に根を張っているため 浮葉植物 と呼ばれます。
実は、浮葉植物は水底から伸びた長い茎を水面へ伸ばしているのです。
一方で浮水植物は、根を地中に張らず水中に垂らしています。
浮き草という名の通り、水面にぷかぷか浮かんでいる植物なのです。
さて、アクアリウムではどんな浮き草が育成されているのでしょうか。
ホテイアオイは、 南アメリカ 原産の 浮き草 です。
現在は、欧米や日本を含むアジア圏に広く分布しています。
日本に流入したのは 明治頃 で、渡米旅行者が持ち帰ったのがはじまりだそうです。
今ではすっかり園芸でもおなじみの植物となっていますし、家具の材料にも使われています。
ウォーターヒヤシンス の別名を聞いたことのある方もあるかもしれませんね。
自然下では、水面をびっしり覆う様子が公園の池などでよく見られます。
なぜ水面に浮いているのかといいますと、これは 葉柄(ようへい) と呼ばれる葉と茎を繋ぐ部分に秘密があります。
実は、ホテイアオイの葉柄は、丸く膨らんでいるため浮袋の役割を果たしているのです。
ぷっくり膨らんだ形が、とても可愛らしいですね。
実は、この形を七福神の 布袋(ほてい) のお腹に見立てて名付けられたのがホテイアオイの名前なのです。
普段は葉の下に隠れている葉柄が、とても重要な役割を持っているんですね。
こうして水面を覆ったホテイアオイの様子は見事ですが、葉だけでなく花も鑑賞の対象です。
ホテイアオイは、美しい 青色の花 をつけるのです。
やはり、水中からではなく、水上から鑑賞するのが好まれます。
葉の直径も 5~20cm とやや大振りですので、余裕のある空間で育てたいですね。
オススメは、 屋外 で飼育する メダカ や 金魚 の鉢での鑑賞です。
特に、メダカはホテイアオイの根を産卵に利用することができますので、繁殖にも適しています。
浮き草は十分な光が必要となりますので、やはり 屋外 は適した育成環境といえるでしょう。
屋内 で鑑賞する場合は、陶製の大きな水盆などに入れると見栄えがします。
また、ホテイアオイはとても丈夫なため、手入れも手間がかかりません。
pHは 5~8 (ややアルカリよりでも可)、水温は 18~34℃ 前後が目安となります。
CO2を添加する必要はありません。
お値段は、 1株で100~200円前後 が目安のようです。
その名の通り、 南アメリカ の熱帯地域の河川に広く見られる 浮き草 です。
アマゾンフロッグピット と呼ばれることもあります。
手軽な水草として、ショップでもよく見かけることができます。
丸い葉の形が特徴的ですが、葉の裏側は スポンジ のような独特の質感をしています。
この葉裏にあるものは 浮袋 で、これがあるため水面に浮かぶことができます。
先にご紹介したホテイアオイと似た性質を持っていますが、小振りなのでより手軽に扱うことができます。
葉の直径は 4cm程度 ですので、小さなものですと 全体が10cm もありません。
また、あまり目立たないようですが白っぽい花が咲きます。
屋外 でも楽しめますが、手軽な浮草ですので 屋内 で鑑賞することも可能です。
急激な温度差に弱いので冬場などの管理には充分気を付けましょう。
また、繁殖力が強めですので、増えすぎた場合は取り除く必要があります。
PHは 5~7 、水温は 20~28℃ 前後がベストです。
CO2の添加はあまり必要ありません。
お値段は、 1株で100~200円前後 が目安です。
抽水植物 は、浮き草と違い水中に根を張る水草です。
体の一部が水中に沈んでいる植物とご紹介しましたが、アクアリウムでは沈水植物として鑑賞を楽しみます。
必ずしも水上に出ていることが育成条件ではないのです。
これはコキクモです。岡山県南部では、平野部の水田に自生するのは何故か殆どがコキクモで、丘陵地にある水田や溜め池に自生するのは、キクモになっています。(水中葉画像は去年撮影したもの) pic.twitter.com/yZu1RvooG9
— naka kibitu (@kibitunaka44) September 7, 2019
コキクモは 日本 を含む アジア圏 や オーストラリア に分布しており、 抽水植物 に分類されます。
成長過程によっては完全に沈水していますが、普通は先端部分が 5~10cmほど 水面から出ています。
また、水上と水中で姿が変わります。
この姿のことをそれぞれ、 水上葉 、 水中葉 と呼びます。
しかし、アクアリウムで鑑賞されるのは、専ら水中葉です。
水中葉として育成される水草は、自然下では別の姿をしていることが多々あるのです。
日本では水田などで見ることができるようですが、実は 絶滅危惧II類 に指定されています。
ちなみに、 メダカ もこの絶滅危惧II類に指定されています。
合わせて読みたい: めだかの種類、値段、病気、飼い方
これは、絶滅する危険が高い動植物が分類されるグループです。
採取などが全面的に禁止されているわけではありませんが、ショップなどで見かける機会は少ないかもしれません。
もし田んぼや池などに行く機会があれば、水面をよく観察してみてください。
水草のような形の植物が水面から顔を出していたら、それはコキクモかもしれません。
自然下では、夏の終わり頃から 薄紅色の花 を咲かせるようですので、ぜひ観察してみたいですね。
ご自宅で鑑賞する場合ですが、自然下と違い水中に沈水させる場合がほとんどのようです。
もともと水上へ向かって長く伸びる水草ですので、定期的にトリミングを行います。
枯れた部分もすぐに取り除きましょう。
トリミングはレイアウトに利用することもできます。
わざと短く切って、前景や中景に植えることができるのです。
こまめな手入れは必要ですが、とても丈夫ですので育成しやすい水草です。
PHは 5~8 、水温は 20~29℃ 前後が目安。
底砂は、 ソイル でも 砂利類 でも特に問題はありません。
しかし、 CO2の添加は必須 ですので、こまめに行いましょう。
お値段は、 1株で800~1000円前後 が目安となります。
絶滅の危機ということもあるためか、やはり少しお高めですね。
沈水植物 は水草の全体が水中にあるものを指します。
多くの方が想像される水草の姿ではないでしょうか。
カボンバは、 アメリカ大陸 原産の 沈水植物 です。
いわゆる 金魚藻 で、金魚鉢の中にゆれている姿をご覧になったこともあるのではないでしょうか。
金魚藻はひとつだけではなく、 マツモ や アナカリス なども含まれます。
特に マツモ は、カボンバと見た目が似ているため間違えられることも多いようです。
上の水草がマツモですが、たしかによく似ていますね。
しかしこちらは、日本含め世界中に分布が見られる水草です。
一方、こちらは アナカリス です。
形がよく似ていますが、葉が太いので間違えることはなさそうです。
こちらは和名で、オオカナダモとも呼ばれている 南アメリカ 原産の水草です。
カボンバは、和名では ハゴロモモ の名で知られています。
前述したようにアメリカ大陸原産ですが、日本にも定着しているため自然下で見ることもできます。
また、ひとくちにカボンバ、といってもショップに行けばたくさんの種類を目にすることができます。
レッド・カボンバ や イエロー・カボンバ など多くの種類がありますが、普通のカボンバよりも育成は難しいようです。
カボンバは、丈夫で育成も比較的簡単です。
pHは 5~7 、水温は 15~30℃ 前後に設定します。
水質は、アルカリ性よりになると枯れてしまうので弱酸性を保ちましょう。
ソイル でも 砂利類 でも問題ありませんが、アルカリ性の水質になりやすい底砂は避けるのがベター。
CO2の添加は特に必要ありませんが、行えばより美しい個体に育ちます。
お値段は、 1本で10~70円前後 が目安となります。
とてもお手軽に手に入れることができますので、はじめての方でもオススメの水草です。
次にご覧頂く水草のグループは、 形 に着目して分けられています。
見た目によって判断可能な特徴なので、とても分かりやすいですね。
それでは、水草の見た目に注目して 3つ のグループの水草をご紹介します。
有茎草 は文字通り、茎を持つ水草の総称です。
前項目でご紹介した コキクモ や カボンバ なども、この有茎草に含まれます。
長く伸びる茎の節ごとに葉がつくのが特徴です。
グリーンロタラ は、 有茎草 の中でもとてもポピュラーな水草です。
日本 原産の水草で、水田や湿地などで見かけることができます。
湿地で見られるということは、 湿地植物 でもあります。
実は、陸上と水中、どちらでも生存することができるのです。
不思議に思われるかもしれませんが、こうした水草は多く存在します。
さらに、そういった水草の中には、陸上と水中それぞれの環境に適応するため姿を変えるものがあります。
グリーンロタラもそのひとつです。
コキクモ も、水上と水中で姿が違うと述べましたよね。
それぞれの姿を水上葉、水中葉と呼ぶことをご説明しました。
これも、そうしたしくみに寄るものです。
ショップなどではこうしたしくみを利用して、水中葉ではなく 水上葉を売る ことがあります。
最終的には水中葉として楽しむのですが、取り引きの際は水上葉の姿をしているのです。
これは何故かといいますと、水上葉の方が取り扱いがしやすいからなのです。
そのため同じ水草でも、水上葉の方が安く売られていることが良くあります。
それにしても、グリーンロタラは水上と水中で随分姿が違いますよね。
水上では 5mm程度 の 丸い葉 がつきますが、水中では 5mm~1cm程度 の葉が 線状 になっています。
グリーンロタラの水上葉を買った場合は、 水槽で鑑賞するため水中葉にする 必要があります。
その方法はシンプルで、水上葉をそのまま水中に入れてしまいます。
すると、徐々に水上葉が枯れていき水中葉の姿へ変わるのです。
この様子を 展開 といいますが、水草の種類によってかかる日数が違います。
グリーンロタラでしたら、 数日~1週間程度 で展開するでしょう。
上記のように、グリーンロタラは展開が容易ですが、中には展開後色々な処理を行わなければいけないものもあります。
難易度の高いものもあるので、はじめて水草をお買いになる方はなるべく水中葉を選ぶことをオススメします。
また、グリーンロタラの育成時には トリミングが重要 です。
グリーンロタラは、繁茂しすぎると枯れてしまうので、こまめなトリミングが必要なのです。
もちろん、切った部分は新しく植えてレイアウトに使うことができます。
pHは 5~8 、水温は 20~28℃ 前後が目安となります。
底砂は、栄養素を含んだ ソイル などがオススメです。
また 充分な肥料 を与え、 CO2を添加 しましょう。
お値段は、 水上葉で1本50円前後 、 水中葉で1本90円前後 です。
ロゼットとはもともとバラのことを指します。
ロゼット状 とは、バラのように中心から葉が広がった形のことです。
ほとんど茎らしいものはなく、根から直接葉が生えたように見えますよね。
ホテイアオイ も、形としてはロゼット状の水草です。
アマゾンソード は、 最もポピュラーな水草のひとつです。
その名の通り 南アメリカ の熱帯地域原産で、丈夫でレイアウトもしやすくはじめての方にもオススメの ロゼット状水草 です。
また、 エキノドルス属 という植物の一種でもあります。
この種の水草は流通量が多く、見た目がアマゾンソードに似ているものや、ちょっと違った雰囲気のものなど多種多様です。
上の水草はそれぞれ、 エキノドルス・オシリス 、 エキノドルス・テネルス です。
エキノドルス・テネルスは ピグミーチェーンアマゾンソード の名でも知られている代表的な 前景水草 です。
アマゾンソードに関しては、 後景水草 としてのレイアウトがオススメです。
通常は 15~30cm ほどですが、大きくなると 40cm を越えるので、後景に植えても充分見応えがあります。
また、あまり知られていませんが水上で白い花を咲かせます。
ショップで売られているのも、丈夫な 水上葉 のものが多いようです。
その他、アマゾンソードは ランナー で増えるという特徴があります。
匍匐茎(ほふくけい) とも呼ばれるこのランナーとは、地上を横這いに伸びていく茎のことです。
この茎を伸ばして、次々に増えていくのです。
子株を植え直せば、さらに増やしたり、好きな場所にレイアウトし直すことができます。
ほかにランナーで増える水草としては、 グロッソスティグマ があります。
こちらは、とてもポピュラーな 前景水草 です。
アマゾンソードとは違い、ロゼット状ではなく 有茎草 の形をしています。
アマゾンソードの育成では、あまりトリミングを行いません。
繁茂するほど魅力的な水草になるので、枯れた部分を取り除く程度で大丈夫なのです。
また、前述した通りランナーで増えますので、横這いの茎を切って植え直すことが可能です。
そうすることで効率的に増やしたり、好きな場所にレイアウトし直すことができます。
しかし、植え替えを行いすぎると弱ってしまうので注意が必要です。
pHは 5~7.6 、水温は 20~30℃ 前後を目安にします。
底砂は ソイル や 砂利類 などお好きなものを使用し、 充分な肥料 を与えましょう。
とても丈夫ですので、CO2の添加は特に必要ありません。
お値段は、 1株で200~400円前後 となります。
着生植物 は、形としては特殊な水草です。
根を土に張らず、木や岩などに着生しているのです。
これは寄生しているわけではなく、あくまで生活場所として適応しています。
ですので鑑賞の際は、流木などにくっついた姿を楽しむことになります。
流木や岩とセットになった形状の水草 には、ほかのものとは違った趣があり人気です。
アヌビアス・ナナ は、数ある水草の代表格といえるでしょう。
アフリカ 原産で、 サトイモ科 の 着生植物 です。
とても丈夫で、はじめての方にもオススメの水草です。
大きさは 10cm程度 ですので、手軽にレイアウトすることができそうですね。
最初から流木に着生させてあるものもありますが、ポットで売られているものもあります。
こちらのタイプですと、着生させるものを自由に決めることができます。
ちなみに、アクアリウムの世界では水草を着生させることを 活着 といいます。
また、アヌビアス・ナナのほかの特徴として、 暗さに強い ということがあげられます。
たいていの水草は充分な光量を必要としますが、弱い光でも育成可能なのです。
この性質を持つものを、 陰性植物 といいます。
他の植物の影となる場所にあっても丈夫に育つので、アクアリウムでも重宝されます。
アヌビアス・ナナ以外ですと、 ミクロソリウム・プテロプス などがこの特徴を持ちます。
こちらはシダの仲間ですが、 着生植物 でもあります。
ミクロソリウム・プテロプスの改良品種として、 ミクロソリウム・ウェンディロフ があります。
その他の陰性植物としては、 ウィローモス という苔類の水草があげられます。
着生植物 としての側面も持っています。
苔タイプの水草の代表格といっても過言ではないでしょう。
活着させずに育成することも可能ですので、様々なレイアウトが楽しめます。
前述した通り、アヌビアス・ナナは丈夫で育てやすい水草です。
そして、 成長がとても遅い 水草でもあります。
このため定期的なトリミングは必要なく、お世話の手間が省けます。
しかし、苔が発生しやすいというデメリットもあるのです。
付着した苔は、アヌビアス・ナナを水槽から出し取り除くことができます。
普段からの苔対策としては、苔を食べてくれる ミナミヌマエビ などの飼育があげられます。
合わせて読みたい: ミナミヌマエビの種類と飼い方
レイアウトは、流木や岩への 活着 が行えますので好きな場所に置くことが可能です。
活着させる際は、活着させたい流木や岩に、糸やテグスで固定するとできます。
また、必ずしも活着させる必要はなく 底砂に埋めることも可能です。
2つの方法が使えますので、工夫次第で色々なレイアウトができそうですね。
pHは 5~7.5 、水温は 20~30℃ 前後が目安。
ソイル 、 砂利類 ともに底砂として使用が可能です。
また、CO2の添加は必須ではありませんが、添加するとよく育ちます。
お値段は、 1株で500~700円前後 ですが、 流木付き ですと 700~2,000円前後 です。
小型のものですと、上記の価格よりお安くなります。
ここからは、 色 によって分類された水草のグループをご紹介します。
形と同様見た目で判断できますが、より分かりやすいのではないでしょうか。
同じグループの 3種類 の水草を取り上げます。
今までご覧頂いた水草は様々なグループに分類されていましたが、どれも緑色をしていました。
ここからは、 赤色の水草 をご覧頂きます。
アクセントにもなる赤色の水草は、レイアウトにも活かせること間違いなしです。
ロタラ・ロトンディフォリア は、 有茎草 の 赤色系水草 です。(先にご紹介した グリーンロタラ は、このロタラ・ロトンディフォリアの変種です。)
アジア 原産で、日本でも見ることができます。
普通は 10cm 程度ですが、大きいものだと 50cm ほどにもなります。
また、よく似た水草に、 ロタラ・インディカ があります。
非常によく似ていますが、同じ キカシグサ属 の赤色系水草だからでしょう。
どちらかというと、ロタラ・インディカの方が赤味が強くなっていきます。
そうというのも、光量によって赤味がいっそう鮮やかになるからなのです。
これはどちらの水草も持つ性質ですので、育成するときは光を強くしてあげましょう。
育てる際のポイントは、 光量を強くする ほか 鉄分を含む肥料を与える ことです。
これにより、より鮮やかな赤色を楽しめます。
上記の条件を満たしていないと、緑色に近くなっていきますので、注意しましょう。
また、水面に向かって長く伸びるので、定期的なトリミングも必要です。
切ったものは別の場所に植えて増やすこともできます。
基本的には丈夫で育てやすい水草ですので、順調に育てれば繁茂して見応えのある水草となるでしょう。
水槽のアクセントとなるようなレイアウトが理想的です。
pHは 5~7 、水温は 20~30℃ 前後を目安に。
ソイル 、 砂利類 ともに使用が可能ですが、 鉄分を含む充分な肥料 を与えましょう。
CO2は少しの添加で大丈夫です。
お値段は、 1本で40~100円前後 です。
ルブラ・ハイグロ は 南アメリカ 原産の 赤色系水草 です。
ルドウィジア属(チョウジタデ属) という種の仲間でもあります。
この種には、赤味を帯び水辺に生息しているものが多いです。
ルドウィジア・スーパーレッド もそのひとつです。
ルブラ・ハイグロと同様、鮮やかな赤色が特徴的ですね。
特徴は、やはり強い赤味が最大の特徴でしょう。
ほとんど 真紅 に近い色です。
しかし、この鮮やかさは一定のものではなく、育成環境などにより個体差があります。
個体によっては、緑色に近いものもあります。
そうとはいえ、きちんと育成すれば綺麗な赤色にすることができるでしょう。
大きく育てば、 30~40cm ほどにもなります。
色や大きさなどレイアウトに打ってつけの水草ですので、早速育てたくなった方もいらっしゃることでしょう。
しかし、育成は難しいです。
育成についてですが、やはりロタラ・ロトンディフォリアのように 充分な光量や肥料 が必要となります。
肥料はもちろん、 鉄分 を多く含んだものです。
光はルブラ・ハイグロひとつひとつに、充分に当てなければなりません。
これができていないと、鮮やかにならないばかりか枯れてしまいます。
普段から、枯れた部分があれば速やかにトリミングをしましょう。
また、水質やCO2にも気を配る必要があります。
しっかりしたお世話ができていないと簡単に枯れてしまうため、環境に充分配慮しましょう。
条件が揃えば、真紅の美しい水草に育ってくれます。
レイアウトに関しては、強い色ですから水槽内のアクセントにすると良いでしょう。
やはり緑色の水草と組み合わせて、色彩の響き合いを楽しみたいところです。
pHは 5~7 、水温は 20~28℃ 前後にします。
水草育成に効果がある ソイル を底砂に使い、 鉄分を含む充分な肥料 を与えましょう。
CO2はもちろん 添加 し、たっぷり与えるようにします。
お値段は、 1本100~200円前後 です。
レッド・カボンバ は、カボンバと同じ ハゴロモモ属 の 赤色系水草 です。
やはりカボンバ同様、 アメリカ大陸 原産の 沈水植物 となります。
ちなみに、カボンバの項目で一緒にご紹介した イエロー・カボンバ はこちらです。
黄色味を帯びた鮮やかな緑色をしていますね。
3種類のカボンバをそろえれば、水槽が賑やかになりそうです。
また、どのカボンバも水面を目指して伸びるので繁茂が期待できます。
レッド・カボンバは大きく育つと、 30~50cm ほどになり、これ以上になることもあるそうです。
水上で 紫色 の花を咲かせることもあります。
ハゴロモモ属ですので丈夫な金魚藻のひとつですが、 育成は難しい です。
育成の際は、 充分な光量と鉄分を含んだ肥料 が必要となります。
こまめなトリミングも必要ですので、丁寧にお世話をしましょう。
水質やCO2にも敏感な水草です。
特にアルカリ性の水質はよくありませんので、弱酸性を保つ必要があります。
pHは 6~7 、水温は 20~28℃ 前後にします。
底砂は、水質がアルカリ性にならないものなら問題ありませんが、 ソイル をオススメします。
また、 鉄分を含んだ肥料 が必要ですが、 あげすぎるときれいな赤色が出ない ので注意です。
CO2の添加も必須 です。
お値段は、 1株で300~1,000円前後 です。
英表記:Common Water Hyacinth
原産地:南アメリカ
大きさ:葉の直径5~20cm程度
pH:5~8
水温:18~34℃
CO2:特に必要なし
値段:1株100~200円前後
英表記:Amazon frogbit
原産地:南アメリカ
大きさ:葉の直径4cm程度
pH:5~7
水温:20~28℃
CO2:特に必要なし
値段:1株100~200円前後
英表記:Indian Marshweed
原産地:日本を含むアジア圏、オーストラリア
大きさ:全長10~70cm程度
pH:5~8
水温:20~29℃
底砂:ソイル、砂利類
CO2:添加が必須
値段:1株800~1,000円前後
英表記:Green Cabomba
原産地:アメリカ大陸
大きさ:全長10~100cm程度
pH:5~7
水温:15~30℃
底砂:ソイル、砂利類(水質がアルカリ性にならないもの)
CO2:特に必要なし
値段:1本10~70円前後
英表記:Green Rotala
原産地:日本
大きさ:水上葉5mmm程度(葉の全長)、水中葉5mm~1cm程度(葉の全長)
pH:5~8
水温:20~28℃
底砂:ソイル(充分な肥料)など
CO2:添加が必須
値段: 水上葉で1本50円前後 、 水中葉で1本90円前後
英表記:Amazon Sword Plant
原産地:南アメリカ
大きさ:全長15~40cm程度
pH:5~7.6
水温:20~30℃
底砂:ソイル、砂利類(充分な肥料)
CO2:特に必要なし
値段:1株200~400円前後
英表記:Dwarf Anubias
原産地:アフリカ
大きさ:全長10cm程度
pH:5~7.5
水温:20~30℃
底砂:ソイル、砂利類
CO2:特に必要なし
値段:1株500~700円前後、流木付きは700~2,000円前後
英表記:Dwarf Rotala
原産地:アジア
大きさ:全長10~50cm程度
pH:5~7
水温:20~30℃
底砂:ソイル、砂利類(鉄分を含む肥料)
CO2:添加が必須
値段:1本40~100円前後
英表記:Cylindricfruit Primrose-Willow
原産地:南アメリカ
大きさ:全長5~40cm程度
pH:5~7
水温:20~28℃
底砂:ソイル(鉄分を含む肥料)など
CO2:添加が必須
値段:1本100~200円前後
英表記:Red Cabomba
原産地:アメリカ大陸
大きさ:全長10~50cm程度
pH:6~7
水温:20~28℃
底砂:ソイル(水質がアルカリ性にならないもの、鉄分を含む適量の肥料)など
CO2:添加が必須
値段:1株300~1,000円前後
本記事では、水草の基本知識に加え、グループごとの水草をご紹介しました。
数ある水草のうちのほんの一部を取り上げましたが、興味のあるものは見つかりましたでしょうか。
アクアリウムの世界には、皆さまが出会っていない素敵な水草がまだまだたくさんあります。
ぜひこれを機会に、魅力あふれる水草の水槽をつくってみてください。
最終更新日 : 2022/06/21
公開日 : 2017/05/14