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可愛く表情豊かでコミカルな動きをするサルは、現在とても人気のあるペットの1種になっています。
しかしサルとはどんな動物か?と聞かれると意外と答えられないことも多いです。
本記事では、サルの生態や特徴からサルの歴史と人類との関わり、サルのペットとしての飼育方法まで幅広くまとめました。
知っているようで意外と知らないサルの魅力を知って頂けると嬉しいです。
ここでは、猿の基本的な知識について紹介します。
猿とは、一般的にはサル目(霊長目)から、ヒトを除外したものを言います。
この、猿という分類は日本語独特の分類で、英語で該当する単語は存在しません。
日本では、この猿という単語は ニホンザル を示している事が多いです。
ニホンザルは、非常に難しいですが、ペットとして飼育することも可能です。
よく猿の英訳で使われる「 monkey 」という単語は、オナガザル科や広鼻猿を指し、チンパンジー(ape)などは当てはまりません。
ここでは、猿と人間がいままでどのように関わってきたかを紹介します。
猿と人はいつから関わっていたのでしょうか?
歴史を遡ると、5000年前の南米のインディオでは、人が猿をペットとして飼っていた記録が存在します。
つまり、猿は昔から人間にペットとして親しまれていた動物ということになります。
また、昔から、アジアでは、猿が物語に登場することが多く、西遊記、さるかに合戦といった物語に登場しています。
私達にとってはこちらのほうが馴染み深いですね。
日枝神社にも、猿神が祀られていたり、干支としても申年という年が登場するくらい人の文化に馴染んだ動物です。
猿は、物語の中では、西遊記の孫悟空のように、他の動物に混じって賢いキャラクターとして描かれていることが多いですが、人の称号となると、蔑称になることの多い単語です。
上記から、猿は、他の動物よりは賢いが人ほど賢くはないといったイメージが昔から定着していたと想像できますね。
ここでは、猿と申の関係について紹介します。
干支には、猿を表現した、申年といったものが存在します。
皆さんここは一度は違和感を覚えるのではないでしょうか?
結論から言ってしまいますと、 猿と申は何も関係がありません 。
猿 = 申という意味は本来全く持ち合わておりません。
そもそも読み方も、申は本当は「しん」と読みます。
干支が中国の十二獣という動物に結び付けて考えられるときになったときに猿に結び付けられたようです。
十二獣では、9番目が猿なので。9番目の干支である申に結びついたようです。
つまり、申がサルという読み方になったのも後付ということがわかりますね。
ここでは、猿の知能について紹介します。
猿は、比較的に人間に近くて知能の高い動物といわれています。
特に代表例となるのがチンパンジーで、 人間と チンパンジー はDNAが1%しか違いません 。
日本の日光などの観光地では、猿が観光客やお店を襲って食べ物を奪うそうです。
これも猿が学習した結果起こったことです。
上記のように 高い知能が仇となり、猿が害獣となるケースも存在します 。
ここでは飼育できる猿をご紹介します。
あなたの気に入る猿はいますでしょうか。
ペットとして飼育されている猿の中で一番よく聞く名前ですね。
リスザルとは、一般的にはコモンリスザルを指すことが多いです。
人に慣れやすいため、猿の中では比較的飼育がしやすいと言われています。
アメリカ原産の猿で、リスと名前の中に入っている通り体格が リス のように小さく、体色が黄色がかった茶色をしています。
体長は約30cmで、体重は1kg未満程度になり、体長と同じ程度の長さの尾があり、寿命は15〜20年程度です。
値段としては、大体40万円〜60万円で購入することができます。
リスザルの生態と飼い方 はこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
ブラジルに生息している、ふさふさとした白い耳毛が特徴的な猿です。
現在、野生の個体数が減少しており、ワシントン条約によって保護されています。
飼育できる猿の中では、非常に小さく、扱いやすい部類なので、非常に人気があります。
また、非常に賢いという特徴があり、一度警戒させたら、その後がコミュニケーションがとれなくなる可能性があるので、注意が必要です。
体長は18cm程度で、体重は250gとなり、寿命は7〜10年程度です。
値段としては、大体30〜45万円で購入することができます。
熱帯雨林に生息する、くりくりした丸い目が特徴的な猿です。
コモンマーモセット同様、ワシントン条約によって保護されています。
他の猿よりも特徴的な外見をしており、ずんぐりした体系、大きな丸い目、平たい顔、丸い頭といった特徴を持ちます。
また動きも非常にゆっくりしており、一説によると、彼らの主食の植物に含有される毒を解毒するためという説があります。
体長は25cm程度で、体重は400g程度になり、寿命は、10年程度です。
値段としては、50〜60万円で購入することができます。
アマゾン川流域の森林地帯に生息している、黒い体毛で覆われている小型の猿です。
「アカテ」と名前あるとおり、手足の先だけオレンジがかった赤色をしています。
人懐っこく、好奇心旺盛な昼行性の猿で、人の生活習慣ともあっているため、猿のなかでは非常に飼いやすい部類にはいります。
体長は25cm程度で、体重は500g程度になり、寿命は10〜15年程度です。
値段としては、大体45〜60万円で購入することができます。
アマゾン側上流付近に生息している超小型の猿です。
現在、世界で2番目に小さいサルとして非常に有名で、一時期は世界最小の猿とされていましたが、ピグミーネズミキツネザルの発見と共に世界で2番目に小さいサルとなりました。
顔は、ニホンザルのように人間に非常に近い作りになっているのが特徴です。
比較的警戒心の強いサルなので、飼育の際は注意が必要です。
体長は15cm程度、体重は100g程度になり、寿命は12年ほどになります。
値段としては高価ですが、50〜120万円程度で購入することができます。
ピグミーマーモセットの飼育方法や特徴 はこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
日本で猿といえばコレ!といっていいくらい有名な種類です。
ニホンザルは日光の猿軍団などでも飼育されていることからも分かる通り飼育できる種類の猿になります。
しかし、ペットショップなどに売られているわけではなく 各地方の自治体から許可を取らないと飼育できない ということに注意してください。
一定以上の強度を誇る檻での飼育が義務付けられ、脱走したら罰則があるなど様々な条件があります。
ニホンザルは、日本の様々な場所で見られる日本固有の猿です。
海外ではニホンザルの温泉に入る姿が人気になり、観光地に大勢の外国人旅行客が訪れるなど観光の資源となったりもしています。
猿軍団などで飼育されていることからも分かる通り非常に器用で非常に賢い猿です。
その賢さから上下関係に非常にシビアで、下に見られたらもう飼育ができないとまで言われています。
体長は50cm前後、体重は10kg程度になり、寿命は20〜30年程度です。
値段としては、60万円程度で入手することができるようです。
体調50cmほどの猿で、猿の中でもっとも賢いと言われています。
その証に介護猿として身体障害者の生活を支えるために用いられることもあります。
ペットとして飼うことのできる数少ない猿の種類です。
野生のフサオマキザルは主に南アメリカの熱帯雨林に生息しています。
急激な温度変化にはあまり強くはなく、ペットとして飼われる場合は気温26℃を目安に考えておくと良いでしょう。
餌はモンキーフードや果物、ササミなどのお肉を食べさせてあげましょう。
雑食ですので基本的には何でも食べますが、栄養バランスを考えた食事を心がけてください。
普段の生活はケージはあってもなくても大丈夫ですが、やはりケージはあった方が安全ではあります。
外にお散歩をさせる際は、いざという時のためにも必ずリードを着けるようにしてください。
月々にかかる費用は、餌代で1万円〜2万円程度ほど。
もちろん食材によって値段は大幅に変動してきますので、あくまで参考としてお考えください。
飼育する場合は、もちろん環境にもよりますが30年以上も生きることができ長生きです。
フサオマキザルの子供は50万円程度で購入することができますが、高い個体で100万円以上するものもいます。
体調は20cmほどの小さい猿で、大きな目と耳が特徴的です。
耳は大変良いので、大きな音によるストレスは抱えやすいです。
夜行性の猿のため、野生では夜になると餌を確保するために俊敏な動きをし始めます。
元々は集団生活を送っている猿なので社会性があり、ペットとしては飼いやすい猿の種類です。
普段は樹上生活をしている猿です。
家で飼われる際は、ケージで高さを確保してあげることを意識しましょう。
トイレを覚えさせることは困難を極めますので、ケージの底にはすぐに取り替えられるように新聞紙であったりシートを敷いておくと良いです。
餌はモンキーフードや昆虫を与えてあげると喜びます。
おやつにドライフルーツなどをあげても食べてくれるでしょう。
生体価格は約30万円〜40万円ほどで販売されており、寿命はおよそ12年ほどです。
低温には弱いので、部屋の温度は26℃〜28℃ぐらいに調整するよう心がけましょう。
ここでは、猿を飼育する上で大切なことを4点紹介します。
まず、猿を飼う際は、 ケージの中で猿を飼う のが一般的な方法です。
その際に、 ケージの広さについて意識する 必要があります。
ケージがせまいと、猿が運動不足になり、足腰の筋肉が衰弱してしまいます。
足腰の筋肉が衰弱してしまうと、飛び跳ねたりといった動作が困難になり、ひどい時には骨が変形することもあります。
また、 猿は基本的に温帯に住む 生き物です。
室温の調整には注意しましょう 。夏の冷房が猿にとって寒すぎることがあります。
日光の当たる場所で飼うと良いでしょう。
次に、トイレのしつけですが、 猿にトイレをしつけるのは非常に困難 です。
ケージの床の掃除をこまめにするか、床を網目の細かい金網にして、猿に排泄物を触らせないようにしましょう。
最後に、 周りの人間関係にも注意する 必要があります。
猿はとても厳しい階級制度の中で生きる動物です。
その上、猿は非常に賢いので、服従させることも非常に大変です。
自分より下の階級と認識した相手にたいしては、攻撃的になることすらあるので、小さなお子様がいらっしゃる場合は、注意が必要です。
ここでは、猿の餌はどうすればよいかの紹介をします。
猿は基本的には、人間と同じで雑食なのでなんでも食べます。
ですが、そこは人間と同じく好き嫌いが激しくなってしまい、栄養が偏りがちになってしまいます。
なるべく 猿専用のモンキーフードを与える と良いでしょう。
果物などは、モンキーフードに加えて補助的に上げると良いでしょう。
また、 一般的に、餌は1日2回にわけてあげるのが良い とされています。
玉ねぎやチョコレート類など刺激が強すぎるものは与えない ように気をつけましょう。
猿は、 人と同じく霊長類に属するので、同じ病気にかかってしまいます 。
風邪などの感染症にかかってしまった場合は、できるだけ猿に近づかないように注意しましょう 。
猿を病気にしないには、飼い主も健康であることが一番です。
また、猿を診ることのできる獣医さんは非常に珍しいです。
猿を飼う前には、獣医さんを先に見つけておくことが大切 です。
自分の病気がうつってしまい、獣医さんもみつからないという事態はできるだけ起こさないように、対策を打つことが何より大切です。
猿について
猿とは、一般的にはサル目(霊長目)から、ヒトを除外したもの。
猿と人間の関わり
猿と人間は、昔から馴染みのある関係である。
猿と干支の申(サル)
関係ない
猿の知能
猿は人間に近く、賢い。
飼育できる猿の種類、値段
比較的飼育しやすいのは、リスザル、コモンマーモセット、スローロリス、アカテタマリン。
値段帯は30〜60 万あたりが多い。
猿の飼育環境
広い清潔なケージで、温かい環境で、猿と人間の間の上下関係にも気をつける。
猿の餌
基本的に1日2回モンキーフードを。
猿と病気
かかりつけの獣医を見つけ、できるだけ飼い主も病気にかからないようにする。
猿を飼育する上で必要な情報がお分かり頂けたかと思います。
もし猿を飼う場合は、人間と共同生活をするのと同じようなものなのです。
同じ霊長類のために感染症はお互い移りますし、寿命も15年以上生きる猿の種類が多いです。
最後まで責任を持って猿を飼うことができるかどうかは、真剣に考えるようにしてください。
猿は非常に賢い動物ではありますが、主人のしつけに従うことはあまり得意ではありません。
トイレにしてもしてほしい場所にしてくれる猿はほとんどいません。
人間と同じく感情がありますので、基本的には自分の好き勝手に生きたいものです。
本記事で記述したとおり、猿を飼育するのは温度を一定に保つために暖房器具やケージ、止まり木など初期投資としてお金もかかります。
食費も毎月かさみますので金銭的に余裕のない方は飼うことは難しいです。
上記を認識した上で猿を飼育するようにしましょう。
きちんと守ってもらえるようであれば、猿はあなたの素敵なパートナーとなるはずです。
最終更新日 : 2020/12/21
公開日 : 2016/08/16