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1. オウムを信頼できるブリーダーやペットショップから迎える
1. メガバクテリア症(メガバクテリア感染症、AYG、マクロラブダス症)
3. BFD(鳥ポリオーマウイルス感染症・セキセイインコ雛病)
オウムはオウム目オウム科に属する鳥類で、世界中に21種類ほどの仲間がいるといわれています。
全体的に寿命が長い傾向にあることが知られていて、ペットとして飼われることが多いオウムの仲間の寿命は以下の通りです。
(※) オカメインコとモモイロインコは インコ という名前がつきますが、どちらもオウムの仲間です。
オウムとインコは同じオウム目の動物ですが、オウムには頭の上に 「冠羽」 と呼ばれる飾り羽があり、インコには冠羽がありません。
オウムの仲間は体が大きくなるほど寿命が長くなる傾向があり、キバタンではなんと最長80年以上生きた個体もいるそうです。
オウムの寿命について考えていくにあたって、まずはオウムと人間の年齢を比較してみましょう。
オウムは種類によって寿命が大きく異なりますが、ここでは知名度が高く飼っている人も多いオカメインコと人間の寿命を比較していきます。
オカメインコの年齢を人間の年齢に換算すると、おおよそ下記の通りになると言われています。
オカメインコの年齢→人間の年齢
オカメインコは生後6~9ヶ月で性成熟を迎え、1歳を迎えるころには立派な大人になります。
その後は1年経過するごとに人間に換算すると3歳ずつ、私たちの3倍のスピードで年齢を重ねていきます。
実際に、オウムの寿命を伸ばすために私たちにはどんなことができるのでしょうか。
この項目では、オウムを長生きさせるためのポイントを説明していきます。
1番大切なことは、オウムを信頼できるブリーダーやペットショップから迎えることです。
なぜなら、オウムには親鳥や他のオウムから感染する病気が多いからです。
良いブリーダーやペットショップはこれらの病気への知識があり、十分な対策を行っています。
ただ、残念なことに病気の対策も行わず、ひたすら繁殖と販売を繰り返す悪質な業者も存在しているのが実情です。
オウムは特に寿命が長く、大型のオウムともなれば50年以上生きることもある動物です。
健康的に長生きさせてあげられるように、ぜひ信頼できるブリーダーやペットショップから迎えてください。
次に大切なのが、オウムの診察ができる動物病院を探しておくことです。
自宅で動物を飼う人が増えていることから、動物病院自体は全国各地に数多く存在しています。
しかし、実は犬と猫の診察以外は受け付けていない、対応ができないという動物病院も少なくないのが実情です。
特に大型のオウムになると、簡単に人にケガをさせてしまうほどの強い力を持っています。
専門的な知識や経験がないと診察・治療ができない可能性が高いため、できればお迎えの前にオウムの診察ができる動物病院を探しておいてください。
いざケガをした時や病気になった時に診察を断られてしまい、慌てて病院を探しまわるようなことが無いようにしておきましょう。
オウムの体調管理の一環として、こまめに体重を量る習慣を付けることをおすすめします。
なぜなら動物は自分の身を守るために、本能的に体調不良やケガを隠そうとするからです。
特に鳥類は体が羽根で覆われているため、表情や体型の変化がわかりにくい傾向があります。
そのため気づいた時には手遅れだった、いつの間にか死んでしまっていた…ということが少なくありません。
こまめに体重を量ると食事の量や質が適切か、また健康状態が良いか判断する1つの基準となります。
急激に体重が減ったり増えたりした際は病気が疑われるため、特に症状が無くても動物病院に連れていった方が良いでしょう。
オウムの健康を維持するために、適度に放鳥(ほうちょう)をして運動させてあげてください。
放鳥とは鳥を部屋などに放ち、自由に運動させてあげることを指します。
オウムを部屋で自由に運動させることで運動不足はもちろん、ストレスも解消できます。
飼い主とコミュニケーションを取る時間にもなるので、1日1回は放鳥をすると良いでしょう。
ただし放鳥は事故が多く、時にオウムの命に関わる事態を引き起こす可能性があるということを覚えておいてください。
放鳥をする際は、オウムをロストしないよう窓や扉を確実に閉めてから室内に放ってください。
また、室内には好奇心旺盛なオウムにとって危険な物(観葉植物や金属類など)も多いため、放鳥中はオウムから目を離さないようにすることも大切です。
なお、放鳥を行う時間に明確な基準や目安はありません。
オウムの様子を見ながら、放鳥する時間や遊び方を調整してあげてください。
オウムは非常に賢いため、他の動物より暇をストレスだと感じる傾向が強いようです。
特に本来は群れで暮らしているオウムの場合、1羽でいるとそれだけで強いストレスや不安を感じてしまいます。
そのためオウムは極度に暇な時間が長く続いたり、1羽だけで過ごして強いストレスや不安にさらされたりすると自傷行為に走り、後述する 「毛引き症」 になってしまう可能性があります。
毛引き症を防ぐためにも、できるだけ1羽だけにする時間を作らないようにすることが大切です。
お迎えをする前からオウムのこういった性質を理解し、オウムに合わせた環境を作り続けられるかどうかよく考えてください。
次にオウムに多い病気やケガと、その症状をご紹介します。
ここで説明している症状に当てはまらなくても、おかしいなと思ったらすぐに動物病院に行くことをおすすめします。
専門家が解説するマクロラブダス感染症(メガバクテリア症・AGY症)の知られざる恐怖 https://t.co/BOpvDfYTFs #インコ #小鳥 #マクロラブダス #メガバクテリア #AGY #動物病院 pic.twitter.com/xOPhh6Ewpn
— エキゾチックアニマル専門治療と統合医療-キキ動物病院 (@oosakasakaiah) March 26, 2019
メガバクテリア症は 「マイクロラブダス」 と呼ばれる、カビを原因とする鳥類に良く見られる感染症です。
このカビはあらゆる鳥類に感染するため、症状が出なくても感染している個体も多いといわれています。
急性型の場合は発症から数日内に死亡してしまうこともある恐ろしい病気ですが、早期発見・早期治療ができれば予後が良好なことが多いともいわれています。
お迎え時に健康診断でPBFDだと判明したけど離れ難くておうちに来てもらったキバタンのレオちゃん。約3年経ってだいぶ羽も抜けちゃったけど、それでも本当に可愛くて毎日どうしてそんなに綺麗で良い子なの?って褒めちぎって暮らしてる。どうか1日でも長生きしておくれ。 #キバタン #PBFD pic.twitter.com/TQCO3pTyLJ
— カキウチユウコ(垣内悠友子)🦜 (@mika_prinkipa) February 2, 2020
PBFDは 「サーコウイルス」 を原因とする、治療方法が確立されていない厄介な病気です。
3歳以下のオウムやインコで発症しやすく、感染・発症のタイミングが若ければ若いほど命を落とす可能性が低いとされています。
PBFDは完治させることが難しい病気です。
しかし、インターフェロンの注射や投薬で症状を抑え、回復したという事例も少なくありません。
日頃からオウムの様子を良く観察し、PBFDが疑われる場合はすぐに動物病院で診察を受けてください。
インコ、オウムのBFDを知っていますか?? https://t.co/Xqrlei4hYO pic.twitter.com/qUrgwG1YWK
— いなば動物病院 (@inabadoubutsu) June 11, 2018
BFDは 「ポリオーマウイルス」 を原因とする、若いオウムに感染・発症しやすい病気です。
セキセイインコの雛病と呼ばれるこの病気は、雛が発症すると非常に死亡率が高いこと、セキセイインコに良く見られることが知られています。
残念なことにBFDもPBFDと同じく、今も治療方法が確立されていません。
しかし、治療を受けて症状が落ち着き、無事に成長したという事例もあるため、陽性でも諦めずに治療をしてあげてください。
人獣共通感染症「オウム病」妊婦で日本初の死亡例 https://t.co/mUxWx0HlL0 pic.twitter.com/usDFJOIOxV
— LINE NEWS (@news_line_me) April 9, 2017
オウム病は 「オウム病クラミジア」 を原因とする、人畜共通感染症(ズーノーシス)です。
オウムという名前が付いていますが、オウムやインコをはじめとする多くの鳥類に感染することが知られています。
一見健康に見えるオウムでも、この病気の原因となるクラミジアに感染している可能性があります。
オウムが健康で体力がある場合は感染していても症状が現れず、ストレスや病気などで体力が落ちると突然発症することがあるということを覚えておくと良いでしょう。
また、この病気はオウムからオウムだけでなく、オウムから人間にも感染する可能性があります。
オウムをはじめとした鳥を飼っていてインフルエンザのような症状(咳や発熱)などが続く場合は病院に行き、鳥を飼っていることを伝えた上で診察を受けるようにしてください。
タイハクオウムのタイちゃんが仲間入り!毛引き一緒に治そうね。【MOFFアニマルワールド】 http://t.co/zpOBaZUnfD #ZOO #動物園 #印西 #室内動物園 #動物園 #BIGHOP #タイハクオウム pic.twitter.com/hycl7XK5Gn
— Moff animal world 印西店 (@Moff_bighop) April 21, 2015
毛引き症や自咬症は病気やケガの名前ではありませんが、オウムでよく見られる問題行動の1つです。
毛引き症はオウムが自分の羽をかじったり引き抜いたりする、いわゆる自傷行為のことを指します。
その原因は様々な物が考えられますが、ざっくりと外的な物と内的(精神的)な物に分けられます。
外的な原因は皮膚のかゆみや痛みで、アレルギーや寄生虫などに由来することがほとんどです。
内的な原因は主にストレスで、暇な時間が長すぎること、環境が変わったことなどが挙げられます。
外的な原因の場合は動物病院で診察を受け、投薬や通院をするうちに治まる可能性が高いと思われます。
しかし、内的な原因の場合はまずはストレスの原因となっているものを突き止め、解消しなければなりません。
毛引き症は癖になると治すことが難しく、悪化すると皮膚まで傷つける「自咬症」になってしまうこともあります。
オウムを飼う際はなるべく暇な時間や1羽で過ごす時間を少なくすること、ストレスが少ない環境を作ることを心がけてください。
本記事ではオウムの寿命や寿命を伸ばすためのコツ、オウムに多い病気などを説明していきました。
オウムと1日でも一緒に長く過ごすためには、日頃からオウムの様子をよく観察することが大切です。
日々観察する中で「おかしいな」「いつもと違うぞ」と感じたら、ぜひすぐに動物病院に連れていってあげてください。
オウムはとても賢く、種類によっては私たち人間と同じくらい生きる不思議で魅力的な動物です。
もしオウムを自宅に迎えたら、なるべく長く一緒に過ごせるようにできる限りのことをしてあげてください。
最終更新日 : 2021/03/29
公開日 : 2020/11/28