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真っ白い羽が美しい陽気な大型オウム!「タイハクオウム」の特徴や飼い方を解説






あなたは「タイハクオウム」という、大型のオウムを知っていますか?
もしかすると自宅で飼っているという方もいらっしゃるかもしれません。

タイハクオウムはオウムの中でも体が大きくて存在感があり、賢く遊び好きな種類です。
なかなか手が出せないものの、いつか飼いたい…と憧れている方もいると思います。

当記事ではそんなタイハクオウムについて、その生態や飼育に必要なものを解説していきます。

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【目次】真っ白い羽が美しい陽気な大型オウム!「タイハクオウム」の特徴や飼い方を解説

 

タイハクオウムの生態

分布

大きさ

鳴き声

食性

特徴

繁殖

寿命

タイハクオウムの生態まとめ

タイハクオウムはペットとして飼えるのか

タイハクオウムの購入方法

タイハクオウムの値段

タイハクオウムが置かれている状況

タイハクオウムの飼い方

タイハクオウムの餌

タイハクオウムのケージ

止まり木

餌皿(食器)

水入れ

おもちゃ

南京錠

タイハクオウムを飼育する時の注意点

1. タイハクオウムの鳴き声が非常にうるさいということ

2. タイハクオウム中心の生活を送る必要があるということ

3. タイハクオウムは50年以上生きる可能性があるということ

タイハクオウムがいる動物園・施設

【静岡県】浜松市動物園

【長崎県】長崎バイオパーク

 

 

タイハクオウムの生態

 

タイハクオウム全身 たて

 

タイハクオウムは 「鳥綱 オウム目 インコ科」 の動物です。

その全身を覆う白い羽から、“太白鸚鵡”という名前が付けられたようです。

 

この項目では、野生のタイハクオウムに関する生態を解説していきます。

 

分布

 

インドネシアの森林のイメージ

 

タイハクオウムはインドネシアのモルッカ諸島北部に生息する、固有種です。

ごく限られた場所にしか生息していない、貴重な動物といえます。

 

大きさ

 

右向きのタイハクオウム顔

 

タイハクオウムの体長は45~55cmほどです。

一方で体重は450~650gと、かなり軽めです。

 

鳴き声

 

 

タイハクオウムは物まねをするほか、 「クエッ」「ギャァー」 といった鳴き声で鳴きます。

その声は非常に大きく、初めて聞いた方は何事かと思う声量です。

 

食性

 

野菜やフルーツのイメージ

 

タイハクオウムは植物食、もしくは植物性の強い雑食性の動物です。

野生では果実やその種を中心に、昆虫類も食べているようです。

 

特徴

 

後ろから冠羽が見えるタイハクオウム

 

タイハクオウムの特徴といえば、頭の上にある白くて長い 「冠羽」 (かんう)です。

通常の冠羽は寝た状態ですが、感情が高まった時には大きく広がります。

 

2つ目の特徴としては、翼や尾羽の内側が黄色いことです。

タイハクオウムが羽ばたいているところに遭遇したら、黄色い羽を探してみてください。

 

繁殖

 

 

タイハクオウムは生後5~6年ほどで性成熟し、繁殖できるようになります。

一夫一妻制で、1度ペアができるとそのオスとメスは一生添い遂げるといわれています。

 

メスは1回に2~3個(通常2個)の卵を産み、卵は30日ほどでふ化します。

ふ化した全てのヒナを育てることはほとんどなく、基本的には1羽だけに集中して育てます。

 

寿命

 

タイハクオウム左向き首より上

 

タイハクオウムの寿命は、30~40年ほどとされています。

非常に長寿で、50年以上生きることも珍しくありません。

 

タイハクオウムの生態まとめ

 

分類:鳥綱 オウム目 インコ科

学名:Cacatua alba

英名:Umbrella cockatoo、White cockatoo

分布:インドネシア(モルッカ諸島北部)

大きさ:

体長・45~55cm
体重・450~650g

鳴き声:「クエッ」「ギャァー」

食性:植物食もしくは植物食傾向の強い雑食

繁殖:

性成熟:生後5~6年ほど
産子数:1回に2~3個(通常2個)

寿命:30~40年ほど

 

 

タイハクオウムはペットとして飼えるのか

 

檻越しにこちらを見るタイハクオウム

 

タイハクオウムはペットとして飼育できます。

 

スキンシップがとりやすく、人になつくことからペットとして高い人気を誇るタイハクオウム。

ただし、とても寿命が長く、また非常に声が大きいことから誰にでも飼える動物ではありません。

 

この項目ではタイハクオウムの購入方法および、その値段について解説します。

 

タイハクオウムの購入方法

 

足を見せるタイハクオウム

 

タイハクオウムはペットショップやブリーダーで販売されています。

先述の通り、誰にでも飼える動物ではないため、扱っている店舗は多くありません。

 

タイハクオウムの値段

 

左を向くタイハクオウム

 

タイハクオウムは1羽30~50万円ほどで販売されています。

入手難易度が下がることは考えづらいため、今後価格は高騰していくものと推測されます。

 

タイハクオウムが置かれている状況

 

タイハクオウム後ろから たて

 

タイハクオウムはインドネシアのモルッカ諸島にのみ生息する、珍しい動物です。

 

タイハクオウムに限らず、島に生息する動物は数が少なく、環境変化や狩猟圧に弱い傾向があります。

環境変化に加えて狩猟圧が高まると、島の動物はあっという間に数を減らして絶滅してしまうのです。

 

これまで現地では数多くのタイハクオウムが、ペット向けに販売するために捕獲されてきました。

また、同時に生息地の開発も進んでしまい、タイハクオウムたちは年々その数を減らしています。

 

そのため、彼らは国際取引が制限される、 ワシントン条約付属書II類 に掲載されていています。

レッドリストにおいても“近い将来における野生での絶滅の危険性が高い”、ランク 「EN」 に分類されています。

 

ですが、タイハクオウムは世界各国で人気が高く、今も密猟が絶えません。

 

タイハクオウムは非常に賢く、とても素敵なパートナーとなってくれることは確かです。

しかし、もし絶滅してしまえば、二度と彼らに会うことはできなくなってしまいます。

 

このような状態にあるタイハクオウムを飼うべきなのかどうか、一度考えてみることも大切です。

 

 

タイハクオウムの飼い方

 

檻越しに右を向くタイハクオウム

 

タイハクオウムは入手することが難しいだけではなく、飼育にも手間がかかる動物です。

この項目ではタイハクオウムを飼育する際に必要なものと、その理由を説明していきます。

 

タイハクオウムの餌

 

 

野生のタイハクオウムは果実やその種子、時に果実に集まった昆虫を食べています。

ペットとして飼う時は、大型・中型インコ用ペレットを主食として、副食に野菜や果物を与えると良いでしょう。

 

以前はひまわりの種や麻の実を主食に、野菜や果物を副食として与えている方が多かったようです。

しかし、大型インコ用ペレットの方が低脂肪・低カロリーで、栄養価にも優れています。

タイハクオウムが健康に長生きできるよう、ペレットを主食にすることをおすすめします。

 

与えて良い野菜:コマツナ、チンゲンサイ、キャベツ、トマトなど

与えて良い果物:バナナ、リンゴ、オレンジ、マンゴー、ブドウなど

 

タイハクオウムのケージ

 

 

タイハクオウムのくちばしは非常に力が強いため、とにかく頑丈な物を用意してください。

ケージは丈夫である程度の大きさがあり、なるべく掃除しやすいものを選ぶと良いでしょう。

 

止まり木

 

 

ケージ内には止まり木を設置してあげましょう。

タイハクオウムにとっての止まり木は、食事や休憩をする大切な場所となります。

 

止まり木はタイハクオウムがつかんだ時に、3分の2程度のところをつかめる太さが良いとされています。

さまざまな太さの止まり木を用意し、好きなものを使えるようにするのが理想的です。

 

餌皿(食器)

 

 

タイハクオウムに餌を衛生的に、かつ確実と食べさせるために餌皿を用意しましょう。

餌皿は陶器やステンレス製など丈夫で、ずっしりとしたものがおすすめです。

 

水入れ

 

 

タイハクオウムがいつでも新鮮な水が飲めるように、水入れを用意しましょう。

ひっくり返して遊んでしまうことがあるため、なるべく重量があって丈夫なものを選ぶことをおすすめします。

 

おもちゃ

 

 

タイハクオウムを飼育する上で欠かせないのが、おもちゃです。

おもちゃは常に複数個ストックを用意し、絶やさないようにケージに設置しましょう。

 

タイハクオウムは非常に頭がよく、遊び好きで他者とのコミュニケーションを好む動物です。

そうとはいえ、常に一緒にいることは難しいため、空いた時間はおもちゃで時間をつぶしてもらいましょう。

暇な時間が長すぎると、自分の体を傷つける 「毛引き症」 「自咬症」 を引き起こす原因となります。

 

なお、彼らはくちばしの力が非常に強いため、どんなおもちゃでもあっという間に破壊されてしまいます。

しかし、タイハクオウムにとっては「壊す」こと=遊ぶことなので、常に複数個のおもちゃを用意しておく必要があるのです。

 

南京錠

 

 

タイハクオウムは非常に賢いため、自分でケージのカギを開けてしまうことがあります。

一度カギ開けを覚えてしまうと、ケージに入れてもあっという間に脱走してしまいます。

 

しかし、時にはどうしてもケージ内に入っていてくれないと困るということもあります。

そんな時は南京錠を用意し、必要な時だけ付けると良いでしょう。

 

 

タイハクオウムを飼育する時の注意点

 

口を開けつつ足も見せるタイハクオウム

 

タイハクオウムをお迎えする前に、ぜひ知っておいてほしいことがあります。

この3点を抑えておかないと、人間もタイハクオウムも悲しい思いをしてしまう可能性があるからです。

 

 、 セキセイインコ などの一般的なペットとは違う部分をしっかりと把握しておいてください。

 

1.  タイハクオウムの鳴き声が非常にうるさいということ

 

口を開けるタイハクオウム

 

鳴き声の大きさや頻度には個体差がありますが、タイハクオウムの本気鳴きは非常にうるさいです。

目の前で叫ばれたら、思わずのけぞってしまうほど大きく、やかましいのが彼らの鳴き声です。

 

鳴き声は毎日つきまとう問題であるため、飼い主本人だけが耐えられても意味がありません。

防音設備を整える、あるいは家族や近所の方へ確認や了承を取ってからお迎えすることを強くすすめます。

 

2.  タイハクオウム中心の生活を送る必要があるということ

 

 

“おもちゃ”の項目でも解説しましたが、タイハクオウムはコミュニケーションを好む動物です。

暇な時間が続いたり、愛情不足を感じたりすると、ストレスから自分で自分の体を傷つけてしまいます。

常にタイハクオウム中心の生活を送り、ストレスがかからないように配慮してあげてください。

 

一度毛引き症や自咬症を発症してしまうと、完治させるには相当な努力と根気が必要となります。

 

3.  タイハクオウムは50年以上生きる可能性があるということ

 

右向きで口を開けるタイハクオウム

 

タイハクオウムの寿命は30~40年ほどといわれていますが、50年以上生きることも珍しくありません。

50年生きると20歳でお迎えしても70歳に、50歳でお迎えしたら100歳になってしまうということ。

 

その間、肉体的にも金銭的にも、ずっとタイハクオウムの面倒を見続けられるのか考えてみてください。

彼らが生きている間面倒を見続けるのはもちろん、引き継いでくれる人を探しておくことも重要です。

 

 

タイハクオウムがいる動物園・施設

 

ケージ越しのタイハクオウム

 

タイハクオウムは魅力的な動物ですが、ここまで解説してきた通り一般家庭で飼育することは困難です。

彼らのことが好きだけどペットとして迎えることが難しい方も、どうしてもタイハクオウムを迎えたい方も、一度動物園に行って実際のタイハクオウムを見てみてはいかがでしょうか。

 

本物の鳴き声やにおい、食べ物などを観察すると、自宅へ迎える時のイメージがしやすいと思います。

この項目ではタイハクオウムを飼育している動物園をご紹介します。

 

【静岡県】浜松市動物園

 

 

静岡県の西部にある浜松市動物園では、タイハクオウムが飼育されています。

タイハクオウムが暮らすフライングケージでは、他にもさまざまな鳥類を観察できますよ。

 

浜松市動物園の基本情報

 

住所:〒431-1209 浜松市西区舘山寺町199番地

マップ: Googleマップ

電話番号:053-487-1122

入園料:

大人(高校生以上) 410円
中学生以下    無料

開園時間:9:00~16:30(最終入園は16:00)

休園日:12月29日~12月31日

公式ホームページ: 浜松市動物園

 

【長崎県】長崎バイオパーク

 

 

長崎県にある動植物園・長崎バイオパークでは、タイハクオウムの「ダイ」ちゃんが飼育されています。

ダイちゃんはペットのふれあい広場PAWの人気者で、軽快なダンスでお客さんを楽しませることが得意だそうです。

 

長崎バイオパーク の基本情報

 

住所:〒851-3302 長崎県西海市西彼町中山郷2291-1

マップ: Googleマップ

電話番号:0959-27-1090

入館料:

バイオパーク入園料のみ
大人     1,700 円
中高生    1,100 円
3歳~小学生 800 円

バイオパーク+PAWセット入園料
大人     2,000 円
中高生    1,400 円
3歳~小学生 1,000 円

営業時間:10:00~17:00(最終入園は16:00)

休園日:年中無休

公式ホームページ:  長崎バイオパーク

 

 

賢くて長生きで、真っ白い羽が魅力的なタイハクオウムについて解説してきました。

 

タイハクオウムは人懐こく、とても素敵な家族やパートナーになってくれる動物です。

しかし、あまりにも長生きすることから、誰でも一緒に暮らせる動物ではないことが伝わったでしょうか。

 

実際のところタイハクオウムをはじめとした大型オウムたちは大切に育てられていたものの、飼い主が先に亡くなったり面倒を見切れなくなったりして保護施設に引き取られた…という事態が後を絶ちません。

 

それでもタイハクオウムと一緒に暮らしたいという方は、ぜひ万全の体制を整えてください。

50年先のことを見通して準備ができたなら、彼らはきっと素敵な家族になってくれるはずです。

 

※合わせて読みたい:  オウムの種類や飼い方。オウムとインコの違いも解説!


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