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モモイロインコは 「鳥綱 オウム目 オウム科」 の動物です。
名前に「インコ」と付いていますが、実はオウムの仲間に分類されています。
この項目では主に、野生のモモイロインコに関する生態を解説していきます。
モモイロインコはオーストラリアのほぼ全土、広い地域に生息しています。
現在はタスマニア島にも生息していますが、こちらは人の手によって移入されたものだそうです。
なお、オーストラリアには開発によって森林が減少し、畑が増加したという歴史があります。
多くの動物は森林が減少すると数を減らしますが、不思議なことにモモイロインコは数が増加しました。
木々が生い茂る密林は好まず、砂漠などの乾燥した地域で暮らせる彼らにとっては畑などの開けた土地が過ごしやすかったのではないかと考えられています。
モモイロインコの体長は35~38cmほどです。
体重は280~400gで、オスの方がやや大きくなる傾向にあります。
モモイロインコは 「ピーピー」「ギャー」 といった鳴き声で鳴きます。
物まねも得意で、人間の言葉や他の動物の鳴き声をまねすることもあります。
モモイロインコは基本的に、植物食(草食)の動物です。
野生では植物の果実や花、種を中心に少量の昆虫も食べているようです。
モモイロインコの最大の特徴は、名前の由来にもなっているピンク(桃色)の羽です。
背中や翼の丈夫は灰色で、ピンクと灰色のコントラストが非常に美しいことで知られています。
2つ目の特徴としては、オスとメスで虹彩の色が異なることです。
成鳥になるとオスの虹彩は黒っぽく、メスは赤っぽくなるため性別が判断しやすくなります。
モモイロインコは生後5~6年ほどで性成熟し、繁殖できるようになります。
一夫一妻制で、1度できたペアは一生解消されないといわれています。
メスは1回に2~5個(通常2個)の卵を産み、卵は25日ほどでふ化します。
ヒナは生後3か月ほどで一人前になり、巣立っていきます。
モモイロインコの寿命は、飼育下で40年ほどといわれています。
最大で50年ほど生きると考えられている、非常に長生きする動物です。
分類:鳥綱 オウム目 オウム科
学名:Eolophus roseicapilla
英名:galah
分布:オーストラリア
大きさ:
体長・35~38cm
体重・280~400g
鳴き声:「ピーピー」「ギャー」など
食性:植物食
繁殖:
性成熟:生後5~6年ほど
産子数:1回に2~5個(通常2個)
寿命:40年ほど
モモイロインコはペットとして飼育できます。
彼らはもともと不毛な砂漠地帯に生息しているため、他の鳥類より寒暖差に強いといわれています。
また、粗食にも耐えられるため、大型インコの中では飼いやすい種類だといえるでしょう。
この項目ではモモイロインコの購入方法および、その値段について解説します。
モモイロインコムはペットショップで販売されています。
ただし、扱っている店舗が少ないため、大型のインコやオウムを扱うショップを中心に探すと良いでしょう。
モモイロインコは現在、1羽40~50万円ほどで販売されています。
年齢や状態によって価格は前後しますが、極端に安価な個体は避けた方が良いでしょう。
モモイロインコは大型オウムの中では飼いやすいとはいえ、簡単に飼える動物ではありません。
この項目ではモモイロインコを飼育する際に必要なものと、その理由を説明していきます。
野生のモモイロインコは餌となる植物が少ない、砂漠地帯に生息しています。
そのため、粗食に耐えられる反面、とても太りやすいという性質を持っています。
主食は大型オウム・インコ用のペレットにして、副食として野菜や果物を与えましょう。
なお、モモイロインコも他の鳥類と同じく、ひまわりの種や麻の実などの種子類を好みます。
しかし、種子類は脂肪分が多く、特に太りやすいのであまり与えない方が良いです。
与えて良い野菜:コマツナ、チンゲンサイ、キャベツ、ニンジン、トマトなど
与えて良い果物:バナナ、リンゴ、オレンジ、マンゴー、キウイ、パイナップルなど
モモイロインコのくちばしは他の大型オウムと比較すると、やや力が弱いといわれています。
しかし、ケージはなるべく丈夫で、ある程度の大きさがあるものを選んでください。
鳴き声が気になる場合は、ケージをすっぽりと覆うタイプのアクリルケージを使っても良いでしょう。
モモイロインコのケージ内には、止まり木を設置してあげましょう。
止まり木は食事や休憩をする場所となるため、何本か設置してあげてください。
さまざまな太さや材質の止まり木を用意し、好きなものを使えるようにしてあげると良いかもしれません。
モモイロインコには野菜や果物などの水分量が多いものを与えるため、餌皿が必要です。
餌皿は陶器やステンレス製、プラスチック製など丈夫なものがおすすめです。
モモイロインコが好きな時に水を飲めるように、ケージ内には水入れを設置しましょう。
金属製のものはさびてしまうため、陶器やステンレス製のものを使うと良いです。
モモイロインコは非常に頭が良く活発で、人懐こい動物です。
1羽で過ごす時間や退屈な時間が長すぎると、ストレスから自傷してしまうことがあります。
なるべくストレスを感じさせないため、ケージ内には常におもちゃを設置してください。
おもちゃは複数個用意し、絶やさないようにするのがポイントです。
なお、他のオウムよりくちばしの力が弱いとはいえ、モモイロインコも十分な力を持っています。
気に入ったおもちゃがあれば、あっという間にボロボロにしてしまいます。
モモイロインコは大型オウムの中では、比較的飼いやすいといわれています。
しかし、それはあくまで 「大型インコの中では」 という点が重要であり、ペットして飼われている動物全体で考えると、決して飼いやすいとはいえない部類です。
そのため、モモイロインコをお迎えする前には、ぜひ知っておいてほしいことが3点あります。
いざ飼ってみたらこんなはずではなかった…という事態を防ぐため、ぜひ確認してください。
モモイロインコw賑やかな子❤
— ラ㍑☠安成間 留美恵☠【HONOKUNI】 (@ovaca3) September 13, 2015
このこはピッピッピッピと甲高い口笛を吹くとすぐに真似してきたよ
ただ鳴き声が偶然同じだけだったのかも???(瑞浪市 pic.twitter.com/RgAU4ZUDRc
他のオウム類に見られる雄叫びは少ないものの、 モモイロインコの声は小さくはありません 。
鳴き声が原因で飼いきれず、手放す他なかった…という方も見受けられます。
鳴き声の頻度や大きさは個体差がありますが、基本的にうるさいと考えておいた方が良いでしょう。
防音効果があるアクリルケージを使用する、壁や床に防音加工をするといった工夫も考えておくと良いかもしれません。
モモイロインコは一般的なペットではないため、診察や治療ができる動物病院は多くありません。
お迎えする前には必ず、エキゾチックアニマルや鳥類に詳しい動物病院を探しておきましょう。
もし可能であれば、お迎えしたペットショップでかかりつけの病院を教えてもらうと良いでしょう。
良いペットショップであればおそらく、かかりつけの病院があるはずです。
大型のオウムやインコは寿命が長く、モモイロインコも40年ほど生きるといわれています。
お迎えする前には40年の間、毎日モモイロインコの世話ができるのか想像してみてください。
モモイロインコを始めとした大型の鳥は、鳥のレスキュー団体に引き取られることが少なくありません。
あまりにも長生きなので飼い主が亡くなる、体を動かせなくなるなどの事情でどうしても飼えなくなることがあるからです。
こういった別れ方では、飼い主もモモイロインコもとても悲しい思いをしてしまいます。
可能であれば、あらかじめお世話を引き継いでくれる方を見つけておくと安心です。
見た目が愛らしく、人懐こいモモイロインコは自宅で飼いたい!と考えている方も多い動物です。
ただ、あまりにも長生きする上、声が大きいため一般的な家庭で飼育するのは非常に困難だといえます。
お迎えを前向きに考えている方も、お迎えできない方もまずは動物園に行ってみてはいかがでしょうか。
実際にモモイロインコを見て、その大きさや鳴き声などを間近で体験してみてください。
この項目では、複数のモモイロインコを飼育している動物園を紹介していきます。
オーストラリアに広く生息している「モモイロインコ」。
— マルヤマン@円山動物園(公式) (@marudou_fan) December 20, 2017
平均寿命は、40年ぐらいと言われているんですよ! pic.twitter.com/3XxC7Y6oRn
北海道にある円山動物園では、モモイロインコが飼育されています。
国内の動物園で初めて自然繁殖成功し、繁殖賞を受賞したことがあるそうです。
住所:〒064-0959 札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
マップ: Googleマップ
電話番号:011-621-1426
入園料:
大人(高校生以上)600円
小人(中学生以下)無料
開園時間:
夏期(3月1日~10月31日) 9:30~16:30(最終入園は16:00)
冬期(11月1日~2月末日) 9:30~16:00(最終入園は15:30)
休園日:
毎月 第2・第4水曜日(祝日の場合は翌日)
4月 第2水曜日を含むその週の月曜日~金曜日
8月 第1・第4水曜日
11月 第2水曜日を含むその週の月曜日~金曜日
12月29日~31日
公式ホームページ: 札幌市円山動物園
※合わせて読みたい: 「円山動物園」の歴史や見所、料金やアクセス情報など
福岡市動物園では、モモイロインコのオスとメスが1羽ずつ飼育されています。
園内ではオオハナインコやゴシキセイガイインコなど、他のインコやオウム類も観察できますよ。
住所:福岡市中央区南公園1番1号
マップ: Googleマップ
電話番号:092-531-1968
入園料:
大人 600円
高校生 300円
中学生以下 無料
開園時間:9:00~17:00
休園日:月曜日(祝祭日の場合は翌平日)、年始年末(12月29日~1月1日)
公式ホームページ: 福岡市動物園
当記事では桃色の羽がかわいらしい、モモイロインコについて解説してきました。
見た目も性格も愛らしいモモイロインコは、とにかく長生きする動物です。
正しく付き合えば一生涯のパートナー、家族として一緒に暮らすことができるでしょう。
しかし、40年先を見据えることも、また40年間毎日世話をし続けることも簡単なことではありません。
どうしてもモモイロインコと一緒に暮らしたい!という方は、ぜひしっかりと準備をしてください。
そして、可能であれば一緒にお世話をしてくれる、人間のパートナーも探しておくことをおすすめします。
最終更新日 : 2020/12/17
公開日 : 2020/04/01