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ロシアリクガメは「爬虫綱 カメ目 リクガメ科」の動物です。
ロシアや中東、中国にかけた広い範囲に生息している知名度の高いリクガメの一種です。
この項目では、ロシアリクガメの生息地や大きさ、特徴などを説明していきます。
ロシアリクガメは中国、イラン、アフガニスタン、パキスタン、ウズベキスタンなどに生息しています。
標高が1,500mを超える砂漠やステップなど、乾燥した地域に生息している個体が多いです。
ロシアリクガメの体長は15~25cmほど、体重は1.5kgほどです。
ロシアリクガメは 「キュー」「グゥ」 といった声で鳴くことがあります。
特に交尾中のオスは非常によく鳴きます。
ロシアリクガメは植物食(草食)の動物です。
野生では様々な植物の葉や果実、花を食べて暮らしています。
ロシアリクガメ最大の特徴は、足に大きめの爪が4本生えていることです。
そのため、別名 「ヨツユビリクガメ」 と呼ばれることもあります。
野生のロシアリクガメはこの爪を使い、地面に大きな穴を掘って冬眠をします。
その時の穴はなんと幅3~4m、深さ1mにも達することがあるそうです。
2つ目の特徴は甲羅がやや丸く、そこまで高さがないことです。
ホシガメ に見られるような、特徴的な模様や盛り上がりはありません。
ロシアリクガメは生後10年ほどで性成熟し、繁殖できるようになります。
メスは卵を2~6個産み、卵は80~110日ほどでふ化します。
ロシアリクガメの寿命は、30~50年ほどといわれています。
ストレスが少ない野生下の方が、寿命が長いのではないかと考えられています。
分類:爬虫綱 カメ目 リクガメ科
学名:Agrionemys horsfieldii
英名:Central Asian tortoise、Horsfield's tortoise、Russian tortoise、Steppe tortoise
和名:ヨツユビリクガメ、ホルスフィールドリクガメ
分布:中国、イラン、アフガニスタン、パキスタン、ウズベキスタンなど
大きさ:
体長・15~25cmほど
体重・1.5Kgほど
鳴き声:「キュー」「グゥ」など
食性:植物食(草食)
繁殖:
性成熟:生後10年ほど
産卵数:2~6個ほど
寿命:30~50年ほど
ロシアリクガメはペットとして飼育できます。
ペット向けのリクガメとして、多くのショップやブリーダーに取り扱われています。
ただし、ロシアリクガメは積極的にスキンシップをとれる動物ではありません。
のんびりと成長や行動を楽しめる方、長い時間を一緒に過ごしたい方に向くペットと言えるでしょう。
この項目ではそんなロシアリクガメの購入方法と、その値段について解説します。
ロシアリクガメは爬虫類を扱っている、ペットショップやブリーダーで販売されています。
リクガメの中でも流通量が多く、入手しやすい種類です。
ロシアリクガメは 10,000 〜20,000円ほどで販売されています。
流通量が多いためか、値段は比較的安定しているようです。
飼育難易度が高いといわれているリクガメの中でも、丈夫で飼いやすいとされるロシアリクガメ。
リクガメ初心者にはヘルマンリクガメ、 ギリシャリクガメ と並んでおすすめのリクガメです。
ただし、飼いやすいリクガメといっても、爬虫類である彼らを飼うためには十分な準備が必要です。
この項目ではロシアリクガメを飼育するために、あらかじめ用意しておくべきものとその理由を説明していきます。
ロシアリクガメの主食は野菜や野草です。
常に新鮮な野菜を用意し、色々なものをバランスよく食べさせてください。
与える時はそのままでも構いませんが、食べにくそうにしている場合は細かく刻んであげると良いでしょう。
副食としてはリクガメ専用のフード、果物を与えます。
果物はし好性が高いものの、糖質が高く太りやすいのであくまで副食として与えるようにしましょう。
与えて良い野菜:コマツナ、チンゲンサイ、キャベツ、サラダナ、トマト、ニンジン、カブ葉など
与えて良い果物:バナナ、リンゴ、イチゴ、マンゴーなど
与えて良い野草:オオバコ、クローバー、ハコベ、タンポポなど
ロシアリクガメのケージは、なるべく大きめのものを用意しましょう。
体が大きくなった時に買い替えなくても良いように、横幅が90cm以上あるガラス製のケージを使用することをおすすめします。
ロシアリクガメをはじめとした爬虫類が健康に育つためには、紫外線が欠かせません。
紫外線が足りないと体が弱ったり、甲羅が変形したりと体調に大きな影響が出てしまいます。
紫外線ライトは毎日時間を決めて、昼間に12時間を目安に照射してください。
自分でライトのスイッチを切り替えることが難しい場合は、タイマーを利用すると良いでしょう。
なお、十分なスペースが取れる場合は紫外線ライトを使用せず、日光浴をさせても構いません。
日光浴をさせる場合は週に2~3回、1回につき15~30分程度を目安に行います。
夏場は体温が上がりすぎないように日陰を用意する、冬場は保温しながら日光浴ができるように工夫してください。
ロシアリクガメは比較的丈夫なリクガメですが、健康維持のために保温器具が欠かせません。
保温器具としては保温ランプ(赤外線ランプ)、もしくはパネルヒーターを用意しましょう。
どの保温器具を選んでも、ケージ中の温度が上がりすぎないようにサーモスタットを併用する必要があります。
どのような保温器具が良いかわからない場合は、ショップで相談すると良いでしょう。
ケージの大きさやロシアリクガメの数を伝えれば、保温器具の適切なワット数や大きさを教えてくれるはずです。
ロシアリクガメには、地面に穴を掘る習性があります。
彼ら本来の行動を引き出し、ストレスを解消できるようにケージには床材を厚めに敷いてあげましょう。
床材としては爬虫類用として販売されている、多少誤飲しても問題がないものを選んでください。
床材が薄いとケージの底の方まで潜り、爪でケージを傷つけてしまうことがあります。
その時に出るガリガリという音が意外と大きく、驚いてしまう方も多いようです。
ロシアリクガメが休憩する場所として、ケージ内にはシェルターを設置しましょう。
甲羅がすっぽりと収まる、やや大きめのサイズを選んであげてください。
木製や石製、陶器製などさまざまな素材のものがありますが、特に避けた方が良い素材はありません。
ロシアリクガメの餌は水分量が多いため、床材の上に置くと床材が付着してしまいがちです。
なるべく衛生的に餌を食べさせるために、必ず餌入れを用意してください。
高さがあると上手に食べられないため、ロシアリクガメのサイズに合わせた大きさの餌入れを選びましょう。
ロシアリクガメは基本的に、餌である野菜や果物から水分を摂取します。
ただし、食事の時以外も水分を摂取することがあるため、ケージには水入れを置いてください。
水が汚くなると飲むのを我慢してしまい、便秘を引き起こす可能性があります。
飲み水の状態は常にチェックし、最低でも1日に1~2回は取り換えてあげてください。
ロシアリクガメは飼いやすく、入手しやすいことからペットとしての人気が高いリクガメです。
自宅で飼いたいと考えている方も多いと思いますが、飼育にはそれなりの設備と費用が必要です。
まずは動物園に行ってロシアリクガメがどのくらいの大きさなのか、動物園ではどんな設備で飼っているのか確認してみてはいかがでしょうか。
この項目では、ロシアリクガメを飼育している動物園を紹介します。
夢見ヶ崎動物公園は年中無休、入園料無料の動物園です。
園内では哺乳類・鳥類・爬虫類を合わせて50種類ほど、無料とは思えないほどたくさんの動物が飼育されています。
園内にある「カメ舎」ではロシアリクガメの他、アルダブラゾウガメやケヅメリクガメ、ホウシャガメといったリクガメの仲間も多数飼育されていますよ。
住所:〒212-0055 川崎市幸区南加瀬1-2-1
マップ: Googleマップ
電話番号:044-588-4030
入場料:無料
営業時間:9:00~16:00(最終入園は16:30)
休園日:年中無休
公式ホームページ: 夢見ヶ崎動物公園
春の恒例行事🌸 冬の間バク舎で過ごしていたリクガメたちを外の運動場へお引っ越ししました。 引越し祝いに植えておいたクローバーをあっという間に食べ、のびのびと日光浴をしています。 カメ用イチゴ🍓もたくさん実が付いてきました^^ #遊亀公園附属動物園 #アルダブラゾウガメ #ケヅメリクガメ
Posted by 甲府市遊亀公園附属動物園 直営ページ on Sunday, April 7, 2019
甲府市のほぼ中心にある動物園、遊亀公園附属動物園ではロシアリクガメが飼育されています。
リクガメの仲間としてはアルダブラゾウガメ、ケヅメリクガメ、アカアシガメの姿も見られます。
園内では爬虫類の他、ゾウや ライオン 、 サル の仲間など多くの哺乳類も観察できますよ。
住所:〒400-0865山梨県甲府市太田町10番1号
マップ: Googleマップ
電話番号:055-233-3875
入館料:
大人 320円
子ども(小・中学生) 30円
営業時間:
4~10月 9:00~17:00(最終入園は16:30)
11~3月 9:30~16:30(最終入園は16:00)
休園日:毎週月曜日(祝日もしくは振替休日の場合は翌火曜日、年末年始(12月29日~1月1日)
公式ホームページ: 遊亀公園附属動物園
パワフルだけど飼いやすいリクガメ、ロシアリクガメを紹介しました。
比較的低温に強いロシアリクガメは、初心者向けのリクガメです。
ただし、リクガメを飼うのは決して簡単なことではありません。
彼らが生きている間、常に気温や湿度を管理し続けられるでしょうか。
10年20年…時には30年以上生きる彼らと暮らせる、設備や費用の用意はできるでしょうか。
そういった面をクリアできれば、彼らはとても良いパートナーになってくれるはずです。
ロシアリクガメをお迎えした際は、必ず最後まで責任を持って飼育してくださいね。
※合わせて読みたい: リクガメの種類と飼い方
最終更新日 : 2023/02/16
公開日 : 2020/03/19