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リクガメは、爬虫綱カメ目リクガメ科に属する カメ の総称です。
この科の仲間は、約10属38種がいるとされています。
ヨーロッパ南部、サハラ砂漠を除くアフリカ、マダガスカル島、アジア南部、アメリカ大陸に分布していて、日本には生息していません。
リクガメはその名の通り、陸で生活していているカメです。
乾燥した草原や砂漠地帯、荒れ地に住んでおり、ほとんど水に入ることなく暮らしています。
ゾウガメに代表されるような、甲長50センチメートルを超える大形種もいます。
動物園 でも、子どもを背中に載せるなどして大人気ですよね。
最大種のアルダブラゾウガメやガラパゴスゾウガメは、甲長が1メートル、体重は250キロを超えるものもいます。
ペットとして飼育するリクガメは、小型の20㎝ほどのサイズが多いです。
ペットとして飼育されるリクガメの寿命は、30~50年ほどと言われています。
一生のパートナーとなりますので、大事に育てていきましょう。
リクガメの飼育は、決して簡単といえるものではありません。
特に日本の家庭でペットとして飼育する場合、リクガメの大型種は、飼育スペースの問題から難易度はかなり高くなります。
初心者には、次の2種のリクガメが比較的育てやすくおすすめです。
英語表記:Hermann's tortoise
原産地:ヨーロッパ(地中海沿岸)
甲羅の特徴:黄土色に褐色か黒の模様が入っている
値段:17,000円前後(幼体)~
餌 :野菜、野草、果物、昆虫
寿命:30年ほど
大きさ:成体で20cm程度
入手の仕方:リクガメを売っているペットショップ
ヘルマンリクガメは、飼いやすいリクガメの代表選手です。
日本に流通するヘルマンリクガメには、ヒガシヘルマンリクガメとニシヘルマンリクガメがいます。
ヒガシヘルマンリクガメもニシヘルマンリクガメも、丈夫で飼いやすいと言われています。
成体になっても20cmほどと、リクガメの中では小型ですので、ケージでの飼育が可能です。
ヒガシヘルマンリクガメは、流通量が多く、ペットショップでも見かけることができます。
幼体で、17,000円程度から販売されていることが多いです。
一方ニシヘルマンリクガメは、ヒガシヘルマンリクガメよりも流通量が少なく、その分高価になります。
英語表記:Central Asian tortoise,Horsfield's tortoise,Russian tortoise,Steppe tortoise
原産地:アフガニスタンやイランなど中央アジア
甲羅の特長:丸みを帯びたドーム型の形の甲羅を持つ
特徴:前肢は頑丈なシャベル状で、穴を掘ることに適している
値段:10,000円(幼体)~
餌:野菜、野草、果物
寿命:30年ほど
大きさ:成体で20cm程度
入手の仕方:リクガメを売っているペットショップ
ロシアリクガメ、ホルスフィールドリクガメとも呼ばれています。
四肢に4本爪があり、甲羅の形が丸いことが特徴です。
飼育しやすいリクガメとして人気があります。
成体で15~20cm程度の大きさなので、こちらもケージでの飼育が可能です。
穴掘りが得意で、庭など野外で飼育していると脱走してしまうことがあるため注意が必要です。
こちらも、ペットショップなどで入手できます。
リクガメを飼育するにあたって重要なのは、飼育環境です。
もともとリクガメは日本に生息していないため、飼い主自身がリクガメが安心して暮らせる環境を整えてあげることが大切です。
初心者におすすめなのは、市販されている 爬虫類 専用ケージです。
様々なサイズがありますが、飼育するリクガメの大きさを考えてケージのサイズを選ぶことが大切です。
最低でも幅60㎝、できれば 幅90㎝以上のものを選びましょう 。
幼体であれば幅60㎝のもので始めても大丈夫ですが、いずれ狭くなりますので、初めから大きいサイズを用意した方が良いでしょう。
ケージは大きければ大きいほど、リクガメは動きやすくのびのびと暮らせますが、次に詳しく述べるケージ内の環境を維持することが難しくなります。
どの種のリクガメを飼育するにせよ、飼育する個体のサイズの成長スピードに合わせ、飼育スペースを検討し直すことがおすすめです。
市販されている爬虫類ケージ以外にも、木製ケージを自作することもできます。
ケヅメリクガメ、ヒョウモンリクガメなど大型のリクガメでは、いずれケージでの飼育は難しくなるため、庭などに専用のスペースを整備する必要があります。
リクガメはのんびりしていますが、活発に動き回るため、飼育スペースは十分余裕を持って確保しましょう。
参考価格:25,200円(税込)
サイズ (幅X奥行X高さ) :91.5×46.5×48cm
重量:22.1㎏
生産国:インドネシア
リクガメの飼育の最大のポイントは、温度と湿度の管理です。
ケージ内に温度計と湿度計を用意し、 1日に何度もチェックする ようにしましょう。
基本的に、温度は28~32度に保つようにしましょう。
温度計をリクガメが自分で動いて暑さを調整できるように、ケージ内でも温度差を作る必要があります。
全体に温度を保つには保温球、日中のスポットにはバスキングライトを使用するのが一般的です。
バスキングライトの下では、35~37度程度が望ましいとされています。
成体は、夜間は日中より1度程度低くし、幼体は昼夜を問わず、高めの温度を維持しましょう。
参考価格:942円(税込)
サイズ(幅X奥行X高さ):6.5×6.5×10cm
重量:35g
生産国:中国
年間を通して適温を保つためには、サーモスタットが必須アイテムです。
飼い主の留守中や就寝時にも、自動で温度管理をしてくれる優れモノです。
メーカー名:GEX
サイズ(幅X奥行X高さ) :7.8×3×15.3cm
重量:350g
生産国:日本
参考価格:8,905円(税込)
湿度は種によって適正な湿度が違いますので、飼育するリクガメがどのタイプか知っておく必要があります。
乾燥を好むといっても、日本の冬は室内の湿度は20~30%になることも珍しくないため、冬場はどの種であっても加湿が必須です。
霧吹きなどで湿らせるだけでなく、加湿器や濡れタオルなども利用しましょう。
湿度の管理には、床材の選択も重要なポイントです。
飼育するリクガメにあった床材を選びましょう。
参考価格:1,340円(税込)
サイズ (幅X奥行X高さ): 9.5×2.2×12.2cm
重量:186g
参考価格:862円(税込)
内容量:3㎏
生産国:中国
その他、紫外線はリクガメの骨格や甲羅の形成に欠かせません。
必ず紫外線ライトを設置し、半日程度は紫外線を浴びさせてあげましょう。
参考価格:1,904円(税込)
サイズ(幅X奥行X高さ) :10×22×7.5cm
重量:400g
綺麗な水を入れておく水入れも必要です。
水入れは浅くて、面積は体が全部浸かれるほどの大きさの物を用意してください。
体温調整や湿度の調整にもなります。
リクガメは水入れの中で排泄することも多いので、日頃から水入れのチェックを欠かさないようにしましょう。
参考価格:745円(税込)
サイズ(幅X奥行X高さ) :9×7.9×3cm
重量:160g
生産国:中国
リクガメの主食には、野菜や野草(安全なもの)を与えるようにしましょう。
野菜類では、小松菜、チンゲン菜、モロヘイヤ、カブの葉、ダイコンの葉、サラダ菜などが代表的です。
その他の野草はタンポポ、オオバコ、クズ、ハコベ、ノゲシ、クローバー、ムラサキツメクサ、カラスノエンドウ、ナズナなど。
野草を摘みにいくのを日課にしている飼い主さんもいるほどです。
その際、野草は除草剤や排気ガスのかかっていないか、確認しましょう。
リクガメフードも市販されていますが、栄養価が高く肥満にもつながるため、あくまで補助的に与えるようにしましょう。
野菜や野草をもりもり食べてくれます。
ニュースなどで、屋外にいた大きなリクガメが保護されたという話を聞いたことはありませんか?
過去にも「40センチのカメ、民家から30メートル『逃走』 宇都宮で110番、警察が保護」といった見出しが新聞に出ていました。
庭での飼育や、ケージから出して運動させているときなどに起こりやすい事故が、リクガメの脱走です。
レンガやブロックを少し積んだ程度の段差なら、簡単に乗り越えてぐんぐん進んでしまいます。
特に上記に注意し、脱走を防ぐように心がけましょう。
リクガメの飼育は正直なところ、簡単ではありません。
しかし、飼育環境をきちんと整えておけば、のんびりとしたスピードながらも活発に動き回り、食欲旺盛な姿を楽しむことができます。
カメらしいマイペースな姿に、日々の忙しさを忘れてしまうほどです。
長生きなので、家族3代に渡って大切に育てていくことができ、家族との絆も深まるはずです。
ぜひ、リクガメと一緒に素敵な暮らしを始めてみませんか。
公開日 : 2016/09/08