本ページに掲載のリンク及びバナーには広告(PR)が含まれています。
下痢が続くと腸の粘膜が炎症を起こし、出血して血便になってしまうことがあります。
猫の下痢は珍しくなく、ストレスや体調不調、感染症にかかったときも発症します。
単なる下痢と見過ごさず、血便を発症するまで重症化する前に病院で治療を受けてください。
また、体質やフードが合わないなどの理由により下痢を発症することもあります。
胃腸が弱い子のための療法食をもあるので、獣医に相談してみましょう。
ひどい便秘により血便を発症することがあります。
人間も便秘から痔を発症し、血便になることがありますね。
猫も同じように固すぎる便により腸や肛門などが傷ついてしまうことがあります。
猫は便秘にやりやすく、巨大結腸症を発症してしまう原因ともなります。
便秘に対応した療法食や整腸剤もありますので獣医に相談してみてください。
腸の粘膜が何らかの原因によって炎症を起こし、下痢をし過ぎることで血便を発症します。
細菌に感染していなくても炎症を起こすことがあり、免疫異常などの原因が考えられます。
ウィルスや細菌、寄生虫に感染することによって血便を発症することがあります。
感染性の腸の炎症の場合、下痢や嘔吐、目やにや鼻水などの他の症状も発症することが多いです。
血便が見られるような激しい下痢を発症する感染症で一番恐ろしいのがパルボウィルス感染症です。
非常に感染力が強く、致死率が80%以上と言われ、子猫が発症すると助かる可能性が低いです。
早急に病院へ連れて行ってください。
腸に腫瘍ができることで血便を発症します。
猫に多く見られるがんの一種であるリンパ腫は、腸で発症することがあります。
猫も食べ物に対してアレルギーを発症します。
アレルギーで下痢になり、血便になってしまうことがあります。
血便が出るということは何らかの異常が猫の体に起きているということですので、放置してはいけません。
血便の原因には腫瘍のような命に関わる重大な病気が隠れている場合があります。
放置せずに動物病院へ連れて行ってください。
また、すぐさま命に関わる病気ではなくても、キャットフードが合っていない、体質的に便秘になりやすいなどの問題があることも予想されます。
その問題を解消してあげることが愛猫の健康な生活を守ることに繋がりますので、血便の解消のために獣医に相談しましょう。
猫のためのサプリメントや療養食もたくさん発売されています。
猫が血便をしたときは、うんちを持参して動物病院へ行きましょう。
ご紹介してきた通り、血便も色々な種類があり、実際のうんちを見ることで獣医はどの場所からの出血なのかなどを診断することができます。
また、目に見えなくてもうんちには寄生虫が隠れているかもしれません。
寄生虫に寄生されているとうんちにその寄生虫の卵が含まれているのですが、肉眼では発見できなので、動物病院で顕微鏡を使って見てもらう必要があります。
なお、寄生虫には様々な種類があり、その種類にあった駆虫薬を使用する必要があります。
獣医には以下のことを伝えるようにしましょう。
異物を飲み込んだ可能性がある場合は、それも持参すると良いでしょう。
緊急で動物救急病院など、普段診てもらっていない獣医を受診するときには、既往症があればそれらも伝えるようにすると診察がスムーズに進みます。
がんなど予防するのが難しい病気もありますが、普段の生活に気を付けることで血便を予防することができます。
血便の原因となる寄生虫やウィルスや細菌に感染しないように、猫は外に出さずに室内のみで飼育するようにしましょう。
キャットタワー を用意したり、 トイレ を複数用意したりするなど、住環境を整えてあげれば猫は室内のみの生活で十分満足してくれます。
完全室内飼育をしていても、人間がウィルスを持ち込んでしまうことがあります。
そのため、年に一度は任意のワクチンを接種しましょう。
血便を発症するパルボウィルス感染症は治療薬がなく、ワクチン接種でしか感染を防ぐことができません。
その子に会った品質の良い キャットフード を与えるようにしましょう。
キャットフードには様々な種類がありますが、中には猫には必要のない穀類などが多く入ったあまり品質の良くないフードもあります。
それが原因で下痢や便秘になり、血便を発症することもありますので、猫ちゃんの体のことを考えて品質の良いフードを準備してあげましょう。
真っ赤な血が表面についているなどすれば分かりやすいですが、一見して血便とは分かりにくい場合もあり、飼い主さんが病気に気付くのが遅れてしまうこともあります。
愛猫のうんちの異常に気付くためには、正常な猫のうんちはどんなものなのか、愛猫が普段どんなうんちをしているのかを知っておくことも大切です。
毎日、猫ちゃんのうんちの状態をチェックして健康状態のバロメーターにしましょう。
監修:獣医師 山口 明日香(やまぐち あすか)
日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科卒後、2つの動物病院に勤務し、現在も臨床獣医師として働く。
ワークライフバランスを整えるため、在宅でのLINEおよび電話による健康相談、しつけ相談も開始。
その過程で、病気のみならず各種トレーニングと問題行動の大変さ、大切さを知る。
今後は学校飼育動物学で学んだ動物飼育と、子供の情緒の発達についても発信し、獣医動物行動研究会において問題行動の知識を深め、捨てられる動物が減るように正しい情報を伝えるべく模索中。
最終更新日 : 2023/04/06
公開日 : 2020/02/17