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近年、ペットとして人気が高まりつつあるフェレットですが、国内で販売されている子のほとんどが海外から輸入されてきています。
そのため、円安・円高の状況により個体の値段が変動しますが、一般的にはペットショップで2万〜6万5千円ほどで購入できます。
レアな品種なら、10〜20万円以上という場合もあります。
生まれて1〜3ヶ月程度の子どものフェレットは特に値段が高く、生後4〜6ヶ月くらいになると、徐々に価格が下がってくる傾向があります。
また、出身地による品種の違いや、血統、毛のカラーによっても、個体の値段は変わってきます。
日本で購入できるフェレットは、ほぼ国外の「ファーム」と呼ばれる繁殖場から輸入されてきます。
このファームの違いによって、個体の価格帯に差が出ます。
値段が安いか高いかで、飼育のしやすさや平均寿命が変わることはないので、相性が良いと思える子をお迎えすると良いでしょう。
なお、ファーム・種類による値段の違いは、おおむね以下の通りです。
「マーシャル」社は、日本に初めてフェレットを輸出したことで知られるファームで、現在でも国内で主流なフェレットと言えばマーシャルフェレットです。
マーシャル産のフェレットは、血統管理を大切にしながら繁殖・飼育されています。
おとなしい性格の子が多いため、比較的飼いやすい種類です。
「パスバレー」は、ペットとして親しまれているフェレットのファームの中でも最大規模を誇ります。
初心者でも飼いやすい種類で、マーシャルに次いで日本で多く飼育されています。
カナダ産の「カナディアン」は手頃な価格で購入できますが、マーシャルやパスバレーと比べると日本では見かける機会が少なく、ペットショップではなく、ブリーダーから譲り受ける方が多いです。
骨太でがっしりとした体格をしている子が多く見られます。
カナディアンフェレットは、「リアルカナディアン」ファームで生まれた子と、リアルカナディアン社以外のファームで繁殖したフェレットの2タイプに分類されます。
「リアルカナディアンフェレット」の方が、国内であまり流通しておらず、希少価値が高いとされています。
ファームの違いではありませんが、有名な「アンゴラ」フェレットについても触れておきましょう。
元は中国の「ファー」というファームの長毛種を指していましたが、現在ではファームの場所にかかわらず、長毛種の子のことはすべて「アンゴラ」と呼んでいます。
さらにその中で、ショート・セミロング・ロングサイズに類別されます。
希少なため値段が高く、毛が長いほど高価になる傾向があります。
気性が荒くワイルドな性格の子が多いので、フェレット飼育初心者には不向きです。
マーシャルかカナディアンかといった品種の違いだけではなく、毛や目・鼻のカラーによっても、個体の価格が異なります。
人気がある毛色の子や珍しいカラーの子ほど、値段が高くなる傾向にあります。
ここからは、フェレットを家にお迎えし、お世話していくための費用についてご紹介します。
まず、ケージやサークルの用意は必須です。
サイズや素材によっても値段は異なりますが、安い商品であれば約3〜4千円、高い製品だと1〜2万円以上かかります。
また、エサ、食器や給水器、トイレ、トイレ用の砂やシーツ、ハンモック、おもちゃ、散歩のためのリード、フェレット用のシャンプー、毛玉の除去剤なども必要です。
すべて揃えるために、おおよそ3〜6万円程度は支払うことになります。
加えて、消耗品は毎月費用がかかります。
エサ代、トイレ砂もしくはトイレシーツ、毛玉の除去剤などを合わせると、1ヶ月に5〜7千円前後の出費を見込んでおきしょう。
さらに、エアコンの電気代もかかります。
フェレットは暑さが苦手な動物で、人間のように汗をかくことができません。
30℃を超えてしまうと、夏バテによる食欲不振や、熱中症の原因となり、最悪の場合は命にかかわるほど他体力を消耗してしまうため、夏場の冷房運転はマストです。
寒暖差にも弱いので、室温は15〜25℃、湿度は30〜50%をキープしてあげましょう。
家族としてお迎えしたフェレットを長生きさせてあげるためには、当然動物病院に通う費用もかかります。
その他、定期的な健康診断や爪切り、耳掃除といったケアも必要です。
フェレットは、老衰しやすい動物です。
1〜4歳の内は年に1回、4歳を超えたら半年に1回は健康診断を受けさせてあげましょう。
フェレットの健康診断料は、病院や検査内容によっても異なりますが、約5千〜1万5千円くらいです。
診察代や検便、耳ダニ検査、X腺検査、血液検査の他、時期によっては初診料も別途かかります。
フェレットが対象となるペット保険は少ないため、予防接種や病気にかかってしまった際の医療費は高額です。
余裕を持って貯金しておきましょう。
5歳を過ぎる頃には、頻繁に病気になってしまう可能性があることを覚悟しておいてください。
1回につき50万円近い手術代が発生することさえあります。
フェレット1匹の一生を支えていくためにかかる費用は、上記のような飼育費・医療費を合わせて、総額100万円程度はかかると言われています。
フェレットを購入する前に、今後大切に育ててあげられるか、費用をきちんと工面していってあげられるのか、よく熟慮することが大切です。
フェレットは去勢・避妊手術が不要となるパターンが多いでしょう。
日本に生息しているフェレットのほとんどは、生後まもなく「生殖腺除去(去勢・避妊)手術」と「臭腺除去手術」が行われファームから輸入されてきます。
一般的に、この2種の手術を受けているフェレットのことを「スーパーフェレット」、手術が済んでいないフェレットのことを「ノーマルフェレット」と呼んでいます。
「ノーマルフェレット」は、大変野性的であるため、家庭で飼育することはほぼ不可能です。
特に去勢していないオスのフェレットは、よほどフェレットの特性を理解している人でない限りは対応できないほど、発情期に凶暴になります。
ケージに閉じ込めてしまうと、中で暴れまわり、自身の体を傷つけてしまう危険性もあります。
また、避妊手術を行っていないメスのフェレットは、発情期に交尾をすることができないと、ホルモンバランスが崩れ、「エストラス症」という貧血症状を引き起こし、場合によっては命を落としてしまうことすらあるのです。
そもそもフェレットは繁殖させることが難しいとされている動物です。
一般家庭で出産させて育て続けることは難しいと考えてください。
万が一ノーマルフェレットを購入した場合には、生後4ヶ月〜1歳以内を目安に、すぐに去勢・避妊手術を受けさせてあげましょう。
個体の販売価格が、先ほどご紹介した値段と比べて極端に安い場合には、手術を受けていない可能性があります。
基本的に手術を済ませていれば、「臭線避妊保証」のような証明書を発行してもらえるため、あらかじめ確認してみると良いでしょう。
また、もしもフェレットの去勢・避妊手術が必要な場合、費用は5〜6万円くらいを見込んでおきましょう。
ただし、フェレットに対応できる動物病院は決して多くはありません。
不適切な診療や手術をされてしまっては、フェレットの健康に悪影響を及ぼします。
フェレットを飼うと決めたら、なるべく早めに近所で実績がある良い動物病院を探しておきましょう。
動物を育てるためには、以上のように様々なコストがかかります。
フェレットとの生活がご自身に本当に合っているかどうか、今一度じっくり考え、ひとつの命を守るためにできること、すべきことは何であるかをイメージしてみてくださいね。
金銭やお世話の大変さを苦にせず愛してあげられる自信がある場合は、フェレットもあなた自身も、幸せで快適な暮らしを手に入れられることでしょう。
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公開日 : 2018/09/27