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フェレットが病気にかかっていないか観察し、様子がおかしい時は病院へ
日本でペットとして飼育されているフェレットの平均寿命は6〜8年、長くて10年くらいです。
ただし、4〜5歳ほどで亡くなってしまう子も残念ながら多くいます。
この「4〜5歳」という年齢は、人間の年齢で言うと40〜50歳以上に当たりますが、人とは違い、フェレットにとってはすでに老齢期と呼べる時期です。
参考までに、生後3ヶ月〜4年のフェレットを、人間の年齢に換算するといくつくらいになるか、あらかじめチェックしておきましょう。
目安としてお考えください。
3ヶ月:5歳
6ヶ月:10歳
9ヶ月:15歳
1年 :18歳
1年半:20歳
2年 :24歳
3年 :30〜36歳
4年 :40〜48歳
上記のことから、フェレットの成長速度や老衰していくスピードは早いことがわかります。
なお、イギリスの場合だと、ペットのフェレットの平均寿命は8〜10年、狩猟用のフェレットであれば平均寿命は10~12年ほどとされています。
飼育環境をきちんと管理できれば、10歳以上まで育てることも不可能ではありません。
家族としてお迎えするフェレットを、ぜひ長生きさせてあげましょう。
長寿のフェレットの最長記録は、15歳前後と言われています。
例えば、2000年に亡くなったアメリカ・マサチューセッツ州の「アルビちゃん」(アルビノのメス)は14歳、2002年に他界したイギリス・ハンプシャー州の「スノーウィちゃん」は13歳まで生きたという記録が残っています。
これから解説する飼育のポイントを押さえて、最長記録を更新するほど、フェレットを健康的に育てていきたいですね。
フェレットを飼育する上で最も重要なことは、日々、食事や様子の変化に気を配ることです。
生きていくためには、やはり毎日の食事が大切です。
肉食動物であるフェレットの栄養素は、品質の高い動物性タンパク質です。
なお、消化器官が短いため、たくさんの量を一度に摂取することはできません。
消化に良い物を、少量ずつこまめに与えましょう。
エサのお皿が空にならないように注意してあげる必要があるので、留守がちになってしまう場合は、動物病院やペットホテルに預けることを検討してください。
具体的な食事の内容としては、やはりフェレットフードがおすすめです。
できれば、たんぱく質36%以上、脂肪18%以上、繊維2~3%以下の商品を選ぶと無難です。
個体によって好き嫌いがあるので、なるべく3〜4種類を混ぜてあげると良いでしょう。
4歳を過ぎたらシニア用のフードに切り替える、太ってしまった場合にはダイエットフードをあげるといった工夫も忘れずに。
ちなみに、人間の食べ物はフェレットにとってはカロリーや糖分が高すぎるので、与えることは厳禁です。
フェレットは大変デリケートで、ストレスを抱えやすい動物です。
人間と同じで、ストレスを蓄積してしまうと体調を崩し、病気にかかってしまいます。
飼い始めで、新しい環境に慣れるまでは、無理に触れたり追いかけたりすることはやめましょう。
家に慣れたら、ストレス発散のために毎日1回は必ずケージの外へ出し、飼い主にも懐いてきたら一緒に遊んであげる時間も作ってあげましょう。
遊ぶことが大好きで、肉食であることから動く物を追いかける習性があるので、猫じゃらしや動かせるオモチャを用意してあげると良いですね。
狭い所に潜ることも好きなので、フェレット用のトンネルのオモチャを置いてあげてもストレス解消になるでしょう。
また、フェレット用のハーネスも販売しています。
定期的に散歩へ連れて行ってあげることで、気分転換になり、運動不足も回避できるでしょう。
散歩の後は、シャンプーで洗ってあげることも忘れずに。
ノミやダニが心配な場合には、動物病院に行けば駆除薬を処方してもらえます。
また、少しでも様子がおかしい時は一人で悩まず、すぐに獣医に相談することも大切です。
食欲が落ちている時や、普段とウンチの色が違う場合などには、フェレットの診療経験が豊富な動物病院に連れて行ってあげてください。
フェレットの寿命を大きく左右すると言われる、「インスリノーマ」という病気についても確認しておきましょう。
インスリノーマとは、膵臓のβ細胞という場所にできる「腫瘍」のことで、やがては低血糖症を引き起こします。
特に4歳以上のフェレットにあらわれやすい、人間にとっての癌のような病気と言われています。
悲しいことに、一度インスリノーマを発症すると完治はしないと考えられています。
手術や薬で一時的に治すことはできても再発する確率が高く、また腫瘍を摘出しても今度は糖尿病になってしまうケースもあります。
しかし、このインスリノーマの症状もなるべく早期発見することで、フェレットの寿命を少しでも延ばすことは出来ます。
インスリノーマによって低血糖症になった場合の、症状の例を挙げておきます。
ずっと寝ている、空腹ではないのに元気がない、ボーッとしているといった様子が見られたら、初期症状である可能性があります。
病気が進行してくると、血糖値の低下によって中枢神経の機能が下がり、よだれが出る・嘔吐・めまい・震えなどの症状が出たり、トイレ以外の場所で排泄してしまったり、普段とは違う状態になってきます。
さらに悪化すると、筋肉や脳の機能まで低下し、痙攣や意識不明の状態になることさえあります。
全身が痙攣し、苦しみながら息を引き取る子もいます。
どんなに可愛い子であっても、いつかは必ず寿命が来ます。
せめて、少しでも安らかな最期を迎えられるよう、常にフェレットの行動を見守ってあげることが重要です。
上述したように、フェレットは老齢期を迎えるのが早く、特に4歳を過ぎたあたりから病気にかかりやすくなります。
症状を早めに発見し、治療してもらうことが、長生きに繋がります。
1〜4歳の内は年に1回、4歳を超えたら最低でも半年に1回のペースで健康診断を受けさせてあげるようにしましょう。
もちろん、健康診断の時期かどうかに関わらず、気がかりなことがあれば都度、信頼できる医院で診てもらうことも大事です。
フェレットが警戒せず安心して身を委ねられる獣医師を、若い内に見つけてあげることも肝心と言えるでしょう。
また、フェレットに多い病気の理解を深め、何より日々ストレスを溜め込まないよう愛情を注いであげることが、フェレットの命を守り続けるために一番大切です。
出会えた喜びもきちんと噛み締めつつ、フェレットにとっても飼い主にとっても、幸せと思える環境を整えていってあげたいですね。
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公開日 : 2018/09/27