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ミナミヌマエビの繁殖を成功させたいときに気を付けるべきポイント






日本原産のミナミヌマエビは派手な見た目はしていないものの、アクアリウムを彩る名脇役。

飼いやすいだけでなく「繁殖」させやすい点も大きな魅力で、ポイントをおさえれば水槽内で多くの赤ちゃんエビを産ませることができます。

本記事では、どうすればミナミヌマエビを上手く繁殖させられるのかについて、具体的な注意点をまとめました。

【目次】ミナミヌマエビの繁殖を成功させたいときに気を付けるべきポイント

 

ミナミヌマエビの概要

ミナミヌマエビの生態

・食性

・生活場所

・体色

ミナミヌマエビはアクアリウムに最適

ミナミヌマエビの繁殖方法

環境を整えると自然に繁殖する

オスとメスの区別

温度や水質を一定に保つ

繁殖で段階別に気を付けたいポイント

交尾前

交尾から抱卵期

稚エビの成長期

卵のサイズがエビの繁殖しやすさを分ける

繁殖させすぎないように注意

 

 

アクアリウムに興味がある方なら熱帯魚だけでなく、エビも飼っている、あるいは飼いたいという方もいらっしゃると思います。

淡水生のエビも多数いますが、日本産の「ミナミヌマエビ」は、その体色のバリエーションや育てやすさで人気の品種です。

見た目が可愛らしい上に、水槽のお掃除役もこなしてくれるんです!

 

そんなミナミヌマエビは、「繁殖」させやすいというメリットもあります。

小さくとも活発に動く稚エビを鑑賞できるのは、ミナミヌマエビならではの良さ。

 

繁殖はアクアリウム初心者でも可能ですが、コツや方法を知らないと失敗してしまう可能性あります。

そこで、今回はミナミヌマエビを「上手く繁殖させる方法」について解説していきます。

小エビを繁殖させたいという方は、ぜひチェックしてみてください!

 

 

ミナミヌマエビの概要

 

ミナミヌマエビ
Photo credit:  psyte  on  Visual Hunt  /  CC BY-ND

 

種名:ミナミヌマエビ(南沼蝦)

英名:Freshwater shrimp

学名:Neocaridina denticulata denticulata

分類:ヌマエビ科カワリヌマエビ属

生息地:本州中部以南(狭義には日本固有の種を指す)

生息域:川の下流から中流、湖沼、ため池などの淡水域

体長:オスは約2cm、メスは約3cmほど

寿命:約1年ほど

 

 


ミナミヌマエビの生態

 

ミナミヌマエビ
Photo credit:  gabrielsaldana  on  Visual Hunt  /  CC BY-SA

 

・食性

 

食性は雑食です。

コケや藻類、微生物、他の動物の死骸などを食べます。

いわゆる食いだめはできないので、常に餌を探してうろついています。

 

・生活場所

 

身体が小さく メダカ といった小魚にも食べられてしまうことがあるので、水草など隠れ家のある場所で身を隠しながら生活します。

 

・体色

 

ミナミヌマエビの大きな特徴はその半透明な体です。

後ろの 水草 の色がぼんやりと透けて見える、クリアなボディが不思議な魅力となっています。

 

メジャーな色は半透明ですが、ミナミヌマエビは外敵から身を守るために体の色を変化させる仕組みがあり、その体色はバリエーション豊かです。

茶褐色、緑、青、中には赤や黄色の個体もあり、模様も背中にラインが走っていたり、縞模様に覆われていたりと多様です。

成長や環境の変化に伴って体色が変化するケースもあるようです。

 

 

ミナミヌマエビはアクアリウムに最適

 

 

ミナミヌマエビの体長は小さく、場所をとらないので小さな水槽でも飼育できます。

小型ですが、エビならではのユニークな形状はもちろん持ち合わせています。

 

長くシュッと伸びたひげ、丸くてつぶらな瞳、小さいけれどしっかりとある鋏、丸く折り曲げられる腹部を覆う精巧な作りの甲羅などなど。

他の動物には類をみない独特の姿を鑑賞できますよ。

活動的でよく動くので、ずっと見ていても飽きません。

 

淡水生の小エビといえば、ミナミヌマエビ以外にも、赤と白のおめでたい色合いの「レッドビーシュリンプ」などが有名です。

それと比べると単体では地味めな印象ですが、その控えめな存在感でアクアリウムの熱帯魚を引き立てます。

 

※合わせて読みたい:  人気の観賞用エビ。レッドビーシュリンプの種類と飼い方のコツ

 

水槽の見た目を悪くしてしまうコケを食べてくれる点もポイント。

食欲も旺盛であり、一般的なサイズの水槽であれば数匹入れるだけでもかなりのお掃除効果があります。

まさにアクアリウムの名脇役と言えるでしょう。

 

1匹50~100円というお手頃価格で入手できるので、エビ飼い初心者にもおすすめです。

小エビの中でもメジャーな種類なので、近くの熱帯魚ショップやホームセンターなどでも購入できます。

 

※合わせて読みたい:  エビの種類と飼い方

 

 


ミナミヌマエビの繁殖方法

 

ミナミヌマエビ
Photo credit:  psyte  on  VisualHunt.com  /  CC BY-ND

 

淡水生の小エビの中でもミナミヌマエビが人気な理由のひとつが、その「繁殖」のさせやすさです。

ミナミヌマエビは生命力が高く大型の卵を産むので、水槽のような空間でも比較的容易に繁殖します。

これは同じく淡水生の小エビである「ヤマトヌマエビ」にはない良さです。

 

※合わせて読みたい:  エビの飼育をはじめよう!ヤマトヌマエビの特徴、飼育について

 

上手く育てれば数匹の親エビから、数百~数千の小エビを誕生させることもできます。

親よりもさらにミニサイズな小エビたちが一生懸命に泳ぐ姿はとても可愛いもの。

ミナミヌマエビを飼う上での大きな魅力のひとつですね。

 

環境を整えると自然に繁殖する

 

ミナミヌマエビは何か特別なことをしなくても、条件を揃えれば自然に繁殖して増えていきます。

良い環境を維持できれば、あとは普段通り餌をあげるだけで大丈夫です。

 

主に整える条件は以下の通りです。

 

  • 同じ水槽内にオスとメスを入れる
  • 水温を20~28℃くらいに保つ
  • 稚魚が成長するための餌と隠れ場所を用意する

 

オスとメスの区別

 

当然ですが、同じ水槽内で複数飼っていても、同性だけでは繁殖が始まりません。

ミナミヌマエビは体が小さいため雌雄の判別は少し難しいのですが、メスの方がやや体が大きく(オス2cm、メス3cmほど)尻尾の裏のひだが長いです。

また、交尾を控えて卵巣が巨大化したメスは、背中側が深緑色に染まることでも区別できます。

 

温度や水質を一定に保つ

 

ミナミヌマエビの繁殖期は野生下では春から夏にかけてです。

繁殖行動を行うかは温度も大きく関係しているので、ヒーターなどで水温をあげると冬でも繁殖します。

 

季節の水温を考えると、適温はだいたい20℃前後と言われています。

一方、ミナミヌマエビは環境の変化に敏感な生き物で、水温や水質が不安定な環境ではあまり繁殖しません。

 

 

繁殖で段階別に気を付けたいポイント

 

ミナミヌマエビ
Photo credit:  psyte  on  Visualhunt  /  CC BY-ND

 

繁殖の段階を進めるにあたっての注意点をまとめました。

 

交尾前

 

ミナミヌマエビを繁殖させようとしたらまずは環境を揃えます。

水槽は水質の安定のため、できるだけ大きめの物を選びましょう。

床材は砂利などでも良いですが、ミナミヌマエビはph6.5~ph7.0の水質を好むようです。

「ソイル」を使えば弱酸性を保ちやすく、微生物の発生も促すため繁殖に良い環境になります。

 

室内であれば酸素の供給用にエアポンプがいりますが、水槽を屋外に置くのであれば不要です。

その代わりに、水質の浄化のためにも水草は多く入れておきます。

 

また、エビの数が少なくても繁殖が始まりません。

水の量1ℓに対して1匹くらいの頭数であれば問題ないので、ある程度数をいれます。

5匹くらいだとオスとメスを間違える可能性もあるので、10匹以上がおすすめです。

 

交尾から抱卵期

 

交尾できる状態になったメスはフェロモンでオスを呼び寄せ交尾します。

一回の交尾で、卵の数は30~130個ほどです。

2~3時間をかけてひとつひとつ産卵します。

 

水草などに産み付けるのでなく、孵化するまでメスがお腹に抱えて運びます(抱卵)。

ときおり足をつかって卵に新鮮な水を送り込むなど、かいがいしく世話をする姿はかわいらしいです。

 

だいたい抱卵から2~4週間で稚エビが産まれます。

最初は黒っぽかった卵が透明に近くなり、中に稚エビの目が確認できるようになったら孵化は目前。

母親の体から離れてしまった卵は残念ながら孵化しません。

 

抱卵期で大切なことは環境をあまり変化させないことです。

環境の変化に反応して母エビが脱皮などをしてしまい、うまく卵が孵らない可能性があります。

水の交換なども極力控えましょう。

 

稚エビの成長期

 

稚エビが生まれてからも大切です。

生まれたての小エビはわずか1~2mmほど。

よく観察しないと見落としてしまうくらい小さく、尻尾などが未発達だったりしますが、ちゃんとエビの形をしています。

 

餌は水槽内のコケやプランクトンなどで、親エビと基本的には同じです。

コケを生やしたり植物プランクトンを増やすためにも、適度に光を当てたいところ。

数が多いときは少しだけ稚魚用の餌を入れておくと、飢えることがありません。

 

また、稚エビは母エビに食べられたりはしませんが、母親以外のミナミヌマエビや水槽内で共生している熱帯魚からは容赦なく食べられます。

そのため、水草のような身を隠せる場所は必須です。

 

生育も容易でシェルターとしても最適な「ウィローモス」や「アナカリス」などを水槽に入れておきます。

水草に農薬などが付いていると、すぐにエビが死んでしまうこともあるため注意してください。

 

もし繁殖を優先させるなら、熱帯魚など魚と同居させるのはあまり好ましくないので、別の水槽で飼うようにしましょう。

あるいは母エビが抱卵しているのを確認したら孵化前に稚エビ育成用の水槽に移し、1cmくらいに育ったらもとの水槽に戻すのもありです。

 

稚エビはとても小さくまだ泳ぐ力も弱いため、水のろ過機などに吸い込まれて死んでしまう恐れもあります。

エアレーションを使うなら網目の小さいスポンジフィルターなどを併用すると事故を防げます。

 

 


卵のサイズがエビの繁殖しやすさを分ける

 

ミナミヌマエビ
Photo credit:  psyte  on  Visual Hunt  /  CC BY-ND

 

ミナミヌマエビは繁殖が容易な種類ですが、見た目は似ていてもヤマトヌマエビは繁殖させにくい種類です。

その差は卵の大きさに由来します。

 

淡水域に住む小エビでも大きな卵を少数産む「大卵型(だいらんがた)」と、小さな卵を多数産む「少卵型(しょうらんがた)」の2種類がいます。

ミナミヌマエビが分類される大卵型の卵から産まれた稚エビは、環境を変えずとどまり続けます。

産まれた場所で餌を食べ、脱皮を繰り返しながら成長して、次の子供を産みます。

つまり、水槽のようにずっと同じ環境でも構わないんです。

 

その一方、ヤマトヌマエビが分類される少卵型の卵から産まれた稚エビは、まだ見た目がエビらしくないゾエア幼生という形をしています。

ゾエア幼生は泳ぐ力も弱いため、下流に流されて栄養豊富な海などに流れ着き、そこで成長してまた川に戻って産卵というサイクルを繰り返します。

だから水槽内ではせっかく卵が孵化しても、ほぼ生き残れません(海に近い環境を特別に設ければできますが、かなりの手間がかかります)。

 

エビの繁殖させたいときは大卵型をおすすめします。

ミナミヌマエビ以外の小エビを繁殖させたいときも、大卵型の種か少卵型の種なのかは要確認です。

 

 

繁殖させすぎないように注意

 

ミナミヌマエビ
Photo credit:  psyte  on  VisualHunt.com  /  CC BY-ND

 

ミナミヌマエビはその繁殖の簡単さゆえに、個体数が増えすぎてしまう危険性があります。

小エビを見るのが楽しいからとやりすぎてしまうと、飼育スペースに困ることもあるかもしれません。

 

身近に引き取ってくれる方がいれば良いですが、そうでない場合は気を付けましょう。

ミナミヌマエビは近縁のヌマエビなどと平気で荒廃してしまうため、野生に戻すのは厳禁です。

生態系に悪影響を与えてしまいます。

 

以下の点に気を付ければ繁殖させずにミナミヌマエビを飼育できます。

 

  1. オスとメスを分ける
  2. 水温を20℃以下に下げる
  3. メダカや熱帯魚など他の魚といっしょに飼う

 

 

今回はミナミヌマエビについて「繁殖させる時のポイント」をメインにまとめました。

愛らしい見た目に反して生命力が強く繁殖も簡単なので、赤ちゃんエビを飼ってみたいという方にはとても向いています(むしろ増えすぎないように注意が必要なくらい)。

環境を整えるだけで繁殖を狙えるので、ぜひ挑戦してみてください!


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