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オトシンクルスは プレコ と並び人気の熱帯魚で、ペットショップで販売されている熱帯魚の中でもポピュラーな種類です。
身体も比較的小型で、大型に成長しやすいセルフィンプレコなどよりも飼育しやすい魚になります。
熱帯魚なので温度管理が必要な魚になりますが、水質の変化などには幅広く対応できるので初心者向きの魚です。
それでは実際にオトシンクルスの飼育を検討した場合、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか?
早速、オトシンクルスの歴史から特徴、推奨する飼育環境やかかりやすい病気などを紹介させていただきます。
もともとは南米に生息する小型の熱帯魚であり、アマゾン川を中心に河川の至る所に分布しています。
プレコ類の輸入と主に観賞魚としての需要が高まり、東南アジアを中心にブリードが盛んになりました。
平成以降の熱帯魚類の飼育が一般化してくると、 グッピー などと共に日本でも飼育されるようになりました。
さらには アクアリウム がブームになるのと同時に、これらの 水草 に付着した藻類を掃除する役目で飼育に導入されました。
水草への食害なども少ないことから重宝されるようにもなり、愛好家の手により様々な種類のオトシンクルスが輸入、販売されるようになりました。
また、性格もプレコ類に比べて大人しいところから熱帯魚の混泳相手としても人気が高く、現在多くの家庭で飼育されています。
オトシンクルスは南米のアマゾン川を中心に生息している熱帯魚で、ナマズ目ロリカリア科ヒポプトポマ亜科に分類されています。
種類にもよりますが3センチ~7センチ前後に成長し、性格は非常に温和でほとんど争いをしません。
エサは草食性で、岩などに生えた藻類を中心に食べて生活しています。
飼育下では水槽内に生えた藻類・苔などを歯でそぎ落として捕食しており、口に入れるほとんどのエサが草食性になります。
そのため、甲殻類などの動物性たんぱく質が混じっている人工エサでは馴染みにくく、拒食や消化不良により衰弱してしまう場合があります。
エサはゆでた野菜など草食性のものを中心に与えるようにして、餓死しないように工夫する必要があります。
水槽に吸盤状の口を使って張りつく姿がよくみられますが、プレコより歯が鋭くないので、水槽を傷つけずに飼育することが可能です。
しかし、数が多いと吸い付くオトシンクルスの数も増えますので、アクリル製水槽よりは、ガラス製の水槽での飼育が良いでしょう。
ペットショップでは300円前後で販売されており、取扱店舗も多いので気軽に入手できる魚です。
さらには、熱帯魚の混泳相手として選択しやすく、グッピーなどと同時に購入することもできます。
寿命は3年前後になり、大切に育てると4年程生きる個体もいます。
オトシンクルスを飼育する上で、温度管理が必要になりますが、熱帯魚飼育を始める際に必要なアイテムがあれば問題はありません。
しかし、あったほうが円滑に飼育できるもの、注意点などを紹介いたします。
オトシンクルス単独での飼育でしたらそこまで大きくならないので小型水槽でも終生飼育が可能です。
しかし、オトシンクルスは活動時以外は流木の裏側などに隠れて身体を休めるので、隠れ家などのアクセサリーの設置を考慮して広めの水槽を選ぶのが良いでしょう。
他の熱帯魚との混泳を検討しているのならば、最低でも45センチの水槽がおすすめです。
アクセサリーのほかにも浄化作用のある砂底やヒーター等の設置により、水槽内が手狭にならないように考慮してレイアウトしましょう。
45センチ水槽で小型の熱帯魚であれば15匹前後が目安になります。
特徴の項目で紹介した通り、オトシンクルスは草食性のエサを中心に食べます。
身体が小さいためそこまで量は必要としませんが、水槽内に生えている藻類では栄養不足に陥りがちです。
プレコ用のエサなどを、オトシンクルスの口サイズにあわせて砕いてあたえると良いでしょう。
同じ草食性の気質が強いプレコ用のエサは、オトシンクルスにも適しているので安心して与えることができます。
また、細かく刻んだ葉物類などの好んで食べるので、おやつ代わりに与えると食べる姿を観察できます。
残したエサは水質の悪化につながりますので、その都度取り除くようにしましょう。
オトシンクルスはその大人しさゆえに、多様な魚との混泳が可能ですが、身体が大きい魚との混泳は捕食されてしまう危険があります。
肉食魚やアーリーなどの獰猛な性格の魚、 ディスカス などの縄張り意識が強い魚との混泳は避けましょう。
身体のサイズが同じグッピーや ネオンテトラ 、プラティー種との混泳がおすすめです。
また、 ヤマトヌマエビ などの甲殻類との混泳も可能ですが、稀にオトシンクルスが弱っていると捕食される危険があるので、数は少なめに入れるようにしましょう。
オトシンクルスの適温は25℃前後ですが、ヒーターをむき出しのまま水槽内に設置すると火傷する恐れがあります。
底生の魚ですので、ヒーター近くを移動しても問題ないように使用するヒーターはカバー付きのものを使用するようにしましょう。
身体が小さいので1度火傷でケガを負ってしまうとそのまま回復せずに、死亡してしまうケースが多いです。
またプレコのようにコードをかじることはあまりありませんが、感電防止のためにもコード類も保護するようにしましょう。
ペットショップで購入できるオトシンクルスの種類についてご紹介いたします。
お好みのオトシンクルスが見つかるように参考にしていただければ幸いです。
一般的に多く販売されているオトシンクルスで、成長すると7センチ前後に成長します。
少々雑食気味な面があるので、魚の死骸などを捕食することもあります。
身体の中央に黒いラインがあり、口がピンクっぽい色合いをしているのが特徴です。
水質の変化にも強く、オトシンクルス飼育の初心者向きの種類です。
群れを成すように複数で固まって生活しているので、複数での飼育が基本になります。
寿命は3年前後でオトシンクルスの中では長命になります。
ペットショップでは300円前後で入手可能です。
オトシンクルスの中では小型の種類になり、黒い身体が特徴です。
細かい斑点模様があり、ノーマルのオトシンクルスよりも藻類を豊富に食べてくれます。
しかし、身体が小さいため量はそこまで食べず、小型水槽向きのオトシンクルスです。
成長しても4センチ前後でとどまり、マンションなどの賃貸でもコンパクトに飼育が可能です。
寿命は2年前後で、販売価格は600円前後とノーマルのオトシンクルスよりも高い傾向にあります。
黒い横縞模様が特徴のオトシンクルスで、最近人気の種類です。
成長すると5センチ前後になり、その見た目の派手さから水槽にも映えるオトシンクルスです。
寿命は3年前後で、ペットショップでは500円前後で販売されていますが、ノーマルのオトシンクルスよりも希少価値が高いです。
ネット通販の方がより確実に入手することができる種類です。
1. 水槽を洗って天日干しして、水道水にカルキ抜きを入れて透明になるまで待ちます。
2. 砂利やアクセサリー類を洗って水槽にセットします。
3. 水が泡立たないように静かに水槽に水を入れていきます。
水草を入れる場合には、水槽の3分の1まで水を入れて水草を設置してから残りの分を注ぎます。
4. ろ過装置とヒーターを起動させて2日ほど水を循環させます。
水質はph7.0前後、水温は25℃前後を維持するとオトシンクルスがなじみやすいです。
5. 水槽内を酸素が循環することにより、バクテリアが発生してフィルターに付着し、水が安定します。
6. 水槽の水が完成したら、購入してきたオトシンクルスを袋ごと水槽に1時間浮かべて水温を合わせます。
7. 袋の水を少量捨てて、水槽の水を入れ40分ほど置きます。
8. 7を2~3回繰り返して水質にならしたらオトシンクルスのみ水槽に移します。
9. 以上で水合わせが完了です。
導入した日は環境にならすためそっとしておき、エサは次の日から徐々にあたえるようにしましょう。
オトシンクルスがかかりやすい病気、症状などをご紹介いたします。
もし、飼育しているオトシンクルスに異常があった場合にはすみやかに専門家に相談するようにしましょう。
水質の悪化や導入時のストレスにより、免疫力が低下することで、身体の中の白点虫が異常繁殖することにより起こる病気です。
悪化すると呼吸困難、食欲不振、体表に白い白点虫を認識することができます。
薬浴や初期の場合は食塩浴などが有効ですが、定期的な水替えと安定した温度管理をすることにより予防することが可能です。
他の個体にも感染しやすいので、症状があらわれた場合には隔離して経過観察するようにしましょう。
必要に応じて水替えをして水質が悪化しないように気を付けます。
特にペットショップからの導入時や入荷時にすでに症状があらわれている個体が多く、傷口から細菌が感染して発症します。
移動の衝撃や混泳している魚から攻撃されたことにより鱗が傷つくと、そこから細菌が感染して赤く爛れたようになります。
症状が悪化すると内臓の方まで菌が回ってしまい、食欲不振から衰弱死してしまうことがあります。
薬浴や食塩浴も有効ですが、最大の予防は水質の悪化を防ぐことと、オトシンクルスにケガをさせないことです。
オトシンクルスの場合は集団で感染しやすいので一匹にそのような症状がみられた場合は水槽全体を治療するようにしましょう。
原産国 : 南米アマゾン川
値段 : 300円~800円前後
色 : 黒、黒の縦じま模様等
寿命 : 2~3年前後
体長 : 3センチ~7センチ
特徴 : 水槽に生えた藻類を主食にしており、吸盤状の口で水槽内に張り付く様子が観察できます。
性格 : 非常に大人しく喧嘩もほとんどしないです。
かかりやすい病気 : 白点病、細菌感染症等
注意点 : 導入時にストレスを感じやすく、集団で細菌感染症や白点病を発症する場合があります。水合わせは手早く行い、水槽内には隠れ家を設置するようにしましょう。
オトシンクルスについて紹介させていただきました。
見た目もコンパクトで愛らしく、水槽も掃除してくれるオトシンクルスは熱帯魚の混泳におすすめです。
性格も大人しいので様々なパターンの水槽に導入しやすく、挑戦しやすい魚ではないでしょうか?
こちらの記事を参考に飼育を検討していただけたなら幸いです。
公開日 : 2017/11/06