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元々はインド南西部原産の淡水フグとして生息しているものであり、近年において急速にペット化が進みました。
2000年代に入ってからゲームセンターなどクレーンゲームの景品として出回ったこともあり、認知度が一気に高くなりました。
元々ペットとして人気のあった ミドリフグ に次いでペットショップでも取り扱われるようになり、現在では世界的にブリードされています。
ミドリフグは汽水での飼育を要する点と、成長すると15cm前後になることから、それよりも小型なアベニーパファーに注目が集まるようになりました。
しかし、長期飼育においては水槽での飼育を推奨される魚ですので、小型の容器での飼育は避けるのが無難です。
定番化したアベニーパファーはペットショップのみならず、熱帯魚の扱いのあるホームセンター等でも気軽に入手することが可能です。
上記で紹介した通り、インドのバンパ川などに生息しており、淡水域でのみその生息が確認されています。
寿命は3年前後で、成長すると最大でも2.5~3cmほどと非常にコンパクトなフグです。
体色は黄色に背側に深緑から黒色の斑が入り、フグ特有のずんぐりとした丸味を帯びた体型をしています。
食性は肉食性が強く、自然界では集団で小型の貝類などを捕食しています。
貝類を好んで食べるため、水槽に繁殖した貝を掃除するスネールイーターとして導入されることもあります。
しかしかじる癖があり、 水草 などの柔らかいものや グッピー などのヒレをかじってしまうことがあるので、注意が必要です。
身体は小さいですが縄張り意識が強く、複数飼育する際には、数を調節して隠れ家を複数設置してあげるなどの対策をしてあげると良いでしょう。
ペットショップで販売されているアベニーパファーのほとんどの個体は養殖のものであり、毒性はありません。
しかし、自然界のものに関しては保有している可能性があり、毒の有無は未数値です。
購入の際には仕入れ元を確認してからお迎えすると良いでしょう。
ペットショップで200円前後で購入することができます。
アベニーパファーは繁殖も容易で、一般家庭での繁殖も可能です。
健康な雄雌がそろっており、飼育環境が整っていればほとんどの場合特に何もしていなくても繁殖します。
繁殖の兆候としては雄の腹部に婚姻色が出る、雌の腹部が膨らむなどの変化が見られます。
産卵した卵はばらまき型であり、5~7日後に孵化します。
そのまま親と一緒の水槽に入れておくと卵が捕食されてしまうため、卵を発見したら別容器に隔離する必要があります。
アベニーパファーは非常にコンパクトな魚ですので、気軽に飼育できる魅力があります。
大がかりな水槽などは必要ありませんが、複数飼育や混泳を検討している場合には一般的な熱帯魚飼育の設備が必要になります。
また、熱帯魚であるため、温度管理は必要になり、寒さには弱い魚です。
こちらではおすすめのアイテムやアベニーパファーの給餌についてご紹介します。
アベニーパファーの飼育は小型の水槽で終生飼育が可能です。
水草や土管などを一緒に設置してあげると落ち着いて身体を休めることができるので、設置しても余裕のある水槽を選びましょう。
アベニーパファーは意外に水槽を汚しやすいので、こまめな水替えが必要になります。
ろ過装置なしでの飼育も可能ですが、水替えの頻度が多くなるので投げ込み式のろ過材やろ過フィルターの設置をお勧めします。
混泳する魚と数によっては複数の隠れ家が必要になるので水槽が大きくなります。
数種類混泳させる場合には最低でも45cm以上の水槽での飼育が推奨されます。
アベニーパファー同士で混泳したとして、45cm水槽に5匹以内を目安に飼育しましょう。
身体の小さいアベニーパファーがろ過装置の吸水口に入らないように、スポンジなどを付けて口を覆いましょう。
底面フィルターなどを砂底の下に設置すると砂利の汚れも一緒にろ過してくれるので、楽に掃除することが可能です。
また、砂利の掃除の際には砂利用ホースを使用して汚れを取ると効率よく掃除できますが、ホース口で吸い込まないように注意してください。
参考価格:1,933円(税込)
メーカー名:Tetra
サイズ(幅X奥行X高さ) :17×17.5×17.5cm
重量:833g
生産国:日本
参考価格:643円(税込)
メーカー名:水作
サイズ (幅X奥行X高さ) :24×28×30cm
重量:120g
生産国:中国
自然界では群泳して身を守りながら生活していますので、同種同士で少なくても3匹以上の飼育がおすすめです。
しかし、弱い個体はかじられていじめら弱ってしまうこともありますので、混泳させる際には同サイズを選択するようにしましょう。
単一で飼育する場合にはキューブ型のインテリア水槽などでも飼育が可能ですが、落ち着けるように隠れ家は設置してあげてください。
また、 グッピー やプラティーなどの尾ヒレが長めな熱帯魚との混泳は尾をかじってしまい、衰弱してしまう可能性があります。
かじられた尾ヒレから菌に感染してしまい、最悪死んでしまうこともありますので混泳相手には向いていません。
プレコ や コリドラス といった底生の魚との飼育でしたら可能でしょう。
アベニーパファーの飼育の課題として、餌付けにくいということがあげられます。
人工のエサに慣れにくく、また飼育環境によってはストレスを抱えてしまい拒食になる可能性もあります。
生きたブラインドシュリンプや冷凍赤虫などを比較的好んで食べますが、えり好みが激しい子ですと食べない場合もあります。
また、1回の給餌で食べる量が少量で消化不良を起こしやすいため、1日に複数回に分けて給餌する必要があります。
一番良いのは購入先のペットショップでどんなエサを与えていたのか確認して、徐々に人工エサに切り替えていくと良いでしょう。
また、アベニーパファーは薄暗い環境の方が落ち着いて食事できるため、照明は暗めに設定してあげましょう。
慣れてくると人の手からエサを食べるようにもなり愛らしい姿が観察できますので、始めはピンセットなどで口元に持っていき与えましょう。
半生のエサは食いつきが良くついつい多めにあげてしまいがちですが、水が汚れやすくなり、栄養バランスも偏ってしまいます。
量を調節して与えるようにして、残ったエサはその都度取り除くように心がけてください。
参考価格:1,026円(税込)
メーカー名:JUN
内容量:13g
どうしてもエサを食べない場合はこちらの巻貝を導入することにより食いつきが良くなります。
自然界でも貝を好んで食べ、固い貝の殻を齧ることにより歯の伸びすぎも予防できます。
しかし、貝での給餌に切り替えると個体によってはそれしか食べずに他のエサに見向きもしなくなるという問題も出てきます。
また、貝は繁殖力が強いので数を入れすぎるとあっという間に増えてしまうという可能性もあります。
飼育を始めたアベニーパファーの状態と水槽のバランスを検討したうえで導入して見てくださいね。
参考価格:850円(税込)
サイズ:0.3~1.5cmの個体
数量:20匹
生産国:日本
アベニーパファーを複数で飼育する場合には、袋に複数入れておくと狭い空間でケンカしてしまい最初から弱ってしまうこともあります。
別々に個別包装してもらい、水合わせするのが良いでしょう。
アベニーパファーは水質に慣れることができれば、丈夫で病気にもかかりにくい種類のフグです。
しかし身体が小さい分、一度病気にしまうと回復までに時間がかかり、そのまま死んでしまうこともあります。
病気にしないためには定期的な水替えや日々の観察で健康チェックすることが重要です。
こちらでは、アベニーパファーがなりやすい症状をご紹介します。
もし、ご自宅のアベニーパファーにいつもと違う様子が見られた場合は、速やかに専門家に相談しましょう。
飼育環境に慣れなかったり、強い個体にいじめられてストレスを感じた場合に起こりやすい病気です。
身体の免疫が下がることにより、普段身体の中にいる白点虫が活発化し異常に増殖してしまうことにより発症します。
呼吸困難や食欲不振、重症化すると身体の表面に白点が浮かび肉眼で確認することができるようになります。
放っておくとそのまま衰弱死してしまうのでまずは水質に問題がないかチェックし、必要であれば水替えをして様子を見ます。
また、隔離しての食塩浴や薬浴により治療します。
水温が極端に変化しても身体に負担がかかり発症してしまうので、ヒーター等で温度管理をしてあげましょう。
アベニーパファーにみられる問題の一つに拒食があります。
原因は様々でエサのえり好みやストレスが要因でエサを食べなくなり、やがて餓死してしまいます。
原因を早急に探ることが求められ、飼育環境の改善やエサの変更などして対処しましょう。
また、見落としがちな原因として歯の伸びすぎがあげられます。
アベニーパファーは固い貝を捕食することによって歯の伸びすぎを防止していますが、エサによっては歯を削ることができません。
そのため、口内の歯が伸び切ってしまい口が開けられなくなるなどの弊害が出てきてしまいます。
歯の伸びすぎを防止するために、流木や岩など固いものを設置しておくとそれをかじることにより歯を削るようになります。
上の拒食につながる理由として消化不良があげられます。
アベニーパファーは身体も小さく、腹が深いため一度にたくさんのエサを消化することができません。
もし苦しそうに口を動かしていたり、腹部が膨張しているようならエサをうまく消化できていない可能性があります。
また、消化不良を起こしていた場合、白いものが混じったフンをすることがありますので、フンの色も目安になります。
腹部の膨張が落ち着くまで、絶食させて胃腸を休ませることで様子を見ましょう。
原産国 : インド
値段 : 200円前後
体色 : 黄色から緑ががった灰色に黒色の斑点があります。
寿命 : 3年前後
全高 : 2.5~3cmほど
特徴 : 世界最小の淡水のフグであり、自然界では群れを成して貝を捕食しています。
性格 :
人にも良く馴れ、愛嬌があるのでペットとしての満足度が高い魚です。
一方で環境の変化によるストレスを受けやすい一面もあり拒食になりやすいという特徴もあります。
かかりやすい病気 : 白点病、拒食等
注意点 :
グッピーなどの尾ヒレをかじることがあるので混泳は同種同士か底生の魚が推奨されます。
また、同種同士でも争う場合があるので、飼育サイズをそろえて隠れ家を複数設置してあげましょう。
淡水フグのアベニーパファーについてご紹介しました。
飼育を気軽に始めやすい一方で、給餌の面などいくつかポイントのある魚ですがフグの中では飼育しやすい種類です。
小さな姿はとても可愛らしく、愛嬌のある顔は私たちを癒してくれます。
何かペットを飼いたいと考えている方や、アクアリウムの別の生き物に挑戦してみたいという方におすすめの魚です。
本記事を参考に飼育を検討して頂ければ幸いです。
公開日 : 2017/10/24