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ミドリフグの正式名称は何でしょうか。
いきなり話が脱線しますが、「 ミドリガメ 」の正式名称は 「ミシシッピアカミミガメ」といいます。
それがなぜ「ミドリガメ」かというと、流通している幼体が緑色だからです。
それなら、現在流通販売している個体の全てが幼生である 「ミドリフグ」も同じ理由なのでしょうか。
正解は「ミドリフグ」のままです。
ちなみに、英語では「Green spotted puffer(緑色で水玉模様のあるフグ)」といいます。
ミドリフグの故郷はインド亜大陸、東南アジアの汽水域、河口付近です。
幼生は汽水域で生活し、成長するに従って生活域を海洋に移行します。
そのため、飼育する際も、この生活圏の変化を考慮する必要があります。
具体的には購入したばかりの幼体のうちは少し海水を含めた汽水の環境、成体は海水魚の飼育環境となります。
完全な淡水環境では長期の飼育は難しいでしょう。
また、生息地は熱帯域のため、熱帯魚飼育の装置が必要です。
流通している個体は、体長2~3cmのものが主流で、ほぼ間違いなく幼生です。
自然界では17~18cmまで成長し、飼育下でも10cm位まで大きくなります。
そのため、飼育する際には成長に従って水槽の大きさを変える必要があります。
可愛らしい外見からは想像できないのですが、性格は荒く攻撃性が強いです。
他の魚を追い回すだけでなく、その鋭い歯で鱗やヒレをかじることもあります。
場合によっては致命傷になりかねませんので、他の種類の魚との混泳には向いていません。
ミドリフグ同士でも喧嘩することが多いので、単独での飼育が望ましいと言えます。
ちなみに、ミドリフグは怒ると体を膨らませてピンポン玉のようになります。
フグの仲間と聞いて一番気になることといえば、毒をもっているかどうかだと思います。
ミドリフグも、自然界ではテトロドキシンという猛毒を皮膚に持っていると言われていますが、飼育個体が毒を持っているかどうか確かなことは不明のようです。
ただ、トラフグなどと違って食用にするわけではないので、飼育する際に毒性についてあまり神経質になる必要はありません。
5年以上、中には10年近く生きる個体もいます。
自然界では雑食性で昆虫や甲殻類、藻などを食べます。
飼育下では、冷凍アカムシ、乾燥エビ、アサリなどの生き餌を好みますが、慣れてくれば人工飼料も食べるようになります。
大食漢なので、餌の与えすぎには注意しましょう。
食べ残しがあると、水質悪化の原因にもなり、ミドリフグの健康に悪影響を与えます。
ミドリフグの飼育は簡単だと言われていますが、単純なものではありません。
熱帯魚を飼育する知識も必要になってきますし、汽水域から海水域での飼育環境を保つ必要もあります。
初期段階での設備投資をしっかりしなければ、健康で長生きさせることは難しいでしょう。
また、既に述べたようなミドリフグの性質や特徴を理解した上で飼い始める心構えも大切です。
ミドリフグは、原産地である東南アジアから幼体が大量に輸入されてきます。
ペットショップや熱帯魚取扱店で1匹300円位からと、比較的安価で手に入れることができます。
直接店舗にて購入する際には、体やヒレに傷がなく、痩せすぎておらず、元気で泳ぎ回っている個体を選ぶようにしてください。
ミドリフグは体調が悪いと、体が黒ずんでくる特徴がありますので、こうした個体は選ばないようにしましょう。
ネットショップでも購入可能なので、自宅近くに販売店がない場合は便利ですが、個体を選べないデメリットがあります。
ミドリフグは、プラケースや金魚用の水槽キットでは長期飼育は望めません。
初期投資は大変かもしれませんが、飼育環境に合った商品を選びましょう。
ペットショップでの購入の他に、ネット通販でも購入可能です。
ミドリフグは購入時点の幼生は2~3cmですが、10cm以上に成長します。
だからといって、いきなり大型の水槽を準備する必要はありません。
ミドリフグの飼育は単独飼育か、混泳させるにも2~3匹が理想ですので、最初は45cm位の水槽から始め、成長に従って買替えしていった方が見た目にも良いでしょう。
参考価格:3,092円(税込)
メーカー名:ジェックス
サイズ (幅X奥行X高さ):60×20×25cm
重量:7.1㎏
生産国:インドネシア
濾過機は必需品です。
ミドリフグは大食漢で、餌を食い散らかすため水がひどく汚れるためです。
また、頻繁すぎる水替えもストレスを与えてしまうので、どうしても濾過機が必要になります。
参考価格:2,000円(税込)
メーカー名:テトラ
サイズ (幅X奥行X高さ):16×12×28cm
重量:660g
生産国:中国
熱帯域に生息しているミドリフグにとって日本の冬越しは過酷なものです。
熱帯魚飼育の基本としてのヒーターがどうしても必要になります。
ヒーターで温めた水温を安定させるサーモスタットも必須アイテムです。
熱帯魚飼育キットを購入した場合、必ず付属しているものですが、ミドリフグ飼育キットにはないため別途購入する必要があります。
ヒーター・サーモスタット一体型、あるいはサーモスタット不要のオートヒータを購入した方が便利です。
参考価格:1,901円(税込)
メーカー名:ジェックス
サイズ (幅X奥行X高さ):7.2×5.2×27.2cm
重量:295g
生産国:インドネシア
汽水域に生息しているミドリフグの飼育には必要となります。
決して食塩水は使用しないようにしてください。
中和剤同封タイプの方が使い勝手がよくオススメです。
海水50L用で1,000円程度が相場です。
参考価格:590円(税込)
メーカー名:ジェックス
内容量:900g
生産国:日本
水温計は熱帯魚の水温管理に必須アイテムです。
比重計は海水魚の飼育には必要なものです。
外気の温度等の影響で塩分濃度が変化し、場合によってはミドリフグに悪影響を及ぼす危険が出てくるため準備しておきましょう。
参考価格:510円(税込)
メーカー名:水作
サイズ (幅X奥行X高さ):1×1×9cm
重量:15g
参考価格:1,248円(税込)
メーカー名:ニッソー
サイズ (幅X奥行X高さ):6.5×2.5×25cm
重量:42g
必須アイテムではありませんが、底砂があった方が見栄えがよいことだけでなく、バクテリアの繁殖しやすい環境を作ることができます。
袋の容量にもよりますが、5kg袋で1,000円位で購入可能です。
参考価格:724円(税込)
メーカー名:水作
内容量:2.4㎏
水槽内に新鮮な空気を送り込む用途として、また水槽内の水を循環させる道具として用意しておきましょう。
1,500円位で購入できます。
参考価格:円(税込)
メーカー名:スドー
サイズ (幅X奥行X高さ):1.8×9×1.8cm
重量:25g
生産国:韓国
初心者の方は、熱帯魚飼育用のビギナーセットを購入するのがおすすめです。
飼育に必要な一通りの器具が揃っているので初心者でも安心。
また、ミドリフグは意外にジャンプ力があり、飛び出し事故が絶えません。
そのため、フタは密着型のタイプを選択するようにしましょう。
ネット通販で「ミドリフグ飼育キット」が3,000円ほどで販売されており、必要と思われる器具はほとんど付属しているので、最初はこうしたものを利用する手もあります。
ただ、こうした簡易キットにはヒーターのような温度管理器具は付属されていないので、別途購入する必要があります。
メーカー名:ジェックスセット
内容:水槽
外掛け式フィルター、ガラスフタ(ホルダー付き)
クッションマット、フィッシュフード、カルキぬき水槽
サイズ(幅X奥行X高さ):30×20×25cm
重量:4.6㎏生産国:インドネシア
ミドリフグを飼うための器材を揃えたところで、次は器材のセッティング方法、つまりミドリフグを迎えるための準備をします。
水槽は直接日の当たらない平らな場所に設置しましょう。
水槽をフルセットするとかなりの重さになりますので、水槽専用台(あるいはテレビ台など耐重構造の強いもの)の上に設置するようにします。
水や砂を入れた後だと移動が大変になるため、設置場所は慎重に選ぶようにしましょう。
設置場所を決めたら、使用する水槽を水洗いします。
このとき、洗剤は絶対に使用しないでください。
底砂を使用する場合、底砂に使用するさんご砂も水槽に入れる前に洗っておきます。
洗い終わったら、厚さ1~2センチ位になるように水槽内に敷いていきます。
この作業がおそらく一番の難関かつ重要なこととなります。
まず購入先のショップではどんな環境で飼育していたのかを確認する必要があります。
購入する前にショップの店員さんに塩分濃度を確認しておくと良いでしょう。
ミドリフグは比較的順応性が高いとはいえ、新しい環境で水質が違いすぎるとストレスのため体調を崩す原因になってしまいます。
具体的なつくり方として、よく洗浄したバケツに人工海水の素を入れ溶かします。
使用する人工海水の素が中和剤を含んだ商品なら必要ありませんが、カルキ抜きした水を使用してください。
人工海水を溶かす量については、飼育予定の水槽の大きさによって異なってくるため一概に言えません。
商品の袋に印字されているつくり方の基準を参考にした方が良いと思います。
汽水環境の場合、海水濃度の半分の量で大丈夫です。
比重は比重計の数値で、汽水なら1.008~1.010海水なら1.020~1.024で合わせるのが標準です。
水草 は入れる必要はありません。
市販されている熱帯魚用の水草は純淡水産のため、塩分によって枯れてしまいます。
複数飼育を検討されている場合、隠れ家となる置物を入れておいた方が良いでしょう。
さんごのかけらが入手できれば、入れておくとミドリフグの歯切りの際に便利です。
人工海水を水槽に投入します。
濾過機の電源をセットし、うまく循環するかどうか確認しましょう!。
次にヒーターと温度計を設置し、水温を26~28℃ほどにします(ミドリフグは比較的高めの水温を好みます)。
この段階でミドリフグ本体を水槽に入れてはいけません。
1週間程度電源をいれたままにして、水質や水温が安定し、バクテリアが発生するのを待ちます。
1週間はやる気持ちを抑えてじっと待ちました。
いよいよ貴方のお部屋にミドリフグがやってくる時が訪れました。
ただ、ショップで購入したミドリフグをそのまま水槽に投入してはいけません。
水槽内の水質に合わせる必要があります。
ミドリフグの入ったビニール袋を 30分位水槽の中に浮かばせておいてください。
その後、ビニール袋の中の水を1/3位捨て、代わりに同量の水槽内に水に差替え、再び水槽に浮かせます。
この作業を10分置きに3回ほど繰り返し、いよいよ水質に慣れてきたら水槽内にリリースします。
ミドリフグは、慣れてくると飼い主に餌をねだるような仕草を見せたり、眠る時に膨らんで横になったりすることがあります。
その愛嬌のある姿に、あなたは日を追うごとに虜になっていくことでしょう。
ここでは、ミドリフグの飼育方法について解説していきます。
飼い始めた初日は餌を与えずに、新しい環境に慣らしてあげてください。
基本的にミドリフグは大食漢で、餌を与えればあっという間に食べてしまいます。
食事のあと、お腹がぷくっと膨れた姿はとても可愛いものです。
自然環境下では甲殻類を食べていますが、飼育下では冷凍アカムシを好む傾向があります。
冷凍アカムシだけでは栄養が偏ってきますので、乾燥のエビ(クリル)を併用してあげましょう。
アサリも好みますが、水質が悪化するため日常的にあげることにはおすすめできません。
餌やりは朝と夜、1日に2回程度。
お腹が空いたら、飼い主に餌をねだる仕草をみせますが、ここは可愛いペットのために餌やりの頻度は徹底管理しましょう。
大食漢のミドリフグの水槽は他の観賞魚と比較しても、水質が悪化しやすい傾向にあります。
10日に1回位の割合で、水替えをしてください。
全ての水を交換してしまうと、急激な水質の変化によってミドリフグが体調を崩すことがあります。
3分の1程度の水をポンプで抜き、予め準備しておいた人工海水を補充して水替え完了です。
ミドリフグは意外にジャンプ力があります。
水槽のちょっとした隙間からも飛び出してしまい、翌朝悲しい姿で発見されるような悲劇が絶えませんので、水槽のフタに隙間はあるような場合は、網戸を利用して塞いでおきましょう。
ミドリフグは比較的丈夫な魚ですが、当然体調を崩すことがあります。
体調を崩すと色が黒ずんできたり、底の方に沈んで動かなくなったりとわかりやすいです。
主な原因として食べ物が合わないか、水質が合わないかのどちらかが原因の場合がほとんど。
食生活を見直すか、早期の水替えで解決できます。
また、感染症にかかるケースもあります。
この場合症状にもよりますが、10分程度の淡水浴或あるいは薬浴が効果的です。
いずれにしてもミドリフグは丈夫で、水質管理を徹底しておけば病気にはなりにくい魚です。
ミドリフグの歯は非常に硬く、固い貝殻もかじってしまいます。
この歯はどんどん成長し、挙句の果てには歯が大きくなりすぎて餌が食べられなくなることがあります。
ニッパを用いて定期的な歯切りが必要になりますが、これがとても難しいです。
そこで、水槽の中に固めのさんごのかけらを入れておきましょう。
ミドリフグが自らかじり始め、自然と面倒な歯切りをやってくれます。
ミドリフグは気性が荒く、他の魚のヒレをかじったりしますので、単独飼育が基本です。
同じミドリフグ同士でも弱い個体をいじめたりする傾向があります。
どうしても数匹飼いたい場合は、60cm以上の広い水槽に3匹を上限にし、隠れ家(シェルター)を必ず設置するようにしましょう。
ミドリフグの飼育が長くなり、個体が大きくなってくると新たな問題が発生してきます。
ミドリフグは寿命が10年以上、大きさも10cmを超える魚です。
ここでは、引っ越しや繁殖について解説します。
飼い始めたばかりのミドリフグの幼体も、うまく育てれば大人になります。
大人になったら、今飼っている水槽は狭くなってきます。
体長が5cmを超えてきたら引っ越しを検討しましょう。
水槽の大きさは、90cm位必要になってきます。
徐々に塩分濃度を上げていき、最終的には海水魚と同じ飼育環境にします。
ミドリフグは現状、性別の区別がわかりません。
また、前述のように単独飼育が基本なので「出逢い」の機会もありません。
繁殖を考えた場合、現段階では無理と言わざるを得ません。
今飼っているミドリフグは一代限りの命と思って大切に育てるようにしましょう。
淡水~汽水フグの仲間は ミドリフグの故郷である東南アジアの他、アフリカ、南米など熱帯域世界中に生息しています。
ペットとして輸入され、国内に流通しているものの中で代表的な品種を紹介します。
ミドリフグと同様に原産地は東南アジアの汽水域~海洋です。
背中の模様が数字の「8」に見えるので、ハチノジフグと呼ばれています。
英語でもエイトフグと言います。
幼体の大きさはミドリフグと同じくらいですが、成長しても10cm位にしかなりません。
気性が荒く、単独飼育であるほか基本的な飼い方はミドリフグと同じです。
値段も300円~と、ミドリフグと同じくらいです。
インド原産の小型のフグで、成長しても4cm位にしかなりません。
性格は荒いので、基本的は単独飼育となります。
ずっと小型の アクアリウム を楽しみたい方にはおすすめです。
値段も200円~と、安価で購入できます。
※合わせて読みたい: 最小の淡水フグ、アベニーパファーの魅力、飼い方について
原産地:東南アジア、およびインド亜大陸、南アジアの汽水域、海水域
大きさ:自然界では最大20cm(飼育環境下では10cm程度)
寿命:5~10年程度
主な餌:甲殻類、昆虫など(飼育環境下では冷凍アカムシ、クリル)
購入額:300円~
難易度:やさしい
原産地:東南アジア(タイ、インドネシア)の汽水域、海水域
大きさ:10cm位
寿命:3~5年程度
主な餌:甲殻類、昆虫など(飼育環境下では冷凍アカムシ、クリル)
購入額:300円~
難易度:やさしい
原産地:インド
大きさ:4cmチ位
寿命:3年位
主な餌:甲殻類、昆虫など(飼育環境下では冷凍アカムシ、クリル)
購入額:200円~
難易度:やさしい
ミドリフグの飼育は容易ではありませんが、正しい知識を持って飼育環境を整え、日常管理を怠らなければ決して難しいものではありません。
飼育下でも10年は生きると言われる長寿で、愛くるしいミドリフグ。
あなたもその魅力を実際に感じてみてください。
公開日 : 2016/08/29