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よくダイエットを難しいものだと考えている人がいます。
それはダイエットの本質を理解せずに、ダイエットを始めているからかもしれません。
「痩せたい」という一心で闇雲にダイエットを行うことで、周りや本質を見ることができず、結果ダイエットに失敗してしまうことがあります。
これはダイエットの対象が「人間」でも「 犬 」でも同じことになりますが、その本質的理解ができなければダイエットに成功することが難しくなってしまうのです。
犬のダイエットの場合は、飼い主がコントロールしなければダイエットに成功することもできないので、飼い主がダイエットの本質を理解することに加えて、無理のない範囲でダイエットを進めるようにしてください。
まずは、飼い主がこうした考え方を持つことが重要となりますが、今回の記事を読み終える頃にはその「考え方」を持つことができてるはずです。
犬のダイエットを成功させるためにも、ご一読頂ければ幸いです。
愛犬が尻尾を振って近寄ってきたら「おやつ」や「エサ」をあげていませんか?
この行動が一概に悪いというわけではありませんが、場合によっては良かれと思っているその行動が、犬の健康に対して悪影響を及ぼしている可能性もあるのです。
そしてこれは、飼い主が犬に「しつけられている」状態だと自覚しましょう。
犬が吠える、犬が欲しいという表情で見るというコマンドを飼い主に出して、飼い主が餌を与えるという「しつけ」が成功してしまっているのです。
また、犬と肥満の関係になりますが、犬も人間と同じで太り過ぎても痩せすぎてもリスクを伴います。
犬だからといって肥満に対してリスクがないわけではありません。
犬も人間と同じ生き物である以上、健康管理ができていなければ様々な病気に繋がってしまうのです。
犬も肥満を放置することで糖尿病になるリスクが存在します。
これは、おやつやエサを与えすぎることによって肥満を招き、その肥満が糖尿病に繋がることを指しますが、犬が太ったからといってすぐに糖尿病になるわけではありません。
しかし、日々の食事管理ができていなければ食事の過剰摂取によって膵臓の働きを鈍らせることになります。
それに加えて糖分を過剰摂取してしまうことで、インスリンの働きを鈍らせ血糖値が高くなってしまうのです。
血糖値を正常な値でコントロールすることができなくなることで糖尿病を発症してしまい、犬の場合であれば特にインスリンの分泌が原因となる「インスリン依存型」が多いのです。
糖尿病は同時に合併症を引き起こすリスクを伴い、死に至る場合も十分ありますので、予防や早期発見が糖尿病にとって重要な位置付けです。
体重が増加してしまうと、短い距離を移動するだけでも負担が掛ります。
それは、体だけではなく心臓にも同様のことがいえるのです。
しかし、心臓に負担がかかるといって動くことを辞めてしまえば負の悪循環に陥ってしまうだけです。
ただ、肥満が直接的に心臓病に繋がるような原因とはなりません。
心臓病を患っている場合であれば、肥満による高血圧や、循環血液量の増加によって、心臓に負担を掛けることになるので症状を悪化させてしまう要因となります。
犬が太ることによって首周りにも脂肪が付いてしまいます。
そうなると呼吸器官を圧迫してしまい、呼吸器官の病気を患っている犬であれば症状が一気に悪化してしまうことが考えられます。
小型犬であれば、軟口蓋過長や気管虚脱などの呼吸器の障害を患うリスクが高い傾向があるので、注意してください。
体重が増えることで足や腰への負担が大きくなります。
初めのうちは大きな問題となりませんが、やがて運動や散歩が出来なくなるほどになる可能性があります。
これは自分の体重を支えることが大きな負担となり、関節・靭帯・椎間板を痛めてしまい、捻挫や椎間板ヘルニアの原因へと繋がっているからです。
そして、関節炎の悪化では慢性的な痛みを伴うので、歩き方がおかしくなることもあります。
犬が太っているからといって過度な運動をさせてしまうと、返ってケガやヘルニアのリスクを高めてしまうので、犬の様子をみながら改善に努めるのが良いでしょう。
太ることに対してのリスクは何となくイメージできますが、痩せすぎることに対してのリスクはすぐに思いつかない人が多いです。
しかし、痩せすぎにもきちんとリスクが存在しますので、犬が痩せすぎている場合はそのリスクが伴っていることを認識して改善していきましょう。
痩せすぎることで免疫力が低下してしまいます。
それに痩せすぎることで、体内の器官が正常に働かなくなる場合があるので様々な病気のリスクや感染症を発症する場合があるのです。
また、削痩(痩せ過ぎ)は体温はが低下しやすいので、さらに免疫力が低下します。
子犬の時期に痩せ過ぎていると、すぐに命を脅かす事態になるので危険です。
子犬や成長期の犬は、ややポッチャリくらいでも良いでしょう。
犬の空腹が原因で低血糖症になる可能性があります。
この低血糖症が悪化すると、麻痺や痙攣、意識障害、失明といったことに繋がり、最悪の場合は死に至るケースもあるのです。
ただ、普通体型の犬であれば2日ほど絶食していても低血糖になることはありませんが、余力が全く無いほどに痩せている犬では、低血糖のリスクややや高くなります。
生後3ヵ月未満の子犬であれば特に肝臓機能が弱いので、糖分や栄養バランス、そして食事を与える時間を空けすぎないように注意が必要となります。
体重が1kgにも満たないほどの超小型犬の子犬は、8時間以上の空腹は避けた方が安心です。
初期症状としては、犬の元気がなくなる、運動を嫌う、だるそうといった症状が表れる傾向があるので、こうした症状を確認したら砂糖水を与えるなどの対策を取るようにしましょう。
犬が肥満になると様々なリスクが生じます。
しかし、犬が肥満であるのに対して何もアクションを起こさないようであれば、それは 肥満が原因で引き起こす病気を容認しているのと同じ になってしまいます。
従って、犬の健康を願うのであればダイエットをすることが望ましいのです。
具体的なダイエット方法としては以下2つの方法があります。
この2つを取り入れることで犬のダイエットを成功に導くことができますが、運動が苦手な犬もいれば好き嫌いが激しい犬もいます。
そのため、一概に犬のダイエット方法を特定することも難しくなるので、ダイエットの特徴を把握した上で、犬に適したダイエット方法を実施していくのが好ましくなるのです。
それでは、そのダイエット方法について見ていきましょう。
犬のダイエットで「運動を取り入れる」といっても、その方法は多岐に渡ります。
その選択肢の多さが悩ませる原因の一つの原因となり、場合によっては考えているうちに運動によるダイエットを辞めてしまうケースもあるのです。
従って、運動方法の特徴を知り、適切な方法を選択することが重要な意味を持つことになるので、これから犬のダイエットにおける運動方法をいくつかご紹介します。
これは、成犬でも高齢犬でも同じことが言えますが、ダイエット方法として効果的なのは「 散歩 」することになります。
そこで、より高い効果を発揮するには歩く時間を長くすることや散歩コースに坂道を取り入れることになりますが、ダイエットを始めるからといって急に散歩の時間を延ばしたり、坂道を多く取り入れたりするのは避けましょう。
何故なら、大きな負担が犬に掛ってしまうからです。
体が重い状態で無理をした運動をしてしまうと、ケガや関節症、椎間板ヘルニアが悪化する可能性があります。
それに、犬だけでなく飼い主の負担にもなってしまうので、「継続」という視点から考えた時に少しずつ距離や強度を高めていくことがオススメとなるのです。
ハイドロセラピーとは、水を使ったトレーニングのことを指します。
専門的な指導員をつけることによって、犬の状態に適したトレーニングをすることができるのです。
それに、水を使ったトレーニングは体(おもに関節や筋肉)への負担が低いのにも関わらず、高い負荷をかけることができるので、運動効果が高まり効率的な犬のダイエットが期待できます。
水を使ったトレーニングの場合であれば、海や川、湖で泳がせるのも一つの方法としてありますが、事故に繋がる可能性も十分あるのでハイドロセラピーがおすすめとなります。
ダイエットをする際は、「運動を取り入れる」か「ドッグフードを見直す」ことが必要となります。
しかし、「運動を取り入れる」とした場合には、飼い主も一緒に付き合う形になります。
この部分を考慮した時に、天候や気候、飼い主の気分に大きく左右されることが考えられます。
例えば、暑い日や雨の日、飼い主が仕事で疲れて帰ってきた日であれば、どうしても散歩を躊躇してしまう時があると思います。
そういった点を踏まえた時に、犬のダイエットとして飼い主の負担が少ないのは「ドッグフードを見直す」ということが言えるでしょう。
では、どのようなドッグフードが良いのでしょうか。
こちらの商品は「祖先である野生の犬が食べていたもの」というコンセプトを持ち、犬に必要な栄養のみをバランス良く摂取するように作られています。
人工添加物を使用しない無添加フードとなるので、消化率も高いことから1日あたりの給与量は他と比べて25%も少なくて済みます。
そのため、ダイエットにも経済的にもおすすめなのです。
与える量が少なくなると犬が可哀想と感じる場合には、他のフードを選択しましょう。
※素材:ラム40%(生ラム肉25%、乾燥ラム肉10%、ラムオイル4%、ラムグレイビー1%)サツマイモ、レンズ豆、そら豆、ひよこ豆、野菜類、亜麻仁、エンドウ豆繊維、ビール酵母
こちらの商品は「自然な環境で食べる食事を再現」というコンセプトを持ち、原材料の60%は肉を使用しています。
それに加えて、地元産フルーツと野菜を使用しており、低炭水化物を実現させています。
GI値が高い炭水化物を使用しないことで、血糖を急上昇させる肥満や糖尿病を防ぐ目的があるので、引き締まった筋肉をサポートするのにおすすめです。
※素材:新鮮鶏肉60%、鶏肉ミール14%、七面鳥肉ミール14%、丸ごとグリーンピース、新鮮全卵4%、そら豆、新鮮丸ごとかぼちゃ、新鮮ケール、新鮮ホウレンソウ、チコリー根、ターメリック、オオアザミ、ゴボウ、ラベンダー、ローズヒップ…
こちらの商品は「ナチュラル・オーソリティー」というコンセプトを持ち、安全で最適な栄養バランス、そして美味しさを追求したフード作りとなっています。
低脂質、低カロリー設定になるので体型管理や引き締まった筋肉をサポートするのにおすすめです。
※素材:チキン生肉、玄米、米糖、乾燥チキン、ビートパルプ、乾燥ラム肉、乾燥サーモン、乾燥卵、トマト、ザクロ、ブルーベリー、クランベリー、パンプキン、ホウレンソウ、ニンジン、ビタミン、アミノ酸類、ミネラル類…
こちらの商品は「本来あるべき健康を作る手助けをしたい」というコンセプトを持ち、低たんぱく質で低脂肪といったフード作りとなっています。
オートミールやオーシャンフィッシュミールが主体となり、肉類の使用も少ないことから、肉アレルギーが多い犬にも与えることができるでしょう。
また、低たんぱく質・低脂肪なので、腎臓疾患を患っている犬や肥満気味の犬におすすめです。
※素材:ビーフ、オーシャンフィッシュミール、玄米、エンドウ豆、乾燥卵、米ぬか、フラックスシード、塩化カリウム、パンプキン、パセリ、ニンジン、ブルーベリー、ホウレンソウ、ブロッコリー、セサミオイル、タイム、ヒラマメ、ビタミン、ナイアシン、ローズマリーエキス…
減量の効果とデータをしっかりと裏付けされているのは、大手メーカー(ヒルズやロイヤルカナンなど)の減量フードで、動物病院で療法食という形で売られているものです。
これらの療法食は犬のストレスが多くならないように、ドッグフードの量を激減させなくても、カロリーが減る設計になっていたり、複数の繊維質を用いて満腹感を得やすく、良質のタンパク質によって減量しても筋肉が減らないように配慮されています。
カロリーを減らすというのは簡単なことですが、ストレスが少なく健康にも影響しないというドッグフードは少ないものです。
また、動物病院で処方される減量フードは、一般に手に入るドッグフードと比較して高価であることが多いですが、低アレルゲンや尿路結石予防、関節へのサポートなど、減量だけでなく、価格に見合った効果は十分にあります。
まずは動物病院で適正体重を計算してもらって、必要カロリーと療法食を出してもらうのが間違いのない方法です。
犬も人間と同じで、肥満になると様々なリスクが増えます。
そのリスクを低減させるためにも「ダイエット」が必要となりますが、犬のダイエットを成功させるためには飼い主の努力や配慮が必要不可欠となります。
犬の管理をしているのは飼い主であり、健康的な犬に育てることができるのも飼い主だからです。
そのため、犬のケガや病気のリスク、そして何よりも健康的な毎日を過ごすためにも、率先して犬の体重管理やダイエットに取り組む必要があります。
健康な体や適正な体重というのは短期間で改善できるものではなく、長期的な取り組みが必要となりますが、犬の健康の為に少しずつできることから始めてみてください。
きっとその努力や配慮に犬も応えてくれるはずです。
監修:獣医師 山口 明日香(やまぐち あすか)
日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科卒後、2つの動物病院に勤務し、現在も臨床獣医師として働く。
ワークライフバランスを整えるため、在宅でのLINEおよび電話による健康相談、しつけ相談も開始。
その過程で、病気のみならず各種トレーニングと問題行動の大変さ、大切さを知る。
今後は学校飼育動物学で学んだ動物飼育と、子供の情緒の発達についても発信し、獣医動物行動研究会において問題行動の知識を深め、捨てられる動物が減るように正しい情報を伝えるべく模索中。
最終更新日 : 2022/06/24
公開日 : 2017/08/08