本ページに掲載のリンク及びバナーには広告(PR)が含まれています。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグの特徴は頭と足先、尻尾を除く全身に毛がないことです。
このように被毛が少ない(ない)犬のことを、“ヘアレスドッグ”と呼びます。
そんなチャイニーズ・クレステッド・ドッグは、被毛によって2つのタイプに分かれています。
1つ目は 「ヘアレス」 で、チャイニーズ・クレステッド・ドッグらしい見た目の無毛に近いタイプです。
2つ目は 「パウダー・パフ」 で、一見チャイニーズ・クレステッド・ドッグに見えない全身に長く柔らかい被毛が生えた毛ありのタイプです。
一般的には、チャイニーズ・クレステッド・ドッグらしいヘアレスの方が人気は高いです。
しかし、ヘアレスだけを繁殖させると遺伝の問題から母犬のお腹にいる段階での死亡率が高くなるため、健康的なチャイニーズ・クレステッド・ドッグを作り出すためにはパウダー・パフの存在は欠かせません。
なお、チャイニーズ・クレステッド・ドッグという名前は、その被毛が中国・清朝時代の男性の髪型“辮髪(べんぱつ)=クレスト”に似ていることから名付けられたといわれています。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグの成り立ちは、今もはっきりと解明されていません。
しかし、その歴史を紐解いていくと、数千年前からネズミ退治や食料、果ては薬として利用されてきたようです。
当初彼らは チワワ に似ていることから、南米出身だと考えられていました。
ただ、近年の研究によって、その祖先はアフリカ出身の毛のない犬(恐らくヘアレス・テリア)である可能性が高まっています。
その犬たちはネズミ退治のために貿易船に乗せられ、遅くとも1500年代には中国に渡ったようです。
そして交配が進められた結果、無毛の犬・チャイニーズ・クレステッド・ドッグが誕生しました。
不思議な見た目のチャイニーズ・クレステッド・ドッグは、1800年代にはヨーロッパやアメリカに紹介され、1900年代初頭には本格的なブリーディングが行われるようになったようです。
その後、1969年にはイギリスで専門のドッグクラブ「チャイニーズ・クレステッド・ドッグ・クラブ」が設立され、彼らはさらに知名度を高めていきました。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグの体高はオスで28~33cm、メスで23~30cmほどです。
体重は個体差が大きいものの、ともに体重は5.5kg前後とされています。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグのカラーは、あらゆる色が認められています。
単色やまだら模様などさまざまな色がありますが、ヘアレスタイプの場合は皮膚の色が濃い方が良いとされています。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグは明るく活動的、遊び好きな性格です。
家族に対して非常に従順で、家族からの愛情を切実に求める傾向が強いといわれています。
その反面家族以外には警戒心が強く、見知らぬ人には冷たい態度を取り、吠えることがあります。
なるべく内弁慶にならないように、子犬のうちからなるべく多くの人や犬との関わりを持たせると良いでしょう。
また、やや内向的で繊細、プライドが高い一面も持っていますが、攻撃性は非常に薄いといわれています。
諸説ありますが、チャイニーズ・クレステッド・ドッグの寿命は10~14年ほど。
一般的に犬は小型であるほど寿命が長いといわれています。
小型犬であるチャイニーズ・クレステッド・ドッグの寿命は、平均的な犬の寿命と同等程度のようです。
英名:Chinese Crested Dog
原産国:中国
サイズ:小型犬
大きさ:
体高・オスで28~33cm、メスで23~30cm
体重・5.5kg
寿命:10~14年ほど
次にチャイニーズ・クレステッド・ドッグをおすすめしたい人、チャイニーズ・クレステッド・ドッグとの暮らしに向いている人について説明していきます。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグは毛がない、もしくは少ないヘアレスドッグです。
彼らはアレルゲンが少ないことから、犬アレルギーのある方でも飼える可能性が高いといわれています。
そんなチャイニーズ・クレステッド・ドッグは、動物アレルギーがあるけれど犬を飼いたいという方におすすめです。
そうとはいえ、どんな犬もアレルゲンが全くゼロということはありません。
犬アレルギーの方はかかりつけの病院と良く相談したうえで、犬を迎えるようにしてください。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグは他の犬種と比べると、必要な運動量が少なめだといわれています。
また、抜け毛がほとんどなく体臭も少ないことから、彼らには室内での生活に非常に向いています。
逆に(特に)ヘアレスタイプは皮膚が弱いこともあり、屋外で長時間過ごすような環境には向きません。
そんなチャイニーズ・クレステッド・ドッグは、室内で過ごす時間が長いけれど犬を飼いたいという方にぴったりです。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグは無駄吠えが少ないため、集合住宅で犬を飼いたい方にもおすすめです。
ただし、彼らは愛情深く、飼い主と一緒にいることを好む犬種です。
そのため、長時間留守番をすることには向いていないということだけ覚えておいてください。
余りにも1匹にさせる時間が長いと、不安から攻撃的になる、あるいは分離不安症候群を引き起こす可能性があります。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグはシャイですが、社交性があるため多頭飼いが可能です。
留守番させる時間が長い時は、多頭飼いを検討すると良いかもしれません。
次の項目では、チャイニーズ・クレステッド・ドッグのお迎え方法や価格について見ていきましょう。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、ペットショップもしくはブリーダーから購入できます。
やや珍しい犬種であるため、できればチャイニーズ・クレステッド・ドッグに詳しいブリーダーから迎えることをおすすめします。
ごく稀ですが、里親募集サイトでその姿を見かけることもあります。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグの値段は、25万円~程度のようです。
少しずつ人気や知名度は上がってきているものの、彼らはまだまだ珍しい犬種です。
日本国内ではブリーダーも少なく、価格は高止まりしているように見受けられます。
次の項目では、チャイニーズ・クレステッド・ドッグの飼い方とそのポイントについて説明していきます。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグには、品質の良い総合栄養食のドッグフードを与えてください。
彼らは運動量が少ないため、他の犬種と比べるとやや太りがちな傾向にあります。
フードは体重を元に毎回量り、必要な量を過不足なく与えるようにしてください。
ヘアレスタイプはほとんど毛がないため、ほぼブラッシングをする必要はありません。
パウダー・パフタイプの毛は長くもつれやすいため、2~3日に1回はブラッシングをしてください。
また、定期的にトリミングサロンに通い、被毛のカットとシャンプーをしてもらうと良いでしょう。
ただし、チャイニーズ・クレステッド・ドッグのカットをした経験がないというトリマーも多く、カットしたら別の犬種のようになってしまった…という声もあります。
トリミングをする際は、事前にチャイニーズ・クレステッド・ドッグのカット経験があるか確認すると良いでしょう。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグは被毛がなく、皮膚がむき出しになっています。
そのため、彼らは温度や光などの刺激からデリケートな皮膚を守ろうと、皮脂を大量に分泌しています。
そして、その皮脂を定期的に取り除かないと、ニキビや皮膚病の原因になってしまいます。
夏場は1週間に1回、冬場は2週間に1回はシャンプーをして、皮脂やホコリなどを取り除きましょう。
ただし乾燥の原因になるため、シャンプーのし過ぎには気を付けてください。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、比較的運動量が少ない犬種です。
散歩は1日に2回、1回10~20分程度行えば十分といわれています。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグは家族に対して従順で、しつけには苦労しないといわれています。
お手や待て、伏せなどの基本的なコマンドに加え、無駄吠えをしないようにしっかりとしつけを行いましょう。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグは基本的には丈夫で、病気にかかりにくいといわれています。
ただし皮膚だけは弱く、 アトピー性皮膚炎 や アレルギー性皮膚炎 などにかかりやすい傾向にあります。
定期的にブラッシングやシャンプーを行い、皮膚に汚れがたまらないにしてあげてください。
あまりにも乾燥や皮膚炎がひどい場合は、早めに動物病院に相談しましょう。
また手足が細いことから、やや 骨折 しやすい傾向にあります。
段差を少なくするなど、なるべく骨や関節に負担がかからないような環境を作ってあげることが大切です。
さらに、 大腿骨頭壊死症(レッグ・ペルテス病) と呼ばれる、骨や股関節の疾患を発症することもあります。
これは原因不明ながら遺伝病だと考えられているため、専門的な知識があるブリーダーから迎えることである程度は防げるはずです。
犬の被毛には空気を含み、熱さや寒さから体を守る断熱材のような働きがあります。
ただ、チャイニーズ・クレステッド・ドッグにはその被毛がありません。
つまり、彼らは他の犬と比べると、圧倒的に暑さや寒さに弱いということがわかります。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグと暮らす時は季節に合わせて服を着せる、エアコンを活用するなど常に暑さや寒さ対策をする必要があります。
また、被毛がないことから、直接日光を浴び続けると紫外線で日焼けをしてしまいます。
夏の強烈な日差しを浴び続けると、日焼けを通り越して火傷してしまうこともあるため、夏場は特に注意してください。
ほとんど毛がない不思議な犬種、「チャイニーズ・クレステッド・ドッグ」について説明してきました。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグはアレルギーのある方でも飼える可能性があるといわれていることから、世界的に注目を浴びている犬種の1つです。
日本でも意外と飼育頭数が多く、純血犬種の登録や保護を行っている愛犬団体・一般社団法人 ジャパンケネルクラブの2019年(1月〜12月)犬種別犬籍登録頭数では、142犬種中52位というなかなかの順位を誇っています。
もしチャイニーズ・クレステッド・ドッグを迎えたら、日々細やかなケアをしてあげてください。
家族に強い愛情を注いでくれるチャイニーズ・クレステッド・ドッグは、きっとあなたと家族を幸せにしてくれることでしょう。
公開日 : 2020/07/13