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アメリカ生まれの牧畜犬「オーストラリアン・シェパード」の特徴や飼い方を解説






アメリカ生まれの中型犬「オーストラリアン・シェパード」をご存知でしょうか。

彼らは名前に“オーストラリア”と付いていますが、実はアメリカで生まれた牧畜犬の一種です。
原産地であるアメリカではとても人気が高く、家庭犬としてはもちろん、スポーツドッグやショードッグとしても大活躍しています。

本記事ではそんなオーストラリアン・シェパードの魅力や飼い方について解説していきます。

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【目次】アメリカ生まれの牧畜犬「オーストラリアン・シェパード」の特徴や飼い方を解説

 

オーストラリアン・シェパードの特徴

オーストラリアン・シェパードの歴史

オーストラリアン・シェパードの名前の由来について

ボーダー・コリーとの違い

オーストラリアン・シェパードの大きさ

オーストラリアン・シェパードのカラー(毛色)

オーストラリアン・シェパードの性格

オーストラリアン・シェパードの寿命

オーストラリアン・シェパードのまとめ

オーストラリアン・シェパードはこんな人におすすめ

1. 犬と一緒に運動を楽しみたい方

2. 犬と一緒に過ごす時間が長い方

オーストラリアン・シェパードのお迎えについて

1. オーストラリアン・シェパードのお迎え方法

2. オーストラリアン・シェパードの値段

オーストラリアン・シェパードの飼い方

1. ドッグフード(エサ)について

2. ブラッシングについて

3. シャンプーについて

4. 運動について

5. しつけについて

オーストラリアン・シェパードに多い病気

オーストラリアン・シェパードを飼うときの注意点

さいごに

 

 

オーストラリアン・シェパードの特徴

 

左を向く水色の目のオゥシー顔アップ

 

オーストラリアン・シェパードの特徴は、バランスが取れていてがっしりとしている筋肉質の体型です。

 

被毛の長さは長くも短くもなく、粗さについても適度な粗さです。

耳は垂れていて足が長く、外見は ラフ・コリー や  ボーダー・コリー   に似ています。

 

そんな彼らの目の色はブラウンやヘーゼル、グリーンやアイスブルーなどさまざまなカラーがあります。

成長に伴って目の色が変わることもあり、また左右で目の色が違うオッドアイになることもあります。

 

尻尾は基本ロングテイル(長い尻尾)ですが、生まれつきボブテイル(短い尻尾)の個体もいます。

ロングテイルの場合は伝統的に断尾(尻尾を短く切ること)をして、人工的なボブテイルに仕立てます。

 

オーストラリアン・シェパードの歴史

 

ブルーマールのオゥシー全身

 

オーストラリアン・シェパードの歴史ははっきりしませんが、古くから存在していた犬種の1つだと考えられています。

 

彼らの祖先は、ヨーロッパのピレネー山脈周辺で飼われていた牧羊犬だと考えられています。

そして新天地を求めてオーストラリアからアメリカに移住したバスク人が連れていたこの牧羊犬たちが、コリーやディンゴ(オーストラリアの野生犬)の血を引く犬たちとブリーディングされていった結果、現在のオーストラリアン・シェパードが生まれたといわれています。

 

そんな彼らは原産国のアメリカでは、非常に人気のある犬種の1つです。

AKC(アメリカンケンネルクラブ)の人気ランキングでは、196犬種中17位という人気ぶりです。

 

なお、オーストラリアン・シェパードは今でもアメリカで牛を追う牧畜犬の仕事をしています。

 

また、家庭犬として多くの家庭で愛されているほか、下記のようにあらゆる場面で大活躍しています。

 

  • セラピー・ドッグや麻薬探知犬、災害救助犬、補助犬(盲導犬、聴導犬)として人の生活を助ける
  • スポーツドッグとしてドッグスポーツ(アジリティ、オビディエンスなど)に出場する
  • ショードッグとしてドッグショーに出場する

 

オーストラリアン・シェパードの名前の由来について

 

オーストラリアンシェパードの飼い方と特徴

 

ところで、アメリカ生まれである彼らに、なぜ“オーストラリアン”という名前が付いているのでしょうか。

 

この名前が付けられた理由には諸説があり、以下のように様々な説がありますが、3の説が有力視されています。

 

  1. オーストラリアから持ち込まれた犬が祖先だからという説
  2. オーストラリア生まれの犬種だと勘違いされたという説
  3. 彼らと一緒にアメリカにやってきた、バスク人の羊飼いがこの名前を名付けたという説

 

ボーダー・コリーとの違い

 

おもちゃをくわえるボーダーコリー

 

オーストラリアン・シェパードはイギリス原産の牧羊犬、ボーダー・コリーと良く似ています。

それでは、どのような点に注目すれば、この2種を見分けられるのでしょうか。

 

2種の違いとしては、まず尻尾の長さが挙げられます。

オーストラリアン・シェパードの尻尾はボブテイルですが、ボーダー・コリーの尻尾はロングテイルでふさふさしています。

 

また、見た目だけでなく性格にも違いがあります。

オーストラリアン・シェパードは落ち着いていて、オンオフの切り替えがはっきりしています。

一方のボーダー・コリーはより活発で、常に仕事を求めて走り回る傾向があります。

 

※合わせて読みたい:  ボーダーコリーの歴史、性格、毛色、飼い方

 

オーストラリアン・シェパードの大きさ

 

ダックスフントとオゥシー

 

オーストラリアン・シェパードの体高オスで51~58cmほど、メスで46~53cmほどです。

体重はオスで22~29kgほど、メスで18~24kgほどと、オスの方がやや大きくなる傾向にあります。

 

オーストラリアン・シェパードのカラー(毛色)

 

オーストラリアンシェパードの毛色

 

オーストラリアン・シェパードのカラーは、ブルーマール、ブラック、レッドマール、レッドが認められています。

これらのカラーに白い斑やカッパー・レッドのマーキングが入ることもあります。

 

オーストラリアン・シェパードの性格

 

首をかしげる茶色いオゥシー

 

オーストラリアン・シェパードは温厚で優しく、愛情深い性格をしています。

 

また非常に賢いことで知られ、飼い主や家族に対してはとても忠実で愛情深く接します。

しかし、家族以外の人間に対しては強い警戒心を見せ、吠え立ててしまうこともあります。

 

オーストラリアン・シェパードの寿命

 

黄色い花が咲く草原にいるブルーマールのオゥシー

 

諸説がありますが、オーストラリアン・シェパードの寿命は12~15年ほどといわれています。

 

オーストラリアン・シェパードのまとめ

 

英名:Australian Shepherd

別名:オゥシー

原産国:アメリカ

サイズ:中型犬

グループ:1G・牧羊犬、牧畜犬

大きさ:

体高・オスで51~58cm、メスで46~53cmほど
体重・オスで22~29kg、メスで18~24kgほど

寿命:12~15年ほど

 

 

オーストラリアン・シェパードはこんな人におすすめ

 

水辺にいるブルーマールのオゥシー

 

次にオーストラリアン・シェパードをおすすめしたい人、オーストラリアン・シェパードとの暮らしに向いている人について説明していきます。

 

1.  犬と一緒に運動を楽しみたい方

 

水の上でジャンプするオゥシー

 

オーストラリアン・シェパードはもともと牧畜犬として、広大な土地を走り回っていた犬種です。

 

そのため非常にエネルギッシュで、その体力は無尽蔵と言っても過言ではありません。

1時間や2時間くらい走り回っていても、疲れた様子すら見せないほどの体力を持っています。

 

そんな彼らの運動欲求を満たすためには、飼い主と犬が一緒に楽しめる運動をすると良いでしょう。

飼い主と犬が一緒に取り組めるドッグスポーツはもちろん、ハイキングやキャンプなどもおすすめです。

もし自宅に広い敷地があるならば、フェンスで囲って好きに走り回れるようにすると喜ぶことでしょう。

 

そんなオーストラリアン・シェパードは、犬と一緒に運動を楽しみたい方に向く犬種だといえます。

 

2.  犬と一緒に過ごす時間が長い方

 

雪の上で走るオゥシー

 

オーストラリアン・シェパードは飼い主に忠実で、人が好きな犬種です。

彼らは飼い主と一緒に過ごす時間に喜びを感じ、飼い主に対する依存度が高いと言われています。

 

そんな彼らは飼い主と長い時間離れてしまうと、他の犬種よりも多くのストレスを感じてしまいます。

このような性質から、彼らは長い時間留守番をさせるような生活スタイルの方には不向きと言わざるを得ません。

 

そんなオーストラリアン・シェパードは、犬と一緒に過ごす時間が長い方に向く犬種だといえます。

 

 

オーストラリアン・シェパードのお迎えについて

 

水色の目のオゥシー子犬顔アップ

 

次の項目では、オーストラリアン・シェパードのお迎え方法や価格について見ていきましょう。

 

1. オーストラリアン・シェパードのお迎え方法

 

左上をみるオゥシー顔アップ

 

オーストラリアン・シェパードは、ブリーダーやペットショップから購入できます。

 

オーストラリアン・シェパードは日本国内ではやや珍しいため、ブリーダーの数も多くありません。

お迎えを検討している場合はブリーダーを探し、子犬や出産予定などの情報を確認しておいた方が良いでしょう。

 

なお、何らか事情(飼い主の病気やアレルギーなど)があり、里親を探している個体がいるかもしれません。

オーストラリアン・シェパードを飼いたいと考えている方は、里親募集サイトをチェックしてみても良いでしょう。

 

2. オーストラリアン・シェパードの値段

 

白背景のオゥシーの子犬

 

オーストラリアン・シェパードの価格は、 1 頭あたり20~40万円ほど。

これはあくまで概算であり、カラーや性別、血統によって価格が大幅に前後する可能性があります。

 

 

オーストラリアン・シェパードの飼い方

 

草むらで振り返るオゥシー顔アップ

 

次の項目ではオーストラリアン・シェパードの飼い方と、そのポイントについて説明していきます。

 

1.  ドッグフード(エサ)について

 

エサ皿に前足をつっこむオゥシーの子犬

 

オーストラリアン・シェパードの主食には、品質の良い総合栄養食のドッグフードを与えてください。

 

ドッグフードは犬の成長や健康の状態に合わせ、信頼できるメーカーのものを選びましょう。

また、やや肥満になりやすい傾向があるため、フードは毎回量ってから与えてください。

 

与えるフードの種類や量について悩んだ時は、ブリーダーや動物病院に相談するのが良いです。

 

2.  ブラッシングについて

 

ブラッシングをするオゥシー

 

オーストラリアン・シェパードのブラッシングは、週に1~2回は行いましょう。

 

彼らの被毛はダブルコートなので抜け毛の量はそれなりですが、驚くほど多くはありません。

ただし換毛期には抜け毛が多くなるため、ブラッシングの頻度を増やして対応すると良いでしょう。

 

ブラッシングをする際はオーバーコートだけでなく、アンダーコートの手入れも忘れずに行ってください。

 

3.  シャンプーについて

 

シャンプー中のオゥシー

 

オーストラリアン・シェパード のシャンプーは、月に1回を目安に行いましょう。

 

彼らは体臭が強い犬種ではありませんが、アクティブで運動量が多ため何かと汚れがちです。

定期的なシャンプーをするのはもちろん、極端に汚れた時には別途シャンプーをしてあげてください。

 

4.  運動について

 

砂浜で飛び跳ねるオゥシー

 

オーストラリアン・シェパード の散歩は最低でも 1 回1時間以上、1日2回行く必要があります。

 

彼らはとてもアクティブなので、普通の散歩では必要な運動量を満たすことができません。

散歩中に駆け足や自由運動を取り入れるほか、休日にはドッグランやプールなどに連れていくと良いでしょう。

 

5.  しつけについて

 

舌を出す水色の目のオゥシー顔アップ

 

オーストラリアン・シェパードは非常に賢く、飼い主に従順なもののしつけは簡単とは言えません。

 

オーストラリアン・シェパードは賢すぎることから、時に飼い主を見下してしまうことがあります。

そうなると飼い主の指示をほぼ聞かなくなってしまうため、彼らのしつけは毅然とした態度で、かつ一貫性を持って行う必要があります。

 

また、警戒心が強い部分があるため、なるべく小さなうちから社会化トレーニングを行う必要があります。

子犬の頃から多くの犬や人に会わせ、たくさんの場所に連れていくことで多少のことでは吠えない精神的に安定した犬に育っていきます。

 

どうしてもしつけが上手くいかない時は、プロの訓練士の力を借りることをおすすめします。

 

 

オーストラリアン・シェパードに多い病気

 

オーストラリアンシェパードが気をつけるべき病気

 

オーストラリアン・シェパードの遺伝病としては 「白内障」 「コリー眼異常(コリーアイ)」 などが知られています。

これらの病気を避けるためには、信頼のおけるブリーダーから子犬を迎えることが何よりも大切です。

 

また垂れ耳のため 「外耳炎」 に、歯垢が溜まりやすいため 「歯周病」 にかかりやすい傾向があります。

小さなうちからブラッシングや爪切りとともに、耳掃除や歯磨きを習慣にしておくと良いでしょう。

 

病気を早期発見・治療できるようにかかりつけの動物病院を作り、定期的に健康診断を受けることも大切です。

 

 

オーストラリアン・シェパードを飼うときの注意点

 

目も被毛も茶色いオゥシー顔アップ正面

 

オーストラリアン・シェパードを飼いたいと考えている方は、以下の2点について良く考え、家族とも相談するようにしてください。

 

  • 彼らが生きている間、1日2時間以上運動させる時間が取れるか
  • しっかりと犬に向き合い、しつけを行うことができるか

 

彼らと一緒に生活をするうえで特に課題になるのは、運動量が確保できるかどうかという点です。

しつけの難易度から考えても、彼らは初心者や万人におすすめできる犬種とはいえません。

 

 

さいごに

 

茶色い眉のオゥシー顔アップ

 

本記事ではアメリカ生まれの犬種 「オーストラリアン・シェパード」 について説明してきました。

オーストラリアン・シェパードが実はアメリカで生まれた犬種であること、そしてその性質から誰にでも飼える犬種ではないことが伝わったでしょうか。

 

オーストラリアン・シェパードは日本国内ではややマイナーですが、熱心な愛好家がいる犬種の1つです。

日本国内で純血犬種の登録や保護を行っている愛犬団体・ジャパンケネルクラブの2019年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数を見てみると、139頭(142犬種中56位)の新規登録が行われています。

 

もしオーストラリアン・シェパードと一緒に暮らすことになったら、たくさん運動させてください。

毎日しっかりと運動して、適切なしつけを受けたオーストラリアン・シェパードは、持ち前の賢さと優しさを生かして素晴らしい家族の一員になってくれることでしょう。


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